私のメキシコ永住権を取得体験談

メキシコ永住権取得体験談

筆者がメキシコに移住して数年経っていた友人を頼ってメキシコの地に足を踏み入れたのは、2010年のこと。

その数年前には中米の他の国で生活していたが、仕事には就かず貯金を切り崩しての生活を送っていたため、当然のことながら限界に達し、次の海外生活には「長期的に定住できる(=仕事のある)スペイン語圏の国」を探していた。

そのころ、先述の友人より「メキシコには日本人が就ける仕事がある」という有力な情報を得て、多少の貯蓄と共に「とりあえず3年」の目標でメキシコへやってきました。

そんな筆者がメキシコ生活9年目に突入したのもひとえに「メキシコのビザ(永住権)」のおかげです。

ここでは、私がメキシコ永住権を取得するまでの体験談をご紹介したいと思います。

注意点:

  • これからメキシコでのビザ取得に関する私の経験を紹介するにあたって、メキシコではいきなり永住権を申請することはできません。まず「Residente Temporal(一時居留ビザ)」の就労ビザを取得し、条件を満たしたのち「Residente Permanente(永住権)」を取得できる、という点を事前に知っておいてください。
  • ビザ要件は頻繁に変更されますので、最新のものを取得するよう心がけてください。

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メキシコでの就労ビザ取得まで

2010年、バヒオ地区(メキシコ中央高原地区)へ入国した際は、観光ビザでの入国でした。

ちなみに、日本人がメキシコに観光目的で入国する場合は、180日まで滞在可能です。

アメリカ、スペイン、韓国、台湾など観光目的の場合は90日間しか滞在が認められてない国が多い中で、180日間滞在可能ということは随分寛大ですね。

当初、私の目的は「観光ビザで滞在中に就職し、就労ビザに切り替える」というプラン。

バヒオ地区には自動車産業の日系企業が多く、日本語-スペイン語通訳・翻訳者の求人は豊富でした。

幸いなことに滞在3ヶ月目に日系企業への派遣通訳の仕事が決まり、就労ビザ(1年有効)取得に至りました。

申請・取得にあたっては派遣会社が手伝ってくれましたが、派遣職員であったのでビザの費用は個人負担で、私自身で移民局へ赴き手続きする必要がありました。

就労ビザの必要書類

申請に必要だった書類は下記の通り。

  1. 移民局から渡された書類に必要事項(個人情報に加えて、瞳の色、本人と識別できる身体的な特徴、宗教等を尋ねる項目も有り)を記入したもの
  2. 移民局のホ-ムペ-ジ上で就労ビザ取得フォ-マットに必要事項を入力しプリントアウトしたもの
  3. パスポ-ト
  4. 住所を証明できるもの(電気水道などの請求書で証明できる)
  5. ビザ取得費用支払い証明書
  6. 移民局宛のビザ取得目的(就労先情報)を記した手紙(一定のフォーマットがありそれに沿った仕方でPCにて作成)
  7. 証明写真 正面と横顔を撮影したもの

以上を滞在している州の移民局へ提出し、約1ヶ月後に就労ビザを取得することができました。

ビザはクレジットカ-ドと同じ大きさのプラスチック製カ-ドで、表側に自分の顔写真、名前、国籍、生年月日、性別が記載され、裏側には発行場所、発効日、有効期限、ビザ番号、ビザ承認者のサイン、ビザ取得者のサインが記載されています。

なくしてしまうと再発行(有料)手続きをしなければならないので注意しましょう。

必要書類に記入したり、手紙を作成したり、銀行にビザ取得費用を払いに行ったりと、動力は求められますが、スペイン語がわかればそこまで難しくはないと感じます。

ビザ取得手続きの流れと注意点

私の場合はメキシコにきてから就労ビザを取得しましたが、その後ビザ取得に関する法律が変わり「観光ビザから就労ビザへの切り替え」が出来なくなりました。

2018年10月時点、就労ビザを取得するには、メキシコへ入国する前に仕事を決める必要があります。

メキシコの就職先企業が現地移民局で仮ビザの取得をし、就職先企業がビザ取得費用を負担するのがほとんどでしょう。

大まかな流れ:

申請者本人が日本から、パスポ-ト全ページコピ-したものと、アポスティ-ユ済み戸籍謄本をメキシコへ側へ送ります(その他企業側が必要とする書類)。

その後、移民局から面接番号が与えられ、当人は日本にあるメキシコ大使館へ面接のアポイントをとり、面接予定日に大使館にて面接を受け、正式に仮ビザが発行され、メキシコへ入国します。

入国後に仮ビザから就労ビザへ移民局で切り替える必要がありますが、企業側でサポ-トするため、当人は求められる書類にサインしたり、証明写真、パスポ-ト等を準備し、移民局に赴きます(ビザの受け取りは本人のみ可能なため)。

仮に、観光ビザで滞在中に就職先が決まった場合は、仮ビザ取得の手続きは就職先企業が行ってくれますが、当人は一度日本に帰国して(またはアメリカへ出国して)メキシコ大使館で仮ビザ取得の為の面接を受け、仮ビザ取得後にメキシコへ入国しなければなりません。

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住所変更は都度、移民局にて変更手続きが必要

無事に就労ビザを取得し、派遣通訳として働き始めましたが、就職後すぐに市内で引っ越すことになりました。

ビザを取得している外国人には、取得時に申請した内容に変更がある場合は、必ず移民局に変更届を提出することが定められています。

ですので、住所変更、勤務先変更、結婚または離婚等による立場の変更等の変更がある度に、移民局の手続きが必要。

しかも、変更後1ヶ月以内または3ヶ月以内と、変更内容によって通知期間が定められており、それを超えてからの通知には罰金が科せられてしまうので注意しましょう!

住所変更の手続き方法

手続きの仕方としては、移民局のホ-ムペ-ジにて該当する変更内容のフォ-ムに必要事項を記入しプリントアウトしたものと、一定のフォ-マットに沿って作成した変更内容(住所変更の場合は、旧住所と新住所、新住所へ移動した日時等)を記載した移民局宛の手紙を移民局に提します。

2週間ほどで受理され、手続き完了証明書を受け取りに行き、変更手続きは終了です。

これまで、2010年から現在まで、筆者はメキシコで引越し7回、転職2回、立場変更(独身→既婚)を経験し、その都度移民局へ変更届けを提出しなければならず、大変でした。

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取得後1年経過したら、就労ビザも更新が必要

就労ビザ取得後1年が経つ前に「更新」という手続きが必要になります。

これも企業に正社員として勤めているなら全て企業がサポートしてくれますが、通訳から語学教師へ転職し、語学学校の契約社員となっていた私は、「更新」も自己負担でした。。

手続き内容は初回と相違なく、毎年ビザ取得料金が若干値上げになるぐらいで、毎回無事に取得することができました。

ビザ取得3年目の更新の際は有効期限が1年または2年と選ぶことができたため、2年の方が料金は高いですが、更新が1回省けるとあって、私は2年を選択しました。

更新時の注意点

更新時の注意点として、更新中のメキシコ国外への出国はなるべく計画しないことです。

更新中は移民局がパスポ-トを預かっているため、パスポ-トを一度手元に戻してもらうための手続きをしなければなりません。

手続きを踏めば出国できますが、緊急の場合以外はビザが更新されるまで国外へ旅行などの予定は控えていた無難です。

就労ビザから4年!ついにメキシコ永住権の取得申請(就労者)の場合

就労ビザを取得して丸4年が経つと、次の更新時にはメキシコ永住権を取得することができます。
(因みにメキシコ人と婚姻して配偶者ビザ〈一時居留ビザのタイプの一つ〉を取得している人は、丸2年が経った次の更新には永住権を取得することができる。)

申請方法は就労ビザ更新手続きと同じで、永住権料金を支払うこと。

もちろん就労ビザより高額ですが、メキシコ滞在を継続するほとんどの人は永住権を取得しています。

この場合も企業に勤めている人は、企業が永住権取得のサポ-トをしてくれるため問題なく取得できるでしょう。

筆者は個人負担で手続きを行い、2015年に永住権を取得しました。

永住権のカ-ドも就労ビザと同じですが、唯一違うのは有効期限の記載がないこと。

メキシコを規定期間以上離れなければずっと有効という訳ですね。

メキシコ永住権はメリットは大きい

正直、私には永住権を取得するメリットしか思いつきません。

それまでは就労ビザ更新の度に移民局へ行き、申請の人が多ければ延々と自分の番まで待たされ、書類に不備があれば一からやり直しでイライラ・・(苦笑)

引越しの度に平日朝8時から午後1時までしか受付ていない移民局へ変更届を提出して・・・と、大変な手続きを踏まなければなりませんでしたが、永住権を手にして、本当に開放されました。

もちろん、変更届はその都度提出が必要ですが、メキシコ人と結婚した今では引っ越すことも少ない予定です。

メキシコへ永住したい人へのアドバイス

メキシコに住んでみたいという方には、インターネットで日本にいながらメキシコ国内の様々な求人を探すことができますので、是非就職を決めて移動されることをお勧めする。

メキシコのビザ取得の手続きは就職先企業が行ってくれますので、スム-ズに就労ビザ取得もできるでしょう。

もし、メキシコが気に入れば「永住権」への道はそんなに遠くありませんよ♪

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