微笑みの国とも呼ばれるタイ王国、皆さんも旅行やお料理では、ご存知の方々も多くいらっしゃると思います。
タイは仏教国とも言われ、その信者数は国民の90%以上を占め、国民性はとても人懐っこく、お喋り好きで、何よりも大らかさを持っていることが国民の最大の特徴と言えるでしょう。
昔から「郷に入らば号に従え」とは合い言葉のように聞こえてしまうこの頃ですが、「旅の恥はかき捨て」も良く聞く言葉です。
さて、あなたはどう考えますか。
ここでは、あなたがタイに渡航した際に、してはならない常識として、暗黙のルール10選を紹介します。
この機会に是非一度、読んでから、微笑みの国タイを存分に楽しんで来て下さい。初めてタイに行く方必見です!
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1.ワイ(合掌)と挨拶
タイは階級社会です。
「ワイ」はタイ古来から伝承される階級社会の挨拶です。お会いした相手との社会的な礼儀作法となります。
だからと言って、自ら率先し、見ず知らずのタイ人にはワイをする必要は全くありません。
詳しく話すといろいろと年齢や地位等によって違ってきますが、両手を合わせて胸の真ん中で止め、笑顔をしながら軽く頭を下げます。
しかし、見ず知らずの人であっても、公共の場や施設等で親切にして頂いた方には、去り際にワイでお礼をするようにしましょう。
個人的な嗜好によるワイは慎んで下さいね。
試しに飛行機内のタイのCAさんにして見ると参考になると思います。
タイの挨拶
挨拶の言葉はご存知の、こんにちはが「サワッディー~」です。
ありがとうは「コープ・クン~」になります。
「~」については、男性は「クラップ」で、女性は「カー」と、丁寧語を付け加えます。
間違っても逆にならないようにしましょう。
サワッディーは朝昼晩区別なく使ってOKです。
2.タイの時間ペース
日本とタイの時間差は2時間で・・・という話ではありません。
タイ国民の生活習慣では、とにかく時間がゆっくりとした流れなのです。
予め準備をしているタクシーや屋台とかは別として、何をしても、何をお願いしても、決して慌てることは見たことがありません。
皆、マイペース主義なのです。
これは空港での例ですが、空港の到着ゲートから出ると、いそいそと早歩きをしているのは、外国人(特に日本人)だけで、タイ人、空港職員や従業員の歩くペースや動作の遅さに気付くハズです。
空港に限らず、ホテルのチエック・インもアウトも手続きが遅いので、予定が詰まっている方は30分早めにカウンターに行って手続きを済ませましょう。
電車やバスも時刻表はありますが、時間通りではありません。
当然、遅(遅過ぎ)く、まだ、電車の方が良い方です。ビザやワークパーミットの申請(公務員関連)もゆっく~りとまったりと時間が過ぎて行きます。ビジネスも同じ傾向です。
タイはこれでも当たり前の習慣なのです。時間が勿体ないと感じてしまう日本人の生活習慣には到底理解できないと思いますが、タイの時間ペースに合わせるしか方法はありません。
しかし、日本人を含む外国人がタイを好む理由は、ゆっくりとした時間ペースで過ごせる事が理由となっています。
3.タイ国王のお写真とタイ国歌
タイに入国するとタイ国王プーミポン・アドゥンヤデート国王(ラマ9世)のお写真が何処に行っても大きく飾られているのを目の当たりにすると思いますが、国民の各家庭にも飾られており、タイ国民からは現在も絶大な信頼を受けています(2016年10月14日死去されました)。
タイ国民にとっては、自分の父親として今でも心の中に存在していますので、お写真は眺めるだけにして、コメントは一切せず、御前では粗末な態度は慎みましょう。
また、朝の8時と夕方6時になると国歌が流れます。
その時に空港や駅構内の待合室にいた際、全員が国旗を見て直立不動となります。
外国人の中には直立しない方も見受けられますが、同じ直立動作をしないと周りのタイ人から冷ややかな目で見られます。
タイ国歌は国王の賛美の象徴として位置付けられていますから、何も言わずに直立しましょう。
4.絶対禁句の日本語の「コーヒー」
タイに入国すると日本人の殆どの方は、空港やバンコクのレストラン、喫茶店に行きます。
コーヒーを注文する際に、日本人は何気なく「コーヒー」言って、注文すると思いますが、実はこの日本語のコーヒーは、英語では「Coffee」、タイ語は「カフェー」と言います。
ところが、タイ語の「コー」は「~を下さい」というお願いや要求をする際に使用する単語で、「ヒー」は「女性の陰部」を意味する単語となりますので、「コー・ヒー」と言って注文してしまうと卑猥な言葉になってしまうため注文する際は必ず笑顔で「カフェー」と言って注文しましょう。
駐在した初日、筆者はそんな事とは全く知らずに平気で注文しました。
ところが、いくら待っても注文を受けたウエイトレスが誰一人コーヒーを持ってきてくれません。
見回すとカウンター奥からウエイトレス3人が私を見て笑っているだけというエピソードがあります。
気の利いたウエイターが飛んで来てアドバイスを受けて初めて気が付いた日本人もいると聞きます。
必ず「カフェー」ですよ!。
5.子供の頭は撫でない
タイでは子供の頭には精霊が宿ると言われています。
精霊をタイ語で「クワン(Khwan)」と言い、旋毛(つむじ)とも訳します。
人間は旋毛の数だけ精霊を持っていると言われていますので、他人から子供の頭を触られることを嫌います。
大人でも不運な大きな出来事ができると「精霊を落としてしまった」と表現しますので、それほど旋毛は大切な場所なのです。
可愛くて、うっかり撫でてしまったというケースが良くあります。
しかし、親から見れば迷惑と思われ、お互いが、不機嫌な思いをしてしまいますので、頭を触ることは控えましょう。
6.タイ人のプライド
タイ人は頭に来ても、怒りが爆発しそうな時でも決して冷静さを失わず、大声や机を叩くことはありません。
観光の苛立ちやストレスも理解できますが、ホテルのカウンターや旅行ツアーの案内カウンターで何か問題が生じてしまったのでしょうか、机を叩きながら大声で話している日本人や外国人を時折見かけます。
これはヤバイなあと思った時もありました。
こうなってくると、担当するタイ人も呆れ顔となり、真剣になって対応をしてくれませんので、余計にいい加減な対応になります。
タイ人はプライドが非常に高いので、文句を言われ、馬鹿にされたり笑われたりすることが大嫌いで、最悪は常駐する警備員が警察と連携していますので、即座に警察に連れていかれるケースもあります。
そのような事が決してないようにするためにも、穏やかに、相手を傷付けずに交渉しましょう。
問題があった場合は、責任者と穏やかに対話することが一番です。
7.女性はタイの僧侶に触らない
タイに入国するとオレンジ色の袈裟を着た僧侶(お坊さん)がいます。
お坊さんは多くの戒律を守って修行をしていますので、タイでは敬われる地位にあります。実は男性がお坊さんに触れてしまう事は問題ないのですが、女性が(に)触れてしまうと、今まで積んできた修行が、その時点で全て無くなってしまいます。
当然、服にも触れてはいけません。
ですから、女性はお坊さんを気遣い、離れて(避けて)通ったり、離れたところにいます。
バス、電車、飛行機や人込みで会った時は、男性がわざわざお坊さんの隣に座ったり周りを囲んだりした光景を見た事があります。
それだけ女性に触れる事はお坊さんにとって、あってはならないことですから、女性は気遣いを忘れずに注意しましょう。
8.虫の殺生
生類憐みの令ではありませんが、タイではどんな小さな虫でも平気で殺生する事を嫌がります。
それが蚊でもハエでも生き物なら全てです。
これには仏陀の教えの影響があり、殺してしまった(虫)は人間の生まれ変わりの姿でいたという教えから、生き物をむやみに殺生するなという戒めです。
蚊に血を吸われていてもそのままにしている人も珍しくありません。
ハエは手で追い払い、イモリや蛇は迷い込むと逃がします。殺虫剤や処分道具は恐らく外国人専用に販売したものが、タイ国内に広まったと思いますが、殺生の教えは変わっていません。
ですから、タイでは大げさに、大騒ぎせずにさらっと処分する事です。日本のようにバタバタ騒いで、平気で殺処分する事だけは控えましょう。
では、食肉関係の殺処分は?と質問されてしまいそうですが、食肉の場合は生まれた時点で決まっていると考えられていますので、むやみでは無いとされています。
必ず感謝心を持って、有難く思って頂くことが供養になるとされています。タイ人は別に供養もしています。日本も同じですね。
9.野良犬は危険
タイでは野良犬があっちこっちいます。
マーケット等は野良犬や野良猫のたまり場と化しているマーケットがあります。
漁港にも多く、これも、むやみな殺生をしていない事が影響している結果の表れと言えるでしょう。
マーケットや公園等に行って、野良犬に手を出すと、犬の大きさに関係なくてもいきなり噛まれることがあります。
また、マーケットで食品類の買い物をすると犬が近寄ってきますので、手や足で追い払って噛まれることもあります。
噛まれると狂犬病になって入院してしまうケースが結構ありますので、手足は絶対に出さないようにしましょう。
もし、噛まれたら、即病院で検査してから、医師の判断に従うようにして下さい。
自己判断は危険ですので、決してしないようにしましょう。
10.「マイ・ペン・ライ」って?
タイ語の「マイペンライ」って、良く聞くタイ語だと思います。
マイは「否定語」で、ペンは「そのもの」との意味で、ライは「いかなる、どんなに」を意味します。
直訳すると「どんなにそのものでもない」と難しい訳となってしまいますが、訳し方の一般は「心配していない」、「問題ないよ」や「大丈夫」と訳します。
イサーン語では「ボー・ペンニャン」とか「ボー・ペンニャンドゥーク」と言います。
タイでは日常的に良く使う、誰もが知る、有名な言葉の一つとなっています。
この「マイペンライ」ですが、日本人にも平気で言ってきます。
この時日本人は「大丈夫」と言っていると単に思ってしまうと思いますが、ところが、大きな問題が起きた時や自分が大失敗した時にも平気で「マイペンライ」と言ってきます。
この言葉を使う場面やその場面での解釈の仕方が色々あり日本人にして見れば、正直面喰います。
自分が取り返しの付かない問題を起こしても「問題ないよ」と言ってくる分けですから、その人自身の人格まで疑ってしまいます。
もし、旅先で窮地に追い込まれてしまった時や大問題に巻き込まれてしまった時に「マイペンライ」と言ってきた時は、頭ごなしに大声を上げずに許してあげて下さい。
逆に励ましている思いで言う事もあります。
解釈するのは非常に難しい言葉として、是非覚えておいて下さい。
それだけ、タイ人の生活は苦しみの歴史だったことから生まれた、励ましと癒しの言葉だと私は思います。
タイのルールまとめ
如何でしたか。今回ご紹介した「暗黙のルール10選」ですが、タイに行って、気を付けなければならないポイントをまとめ、ご紹介させて頂きました。
あなたは号に従いますか?、それとも掻き捨てのどちらを選びますか?
でも、これで安心ですね。微笑みの国タイはあなたのものですから存分に楽しんで来て下さいね!
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