カツオやキハダマグロといった漁業が盛んな海の国、モルディブですが、現在、漁業と並びモルディブを支えているのが観光業です。
皆さんのイメージでモルディブと言えば、
- 「ハネムーンの人気の行き先」
- 「水上コテージ」
- 「ダイビング天国」
などが思い浮かぶかと思います。
ちなみに、現在、オープンしているリゾートだけを数えても140を超えるリゾートがあります。
それに付け加え、毎年新しいリゾートがオープンし、観光業の急成長が著しい国と言えます。
では、そのようなモルディブで、日本人はどのような仕事に就け、どのようにして仕事を探し、どのような手順で晴れて就職となるのか、現地就労者が解説します。
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気になる、モルディブで必要な語学力
さて、モルディブで勤務するには、どの言語の語学力がどの程度必要になるのでしょうか?
モルディブの母語はデヴィヒ語ですが、公用語として英語が使用されています。
リゾートで日本人ゲストをメインで担当する場合や空港で勤務する場合に関していえば、日常英会話を話すことができれば勤めることができます。
モルディブで働いている人のほとんどは、母語が英語ではない場合が多いので、少しぐらい発音が悪くても一生懸命理解してくれようとしてくれます。
また、言葉が出てこない時は少し説明をすれば、意味をくみ取って「こういうことを言いたいんだよね?」と確認してくれます。
モルディブでは意外に選べる職種が多くある!
ホスピタリティ産業と一言に言っても、いろいろな職種を選ぶことができます。
どのような職種があるかいくつか挙げてみます。
ゲストリレーションズオフィサー(GRO)
リゾートのフロントオフィスに所属し、主な仕事は以下のとおりです。
- 滞在するゲストのチェックインやチェックアウトの手続き
- リゾートの説明
- スパ
- オプショナルツアー(スノーケリングトリップ、ドルフィンクルーズ、サンセットフィッシングなど)
- プライベートディナーなどの説明と予約受付
基本的には、英語+最低でも英語以外の一か国語をしゃべることができるスタッフのことをゲストリレーションズオフィサーと呼びます。
メインは、日本人ゲストの対応となりますが、他の国から来られたゲストの対応もします。
様々な国のゲストと多国籍なスタッフと出会える環境です。
バトラー
リゾートのフロントオフィスに所属し、ゲストの国籍は関係なく、割り当てられた部屋のゲストのケアをします。
到着後から出発までゲストのリクエストに可能な限り応え、
- オプショナルツアー
- スパ
- レストランの予約の手続き
- スーツケースの荷ほどき
- 荷物詰め
- 好みの把握
など24時間いつでも対応できるようにスタンバイしている必要があります。
また、さりげなくゲストにアプローチをし、ゲストが何をしたいのか、何のためにリゾートに来たのか、滞在は快適であるかを知り、必要に応じてサプライズをアレンジすることもあります。
旅行会社現地係員
日本の旅行会社を通して予約されたお客様を空港でお迎えし、リゾート滞在中にお客様が何か困った場合に(特に、日本人スタッフもしくは日本語スタッフのいないリゾート)電話対応にて手助けをします。
お客様の出発の際、空港でのお見送り、および出国の手順の説明を行います。
また、急病や怪我などで首都マーレの病院に来る必要があるお客様の通訳などの緊急対応も行います。
日常のオフィス業務として、
- 予約のリコンファーム
- リゾートの出発時間の確認
- リゾートの日本人スタッフの有無の確認
などを行います。
ヘアメイクスタッフ
ウェディングセレモニーやウェディングフォト撮影をすることのできるリゾートがあり、その際のヘアメイクを担当します。
拠点は首都マーレですが、メインの仕事は、
- ゲストの滞在しているリゾートに行く
- ヘアメイク及びセレモニー/撮影中のお直し
- フォトグラファーの指示をゲストに通訳する
などとなります。
ダイビングインストラクター
スキューバダイビング天国のモルディブでは、各リゾートにダイブセンターが一つ入っています。
また、ガッツリとダイビングをしたい人のために、ダイビングサファリボートがあります。
リゾートもしくはサファリボートに所属し、ダイビングのガイド、講習、体験ダイビングなどを担当します。
サファリボートに所属する場合、船上でのお客様のケアを行うゲストリレーションズ的な仕事も担います。
海外協力隊
モルディブでの就職は、ホスピタリティ産業の仕事が多いですが、その他にもJOCV(青年海外協力隊)の活動に参加してモルディブに滞在するということもできます。
活動としては、体育指導員、水泳指導員、音楽指導員など教育関係のものが多いです。
モルディブでの3つの仕事の見つけ方
では、どうやって仕事を探すかです。いくつかの方法を紹介しましょう。
1.インターネットで求人情報を探す
初めてモルディブで仕事を探す場合は、インターネット上にある求人サイトにアクセスし、興味のある仕事をピックアップし、そこに履歴書を送って返事を待つという段取りを踏むのがよいでしょう。
ちなみに、求人サイトの例を挙げますと、
などがあります。
興味のあるホテルブランドの求人情報にアクセスする
モルディブでは、ここ最近、外資系のホテルブランド(ヒルトングループ、スターウッドグループ、フォーシーズンズなど)がリゾート経営に携わることが急増しています。
もし、〇〇ブランドでどうしても働きたいという場合は、そのブランドのホームページを見つけ、求人情報が出ていたり候補者として履歴書を登録することができたりしますので、活用するといいでしょう。
2.知人に紹介してもらう
モルディブで就職しやすい道は、ずばり「ツテ」を頼ることです。
例えば、以前一緒に勤務したことのある人事マネージャーやフロントオフィスマネージャーから良い評価を受けていれば、その人が直接声をかけてくれることがあります。
また、求職していることを友達に伝えると「今、〇〇リゾートのこのポジションが空いているからどう?履歴書送ってみない?」と言った感じで情報が舞い込んできます。
さらには、現職の人が後任を探していて、その人の知り合いの場合、優先的にインタビューをしてもらえるということもあります。
モルディブでの生活、特に、リゾート生活は少し特殊な面があるので、モルディブのリゾート生活に慣れている人、離島生活が苦にならない人が好まれます。
そのため、一度モルディブで勤務したことがあり、リゾートでの生活が問題ない人を探すという意味で、求人が表に出てこず、ツテ頼りというところがあるのです。
3.JICA海外協力隊の活動に応募する
モルディブは表面的には観光業で華やかなイメージがありますが、様々な面で発展途上の国に該当すると言えます。
特に首都マーレや各環礁の行政の中心となっている島を除くと、ローカル島での教育は遅れをとっていると言えるでしょう。
子どもたちの情操教育に必要な体育や音楽といった教科はおろそかにされがち、もしくは、教員が指導の仕方が分からないという場合があります。
そのような所で活動する体育指導員や音楽指導員、レクリエーション指導員などの名目で募集がかかることがあります。
必ずしも希望している国に配属されるという訳ではありませんが、モルディブで仕事をしながら生活をする方法の一つと考えられるでしょう。
詳細については、ホームページを見ていただくと理解しやすいでしょう。
就職決定後の就労ビザは?
晴れて採用が決定した後、どのような書類が必要でどれくらいの日数で就労ビザが発行されるかを簡単に説明いたしましょう。
関連記事:モルディブビザ5種類の特徴と申請方法
就労ビザに関しては、採用先の会社が全て手配してくれるので、必要書類を揃えて提出すれば後はビザが下りるのを待つのみとなります。
就労ビザの有効期限は、ビザが発行されてから1年間で、発行後3か月以内にモルディブに入国しなければなりません。
必要書類については、採用されたポジションによって異なります。
リゾートスタッフとして採用された場合:
- パスポートのカラーコピー(スキャン)したもの
- 無犯罪証明書
ダイビングインストラクターとして採用された場合:
- パスポート
- インストラクター認定番号
ダイビングインストラクターやヘアメイクスタッフのような特殊技能を仕事に使う場合は、提出書類が少なくてすむようです。
ちなみに、ビザ申請をしてから発行されるまでの期間は、早くて1週間、時間がかかると1か月近くもしくは1か月以上かかる場合はあります。
書類不備、パスポートスキャンもしくはコピーが不鮮明などという理由で、申請が受理されない場合に、時間がかかります。
また、モルディブ共和国は100%ムスリムの国ですので、断食の月は就労時間が短縮され、それによってビザの発行が普段よりも時間がかかる場合もあります。
現地生活の気になる住まいの見つけ方
就労ビザは、前述したように採用会社が手配をしてくれますが、渡航後の住まいについてはどうなるのか気になるところです。
現地係員やヘアメイクスタッフとしてマーレに駐在する場合、ほとんどの会社が既に駐在スタッフ用として借り上げている2ベットもしくは3ベットルームのアパートに入居することになります。
ただし、かなり少数ですが、いくつかの会社では本人が探してこなければいけない場合もあります。
その場合に参考となるのが、ibayというサイトです。
リゾートの場合、基本住み込みという形になるので部屋を探さなければならないという苦労はありませんが、ほとんどの場合が、2人から4人でのルームシェアとなるので、シェアメイトが気の合う人であることを願うのみです。
モルディブで働いてみよう!
モルディブには、様々な国からいろいろな人が働きに来ています。
モルディブ人はシャイですが、打ち解けるととてもフレンドリーで面倒見がいいので、英会話が苦手であっても働ける環境だと言えます。
ほとんどのスタッフが英語を母語としないので、発音が悪くても一生懸命理解しようとしてくれ、英会話初級者の方でも働けるでしょう。
一年中、常夏の西アジアの楽園、モルディブでフレンドリーなスタッフと一緒に楽しく働いてモルディブのよさを味わってみませんか?
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