経済成長目覚ましい東南アジアの親日国ベトナム。
熱気あふれるこの地で実際に国の成長を肌で感じてみたい、そう思ったことはありませんか?
ベトナムは日本の文化と似ているところが多く、日本人と相性が良いので比較的住みやすく、労働環境などを考慮しても日本にいる時よりもゆっくりとした時間を楽しめるのがとても魅力的です。
そんなベトナムで現地採用として自分の力を試してみたいあなたへ、日本からベトナムへ移住し、仕事を見つけるためのステップを現地在住者からご紹介します。
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ベトナムでの仕事探し
日本からベトナムに移住して働く場合、多くの日本人は
- 駐在員、現地出向
- 現地採用
- 現地起業
- またはインターン
などの形になることが多いことでしょう。
ですが、駐在員や現地出向はあくまで会社からの辞令が無ければベトナムへ行くことはできないし、本人の意向では決められないので、辞令があっても自分の望む地域や期間ではないことも多々ありますよね。
また、現地起業は現地に知り合いやコネクションが無い限り、いきなり始めるのはリスクが大きいです。
この記事を読んでいる方は会社からの辞令を待つのではなく、自分で動いて職を探している方だと思います。
ベトナムに移住すると決めたなら、就職情報を探すためには、まず人材紹介会社に登録すると良いでしょう。
ベトナムのオススメ日系人材紹介会社ベスト5
ベトナムには数多くの人材紹介会社があります。
就職・転職活動をするには、より多くの紹介会社に登録することをオススメします。
その中でも対応やサポートが良かった5つの会社を紹介します。
G.A. コンサルタンツ (R Vietnam)
非常に熱心に相談にのってくれました。ベトナムを中心とした求人情報を紹介してくれます。
Jellyfish
ベトナムの求人に特化した海外就職・転職支援サービスを提供しています。
興味はあるけれど待遇が今一つの案件などにも粘り強く交渉・対応してくれました。
Iconic
ベトナムの他に、アジアや日本、イギリスでの求人を扱う転職サイト。
JAC
イギリスで設立され、アジアを中心とした10ヵ国に25拠点を構える、現在アジアで最も実績と信頼のある国際的な人材紹介会社。
リクルート
言わずと知れた大手日系人材紹介。ベトナムの他にも多くのアジア諸国の案件を扱っています。大手企業なのでサポートがしっかりしています。
ベトナムには上記の紹介会社以外にも数多くの人材紹介会社があります。
また、企業が直接採用活動をしているところもあるので、情報サイトや現地の企業サイトも確認してみると良いでしょう。
もし英語が出来るのであれば、英語の人材紹介会社や転職サイトにも登録すると、ベトナムの外資系企業やローカル企業での就職も狙うことが出来ます。
年々、外国人採用に対しての規定が厳しくなっているベトナムなので、日本での職務経験が十分で無いと就業が難しくなる場合も実際はあります。
もし、20代前半から中盤くらいの若い方でしたら、インターン枠なども考慮すると良いかもしれません。
インターンなので無給または非常に低い給与である可能性が高いですが、住む場所が提供されたりする場合もあり、また経験が足りなくても採用してもらえることも多いです。
また、インターンプログラム終了後は、正規の現地社員として雇用してもらえることも多々あります。
ベトナムで仕事が決まるまでの流れ
紹介会社を通す場合は、仕事が決まるまで、また採用された後の流れは、指示に従っていれば大丈夫です。
大まかな流れ
- ホームページなどから紹介会社に応募
↓ - 紹介会社とスカイプまたは対面での面談
↓ - 企業との面談
↓ - 採用
↓ - ビザ取得に必要な必要書類等の準備
↓ - 引っ越しの準備
↓ - ベトナムへ移住
・まずはホームページなどから応募
上記人材紹介会社などのサイトから必要事項を入力して応募します。
その際、履歴書や職務経歴書(可能であれば日本語と英語の両方)をアップデートしておくことをオススメします。
・紹介会社とスカイプまたは対面での面談
まず最初に人材紹介会社と面談をします。
一般的に、担当者がベトナムに居る場合はスカイプを使用して面談をします。
日本にもオフィスがある場合は、直接出向いて面談をします。
書類を元に、今までの経歴やベトナム就職に関する希望などを確認します。
・企業との面談(スカイプまたは対面)
応募書類をもとに選考に入ります。
事前にしっかりと紹介会社のコンサルタントに募集要項、仕事内容の詳細などを確認し、小さな質問でも相談しましょう。
採用者はベトナムに居る場合が多いので、スカイプで面接をすることが主流です(1-2回)。
最終面接は場合によってはベトナムに出向いて直接面接をする場合もありますし、日本にある本社や海外部署の担当オフィスで面接をすることもあります。
・採用が決まったら
晴れて採用が決まったら新生活の準備と日本側の事務手続き作業などをします。
新生活の準備に関しては下記をご覧ください。
・日本側の手続き
住居:日本の住居を引き払う場合は、引き払ってから出国までの間の一時的な生活の場の確保、引き払うための手続きなどが必要です。
家具や家電などの処分:意外と時間が掛かるので早めに始めておくと良いです。
日本で気に入っている家電も、ほとんどはベトナムでは使用出来ませんので(電圧が異なるため)気を付けてください。
銀行やクレジットカード、携帯電話、保険や税金・年金、住民票などの住所変更:こちらも手間が掛かりますので早めに動いておくことをオススメします。
外国人がベトナムでクレジットカードを発行するのは、時間が掛かったり難しい場合も多いですし、ベトナムのカードをベトナムの外で使用することが出来ないケースもありますので、信用度の高い日本のクレジットカードを何枚か作っておくと、現地で銀行のトラブルなどがあったときに対応が出来ますよ。
ビザ取得に必要な必要書類等の準備や海外旅行保険の準備
紹介会社またはビザ取得サポート企業に依頼をする場合は、指示に従い必要書類を揃えます。
一般的に必要になるものは、
- パスポート
- 大学の卒業証明書
- 無犯罪証明書
- 健康診断書
などです。
基本的に英語での証明書が必要になる場合が多く、その場合は料金が割り増しになったり、時間が通常よりも掛かる場合が多いので、余裕を持って準備しましょう。
・引っ越しの準備
紹介会社や現地不動産会社などにコンタクトして住む場所を決めましょう。
現地に渡ってから実際に内覧してから決めることも出来るので、最初の1-2週間ほどホテルで過ごし、住居探しをしていくこともできます。
また、荷物の輸送を引っ越し業者に依頼する場合はその準備を開始しましょう。
大きな家具などがある場合、船便になることが多く、通常1ヵ月くらいかかるので早めに動き始めましょう。
ベトナム移住後にローカル求人サイトを使用して就職(筆者の場合)
私の場合、私の夫(日本人)と二人で上記の人材紹介会社に登録し就職活動をしました。
どちらかの仕事が決まりさえすれば、片方は家族帯同で行けるからです。
ですが、当時私たちには生まれたばかりの息子がおり、私の就職活動は非常に難航しました。
日本でもそうですが、私が働いている間預かってくれる人や幼稚園などが無ければ仕事はできません。
もちろん、小さな息子が熱を出したりした時にもしっかり対応できる環境も整えなくてはなりません。
ベトナムでは非常に安くお手伝いさんなどを雇えることや、生後半年くらいから入園できる幼稚園(日本の保育園のようなところ)があるのは調査済みだったので、何とかなる!という思いで探していました。
こうやって書くと無責任なようですが、そのくらいの勢いが無ければ頭で考えてばかりで前には進めなかったと思います。
日本からの移住に関しては、夫の仕事が先に決まったので彼の会社のサポートで私と息子も移住することが出来ました。
ベトナム現地に着いてから職探しする場合
少ない例かもしれませんが、現地に着いてから職探しをする場合について紹介します。
現地で転職活動をする場合にも応用できます。
私の場合、ベトナムに渡り1年ほどして、生活に慣れてから就職活動を再開しました。
家族で移住する場合、特に小さい子供がいる場合は、最初の数か月間は片方の親はいつも近くにいられる状態の方が家族のみんなが心に余裕を持てると思います。
私は学生時代にアメリカに住んでいたこともあり英語が話せるので、日系企業だけでは無く外資系またはローカル企業も対象にして職探しをしました。
まずは移住前に登録した人材紹介会社に再度連絡を取り、条件に合う仕事を紹介してもらえるよう手配しました。
子供がまだ小さいので日本でいうパートのような仕事を希望していたのですが、労働コストが低いベトナムでは、パートタイムの仕事(専門スキルがそこまで求められない)の日本人募集枠はほとんど無く、大概マネージャーポジションのフルタイムの仕事(現地の人ではなく敢えて外国人を採用しなければならない仕事)でした。
ベトナムの現地採用日本人の収入相場と労働環境
日本人現地採用の収入は、仕事内容によって異なりますが、1000米ドルから2000米ドルくらいの間です(平均すると1500米ドルくらい)。
関連記事:ベトナムの平均年収と職業別給与ランキング。No.1はアノ職種
工場長など日本でかなり実績のある方でしたら5000米ドル以上などもありますが、案件は少ないです。
待遇面だけ見ると、日本の新入社員と変わらないような給与で不安を覚える人も多いと思います。
でも、ベトナムは副業禁止などの法律も無く、起業家精神を持った若い人が多いので、本業のほかに将来への勉強として副業をしている人も多いです。
日本人でも後に現地で起業するために、そのためのスキルを付けられる副業をしたり、勉強に時間を使う人も多いです。
ベトナム人は基本的に自分の仕事が終わったらさっさと帰って自分の時間を楽しみ、仕事で家族や自分自身の時間を犠牲にしない人が多いですし、日本のような付き合いの飲み会なども少ないです。
なので、アフター5を楽しんだり、夜間は他の仕事をすることもできます。
ベトナムで副業するという道もアリ
日本で就業するよりも自分の時間を確保しやすいので、副業をしている日本人やベトナム人も多くいます。
【ベトナム在住の日本人で副業をしている人の例】
・日本語教師・チューター
資格などが無くても日本語講師になれるオンラインサービスなどを使用したり、Facebookや異文化交流会などを通して日本語を学びたいベトナム人と知り合い、個人講師になる。
・スポーツ・音楽などのコーチ・講師
もしスポーツや音楽などを教えることができるならこどもまたは大人に教えることもできます。
語学力によって日本人を対象、またはベトナム人や在住外国人を対象にすることもできます。
在住日本人家庭のこども向けの数学や国語などの家庭教師。
日本語で勉強を教えてもらえる場が少ないので、とてもありがたい存在です。
・在住日本人家庭のベビーシッター、ペットシッター
ベトナム人やフィリピン人のシッターの方が格安ですが、日本人に任せられるのなら多少高くても安心して依頼してくる人は多いようです。
・フリーランス
もし語学、ライティングまたはプログラミングなどのスキルがあれば、クラウドソーシングサイトなどを使用してフリーランスとして働くことも可能。
・販売業
ベトナムの雑貨などを日本や世界に販売。
・日本製品をベトナムで販売
ベトナムに視察などに来る日本人のアテンドやリサーチの仕事を請け負う。
など、スキルや興味によって様々な副業をしている日本人の方がいますよ。
ベトナムで求められる人材像
ベトナムだけではありませんが、海外で働く時は日本の常識を捨てる必要がある場合もあります。
長く海外で仕事を続け、生活をしていくには、仕事ができる・語学ができる、などのスキル面も非常に大切ですが、他にも大切な条件がいくつかあります。
これらは海外で生活をしていると日々感じることではありますが、移住前から身につけていなくても大丈夫なので安心してください。
生活しながら身につけていくんだ、と前向きに捉えて日本にいるうちから実践していけば、ベトナムでの生活がより充実したものになるでしょう。
・健康な体
当たり前のことではありますが、海外生活では日本にいる時よりもっとしっかり健康管理を徹底する必要があります。
体調を崩しても、日本と同じ薬や食べものを手に入れることは難しいですし、医療レベルも日本ほどではありません。
また、ベトナムの衛生環境は日本ほど良くはなく、食当たりや食中毒などが起こることも度々おこります。
日本の都心部のように公共交通機関が発達してはいないので、基本的にタクシー移動になる人が多いので、運動不足にもなりがちです。
その上、ホーチミンなどでは年中暑いので常に冷房を付けているので体が怠くなりがちです。
日本以上に健康管理が重要になってきます。
・異なる文化を受け入れられる大きな器
今まで日本では常識だったことがベトナムでは非常識であったり受け入れてもらえないということにも遭遇することでしょう。
・フットワーク・行動力
海外で就職しようと思い、動き出せるような人なら、既に普通以上のフットワークや行動力を持った人が多いと思いますが、海外にいる日本人はバイタリティ溢れる行動派がとても多いです。
自らの人生を切り拓くためには、異国の文化に興味を持ち受け入れ、自分も受け入れてもらっている、という謙虚な気持ちが非常に重要です。
・気持ちの切り替え
海外で自分を試してみる!と志高く移住してみたはいいものの、文化や環境の違いに圧倒され、「日本ではこんなことは無いのに!」と受け入れられないでいると非常にストレスになります。
そもそも、自分の考え方は日本では常識だったかもしれませんが、それが現地の文化での常識がどうかは違いますし、あなたが自分の常識を押し通すことで現地の人たちは不快に感じることもあるでしょう。
イライラしてしまう場に遭遇しても、「ここは外国。仕方ない。」と割り切るようにしていきましょう。
その違いを楽しめるようになって来る頃には、きっと充実した生活になってきているでしょう。
ベトナムでの実際の待遇例
現地採用に応募する際、給与が日本での給与と比べ非常に少ないので、そこがネックになる人も多いことでしょう。
しかし、ベトナムは好景気でもあります。
企業によってはボーナスや待遇が良い場合も多いので、給与だけで判断しない方が良いです。
・日系企業 代表 (メーカー)
月給:手取り2700米ドル
手当:海外保険(家族3人)、ビザ取得手当(家族3人)、年1回の日本帰国手当(家族3人)、家賃補助(家賃の半額)、通勤費、日本からの引っ越し費用、年1回のボーナス、など
・外資系現地企業 営業 (ホスピタリティ業界)
月給:手取り1900米ドル
手当:海外保険、ビザ取得手当、年1回の日本帰国手当(私のみ)、社員食堂での昼ご飯、年1回のボーナス、制服貸与(洗濯付き)、など
私も夫も現地採用の中でも割と給与や待遇が良い環境ではあります。
基本的に1年の契約更新になるので、更新の際には給与アップが難しい場合は待遇面を充実してもらえるように交渉すると良いでしょう。
昼食や交通費または家賃の一部を援助してくれる場合もあります。
私の場合、社員食堂があったので昼食代がほとんど掛からないのが非常に助かります。
家庭的なベトナム料理で味はまずまずでしたので、飽きたら近くの日本食レストランなどに行きますが、かなり節約ができます。
ベトナム子連れ移住の場合
小さな子供と一緒に海外移住なんて難しい、とあきらめてしまうのは早合点です。
確かに大人だけの移住よりも大変なことも多いですが、子育ての面を見ると、日本より子育てしやすい環境だと感じる日本人ママも多いです。
ベトナム人は基本的に赤ちゃんや子供が大好きです。
レストランなどでも店員さんが子供と遊んでくれたりととてもフレンドリーで子連れでも伸び伸び生活が出来ますよ。
パートタイムの仕事を見つけるのは難しいですが、とりあえず応募して交渉するのも手です。
優秀で長く働いてくれる日本人は、いつも求められているので、場合によってはフレックス勤務や在宅勤務などを認められる場合もあると思います。
また、共働きが当たり前なベトナムなので、お手伝いさんやベビーシッターなども日本よりかなり安くお願いすることも出来ます。
子供のお世話と家事をお願いすることで、帰宅後の負担が減るので、仕事と家庭の切り替えがし易く、子供との時間をゆっくり過ごすことも出来ます。
外国人としてベトナムに住んでいると、同じく海外からベトナムへ移住した様々な国の人たちと出会うことでしょう。
幼いころからインターナショナルな環境で育つことは子供にとってもプラスになること間違いなしです。
子供がいるなら尚更、ぜひベトナム移住を検討してみてください。
さいごに
ここまで読まれたあなたはもうベトナムへ就職の流れなどが見えてきたと思います。
海外就職というと大きな壁のように思えるかもしれませんが、やってみるとなんとかなってしまうものです。
まだまだ発展途上中で伸びしろが大きく見込めるベトナム。
国の発展を肌で感じながらスキルを活かして輝ける場は沢山ありますよ!
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