みなさんはスウェーデンに留学と聞いて何かイメージするものはありますか?
スウェーデンで学んでみたいと思っていても、日本語で得られる情報は決して多くなく、計画を立てるのが難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。
スウェーデンといえば、北欧デザインや家具、社会福祉制度が整った国というイメージの通り、デザイン関連や介護・医療福祉に関する科目を学べる学校が多くあります。
また、スウェーデンには実は大学以外にも成人向けの教育機関がいくつかあり、学びの場を外国人にも提供しています。
ここでは、スウェーデン語でしか書かれていない情報を含め、スウェーデン留学での学びについてご紹介し、みなさんのスウェーデン留学の計画作りをお手伝いします。
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なぜスウェーデン留学?
北欧をはじめヨーロッパにも多くの国がある中で、スウェーデンを選ぶべき理由はどのようなものがあるのでしょうか?
どのような人にスウェーデン留学がおすすめできるのかを考えていきましょう。
スウェーデンならではの科目がある
北欧デザインや豊かな社会福祉制度のイメージが強いスウェーデン。
木製家具製作や陶芸、金属工芸、テキスタイルなどのデザイン関連のコースや医療・介護福祉政策や介護プログラム実習など、スウェーデンならではの科目を現地で学ぶのは良い経験となるでしょう。
また、スウェーデンは再生エネルギーや環境対策などの分野に長けていて、それらの分野に興味がある方にはうってつけの留学先であるといえます。
英語で授業を受けられる
スウェーデンは非英語圏の国であるものの、大半の人々が流暢な英語を話します。
大学でもマスターコースなどは英語で開講されているものが多くあり、スウェーデン語の知識のない学生でも留学することができるのです。
一般的な入学時の英語力の条件はTOEFLのPBTなら575点以上、iBTなら90点以上でIELTSなら6.5点以上で、英語圏への留学経験がある人や留学準備をしていた人なら問題なく満たすことができる範囲となっています。
留学期間中にスウェーデンで就労可能
国によっては学生ビザで滞在している場合は働くことができなかったり、就労時間に制限があることがありますが、スウェーデンでは就労規制はありません。
※ビザ要件は更新されますので、最新の情報はご確認ください。
もちろん留学中は勉学に重きを置くべきですが、貯金だけで生活していくのが不安な人や、働くことでスウェーデンの人と出会ったり文化をより深く知りたい人にとっては、スウェーデンで働いてみるのは良い体験になると言えます。
また、大学やカレッジなどの高等教育機関に留学している人が在学中に卒業後の就職先をスウェーデンで見つけた場合には、労働ビザを申請すればそのまま国内に留まることも可能です。
(ただし労働ビザに申請する場合、給与や雇用条件に関する諸条件を満たす必要があります)
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興味のあるコースを探そう
スウェーデンで学んでみたい!と興味を持ったら、まずは自分の興味のある分野を学ぶことの出来る学校を探してみましょう。
外国人でも学ぶことのできる教育機関はいくつかありますが、スウェーデン語能力の有無や、学びたい分野によって選べる学校やコースが異なります。
3つの学校の種類
スウェーデンで専門的な分野を学ぶには、
- 大学・カレッジ (UniversitetまたはHögskola)
- フォルクホグスコーラ(Folkhögskola)
- フォルクユニベルシテット(Folkuniversitet)
などがあります。
UniversitetとHögskolaは、基本的には日本の大学と同じで、マスターコースなどはすべて授業が英語で行われるものが多くあります。
一方、FolkhögskolaやFolkuniversitetは、スウェーデンならではの教育機関で、例えるなら専門学校といった感じです。
語学やアートなど様々なコースが短期から長期のものまで開講されていますが、スウェーデン語で授業やプログラムが開講されていることがほとんどであるため、スウェーデン語能力のない人には受講は難しいと言えます。
スウェーデンの語学留学
専門分野ではなくスウェーデンの文化などに興味があり、スウェーデン語を学びたいという人は FolkuniversitetやFolkhögskolaでのスウェーデン語コースを受講するのがおすすめです。
Folkuniversitetでは4週間のフルタイムのコースの費用は5,500〜6,300SEKほどで、初心者から上級者向けまで様々なレベルのクラスが開講されているほか、各都市に学校があるため滞在したい都市を選ぶことも出来ます。
Folkhögskolaにもスウェーデン語コースはありますが、初心者向けのコースよりもある程度スウェーデン語の学習を終え、大学入学などのために更に磨きをかけるためのコースのほうが多く見られます。
もちろん、ヨーテボリ大学など一部の大学には第二ヶ国語としてのスウェーデン語のコースなどを受講することも可能です。
しかしスウェーデン語のサマーコースなどは、すでに大学に入学が決まっている学生向けのものも多いので注意が必要です。
デザイン関連
建築やグラフィックデザイン、インダストリアルデザインなどのコースは各大学にもあるものの、陶芸や金属工芸、木製家具作りなどを学びたい場合はFolkuniversitetやFolkhögskolaが最適な環境であると言えるでしょう。
これらの学校では授業を理解するためのスウェーデン語能力は必須ですが、コースの種類が豊富で興味のあるものを選びやすいのです。
コースの開始時期や期間が柔軟なのはFolkuniversitetで、Folkuniversitetでは8月頃から最低でも1年など長期間のコースが開講されています。
介護・医療福祉関連
スウェーデンは豊かな社会福祉制度が知られている福祉先進国の一つです。
カロリンスカインスティチュート(Karolinsa Institute) など医療関係の研究で有名な大学のほかにも、ヨーテボリ大学の公共衛生・医療経済のコースやハルムスタッド大学の北欧諸国の福祉に関するコースなど、大学のマスターコースには英語で開講されている介護・医療福祉関連のコースが多くあります。
春学期からの入学が可能な学校もあるようですが、新年度は10月に始まるのが普通です。
1年ほど前から次の年のコースの情報を見ることができ、コースを始めるのと同じ年の1月初旬には応募が締め切られるので、それまでに入学の手続きを済ませなければなりません。
日本と同じく高齢化社会になっているスウェーデンでは、実際の介護ケアについてなど学ぶことの出来るプログラムも民間の機関にあります。
これらは日本の介護施設などの一部に研修の一環として利用されているようです。
大学をはじめ、FolkhögskolaやFolkuniversitetのコース概要はウェブサイトから詳しく見ることが出来ます。
自分にあった科目があるかどうか、興味を持たれた方はぜひ見てみてはいかがでしょうか。
スウェーデン留学に必要な手続き
次にスウェーデンに滞在し、学ぶためのビザについてみてみましょう。
スウェーデンの学校に通ったり短期のコースを受講するには、短期間であれば観光ビザのみでの滞在も可能です。
しかし、スウェーデンはシェンゲン協定に加盟している国なので、観光ビザのみでスウェーデンで学びたい場合は過去にシェンゲン協定国に入国して180日以内の期間で、最大90日までしか滞在することができません。
観光ビザで短期留学を計画している方は十分に注意が必要です。
学生ビザ
90日以上スウェーデンに滞在して学ぶ場合は学生ビザの取得が必要になります。
一般的に学生ビザ取得に必要な条件は以下の通りです。
- 滞在期間内に有効なパスポートがあること
- フルタイムのコースの受講が確定していること
- 滞在期間中の十分な経済力があること
最低でも8,190 SEK/月×滞在期間 が自身の口座にあることを証明する必要があります。 - 滞在期間中にスウェーデンで有効な保険に加盟していること
必要な書類をきちんと準備して申請すれば、学生ビザの場合は1〜2ヶ月で申請が下りるようです。
大学などのコースは開講の約1年前から授業に関しての情報を得たり、入学手続きが出来ることがほとんどなので、早い段階から計画をし手順を踏めば渡航までにきちんとビザを受け取ることが可能でしょう。
※ビザ要件は更新されますので、最新の情報はご確認ください。
まだまだ日本人は少ない!スウェーデン留学まとめ
今回はスウェーデンの様々な学校や学生ビザの取得方法を見ていきました。
ご自分の留学可能な期間や授業料や滞在費の予算など把握しつつ、興味のある分野のコース概要と照らし合わせて留学の計画を立てていけたら良いですね。
まだまだ日本人留学生は多くないスウェーデンでの留学経験は、貴重なものとなるはずです。
みなさんがスウェーデンで充実した学生生活を送ることができるようお祈りしています。
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