ハンガリーの医療制度を紹介。病院を受診する際のポイントや注意点

ハンガリーの医療制度を紹介。病院を受診する際のポイントや注意点

ハンガリーは人口1,000万人弱の東欧の小国ですが、ドナウの真珠と称される首都ブダペストを有し、観光客に人気の国です。

また、日本企業の進出、医学、音楽関連の留学先として人気もあって2018年10月時点で約1,700人の日本人が暮らしています。

そんなハンガリーに暮らしてみたい、赴任が決まったという方々にとっては、この国の医療への関心は高いことと思います。

ここでは、ハンガリーの医療制度についてご紹介します。

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ハンガリーの医療保険制度。無料で治療できるもの、できないもの

ハンガリーにも日本と同じような医療保険制度があります。

ハンガリー国内に住所があって滞在許可(residence permit)を持っている人であれば外国人でもこの制度を利用して無料で治療を受けられます。

日本の保険証と同じようにハンガリーにもTAJカードというものがあり(タイカードと発音します)、それに付けられている保険番号をTAJ番号と言います。

公立の病院で治療を受ける際このカードを提示するか、番号を伝えることで、無償で治療を受けることができます。

ただし、無償になるのは治療費だけで、薬は自己負担です。

通常、医者に処方箋を書いてもらい、薬局で処方してもらいます。

<有料となるものは?>

ハンガリーで、特殊な治療を受けた場合にも別途治療費を請求される場合があります。

歯の治療、美容整形、リハビリテーションも保険の対象外になります。

特に歯の治療は日本と異なり、全額負担になるので注意が必要です。

不妊治療も人工授精までは保険の恩恵を受けられますが、やはり、その際に服用するホルモン剤などは個人負担になります。

必要な保険料について

保険料は

  • 現地雇用されているか
  • 通常の滞在許可か
  • 永住許可か

などで異なっています。また年齢によっても異なります。

現地採用であれば、給与から月々7%が自動的に天引きされます。これは日本の会社員と同様ですね。

  • 滞在許可の場合は18歳以上であれば7万フォリント(約25,900円)程度
  • 個人事業主なら5万フォリント(約18,500円)
  • 18歳以下の学生なら4万フォリント(約14,800円)程度

を収める必要があります。

ハンガリーで子供を産んだ場合の例:

ハンガリーで現地就労している人が子供を生んだ場合、その子供は1年間無償で医療を受ける資格を得ることができます。

2年目以降は3万5千フォリント(約13,000円)程度の保険料を支払う必要があります。

ただし、子供でも親が永住許可を持っていれば、申請して永住許可証を得ることができ、日本の制度と同様に、扶養家族としてTAJカードをもらうことができます。

TAJ番号の取得方法などについては以下のウェブサイトに英語でまとめてありますのでご参照ください。
https://welovebudapest.com/en/toplist/how-to-get-set-up-in-budapest

より詳細な情報についてはNemzeti Egészségbiztosítási Alapkezelőのウェブサイトをご覧ください。

ハンガリー語ですが、Google翻訳を使えば何とか理解できます。

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ハンガリーの病院

ハンガリーの病院には大きく分けて、

  • 公立病院
  • 私立クリニック

があります。

また家庭医を登録する制度があります。

それぞれについて役割りが異なり、事情によって使い分けています。

診療所の家庭医をまずは受診

16歳以下の子供には小児科医が家庭医として登録されます。地区に数名いてその中から選んで登録してもらいます。

TAJ番号を持っていれば治療費は無料です。

健康状態がよくない場合は、まず地区にある診療所でこの家庭医の診断を受け、必要に応じて大きな病院の診療を受けます。

その際には家庭医が紹介状を書きます。紹介状がないと病院での対応に時間がかかります。

ただし、歯科、皮膚科、整形外科(骨折、ねんざなど)は家庭医の紹介状なく、直接大病院で治療を受診可能です。

予防接種や生後1年未満の赤ちゃんの検診も診療所で家庭医から受けることができ、予防接種のワクチンは基本無料ですが、ハンガリーの法律で定められていない特別なもの(日本脳炎とか)については処方箋を書いてもらい薬局で購入する必要があります。

次に、ハンガリーの公立病院、私立病院それぞれの特徴を紹介します。

公立病院の特徴

ほとんどのハンガリー国民が利用しているのが公立病院です。

TAJ番号を持っていれば、かなり特殊な治療以外治療費は無料です。

病院の建物、施設などは日本に比べて古く、温度管理、特に冷房の管理が不十分な病棟も多々あります。

また、予約を取らずに行くともちろんのこと、予約を取っていても待たされることがありますので、余裕をもって行くこと、待つことを覚悟して行くことをお勧めします。

予約は電話か受付に直接出向いて取ります。電話の場合は英語で対応してもらえないことがほとんどですので、その覚悟が必要です。

公立病院に入院すると基本相部屋、出産などの場合だと一部屋に8人から10人が入っているのがほとんどです。

頼んで、空きがあれば、個室も用意してもらえますが、こちらは有料になります。

トイレはほとんどの場合共用で、個室であっても病室にはトイレはありません。また入院施設のトイレにはトイレットペーパーが常備していないのがほとんどなので、入院患者は自分で準備したトイレットペーパーを持ってトイレに行き、用をたした後にベッドに持って帰ります。

色々とネガティブな面を紹介しましたが、公立病院の建物以外の医療設備は5、6年前に比べるとかなり進歩していて新しい機器や設備が導入されているのも事実です。

ハンガリーで最も大きい公立病院のひとつ、Semmelweis(センメルワイス)大学医学部附属病院。

ハンガリーの公立病院

公立病院の多くがこのようなレンガ作りの古い建物のままです。

私立クリニック(クリニック)

クリニックではTAJ番号を持っていても色々な手当を請求され、治療費が高額になります。

一部のお金持ちのための病院と紹介している方もいらっしゃいますが、それはおそらく10年位前の話で、今では、夫婦で共働きしている中流家庭であれば、私立病院を利用する人達が増えてきているようです。

歯科もクリニックとして治療を提供しているところが多いです。

クリニックでは予約がしっかりしていて、待たされることはあまりありません。

また、受付を含めすべてのスタッフが英語を話せるので、コミュニケーションがスムースです。

電話でも予約も英語で対応してくれます。

中にはハンガリー語が話せる日本人、日本語が話せるハンガリー人通訳と契約していて望めば通訳を付けてくれますがこれにも追加費用がかかります。

このような通訳の方々は大体フリーランスとしても働いているので、個人的に契約して公立病院に同行してもらい、助けてもらうのも一つの方法です。

公立病院との連携ができていて、入院が必要な場合は公立病院に転院されますが、クリニックのスタッフがついてくれて何かとサポートしてくれます。

医師もクリニックの医師がそのまま診てくれるケースがほとんどです。

日本企業のハンガリー支店のほとんどはこのようなクリニックと契約して駐在員の健康を維持しているようです。

クリニックには入院施設がないと書きましたが、産科、婦人科を主とするマタニティークリニックと呼ばれるところには入院施設があり、出産後1週間ほど入院でき、食事も豪勢です。

公立病院では2、3日で退院、さらに食事はかなりがっかりさせられるものです。

クリニックの診察費、治療費はかなり言い値の部分が多く、クリニックよって料金体系が異なります。

しかし、ウェブサイトなどで検索すると料金表が出てきたり、事前に問い合わせれば教えてくれますので、金額を聞いてから詳細を決めることをお勧めします。

特に歯科はその傾向が強いですが、初回のコンサルタントを無料もしくは安価で提供しているところも多いので、まずコンサルタントを受けてその時に金額を聞くのが良いでしょう。

また、ほとんどのクリニックがメンバー制度を導入していて、年間30万フォリント(約11万円)程度のオプションもあり、TAJ番号取得に月7万フォリント(約25,900円)払うことを考えるとクリニックのメンバーになったほうが負担が少ない場合もあります。

<ブダペストにあるクリニックをいくつか紹介>

RózsakertとFirstmedは少なくとも2018年時点では日本語通訳対応可でした。他は不明です。

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ハンガリーの医師、看護師と病院スタッフ

公立病院、私立病院ともに殆どの医師は英語を話せますが、看護師や受付の人の中にはまだ英語が不十分な人が多いです。同じ病院でも科によって看護師や受付スタッフの英語力に違いがあります。

ただ、公立病院のスタッフの英語力は5、6年前に比べると格段に向上している印象を受けます。

また、ハンガリーの看護師の採血能力は日本の看護師に比べて高いと感じます。

日本では血管が見つからず、何度も抜き差しされて内出血させられる私の妻からスムースに採血しているのを見て驚きました。新生児や幼児からの採血も非常にスムースです。

公立病院の小児科では採血時や注射時にによほどのことがない限り親に子供を抱っこさせます。日本では看護師が保定することが多いので、最初少し驚きましたが、子供はそのほうが安心するようです。

一人の医師が公立病院と私立病院やクリニックの両方に籍を置いています。私立病院やクリニックでの診察をメインとしている医師でも週の何時間かは公立病院の勤務が義務づけられているらしいのです。

私立病院で診察を受けて、信頼できると判断したら、どこの公立病院で勤務しているかを聞いて、そちらで診察してもらうようにすると治療費の節約になります。

ほとんどの医師が聞けば快く携帯の番号やSNSのアカウントを教えてくれて、その後は直接連絡が取れるようになります。

また、ウェブサイトで名前を検索するとプロファイルや現在勤務している病院を紹介するサイトを見つけることができ、この点は日本と異なりかなりオープンですが、良い医師を探すのに非常に役に立ちます。

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ハンガリーの医療制度まとめ

ハンガリーには日本と同じような健康保険制度があり、TAJ番号を取得すればほとんどの医療を無償で受けることができます。

公立病院以外に複数の語学での対応が可能な私立のクリニックも存在し、保険は使えず、治療費は高額ですが、在ハンガリー外国人には便利です。

海外で生活するためには健康の維持はもっとも大切な要因の一つです。

ご紹介した情報をうまく使って快適なハンガリーライフをお過ごしください。


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