セルビアで90日間以上滞在する場合には、ビザの申請が必要になります。
セルビアのビザには多くの種類があり、申請手続き自体は煩わしいこともありますが、ビザが取得しやすい国とも言われています。
申請時は、所定の様式にセルビア語で記入することが求められるため、語学がかなりのレベルでできるか、国際結婚などで配偶者がセルビア人の場合など、周囲に頼れる人が必要です。
もしいない場合でも、代行業者に依頼することもできますので安心です。
ただし、まずは事前にどんなビザがあり、申請に必要な書類は何か、情報をできる限り集めておくことが必要となりますよね。
ここでは、セルビアにおける一時滞在ビザ・4つの種類と永住権取得方法について詳しく紹介していきます。
セルビア移住を検討する上で、どのような滞在の選択肢があるのか参考にしてくださればと思います。
※ビザ要件は頻繁に更新されますので、最新の情報を取得するよう心がけてください。
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セルビアにビザなしで滞在できる期間と注意点
滞在期間が90日間以内で、観光や商談、会議への出席などが目的の場合には、ビザ取得は必要ありません。
移住をお考えの方は、まずはビザなしで滞在で入る期間を利用し、現地の雰囲気をつかむのもよいかと思います。
注意しなければならないのは、セルビア国内に24時間以上滞在する場合、到着してから24時間以内に最寄りの警察署に滞在届を提出する必要があります。
ホテルなどに宿泊する場合、施設側に届出の義務がありますが、もしも現地のお知り合いの方の家などに滞在する場合は、宿泊先のオーナーとともに警察署に出向く必要がありますのでご注意ください。
届出をすると滞在登録証がもらえますので、パスポートとともに携帯しておきます。
滞在登録証は出国の際に提出義務はありませんが、万一滞在届を提出していないことが判明した場合には、6,000ディナール(約6,400円)の罰金を支払わなければなりません。
滞在届の手続きは無料できますし、面倒でも警察署で届出をした方が良いです。
一方、滞在期間が90日以内であっても、もしもその期間にセルビアで仕事をする場合には、一時滞在ビザの申請が必要になります(この場合には、アパートを借りることが想定されますが、アパートの大家さんに届出の義務が発生します)。
ビザが必要な場合と担当課は?
セルビアに90日以上滞在をする場合は、現地でビザ申請手続きが必要となります。
東京・品川にあるセルビア大使館では事前のビザ発給手続きを行っていないため、日本から移住をする人の大半がビザを取得せずに入国し、90日以内に現地で申請手続きをすることになるのではないかと思われます。
セルビアでのビザ発給業務はセルビア内務省外国人課の管轄になりますが、ビザの申請窓口は、ベオグラードの場合、サヴスキ・ヴェナツ警察署(住所:Savska 35)内で行うことになります。
ビザの電子申請はできないため、直接出向いて申請を行います。
警察署内の移民管理局では順番待ちの人が多く、長時間待たされることもあります。
申請後には、ビザの発行日を指定されるので、出向いてパスポートを提出し、当日中の指定された時間に再度出向く必要があります。
万一ビザの申請期間中に、ビザなしで滞在できる90日以上を過ぎてしまった場合でも、特別に滞在が認められるそうですが、ビザ取得には最大4週間程度時間がかかるため、余裕を持って必要な書類を揃えて申請にのぞみましょう。
セルビアの一時滞在ビザの種類
- 物価が安い
- 治安も良い
- 親日度が高い
- 他のヨーロッパ諸国にも旅行しやすい
そんなメリットのあるセルビアは、移住をお考えの方にとって魅力的な選択肢の一つであるかもしれません。
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では、日本人が取得できそうなビザの種類には、どのようなものがあるのでしょうか?
はじめに、日本からセルビアへ移住する場合、いきなり永住権を取得することはできません。
よって、最初に取得するのは一時滞在ビザとなります。
セルビアの一時滞在ビザには大きく分けて下記の4種類があります。
いずれも、滞在できるのは1年間のみですので、そのビザの期間を超えて滞在する場合は、更新の手続きが必要となります。
<一時滞在ビザ>
- 就労ビザ
- ビジネスビザ
- 留学ビザ
- 配偶者ビザ
一時滞在ビザの種類にかかわらず、共通の必要書類
まず、ビザの種類に関係なく、申請の際に必要になるのは下記の書類です。
- 申請書類3部(所定の様式にパスポート情報、滞在の目的、受け入れ先の情報などを記入)
- パスポート(セルビア出国予定日から残存有効期間90日以上が必要)および滞在登録証
- 住所が確認できる書類(賃貸契約書など)
- 証明写真2枚(4×3センチ、白黒不可)
- 申請費用の支払証明書(郵便局や銀行で支払いをし、その写しを持って行きます)
- 健康保険の加入証明書(現地の保険会社で加入)
- 滞在にあたって十分な費用を所持していることの証明書類(銀行で発行してもらえる残高証明書など)
⑥、⑦に関しては、提出書類はセルビア語である必要がありますので、現地での銀行口座の開設と保険の加入が前提となるでしょう。
4種類のビザの特徴を紹介
1.就労ビザ
現地で企業や大学などの組織に雇用されて滞在する場合、申請する書類は受け入れ先の機関によって異なりますが、上記で説明した書類のほかに、下記が必要となります。
基本的には、雇用関係や自身の専門性を証明できる書類です。
受入先 | 上記に加えて必要な書類 |
---|---|
民間企業 | 職場からの在職証明書 雇用契約書 |
大学などの教育機関 | 雇用契約書 大学からの通知文書 |
NGO団体 | NGO活動への従事についての外務省からの文書 雇用契約書 NGO団体による該当する従事者についての文書 |
国際機関、政府機関からの委託を受けているコンサルタント企業 | 管轄省庁からの文書(雇用についての合意内容を含むもの)セルビアにある国際機関は、IMF、World Bank、UNOPS、UNHCRなどがあります。 |
ジャーナリスト | セルビア文化省から認定を受けたジャーナリストの場合、その認定証 |
スポーツ選手 | 登録団体に所属していることの証明書 雇用合意書 スポーツ連盟における証明書 |
専門的職業 | しかるべき組織において継続的に専門的研究を行っていることの証明書 |
就労ビザの申請費用は17,490ディナール(約18,900円)です。
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2.ビジネスビザ
セルビアで事業を始めたいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
滞在ビザをお持ちでない方がセルビアで会社を設立する場合、ビザを取得してから会社設立するのではなく、まず会社を設立してからビザの取得するという流れとなります。
ビザの申請に当たって必要な追加書類は、会社の登記書類と会社名義の銀行口座の取引履歴です。
3.学生ビザ
学生ビザの申請にあたっては、大学や教育機関からの在学証明書が必要な書類となります。
申請費用は350ディナール(380円)が必要です。
4.配偶者ビザ
セルビアに市民権を持つ人と結婚し、配偶者ビザを申請する場合は下記の書類が必要となります。
- 婚姻証明書(6ヶ月以内に発行されたもの)
- 婚姻相手の証明書(IDなど)
このほかに、夫と妻それぞれの現在の職業、職歴、いつどのようにして出会ったかなどの情報の提出を求められる場合があります(様式は自由です)。
また、事実婚の場合でもビザは取得できますが、求められる書類は下記の通りです。
- 2人の独身証明書(セルビアに市民権のある人の場合は6ヶ月以内に発行された出生証明書で可能)
- 事実婚の手続きをした時の2人の立会人による証明書
- 子どもがいる場合は、その出生証明書
- 事実婚の相手の証明書(IDなど)
申請費用は、11,200ディナール(12,000円)がかかります。
その他、認められている一時滞在ビザとしては、セルビアに市民権を持っている人と家族・親族関係にある場合や、セルビア国内での治療を受ける場合です。
申請にあたっては、窓口の担当者の気まぐれでその都度求められる書類が異なるという問題がこれまでたびたびありました。
2015年にセルビアにある日本大使館より、セルビア内務省に対し手続の統一が依頼され、これにより、現在では一時滞在ビザの手続きに必要な書類はセルビア内務省WEBサイトにて確認できる通りです。
ただし、実際には追加書類を求められる可能性もありますので、詳しくは窓口で確認されることをおすすめします。
セルビアの永住権はどうやって取得できる?
就労や学業でセルビアに滞在しており、一時滞在ビザで5年以上の連続した期間を滞在していれば、永住ビザを取得できます。
また、セルビアに市民権を持っている人と結婚した場合は、一時滞在ビザで3年以上セルビアに居住していれば、永住ビザの取得が可能です。
申請窓口は、一時滞在ビザとは異なり、ベオグラード警察局に出向く必要があります(住所:Bulevar Despota Stefana 107)
申請にあたっては、通常以下の書類が必要となります。
永住権申請に必要な書類:
- 申請書類
- 申請費用の支払証明書
- パスポートのコピー
- 証明写真2枚(4×3cm)
- 健康診断書
- 学歴の証明書類(原本のコピー、セルビア語でない場合は法廷通訳人による翻訳が必要)
- 出生証明書(原本のコピー、セルビア語でない場合は法廷通訳人による翻訳が必要)
- 十分な生活能力があることの証明書
- 住居の所有または賃貸の証明書
婚姻ビザの場合は、上記に加え、
- 婚姻証明書(6ヶ月以内に発行されたもの)
- 配偶者がセルビアの市民権を持っていることが証明できるもの(IDカードなど)
のほか、離婚歴のある方はその証明書、子どもがいる場合は出生証明書の提出も必要となります。
申請費用はいずれも8,200ディナール (約8,800円)かかります。
ビザの申請方法や必要書類などは今後変更が生じる可能性もあります。
最新の情報は、セルビア共和国内務省HPよりご確認ください。
セルビアのビザ情報まとめ
以上、セルビアにおけるビザの種類や申請方法についてご紹介してきました。
必要な書類はいろいろありますが、条件さえ満たせばビザの申請はすんなり通る場合が大半です。
この記事がセルビアへの移住を検討する際に、ご自身にあった滞在方法を考える時の一助になれば幸いです。
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