メキシコと聞くと治安が悪く危険というイメージを持っている人、多いのではないでしょうか?
タコスやテキーラなどのほかに危険であるというイメージが付きまといます。
日本で聞く海外のニュースは悪いニュースがほとんどなので、最近ではここ10年ほど続いている麻薬戦争の影響もありメキシコって危ないと思われても仕方がないのかと思いますが、実はメキシコ全土が同じ様に危険ではないのです。
では、今回はメキシコで
- どのような犯罪が起きているのか
- どこが危険でどこが安全?
- どのような対策をすればよいのか
についてお話ししましょう。
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メキシコの治安は最悪なのか?
メキシコというと治安状況を心配する人が多くいます。
実際に生活をしていると場所によって治安の差が非常に大きいというのが特徴です。
メキシコの中でも最悪の治安地域と呼ばれているのがアメリカとの国境に近い北部のエリアになります。
このエリアは、麻薬がらみのトラブルが多く、麻薬組織同士の抗争も行われています。
麻薬組織はちょっとしたことでバランスが崩れ、場合によっては味方であるはずの警察も麻薬組織に加担をしているケースがあります。
北部には「死のロード」と呼ばれるような物騒な名前がついているようなところもあり、最悪のエリアになっています。
外務省からも渡航を自粛するように呼びかけられているので興味本位で近づかない方が良いです。
2017の最新情報と外務省のデータは?
2017年メキシコの治安に関する最新情報としては、南のエリアが危険地域になってきたということです。
2016年ぐらいまでは北部地域における麻薬の抗争が激しかったのですが、最近では南部のカルテルによる抗争が激化をしています。
日本人が多く住んでいるメキシコシティから比較的近いところが危険レベル2の不要不急な渡航はやめてくださいのエリアになっています。
南部地域には世界的にも有名なリゾート地であるアカプルコがありますが、行くときには注意が必要です。
特に夜間の時間帯の移動や陸路での移動については自粛をするように現地の大使館からも注意喚起が出ています。
メキシコシティやグアナファトといった日本企業が多く進出をしているエリアは比較的安全といわれていますが、それでも日本人を狙ったスリや車上荒らしといったようなことは多くあります。
スポット的な危険情報も外務省や大使館から出るので最新情報を常に手に入れるようにする必要があります。
メキシコの治安と麻薬の関係。麻薬王って何?
メキシコの治安と麻薬は非常に大きな関係があります。
そもそもメキシコ国内の殺人や誘拐事件は麻薬に関連をしていることが非常に多く、麻薬組織の抗争が激しくなると治安が悪化をしていく傾向にあります。
例えば数年前に当時メキシコで最大の麻薬組織であったシナロア・カルテルの麻薬王が逮捕されるという事件がありました。
この逮捕によって、麻薬組織の力関係が崩れあちらこちらで紛争が起こるようなこともありました。
また、麻薬王と市長が結託をして、自分たちにとって都合の悪い学生たちを誘拐し、大量に殺害をしてしまうというような事件もありました。
麻薬王はメキシコの各地にいくつもある麻薬カルテルのトップであり、麻薬の流通に関して大きな権力を握っている人です。
時の政権でさえ、この麻薬カルテルといかに上手に付き合っていくのかが政権安定のポイントになり、麻薬王がらみの逮捕には命を懸けないと駄目ともいわれています。
メキシコではどの都市が危険なのか?
メキシコは一昔前は治安の悪い都市はメキシコシティとティファナなど米国との国境近くの都市でした。
ですが、この10年間は麻薬戦争の影響で危険とされる都市は北部からどんどん下りてきて、現在では北部の他にメキシコ中央部の都市も治安が悪くなってきています。
麻薬戦争の影響で市民も銃撃戦に巻き込まれる可能性があるとされる最も危険とされる都市は、メキシコの北部全土とメキシコ中央部のいくつかの州です。
それらは
- シナロワ州(北西部の太平洋沿岸、カリフォルニア湾)
- レオン州モンテレイ市(北部)
- タマオリパス州(メキシコ湾西岸の中央部)
- チワワ州のシウダデ・フアレス(北部)
- ヌエボラレド市(北東部)
- レイノサ市(北東部)
- マタモロス市(北東部)
- ハリスコ州のハリスコ市(中部)
です。
これらの都市の中でもシウダデ・フアレスは国境近くの都市であり麻薬が取引される場所であるため、麻薬戦争の中心地になっています。
その他には、メキシコ州のエカテペック、ヌエボ・レオン州のモンテレイ市も治安が悪いとされています。
これらの都市では麻薬の取引の他に人身売買、誘拐が主な犯罪でありドラッグカーテルが組織を持っている場所でもあります。
彼らの組織がある場所は他のギャンググループと麻薬を通して戦っている場所であり、彼らの銃撃戦にも市民が巻き込まれる恐れがあるために非常に危険なのです。
また在メキシコ日本国大使館から得た情報では、日本人に人気の留学先であるグアナファト大学のあるグアナファト州も州南部のアバソロ市やペンハモ市の商店街での爆弾事件や殺人事件があり、それらの事件にはミチョワカン州から州境をまたいで出入りする犯罪組織がかかわっている可能性があり、犯罪組織の活動が見られるミチョワカン州とハリスコ州の間の都市は注意が必要とのことです。
また、グアナファト州内でも複数の犯罪組織の活動が確認されているため、在メキシコ日本国大使館では対策を立てているようです。
メキシコ 治安の良い街はどこ?
治安の良い街の代表例としては
- メキシコシティ
- グアダラハラ
- グアナファト
といった都市になります。これらの都市は治安が良いこともあって日系企業の進出も相次いでおり、日本人も多く住んでいます。
治安が良いといっても夜間の一人歩き、流しのタクシー利用などは危険があるので最低限の保身はしておくことが大切です。
最近では日本人は多くのお金を持っているというようなイメージがメキシコ人の中にも浸透をしているので、狙われるケースもあります。
観光地のカンクンの治安は?
メキシコ国内で最も有名な観光地であるカンクンは、治安もよいことで有名です。
ダウンタウンも夜遅くまでにぎわっており、遊んでいても大丈夫なところが多いです。
しかし、それでも犯罪がないわけではなく、人通りのない路地で強盗にあったり、貴重品が盗まれたりするという事件はあるので注意はしておく必要があります。
ホテルゾーンは最も監視のしっかりとしているエリアであり、犯罪やトラブルに巻き込まれたという事例は非常に少ないです。
ホテルにおいてもサービスがしっかりとしているところが多く、安心をして遊ぶことができますが、オープンな場所が多いので身の回りのものの管理はしっかりとしておく必要があります。
メキシコシティの犯罪
メキシコシティでよくある犯罪は強盗、盗難、誘拐です。
ではメキシコシティでよくある犯罪手口の例をお話ししましょう。
車内にいても強盗にあう
これは日本ではあまり考えられないことですが、メキシコシティでは、信号で止まった時に数人の強盗がやってきて強盗被害にあうのは残念ながらとてもよくある話です。
窓を閉めていても窓を割ってまで犯罪に及ぶケースもありますので、車内にいても必ず安全というわけではありません。
また、市内バスの車内でも拳銃を持った犯人がバスに乗車し、乗客皆に貴重品をだすように命令することも少なくありません。
地下鉄内でも時間を問わず犯罪は起きており、人が多く歩いてる駅内で突然後ろからナイフを押し付けられ脅される手口も多くなっています。
周りに人が多くいるにも関わらず、このように大胆に犯行に及ぶのは多くの人が見て見ないふりをする、もしくは人が脅されているのに気づかないという理由があるでしょう。
地下鉄の車内やホームでの盗難被害は得に電車が混雑している時におきやすく、公共交通機関内での邦人被害は2015年で7件、2016年で現在の時点で9件発生しています。
全体では1日に2件交通機関内で犯罪がおきている計算になります。これはかなり多いと言っていいのではでないでしょうか。
では、犯罪のターゲットにならないためにどのような対策をすればよいのでしょうか?
犯罪にあわないためにできる対策
日本人は警戒心がないので、海外に行くと犯罪のターゲットになりやすいとはよく言われますが、メキシコに限らず私たちは外国に住んだ時点で日本と同じ感覚ではいつか犯罪被害にあってしまうことを忘れてはいけません。
在メキシコ日本国大使館では、外出時に犯罪にあわないために以下のことを呼びかけています。
- 必要以上の金品は持ち歩かない
- 貴重品はチャックのないポケットには入れないようにする
- 肩掛けのバックは後ろにまわさず必ず自分の目の見える場所においておく
- 目立たないこと(犯罪者は標的を決める時に目立つ人物に目をつける傾向にあるため)
- 行動を予知されないこと
- 用心を怠らないこと、自分は大丈夫と思わず新しい土地に慣れてきても初心を忘れずに常に警戒心を持って行動すること
- 2人以上で行動するようにする
- ぼんやりと歩いたり携帯電話を使用しながら歩いたりしない
- ATMを利用する時はできる限り一人で行わない
- 衣服を汚されそれに気を取られている際に持ち物を盗ぬという手口が増えているので気を付ける
高価なバックや時計などもメキシコではNGです。自分はお金を持っていますというアピールは決してしてはいけません。
パーティーなどに行く際はネックレスなどの装飾品は会場に着いてからつけるようにした方がいいでしょう。
また、得に女性は常に2人以上で行動することが望ましいですが、1人で行動する場合は怪しい人物は周りにいないか、後ろからつけられていないかどうか常に確認しましょう。
犯罪被害にあうのは日本人だけではありません。多くのメキシコ人も同じように被害にあいます。
ですがターゲットにされるかされないかの違いは警戒心を持っているか、持っていないかの違いにあることが多いのです。
ですので、移住してからしばらくして一度も被害にあっていないからといって自分は大丈夫だろうと思ってはいけません。
もし被害にあったら?!被害にあった時の対策
強盗被害にあった時には行動ひとつが生命の危険を招いてしまうことがあります。
在メキシコ日本国大使館は犯罪に遭遇してしまった時の正しい対処法を提供しています。
強盗にあった時の対処法
- 犯人に絶対に抵抗しない
大声で助けを求めるのも控えること。犯人からすれば大声で助けを求めることが抵抗していることとみなされ、危害を加えられる可能性があるため - 動作はゆっくり行い突飛な行動はとらない
- 犯人を直視しない、追わない
- 強盗遭遇時の捨て財布を準備しておき犯人にそちらを渡す
発砲事件現場に偶然居合わせた時の対処法
- すぐに体をふせ、頭を覆う(銃声の方向に足を向け、逆方向に頭を向けて伏せる)
- 建物や車両の物陰に避難する
発砲事件現在に出くわすことがめったにないとは思いますが、メキシコの北部などにもし長期滞在する機会があるのであれば、ないとは言えません。
その時はとっさに伏せることを頭でどのように伏せ逃げるのかシュミレーションしておくとよいでしょう。
緊急時の連絡先
メキシコで犯罪に会った際の連絡先は、2016年10月3日からバハ・カリフォルニア州,コアウイラ州,コリマ州,チアパス州,チワワ州,ドゥランゴ州,グアナファト州,モレロス州,ナジャリット州,ヌエボ・レオン州,オアハカ州,キンタナ・ロー州,ソノラ州,トラスカラ州,プエブラ州,サカテカス州では先立って緊急時通報電話番号「911」に統一されました。
ただし,089(麻薬小売り及び組織犯罪匿名通報)は従来のまま継続使用されます。
メキシコ市と残りの15州については、従来通り
- 060(市警察)
- 061(州警察)
- 065(赤十字)
- 066(国家緊急時市民保護局)
- 068(消防)
- 080(治安・緊急)
- 089(麻薬小売り及び組織犯罪匿名通報)
ですが、2017年1月9日から統一され911のみになります。
また、犯罪にあったら在メキシコ日本国大使館にも連絡しましょう。
在メキシコ日本国大使館Tel:+52(55)5211-0028
メキシコの治安と安全対策まとめ
海外に移住したての頃は誰でも犯罪にあわないように、最善の注意をするはずです。
しかしその地に慣れた時に、今まで何をなかったから大丈夫だろうとちょっと気を抜いた時に一番犯罪にあいやすいのです。
どれだけ生活に慣れたからといってどこにいても決して「大丈夫」と安心せず、常に初心を忘れず行動することが大切ですね。
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