昨今、日本人の移住先の1つとして注目されているオランダ。
ワークライフバランス先進国であり、英語が通じる安心感や子どもの幸福度が世界第一位というほどの安全性など、私たち日本人にとってメリットがたくさん存在することもその理由である。
海外移住という大きな決断を行い、いざ外国で生活してみると日本で日常的に売られていたものがなかったり、また居住許可の最終的な取得が完了するまでに日常生活の中で問題が起きたりと、何かと小さいトラブルがつきもの。
今回はオランダに移住を考えている方や、渡航前に様々な不安をお持ちの方に「オランダ移住前にやっておくべきこと」、「オランダ移住前に準備しておいたほうがよいこと」を時系列でご紹介します。
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1.日本とは大きく異なる医療事情
具体的な移住前の準備をご紹介する前に、その準備とも大きく関わってくる「健康・医療」について少しふれます。
オランダは日本と比較すると特殊な医療制度が存在します。
それは「ホームドクター制」。オランダに住んでいるすべての人が地域のかかりつけの医者=ホームドクターと契約しています。
風邪などの小さな病気だけでなく、どんな症状や病気であってもまずはすべてホームドクターに相談しなくてはならないのです。
大きな手術や専門的な治療が必要と判断された場合には、病院への紹介状を書いてくれ、その後に病院に行くことができます。
日本の場合だと小さい風邪をひいたらすぐ大きな病院にも行けますが、気軽に大きな病院には行けないということです。
日本人である私たちが、そのホームドクターと契約するためには住民許可を取得し、健康保険証を取得する必要があります。ですから最終的な住民許可取得前には契約できないので、予防と日本からの準備物などで対応することが必要になります。
移住という大きな環境変化により身体には少なからず負担がかかるもの。
もし小さな怪我や風邪などをひいてしまった際も事前準備したもので対処しましょう。
こちらの記事でオランダの医療について詳しく解説していますので、ぜひチェックしてください↓
「移住前に知っておきたいオランダの医療制度と医療保険」
2.移住3ヶ月から1ヶ月前の準備
移住3ヶ月前というとまだまだ先のことのように思われるが手続きなどに時間がかかるものも多数あります。
移住直前に忘れていたということにならないように早めに準備にとりかかることがオススメです。
特に1.で詳しく記載しているとおり、医療事情が日本と大きく異なるので、居住許可が最終取得できる前までに健康状態をしっかり整えておくことが重要です。
主にこの期間に準備しておいたほうがよいことは次のとおり。
パスポート
パスポート残存日数が1年未満の場合は更新しておくべき。
またフリーランスとして起業する前提で居住許可申請を行う場合、パスポート内部のコピーが必要になるのでその準備もしておくとなお安心です。
健康診断・定期検査
健康な方でも移住前に検査をしておくと安心。
持病があり通院していた方は、カルテのコピーや持病に関する英文の紹介状などをもらっておくとよいかもしれません。
海外への荷物発送方法
どの荷物をオランダへ持って行き、どの荷物を処分するか検討します。
特に海外へ発送すると決めたものに関しては、どの業者に依頼するか早めに見積もりをもらうことがオススメ。
大手引越し業者や運送会社に頼むと割高で、逆に郵便局であれば20キロ以内の荷物を船便で送ると約1万円と比較的割安。
船便だと約2ヶ月ほどかかるので、発送タイミングも計算することが重要です。
オランダでの携帯電話の種類検討
オランダでどのような携帯電話を使用するかを事前に検討しておくとよいでしょう。
オランダへ移住した方の主な方法としてはSIMフリーの携帯電話をアップルストアなどで購入ししてプリペイドSIMを活用するか、オランダの携帯会社と契約するパターンが多いです。
クレジットカード
オランダではアメックスが使える場所がすごく少なく、クレジットカードが使える店舗ではほとんどがVISAかマスター。
オランダでのATMで現金を引き出すなどにも使えるので、お持ちでない場合は作っておくことをオススメします。
3.移住1ヶ月前から1週間前の準備
移住1ヶ月前は役所関係の手続きや、お金回りの準備が佳境に。
役所関係の手続きでいうと特に年金をどするかなど事前に把握しておくことが大切です。
またユーロを使用するオランダにおいて、円からユーロにどういう手法で換金するかをしっかり検討し準備しておきましょう。
海外転出届・国民保険
市役所へ赴き海外転出届を提出。
渡航日を転出日に指定します。
海外転出届を出さないと、国民健康保険や税金などを支払わないといけない状況(日本に住んでいるという記録になってしまう)になる可能性があるので必ずしておく必要があります。
国民年金
市役所などの年金課で手続きします。
海外移住の場合、国民年金は任意加入となります。海外にいる期間の年金加入をどするかは自身で判断しなくてはならずまた、手続きを怠ることで受給権利がなくなってしまうなどの可能性もでてくるので、一度年金事務所で相談するすることがオススメです。
郵便転送設定
万が一重要な書類なども届く可能性もあるので、親族や家族の住んでいる住所へ転送設定しておくほうが安心です。
海外送金準備
海外送金については様々な方法があるため自身にあった方法をあらかじめ見つけておきましょう。
主な方法としては次のとおりですが、様々なサービスもあるので余裕をもって事前リサーチをすることがベストです。
・日本の銀行口座で外貨預金、オランダの銀行口座に送金(手数料高い)
・日本のFX口座で外貨購入、日本の銀行口座からオランダの口座に送金
・英国のFintech企業Transferwiseのサービスを使い、オランダの口座に送金(手数料安い)
賃貸契約解除の申請
日本での契約に沿って1ヶ月以上前には管理会社に退去申請を忘れずに行いましょう。
インフラの解約
水道・ガス・電気の解約停止を退去日に合わせて行いましょう。
4.移住直前の準備
いよいよ渡航前。
特に忘れがちなのが携帯の解約。
日本のキャリアで直前まで携帯電話は使用していると思うので、空港に行く前に契約解除できるとベストです。
携帯電話の解約
日本のキャリアとの契約解除。
自身が店舗に赴き、解約したその瞬間から使えなくなるので、どのタイミングで契約解除手続きをしにいくかもポイント。
散髪・染髪
オランダに住んでいる日本人の中ではあるあるですが、オランダの美容院にいったら髪型やカラーが大変なことになってしまったというケースが多々あります。
オランダにもアムステルダム周辺に日本人スタイリストが数名いて、そこで髪をきってもらう日本人も多いですが、移住直後は何かと忙しく日本人スタイリストを見つけて行くのも大変。
髪に気を使っている方は直前に日本のサロンに行っておくほうが安心です。
5.日本で準備しておいたほうが安心なモノ
移住先の街や場所になれる前に何かが必要になったり、小さい風邪や怪我をしてしまうというアクシデントも起こるかもしれません。
オランダでの生活に慣れる前までに日本から持っていったほうが重宝するものをあげます。
使いなれた薬
1.でもふれたように予防医療や自然治癒を推奨するオランダでは薬を用意してくれにくい環境です。
とはいえつらい症状をおさえたい時もあるはず。特に身体にいれるものなので、日本で使用していた風邪薬やサプリメントなどは最初にもっていくと安心。
変圧プラグ・変圧器
あたりまえのものですが、忘れてくる方も多いようです。
もちろんオランダでも買えますが、充電しなくてはならない時にすぐないのは不便。日本は100vですがオランダは230vです。
化粧水
オランダには通常のドラッグストアや化粧品売り場では化粧水というものがありません。(稀に外資系の店舗で見かけるくらいのレベル感)
乳液クリームはたくさんありますが、こちらでは化粧水と乳液をわけて使いケアするという習慣はないようです。
特に女性でスキンケアを重視されている方はまとめて日本から購入されてくることがオススメです。
生理用品
こちらも女性の方むけですが、日本の製品のそれと比べると質がよくないという話をオランダに住む日本人女性からよく聞きます。
日本のお土産
近所の方に挨拶したり、突発的なパーティに誘われることがあるかもしれません。
オランダ人は日本の文化や製品を好きな方がとても多い印象なので、日本的なものをストックしておくと喜ばれると思います。
6.まとめ
移住直後は日本とオランダの違いを楽しめる反面、精神的にも肉体的にも意外と疲れを感じてしまうはず。
そんな状況の中で、アクシデントやトラブルをなるべく回避するために、日本でできる準備を計画的に行っておくことが素晴らしい移住生活をスムーズにスタートさせる秘訣かもしれません。
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