これからチェコで滞在予定のあるかたは、チェコの治安事情で知るべきことがいくつかあります。
経験したくないのは犯罪などの危険に巻き込まれないことが、海外滞在で一番重要なことです。
今回は、ヨーロッパでは安全と言われるチェコに暮らしてみて感じるこの国の治安事情と安全対策についてご紹介します。
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チェコの治安事情をデータで見てみると
まずは、チェコ共和国の治安が、世界的にみてどのような位置づけなのかをデータで確認してみます。
チェコの平和度
イギリスのエコノミスト紙がまとめた、2017年の世界平和度指数を見てみると、163カ国中
- 日本は19位
- チェコは24位
でした。
政治や教育、隣国との関係などの情報を基に分析されたこのデータによると、チェコは日本同様、世界的に見て、かなり上位の治安の良さと言えます。
チェコの安全指数
各国の物価指数や犯罪指数をデータ化しているサイト「Numbeo」で日本とチェコの安全指数を比較してみます。
対象となる115カ国中、日本が1位でチェコが19位でした。(2018年2月)
犯罪指数では、東京が16.05に対してプラハ27.12でプラハが高いようです。
気になる内訳をみると、
- 特に車上荒らし
- ドラッグ
- 窃盗
- 汚職
の項目において、プラハが東京を上回っています。
東京と比べると危険なプラハですが、フランスのパリが52.37、イギリスのロンドンが47.73なので、ヨーロッパの中では安全な国だとも言えます。
意外にも日中の一人歩きの安全性に関してはプラハが93.81、東京が88.10で、プラハが東京より安全となっています。
日本と同じような感覚とまではいきませんが、世界的にみるとチェコは安全に生活できます。
プラハで気をつけるべき地域は?
あとで紹介しますが、プラハでは夜一人歩きをしないことは大切です。
例えば、以下の地域はチェコ人も注意するような場所です。
- プラハ本駅周辺
- 通り抜けられる公園(Karlovo náměstí)
これらの地域は、夜は近づかない方が良いようでしょう。
朝には人通りも多くなり問題ないのですが、公園のベンチにお酒の空き瓶がたくさんあったり、プラハ本駅周辺では言動の不自然な人も見かけます。
チェコ旅行者も在住者も気を付けたい2つの犯罪とは
では、チェコ渡航時に気をつけたいことについて、実際に見聞きした治安情報をもとにご紹介します。
1. 多いのはスリ
プラハで一番に気を付けるべきはスリです。
実感としてはチェコでスリに遭ったと言う人は周りにそれほど多くありません。
チェコ国内ではなく、長期休暇などで、近隣諸国に旅行に行ったときにスリに遭遇したという人が圧倒的に多いです。
しかし、プラハ在住3年目の日本人の知り合いが、つい最近プラハで財布をすられました。スリ犯からすると観光客も長期滞在者も関係はありません。
バッグはチャックが閉まるものにする。
混み合った場所では体の前に抱えるようにするなどの心がけは必要です。
2. 両替はしっかり確認。悪質レートの両替屋や異国通貨の罠も・・
プラハでは、両替できる場所がたくさんありますが、悪質な両替屋も堂々と営業しています。
手数料0%とうたって、レートが相場の半分近いところや、レートが良くても実は手数料が40%以上かかるなどの両替屋が数多くあります。
見た目や立地の良さに惑わされずよく確認する必要があります。
両替屋の周りには・・
プラハの人気観光地で、人を待っていた時の事、たまたま両替屋の前にいたのですが、やさしそうな中年男性が声をかけてきました。「両替しますか?」と聞かれ、「いいえ」と言うと、今度は別の外国人に声をかけていました。
あとで知ったのですが、彼は両替しようとしている観光客に、「もっといいレートで両替してあげる」と言い、チェコの通貨ではないお札を紛れ込ませてお金を儲けていることを知りました。
こういった人はその後何度か見かけたことがあります。
断ればすぐに離れてくれるので知っておけば危険という事はありません。
【厳選!海外安全対策グッズと知識をお伝えします】
- 財布の数は2つ以上
- 革財布で高級感を。さらにチェーンも複数つける。
- 「スキミング防止」機能付きのパスポートケースやバッグを選ぶ
- 体に密着したかばんを
- 窃盗防止アイテムをいくつか所持する
- 犯罪の100倍遭遇!?交通事故を防ぐ反射リストバンド
- スーツケース施錠は必須。必須の南京錠
など、防犯グッズと安全対策を押さえておきましょう。
チェコの日常生活で気を付けるべき5つのこと
実際のところ、普段の生活の中で特別気をつけて生活しているという感覚はありません。
しかし、日本の当たり前が通用しないのがチェコです。
嫌な思いをしないように、少しだけ意識しておきたいことをご紹介します。
1. 夜の一人歩き
プラハなどの都市では、ナイトスポットも多く、遅くまで観光客でにぎわっています。
一方で、昼は全く問題なくても、夜はチェコ人も近寄らない方がいいと言う場所を先に紹介しました。
夜間は人通りの少ない場所には近づかないようにしてください。
2. 酔っぱらい
平日の朝のトラムでも、数人の千鳥足の酔っぱらいを見ることがあります。
夜中に大声で歌っている人や、朝まで飲んでいたのであろう人がウロウロしている事も少なくありません。
直接危害があるわけではありませんが、トラブルにならないためにもむやみに近づかない方がいいでしょう。
3. 車内に貴重品を残さない
忘れがちなのですが、カーナビが標準装備ではないチェコでは、スマホやタブレットをナビ替わりに取り付けることがあります。
上のデータからも分かる通り、車を離れるときには貴重品は取り外し、車内に残さないようにして、犯罪を防ぐことが大切です。
4. 運転も注意したい
車関係で言うと、チェコのドライバーは運転が荒いです。
スピードも出すので、事故渋滞も見かけます。
高速道路は街灯がなく、暗いところも多いためか、深夜や早朝にはシカなどの野生動物との接触事故も何度か見聞きしています。
運転時は十分注意してください。
5. スーパーやレストランでの会計
治安とは関係ないのですが、あとあと嫌な思いをしないために、おつりやレシートを確認した方がいいようです。
買物や外食時に、日本でもおつりをしっかりと確認する方はいらっしゃるでしょう。
でも、まず間違える事はないと思っている人も多いと思います。
チェコのスーパーでは、会計が終わって立ち去ったはずのお客さんが戻ってきて、レジの係員に「値段が違う」など、レシートを見せてやりとりが始まるのを何度か見たことがあります。
これは外国人チェコ人関係なく、よく打ち間違いがあるようです。
ヨーロッパの社会問題
チェコでは、日本にはない、ヨーロッパならではの社会問題があります。
何かあった時に対応できるよう、自分なりに理解をしておく必要があります。
テロの脅威
昨今のヨーロッパではテロの危険を心配される方も多いのではないでしょうか。
チェコ政府は、現在、国内においてテロの可能性は低いとしています。
テロの背景の一つに移民の問題がありますが、チェコでは移民の受け入れにそれほど前向きではありません。
実際に移民反対の小規模なデモをプラハで見たことがあります。
ロマの人たち
ジプシーと呼ばれることもある、移動しながら生活してきた人々でヨーロッパ中に住んでいる民族、ロマ。
教育を受けて、仕事に就き、社会に溶け込む人もいる一方、教育を受けず、就業せずに国の社会保障で生活している人や、中にはスリなどの犯罪で生計を立てている人がおり、社会問題となっています。
チェコ人から話を聞いたり、ロマの歴史を少し調べてみたりするとかなり複雑な問題であることが分かります。
・体験談
一度、小学生くらいのロマの少年たちが、平日の午前中にたむろしていて、お金をちょうだいと手を出されたことがあります。
その時は言葉が分からないふりをして立ち去りました。
小さな子どもが、「働かなくても簡単にお金が手に入る」とか、「外国人はお金をくれる」などという考えを持ってほしくないと思います。
チェコの安全情報を収集しよう
海外に行くときの一番の安全対策は、どんなトラブルがあるのかを把握しておくことです。
海外慣れしているという人もそうでない人も、渡航前にその国の安全情報を確認しておくことが不可欠です。
在チェコ日本大使館の情報
インターネットやガイドブックにもその国の安全情報が載っていますが、忘れず確認したいのが日本大使館のホームページです。
自然災害やテロ情報をはじめ、実際に日本人がどんな犯罪に遭遇しているのか、実例が寄せられるので、渡航前に一通り目を通しておくと安心です。
チェコの治安事情まとめ
犯罪関係の情報ばかり挙げたので、なんとなくイメージが悪くなってしまったかもしれません。
でも気を付ける内容からも分かる通り、暮らしてみても危険を感じることはなくチェコは平和な国だと実感しています。
友人がプラハでスマホを落としてしまった時も、ダメもとで警察に行ったところ、届けてくれた人がいて、その場でスマホが返ってきました。
もともと暴力などの危険な犯罪は少ないチェコですが、スリに遭うだけでも精神的にかなりショックを受けます。
その後の時間や労力の浪費にもなるので、未然防止に努めて、美しいチェコでの生活を楽しんでほしいと思います。
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