今回は、ファミリークラスでカナダ永住権を取得し、現地で看護師として働く移住者から、永住のきっかけや、その後の実情や感じたことをお伝えしたいと思います。
海外への憧れだけでなく、しっかり目的を持つことの重要性について、気づきがあるでしょう。
【カナダの関連記事はこちら】
- あなたにもできる!北米カナダに永住する方法7選
- これだけは抑えておきたい!カナダ永住権を知る5つのポイント
- カナダ永住権取得方法かなり詳しく教えます!簡単マニトバ移民
- カナダ永住権を取得する7つの種類と方法
↑カナダ滞在に役立つこちらの情報もご覧ください。過去の記事一覧はこちら
私が海外に興味をもったきっかけ
東京出身である私は、地方から上京してくる人達が東京に来て、一人暮らしをして新しい土地に来て新たな発見や経験をしているのがとてもうらやましく思いました。
遠い土地から来た学生時代の同級生はディズニーランド、都内の観光などに行くことにキラキラと眼を輝かせていました。
東京出身で東京育ちで学生時代も実家に暮らしていた私は、今考えてみると、とても恵まれていたと思います。
ですが、なぜか私も新たな土地に出てみていろいろな経験や発見をするには、もう海外に行くしかないと思いました。
英語も勉強したい!それが、きっかけでした、なので30歳になる前にワーキングホリデーで海外に行くことを考え始めました。
30才になって決意したワーキングホリデー
そしてお金も貯めて、海外へ数ヶ月でも行こうと決めました。
しかし1年したところで、英語はネイティブにはなれないな、と思い、もう少し海外で過ごして勉強してもいいなと思い始めました。
日本では、それまで看護師をしていた私は、帰国してもまた就職はできるだろうと、再び語学留学をチャレンジすることにしました。
最初はワーキングホリデービザでカナダに来ました。
ワーキングホリデー中にも出会った現地の人に英語を教えてもらったり、同じように数ヶ月~1年単位で語学学校に英語を勉強しにくる海外の学生や社会人経験者などたくさんの人に会いました。
そして今のパートナーに出会い、いろいろとサポートしてもらうこととなり、もう一度、学生ビザでカナダに戻ってきました。
カナダで看護師になるという道を模索。家族クラスの永住権を申請
また海外で看護師の資格が試験を受ければ取得できるかもしれないということを知り、興味を持ち始めました。
しかし、カナダの永住権取得者ではないと看護師受験の資格がないことを知りました。
パートナーの協力や応援もあり、パートナーがスポンサーになるということでカナダの家族クラスの永住権を申請することにしました。
カナダではコモンローといいます、これは結婚ではないけれど、日本でいうと事実婚みたいな感じです(しかし、カナダの場合は事実婚は結婚と同様に認められています)。
この永住権の申請は市民権あるいは永住権を持つパートナーと夫婦同様の生活を1年以上していた場合に認められます。
結婚して永住権申請はすぐにできますが、これは1年以上の同棲などが条件になりますので時間は掛かります。
2年くらいは学生ビザで滞在をしていた私はいざというときのための健康保険を高いお金を払っていたし、語学学校も高いお金を払って英語を習っていました。
海外への語学留学をして一旦は日本に帰国した私ですが、日本で看護師という資格を持っていたために、すぐに再就職できて、またお金を貯めて渡航することができました。
カナダで永住権を取得!看護師として働く今感じること
永住権を取得してからはカナダでは医療保険が無料になりました。
カナダは税金が高い分、医療保険は無料です(処方箋や歯科などは別です)。
また学費が永住権を持っているか持っていないかで3倍くらい違うので、永住権を持っていれば、カレッジや大学へ通うことも公立の値段で可能になりました。
英語の勉強も永住権を持っていれば、移民者向けの英語の語学学校は無料で受けられるというクラスがあり、高いお金を払って語学学校に通っていたのが本当に勿体無かったと後から思いました。
一方で、永住権取得で気をつけたいこともある
カナダの場合は永住権は5年間のうちに2年以上はカナダに住んでいないと永住権が更新できないので、日本の家族に何かあった場合や例えば子供が日本に学校に行くからといって子供に付き添って日本に長期滞在など、日本にパートナーと別に長期滞在していると永住権が更新できなくなる可能性があります。
また、永住権は5年毎に更新しなければなりません。
もしも、長期に日本に滞在する場合はカナダの永住権を失うこともあります。
中には、永住権から市民権を申請する日本人移住者もいます。
カナダの市民権を持っていると、永住権のように5年毎の申請が必要なくなりカナダ国民となります。
しかし、日本の場合は二重国籍が認められてないので日本国民ではなくなってしまいます。私は日本の国籍を失いたくないので市民権は申請していません。
今はカナダで看護師の仕事をしており、カナダの年金も引き落とされています。
カナダの年金は
- Old Age Security といった永住権か市民権を持っていて決められた年数以上住んでいれば、貰える年金
- Canada Pension Planという、会社などや自営業の人の給料から引き落とされ、貰える年金
などがあります。
他にも銀行でRegistered Retirement Savings Planといった個人年金もあります。
日本国民は海外に住んでいても任意で国民年金を支払うことができるので、両方の支払いをしていれば、将来日本とカナダ両方の年金を貰うことも可能です。
日本の高齢化社会での年金の削減などを考えるとカナダと日本の両方の年金を掛けておけるのもメリットです。
・年金の関連記事
海外移住の年金制度基礎知識と対策方法!転出後の受け取りはどうなる?
カナダ永住権の取得に際して感じたこと
永住権の取得する際にはたくさんの書類を準備しました。
私の場合はコモンローパートナーという家族クラスの永住権の取得だったので英語の試験などは必要ありませんでしたが、
- 日本からの戸籍謄本とその英訳
- 健康診断書
- 銀行の残高
- スポンサーとなる相手が自分を十分に経済的にサポートできる
などの証明が必要でした。
これには、収入の証明などをTaxリターンや職場からのレターを取り寄せたり、1年以上夫婦同様の生活をしているという証明が必要でした。
1 年以上夫婦同様の生活をしているというのを証明するために友人から何通か手紙を書いてもらったりお互い一緒に行った旅行などを証明するためにパスポートにあるスタンプや両方の名前が載っているチケットや公共料金の支払いの名義や住所など二人が一緒に暮らしているという証拠集めはかなり前から準備していました。
中には申請してから1年以上掛かる人もいるので、申請してからしばらく日本に帰ろうと考えていたのですが、驚いたことに私は3ヶ月で永住権が取得できました。
恐らく、1年くらい前より必要書類を完璧にして用意していたのと、永住権申請の間にビザが切れてしまうので移民局が永住権を早く出してくれたのではないかと推測しています。
カナダ永住権を取得するときも、個人で取得する人や結婚で取得する人、貧しい国から永住権を取得する人など多様です。
私もなんとなく海外に住んで永住権を取得することに憧れがありましたが、貧しい国から永住権を取得する人は安全を求めてや仕事を探してきていたりするので、海外に憧れていた私は現実を知りました。
そして貧しい国からの移民者の人達には「日本は安全で豊かな国なのにどうして永住権を申請したの?」という質問を何度も受けました。
移民者と一緒に英語を勉強していた頃は、自分が日本からわざわざカナダに永住権を申請して移民する意味は何だったのだろう、と一時期は暗い気持ちでした。
そして、多くの人が日本が恋しくなるようです。
カナダへの永住という選択の前に問いたいこと
私もそうですが、日本という安全な国に暮らして恵まれている私達は海外に来て日本の良さに気付く人も多いと思います。
また永住権取得が早くできるから現地の人と結婚するということ選択をした人が周りに居ましたが、海外にあこがれているということだけで現地の人と結婚を決めて永住権を取得するという選択を安易にして結局、すぐ離婚して日本に帰る人も多いので、その国で何がしたいのかよく考えてから永住権を申請するか決めることを勧めます。
結婚で永住権を取得する場合には英語の能力は問われませんので簡単に取得できますが、英語ができないと永住権が取れても仕事は見つからないし、日本人の友人しか作れないなどといったデメリットもありますので、目的をもって、カナダ永住を実現させてください。
【カナダの関連記事はこちら】
- マニトバ州ウィニペグでMPNPを利用してカナダ永住権を取得する方法
- カナダのファミリークラス永住権の取得体験談をシェアします
- カナダ人と国際結婚したい人が知るべき6つの現実
- カナダ永住権の申請プロセスと取得方法を解説 (スキルドワーカー移民方法)
↑カナダ滞在に役立つこちらの情報もご覧ください。過去の記事一覧はこちら