南太平洋に位置する南国フィジー。
そこにはメラネシアという太平洋南西部の島々独特の食文化が繰り広げられています。
ここでは、フィジー在住者から、リアルなフィジーの食文化についてご紹介します。
フィジーのメラネシア人とインド人は食生活が全く異なる!
フィジーには人口が
- メラネシア人約50%
- 約インド人50%
で構成されています。
フィジーはもともとイギリスの植民地でありサトウキビの収穫の労働力が必要だったことから多くのインド人をフィジーに送り込んだためです。
彼らは現在も共存していますが、食文化は全く違った独自のスタイルを貫いています。
筆者はメラネシア人ともインド人とも共同生活を送った経験がありますが、同じ国にいながらあまりにも食文化が違うため驚いたのを今でも覚えています。
それでは、それぞれの食生活を紹介していきます。
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メラネシア人の食生活
メラネシア人の主食
メラネシア人の主食はイモです。
日本のようなジャガイモやサツマイモは一般的ではなくキャッサバやタロイモが主流です。
キャッサバは雨が少ない地域でも育つので、家庭菜園で育てている家庭もおおくあります。主に茹でてメインの肉や魚とともに食べます。
メラネシア人の朝ごはん
メラネシア人の朝ごはんはシンプルであることが多いです。
ドラウニモリを飲みながらクラッカーを食べたり、食パンにマーガリンを塗ったものとチョコレートドリングのマロというホットドリンクを飲む程度で済ませることが多いです。
メラネシアの魚料理
メラネシアの伝統料理は魚を使用したものが主流です。
330の島からなるフィジーは海の幸にめぐまれており市場にも多くの種類の魚が売られています。
調理方法としてはココナッツミルクと混ぜ合わせた料理が多いです。
メラネシア人は頻繁に親戚をうちにまねいて食事を行いますがココンダという魚とココナッツをまぜた料理は必ずと言っていいほど登場します。
ココナッツの風味が魚とうまく調和して前菜にぴったりです。
メラネシアの肉料理
メラネシア人は肉よりも魚の方がよく食べますが、街にはミートショップもいくつもあり肉も主流になりつつあります。
メラネシア人はほとんどがキリスト教であり牛肉・豚肉・鶏肉をよく摂取します。
筆者がメラネシア人と暮らしていた時に、亀のカレーが出てきたことがあり驚きました。
食感は鶏肉のような感じで、高級であることから特別な日に作ることが多いです。
メラネシアの伝統料理
メラネシアの伝統料理にロボという地中蒸し焼きがあります。
地面を掘って石を敷いて火を起こしたところにバナナやタロイモの葉に食材を詰めて蒸し焼きにする料理です。
肉や野菜をまとめて包みあげる、蒸すことで素材の旨みが引き出されます。
一般家庭ではロボは手間がかかるため特別なお祝いの日に作ることが多いのですが、観光地やリゾートホテルで体験することもできます。
筆者もロボパーティをしたことがありますが、メラネシア人とインド人がいたためベジタリアンや宗教上の理由で食べることできない食材などを考慮しながらお互いの文化を尊重しているところにフィジーの多様性を感じました。
メラネシア人に欠かせない2つの飲み物
・ドラウニモリ
メラネシア人に欠かせない飲み物の1つ目にドラウニモリがあります。
これはレモンリーフティとも呼ばれ柑橘系の葉っぱをコップにいれお湯を注ぐものです。
Draunimoli for morning tea! 1 of the best things bout #Fiji pic.twitter.com/cW3tBZA
— Jacquee Speight (@JacqueeSpeight) 2012年10月1日
ハーブティのように香りがとてもよく朝食によく飲まれます。
少し苦味があるため多めの砂糖をいれるのがフィジー流です。サトウキビ畑が広がるフィジーでは砂糖も豊富にあります。
・カバ
2つ目はカバです。
ヤンゴーナという植物の根を細かくして水で抽出した飲み物です。
フィジー以外にも南太平洋のさまざまな国で愛好されています。
見た目は泥水のようで決して美味しそうとはいえない感じですが、メラネシア人はカバを飲むために集まって交流します。
飲みすぎると舌がしびれたり鎮静作用があることから眠くなったりします。
お酒を飲む代わりにカバを飲んでいる人も多いです。
メラネシア人の食習慣
メラネシア人にうちに招かれ料理を出していただく時は、ゲストが先に料理に手をつけるという習慣があります。
したがって料理を最初に勧められて遠慮するのではなく、ありがたく先にいただくようにしましょう。
また、メラネシア人は料理をもっと食べてとたくさん勧めてくれます。
大変ありがたいのですが、エンドレスに勧めてきてくれるのでお腹がいっぱいであればはっきりといってしまって大丈夫ですよ。
インド人の食生活
インド人の主食
インド人の主食は米です。
メラネシア人の主食であるタロイモやキャッサバはめったに食べません。
タイ米のような食感の米はカレーのルーとうまくマッチングします。
また、小麦粉をすりつぶし窯で焼くロティというパンのようなものもよく食べます。
私がインド人と共同生活した時は、毎朝早朝に起きてロティの生地を作り窯で家族分のロティを焼いていました。
窯でなくともフライパンのようなもので時短で作ることもあったようです。
インド人の朝ごはん
インド人と暮らしてみてインド人は朝から本当にカレーを食べていることが分かりました。
朝から窯で焼いたロティにカレーを合わせて食べます。
インド人の魚料理
インド人も魚を食べますがあまり頻繁ではありません。
メラネシア人と違い生魚を食べることもなく魚カレーにして食べます。
インド人の肉料理
インド人はヒンドゥー教徒が多く、イスラム教徒もいることから、鶏肉・羊肉・山羊肉を摂取することが多いです。
一般家庭では鶏肉はもっともポピュラーですが、肉を全く食べず豆類をおおく摂取している家庭も少なくありません。
インド人の伝統料理
筆者がインド人と生活する中で印象的だったのは、インド人の作るミターイーというお菓子です。
インド人は10月に行われるディワリというお祭りのために1週間くらい前から飾り付けをしたりおかしを作ります。
ミターイーというおかしは小麦粉や豆の粉に、ナッツや砂糖、ミルクなどを混ぜ合わせたものでさまざまな形状があります。
とにかく甘くて少し脂っぽいのですがはまるとやみつきになります。
インド人に欠かせない飲み物
インド人は常夏フィジーでも温かい飲み物を好みます。
もちろん水やジュースなども飲みますがチャイや温かい紅茶を好んで飲んでいる印象があります。
筆者もスパイスの効いたカレーと共に温かいジンジャーティを飲んでみましたが、余計に口の中が辛くなってしまったことがありました。
時々食パンを用意してくれることがありましたが、私が日本人なのでパンとジャムをくれたのかもしれません。
インド人の食生活
インド人は左手を不浄の手として右手をつかって食事します。
カレーなども素手で食べ、器用にルーと米を手で捏ねるようにして混ぜて食べます。
フィジーのインド人は北インド系と南インド系インド人で分かれているようです。
地域によってヒンドゥー教信者、イスラム教信者がわかれており一見同じように見えるインド人の食文化も違うようです。
その他中国系の人々
フィジー は近年、中国系の移住者も増えてきています。
まだまだ少数派ですが中国系の人々が経営する中国料理店も増えてきています。
スタンドや食堂には焼き飯やチョプスイという中華風焼きそばも売られています。
純粋な中国料理という感じではなく、サイドメニューにインド人が好む豆を揚げたサモサやメラネシア人が好むキャッサバが添えられていたりとフィジーの文化が混ざりあっているようです。
フィジー の食文化まとめ
南国フィジーには独特の食文化や習慣があります。
市場に行けばフィジーに住む人々の食生活を垣間見ることができてすごくおもしろいです。
1つの国でさまざまな食文化を持つフィジー。
お互いが食文化を尊重しているおおらかな国フィジーに皆さんも訪れてはいかがですか。
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