ポーランドで急に体調を崩したり、事故などに遭う可能性はゼロではありません。
住む際に、知っておきたいのが現地の医療制度はどんなものか?
ここでは、ポーランドの医療制度について紹介します。
天気の変動が激しいポーランドでは「体調を崩しやすい」
朝、夕方で変動があるので注意が必要
ポーランドの夏は平均気温24度程度と非常に過ごしやすいですが、首都ワルシャワなど海洋性気候と大陸性気候の両方の影響を受けるため気候・温度が変動しやすいです。
夏でも朝や夕方になると肌寒くなることがあり、風邪などを引きやすくなります。
また、ポーランドの夏だけでなく、冬場では暖房機器によって空気が非常に乾燥するので呼吸器疾患などを患いやすいのも大きな特徴です。
冬場は外の空気も汚れていて、最近ポーランドでもちょっとした社会問題になっています。
水道水も避けよう
その他、ポーランドの水道水は浄水場で管理されていますが、家に届くまでのパイプに問題があることがあるので水道水を飲むのはおすすめしません。
水道水でも沸騰させれば問題なく飲めますが、何かの菌に感染し体調を崩す危険性があるので、スーパーなどで販売されているミネラルウォーターを飲むことをおすすめします。
ポーランドでは街中に薬局がたくさんある
ポーランド人は風邪など体調を崩した場合、すぐに病院やクリニックには行きません。
まず、街中にある「APTEKA」と呼ばれる薬局に行き、薬を購入します。
スーパーやコンビニでも頭痛薬など簡易的な薬なら売っていますが、薬剤師でないと販売できないような薬もあるので必要に応じて利用します。
薬局の薬剤師は英語が話せることが多いので、症状を伝えながら最適な薬をもらいましょう。
薬局では現金の他にカード決済にも対応しているので、便利です。
また、薬局によっては24時間営業しているところもあるので緊急時でも安心です。自分の家の近くの24時間営業の薬局を探してみてください。
ポーランドの医療制度。多くは民間の医療機関がおすすめ
薬を飲んでも体調が優れない場合は、医療機関を利用します。
ポーランドでは日本と同じように保険の公的医療制度があり職場や学校などを通じて加入できます。
公的保険(NFZ)のホームページ:https://www.nfz.gov.pl
ポーランド大使館のページ:https://www.pl.emb-japan.go.jp/konsulat/j_iryouhokenseido.htm
公立の医療機関は受診料はかかりませんが、受診する人が多く設備も不十分なためポーランド人は民間の病院やクリニックを利用することが多いです。
日本人を含む外国人は言語の問題があるため、英語の通じる民間の医療機関を受診する方がいいかもしれません。
公立の医療機関は基本的に英語は通じなく、ポーランド語が話せないとかなり苦労することも。
家庭医とは?緊急時以外は家庭医療制度を
ポーランドでは公立の医療機関を受診する前に家庭医というものを利用します。救急時以外はまずこの家庭医療制度を受け必要な場合のみ専門医や入院施設を紹介されるという仕組みになっています。
救急時の場合は救急車の利用も可能です。
民間の医療施設の受診までの流れと費用
どのクリニックかによって異なりますが、基本的には電話やメールで受診日時を予約します。
予約当日、医療施設を訪れ症状を伝えて治療してもらいます。医療施設は小さなところが多く、院内も非常に清潔できれいです。
公立の医療機関のように長時間待たされることはなく予約した時間に行けばすぐに診てもらえます。
診察後、薬が必要であれば近くの薬局で処方箋を見せて購入します。
風邪などちょっとした体調の悪化ならこの民間の医療施設で十分ですが、精密検査や手術、入院治療などが必要な場合は公立の医療機関に転院となるケースがあります。
また、長期の治療やリハビリなどポーランドでは難しい場合は西ヨーロッパや日本へ移送を求められることもあります。
医療費用は約6,000円〜
民間の医療機関は、日本と比べてやや高額になるので海外旅行保険などに加入しておくことをおすすめします。
筆者の友人等はみんな現地の海外旅行保険に加入しています。1年で2〜4万円程度なので日本で入るより安いですね。
費用は、どの科を受診するかによって異なりますが、だいたい200zl以上すると思います。(約6,000円〜)
海外旅行保険のつくクレジットカード
- VISAブランドのエポスカード
- JCBブランドのあるUSCカード
です。
エポスカードは、海外旅行保険が自動付帯でしかもコストが掛からず(無料)、これだけ手厚い補償を受けることができるので長期海外滞在者に人気の高いクレジットカードです。
また、USCカードはゴールドカード(年会費3,240円。初年度年会費無料!)になりますが、充実した補償がつき、その補償が家族全員に補償(生計を共にする配偶者・親・子供(高校生を除く18歳以上))がつくところが嬉しいところ。
※USCの通常カードは海外旅行保険が付いていませんが、「UCS旅とくプラス」(年会費:1,080円)に登録すると家族補償がつきます。
1点注意点があるのは、USCカードは、キャッシュレス診療に対応していないことなので、エポスカードと2枚数持ちしておくなど、キャッシュレス診療に対応したカードとあわせて利用する形がよいでしょう。
海外旅行保険が適用される期間などは、以下の記事を参照ください。
関連記事:絶対知るべき!クレジットカードの海外旅行保険。オススメ3つ+アルファを紹介
ポーランドでかかりやすい病気
その1:花粉症
ポーランドでも花粉があります。
特に、春から夏にかけての時期は白樺やポプラの花粉症が多く発生し、辛い時期を過ごす人もいるかもしれません。
花粉やアレルギーの薬も薬局に売っていますが、日本人の体質に合わないこともあるので日本から持参できるものはした方がいいかもしれません。
あと、先ほど述べたポーランドの寒暖の差によって風邪をはじめとした呼吸器系の病気にもかかりやすいので外から帰ってきた後はしっかりうがいや手洗いをしてください。
部屋の中の乾燥を防ぐには、濡れたタオルなどを置いたり加湿器を購入するのもいいです。
洗顔後は化粧水などを使って乾燥を防ぎましょう。
その2:交通事故
病気とは少し違いますが、ポーランドの車は結構スピードを出して運転が荒いです。
また道路設備も進んでいますが、郊外などまだまだ整っていない場所も多いので視界が悪くなる雨の日や冬の時期は特に気をつけてください。
ポーランドで自転車に乗られる人もいると思いますが、自転車も結構なスピードを出すので歩行者や車などに十分注意してください。
海外滞在で、自転車を使用する場合は「ライト」と「反射ベスト」は必須です。
また、ヘルメットや長袖・長ズボンの着用もおすすめです。
その3:転倒
特に冬場ですが、地面が雪や凍結で非常に滑りやすくなります。
街を歩いていても転倒している人はよく見かけるので、滑らないように加工された靴などをはくようにしてください。
その4:サルモネラ腸炎
サルモネラ腸炎は加熱調理が十分でない鶏肉や卵などで発生することがあります。
日本でもありますが、ポーランドでは時たま発生しているようで最低でも80度以上で1分間以上の加熱をしてください。
そうすると殺菌になるので、少なくてもポーランドでは生卵は食べないようにしましょう。卵かけご飯など気をつけてください。
また、ポーランドのスーパーやレストランなどは基本的には衛生的に問題はありませんが、時たまお腹を壊すなどの症例があるので口コミなどを参考にしたいです。
ポーランドで病気になった時の対処法
どんなに日常生活で気をつけていても、体調を崩すこともあるでしょう。
ちょっとした風邪ならいいですが、病院に行かなければいけないレベルになると大変です。
まず、公的救急車はtel 999でポーランド語のみ対応しています。全ての救急車に医師が同伴しているわけではないので覚えておいてください。
そして、英語に対応している「LUXMED Group」の救急車を利用したい場合はtel 22 33 22 888にかけます。
ワルシャワ以外の都市でもコールセンターの番号は統一です。
コールセンターでは24時間英語での対応が可能なので、日本人を含む外国人はこれを利用することになると思います。
このLUXMEDの医療機関を受診したい場合は、まずコールセンターなどで住所と希望受診科目を伝え、受診日や受診するクリニックの名前や場所が伝えられます。
公立の医療機関もワルシャワを始めどの都市でもありますが、先ほどから述べているように設備的にも望ましくないのでできるだけ民間の医療機関を受診するようにしてください。
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