もし海外で子育てをすることになったら…?
幼稚園選び、子どもが病気になったら、食べ物や日用品は…などなど、疑問がたくさん出てきますよね。
今回は、主に小学生未満の子育てに関して、上海に住むママさんたちに幼稚園選びや子育て事情について、リアルなお話も交えてお伝えします。
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幼稚園の種類・特徴と費用について
上海で日本人の子どもが入れる幼稚園は、
- 日系幼稚園
- ローカル幼稚園
- インター系(インターナショナルスクール附属)幼稚園
の3種類があります。
それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。
※費用は保育料・施設利用料・バス代などの合計です。
1. 日系幼稚園
言語・園児の国籍:
日本人の保育士が日本語で教育を行う(中国人の保育士もいる)。園児の大半は日本人。
費用:
年間100万円前後
教育内容:
4月が新学年の始まり。日本とだいたい同じ時期に長期休暇がある。
運動会などの行事や、生活面・精神面の指導も日本の幼稚園に近い。
2. ローカル幼稚園
言語・園児の国籍:
メインは中国語。
中国人が多いが、国際部にはさまざまな国籍の園児がいる。
幼稚園と連絡を取り合う際には中国語か英語が必要。
費用:
年間80万円前後~
教育内容:
8月または9月が新学年の始まり。
日本の幼稚園と比べると、算数や英語など勉強に力を入れているところが多い。
3. インター系幼稚園
言語・園児の国籍:
主に英語。
園によって園児の国籍の比率は異なる。幼稚園と連絡を取り合う際には英語が必要。
費用:
全体的に高め。年間150万円以上になる場合もある。
教育内容:
8月または9月が新学年の始まり。子どもの個性や自主性を尊重する教育方針。
幼稚園を決めるポイントは?それぞれのメリット・デメリット
中国に住むとはいっても、年度の途中からの場合や、何年後に日本に戻るのかわからない場合もあります。
そのようなとき、日系幼稚園なら日本の幼稚園とのギャップが比較的小さくて済みます。
また、親にとっても、幼稚園の教育内容がイメージしやすい、何かあったときに幼稚園側や他の保護者とコミュニケーションを取りやすい、という安心感は大きなメリットといえるでしょう。
一方、ローカルやインター系幼稚園は、幼少期から日本以外のものにたくさん触れられることが最大のメリット。
外国人と接することへの抵抗が少なくなる、という精神面の発達も期待できます。
また、両親の片方が中国人や外国人の場合や、今後も海外に転勤する可能性が高い場合なども、ローカルやインター系幼稚園を選ぶことが多いようです。
費用は務めている会社から補助が出る場合もありますが、補助が始まる時期(子どもの年齢)や金額の上限などは会社によって異なります。
幼稚園を決める前に確認しておくことをおすすめします。
ママさんたちに聞く、実際のところ
幼稚園を決めるときには、できれば実際に利用している方の声も知りたいですよね。
上海で子どもを幼稚園に通わせている(通わせていた)ママさんたちに聞いてみました。
Q:幼稚園の費用はいくらですか?
・上海在住7年のKさん
2人のお子さんを日系幼稚園に通わせています。
費用は1人あたり月に約11万円(長期休暇が重なる月などは少し安くなる。日本円に換算。以下同様)、バス代は別途1万9000円。
・上海在住2年のAさん
2人のお子さんがおり、外国語に触れさせるためにインター系幼稚園を選びました。
会社の補助も考慮して比較的安いところを探したのだそうです。それでも1人あたり月に9万円で、楽器や美術などを習う放課後クラスを利用する場合には別途料金がかかります。
家から近いためバスは利用せず、Aさんが送迎しているそうです。
ちなみに、バスや保護者の送迎で幼稚園に通うのは日本でも当たり前ですが、上海では小学校に上がっても同様です。
比較的治安が良いとはいえ、誘拐等の危険があるため、日本のように子どもだけで登下校させることはありません。
Q:習い事はさせていますか?
KさんとAさんのお子さんが通う幼稚園は、どちらも日本のような広い園庭がなく、体を動かす時間が少ないのだとか。
また、大気汚染のひどい日は屋外での活動を控える場合もあります。
そのため、週に1回降園後に体操教室に通わせて、運動する機会を増やしているのだそうです。
また、中国人の親たちはとても教育熱心です。
上海出身の中国人Zさんのお子さんは、ローカル幼稚園の放課後クラスで絵画を習い、降園後は算数の塾とピアノ教室に行っていたとのこと。
幼稚園の放課後クラスに比べると外での習い事や塾は高額ですが、周りの子もみんな習い事をしていたそうです。
Q:子どもは英語や中国語を「話せる」ようになりますか?
ローカルやインター系幼稚園に通わせたら、子どもは外国語を習得できるのでしょうか?
インター系幼稚園に通うAさんのお子さんは、現時点では、言葉の意味を多少理解できていても「話せる」ようにはなっていないそうです。
Aさんは旦那さんも日本人なので、家庭での会話は日本語のみ。
また、その幼稚園に通っているのは2~3割が日本人で、日本人の園児同士で会話することがどうしても多くなってしまう、とのことでした。
しかしながら、子どもならではの耳の良さで、単語の発音はとてもきれいなのだそうです。
また、ローカル幼稚園に通っていたZさんのお子さんも英語の簡単な言葉やフレーズは言えるようになりましたが、話せるようにはならなかったとのこと。
母語は3歳頃に固まるそうなので、小さい子どもだからといって幼稚園だけで必ずしも別の言語を習得できるものではないようです。
もちろん、幼稚園で学んだ外国語を話せるようになる子どももいます。
ただし、ローカルやインター系幼稚園に通わせ、その後日本人学校(上海市内に2校あります)に進学させる場合、日本語が遅れないように注意が必要です。
年齢相応の日本語力がないと日本人学校には入れません。
上海での病院事情・食べ物や日用品の購入
日本人が安心して行ける病院はある?
上海には日本語の通じる病院があり、予約の電話なども日本語でできます。
また、務めている会社を通して保険に加入するので、費用の面も大きな心配はありません。
保険会社と提携している病院もありますし、日本語が通じない病院で通訳をしてくれるサービスなども利用できます。
ただし、歯科は対象外であることが多いのでご注意ください(詳細は加入する保険の説明書等をご参照ください)。
上海在住ママたちの子育てグッズの買い物事情
上海には、日本の一般的な家庭でよく使うと思われるものはたいてい売っています。
輸入品を多く扱っているスーパーもあり、大人だけで生活する場合はそれほど困ることはありません。
ただ、子どもの食べ物や肌に触れるものは気になりますよね。
先述のKさんは、お子さんが小さい頃、一時帰国した際に粉ミルクや離乳食、おむつ(軽いけれど、ものすごくかさばる!)などをキャリーケースに入る限りたくさん買い込んでいたそうです。
Aさんも、上海ではできるだけ日本のメーカーの食品を買うようにしているし、食器用や洗濯用の洗剤は日本から買ってくるとのこと。
ちなみに、KさんとAさんが、上の子が小学校に上がった今でも帰国のたびに大量に買っているのはお菓子だそうです。
おいしくて安全なお菓子は子どもたちに欠かせないのですね。
公共の場で子連れはどう見られる?
KさんやAさんをはじめ上海で子育てをしている日本人は、口を揃えて「上海は子育てしやすい」と言います。
その理由は、親子連れで公共の場にいても肩身の狭い思いをしないから。
レストランや乗り物の中で子どもは親の言うとおりに静かになどしてくれませんが、それは当たり前のこと。
上海の人たちは冷たい目で見たりしません。
近くの人たちに「かわいいわね」と声をかけられることもよくあります。
電車などでお母さんが小さい子どもを連れていたらすぐに席を譲ってくれますし、譲ってもらう側も遠慮したり申し訳なく思ったりする必要はありません。
もちろん、騒いだり走り回ったりして周囲に迷惑をかけてはいけないということは教える必要がありますが、子連れで公共の場に行きにくい、と悩まなくて済むのです。
上海ママに聞く、幼稚園選びと子育て事情まとめ
子どもを育てるのは日本にいても大変なことですが、海外で育てるとなれば、日本とは違うこと、日本より大変なこともあるでしょう。
しかし、それらは親にとっても子どもにとっても非常に貴重な経験。
上海にはたくさんの日本人がいますので、恐れずに、ぜひ親子で上海生活を楽しんでほしいと思います。
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