イタリア留学をする人の目的はなんでしょう?
芸術に興味がある、イタリア料理を極めたい、それともオペラ歌手になりたい…
それぞれだと思いますが、でも、理由なんてなくたって、一度住んだらイタリアが大好き!!になる人も多いでしょう。
今回は、イタリアの持つ、人を惹きつけてやまない魅力についてお話したいと思います。
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1.イタリアは食べ物がおいしい
日本ではすっかりおなじみのイタリア料理。
毎日パスタでも平気!なんて人もいるかもしれません。
家庭料理
留学を決めるとまずはホームステイからという人が多いと思います。
イタリアのマンマはなぜかみーんな料理上手。せっかくなのでマンマの家庭料理を堪能しちゃいましょう!
家庭料理の定番と言えば、
- pasta al pomodoro(シンプルなトマトソース)
- pasta al ragu’(またもシンプルなミートソース)。
それでもやっぱり家庭によって味が違い、不思議と毎日のように食べても飽きません。
また、地方によってその土地独特の家庭料理もあるでしょう。
例えばトスカーナ地方でしたら、
- pappa al pomodoro
- ribollita
- panzanella
と言ったパン料理が得意です。
固くなった古いパンを水で戻し、前者ふたつはそれをスープに、後者はサラダにするという貧しい農民の知恵から生まれたメニュー。
しかしこれがまた素朴なのにびっくりするおいしさ。
マンマにその土地ならではの家庭料理を教わるのもホームステイの醍醐味ですね。
また、ルームシェアなら同居人に得意のレシピを教わっちゃいましょう。
レストラン事情
イタリア人は大勢でわいわい外食するのが大好き。
現地の友達に誘われたら、是非行ってみたいものです。
旅行ではまず行けないような、地元の人に人気のレストランに連れて行ってもらえるでしょう。
そして最近は日本食ブームで”SUSHI”レストランが競い合うようにできています。
たいていは中国人経営のall you can eat(=食べ放題)のお店ですが、ミラノをはじめ、日本人経営の本物の和食を提供しているお店も増えてきています。
和食が恋しくなっても、安心。
そして、学生をはじめ若者に人気なのがaperitivoというスタイル。
日本でも最近ブームなアぺリ、それです。6‐10€で好きなお酒を一杯オーダーし、ブッフェスタイルで食事ができます。
もともと‟食前酒”という意味のaperitivo、本来は遅い夕食の前に友人と軽くつまみながらおしゃべりを楽しむためのものですが、食事の種類がたくさんあるところも多く、お得に軽く夕飯を済ませたいときにはぴったり。
スーパー事情
イタリアのスーパーは魅力がいっぱい!どこのスーパーでもまず入ると圧倒的なスペースで野菜がずらり。
それも1つから買える量り売りなので一人分でも安心です。
イタリアの野菜は大きく、味が濃いのが特徴。
そしてなんといっても安い!キロ当たりの値段が日本の1個の価格と変わらないなんてことも。
ハムやお惣菜を買うときはbanco(カウンター)がおすすめです。
かたまりのままのハムをその場でほしい分だけスライスしてもらえるので、パック詰めものもよりずっとおいしいんです。
語学にちょっと自信が出てきたら、是非トライしてみて下さい。
イタリアに来てから料理が好きになった人が多いのも頷けます。
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2.意外と安い?イタリアの物価
日本の生活に比べて気になる物価。場所にもよりますが、日本とそこまで大きな差はないように感じます。
感覚としては1ユーロ=100円といったところ。
家賃はやはり街なかはそれなりですが(例;フィレンツェでワンルーム一人暮らしの場合500-600€が相場)、そのためルームシェアをする人が多いです。
日用品などはほぼ変わらず、質にはあんまり期待できません。
食費は上記のスーパー事情で説明したとおりで、かなり抑えられるのでしょう。
そして遙かに安いのが交通費や携帯電話料金。
長距離の電車の切符等はオンラインで購入すると半分以下になったりします。電話料金はスマホでも、十分な通話料・SMS・インターネット代込みで5€~と破格。
日本よりお給料の相場は低いですが、トータルして考えると出費も控えられ、結果的に節約できるのではないかと思います。
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3.じめじめしていない気候!
日本より過ごしやすく感じる理由のひとつに、からりとしたこの地中海気候があげられます。
日本が梅雨に入る憂鬱な時期、イタリアでは最高の季節を迎えます。夏は雨が少なく、いちばん日が長い時は夜10時頃まで明るいんです。
気温は40度を超えることもありますが、湿気が少ないのでからりとしています。
じめじめしていないだけで、気分が上がります。
4.街それぞれに個性がある
南北に長いイタリア、それぞれの街で全く人柄、言葉(方言)、街の建造物、性格までも違います。
歴史的背景もそれぞれ違うので当然かもしれませんが、2017年の現在でもここまで場所によって違うのは、イタリア人は”地元がいちばん”という気質がとても強いからだと言われています。
よく言われるのが、
- 北の人は真面目でよく働き
- 南の人は陽気で明るく細かいことは気にしない
もちろん、神経質なナポリ人など例外もいますが…。
留学をする上で行き先を迷っているなら、自分の性格を照らし合わせるのもひとつかもしれません。
また、大きい街を選ぶか田舎に住むかでも大きく違います。
イタリアで都会、と呼べるのはミラノ位な気がしますが、ローマ、フィレンツェ、ジェノヴァなどある程度大きな街では大学や語学学校が充実しており、外国人留学生も多く不自由なく暮らせるでしょう。
反対に田舎は多少不便なものの、そこにしかない素晴らしい自然と、おいしい食べ物、あたたかい人たちが待っているでしょう。
どこを選ぶにせよ、日本ではお目にかかれない歴史的建造物に囲まれて暮らし、その土地を愛する人たちと過ごすことで、”おらが町がいちばん”のイタリア人の気持ちを自然と理解できるようになるかもしれません。
5.歴史的建物の中で暮らす
石造りの建物がほとんどのイタリアの家は、築200年、なんてこともざら。
また、歴史的建造物を大切にする文化があるので、外観はそのままで中だけ住みやすいようにリメイクしてある場合がほとんどです。
引越した先が、数百年前の天井壁画がそのまま残されてある部屋だったなんてことも。
また、銀行や映画館など、普段何気なく使う場所も昔の貴族のお屋敷をそのまま利用してあったりして、びっくりする程ゴージャスだったりします。
芸術好きにはたまらないでしょうし、詳しくない人でも穏やかで優雅な気分になりそうです。
ちなみに、家具付きのアパートが基本なので、引越しも便利です。
6.とっても人間らしい?!イタリア人
とても優しい
“イタリア人”とひとくくりにするのはナンセンスだとお伝えしましたが、ひとつ言えるのは「とても優しい人たち」であること。
誰かが道で倒れていれば人がすぐ集まり救急車が4台も駆けつけ、友人宅に泥棒が入ったときには友人同士でカンパし合ったり。
実際に住んでみて、イタリア人のこの裏表のない優しさに何度助けられたことか。
ときにはおせっかいが過ぎたりすることもありますが、友人の悩みは自分のことのように共感し、一緒に泣いたり怒ったりするイタリア人を愛せずにはいられません。
褒め上手
また、イタリア人はとっても褒め上手。
「そのピアスかわいいね、どこで買ったの?」
「髪切った?似合ってるね。」
ちょっとしたことでも、誰でも誉められたら素直に嬉しいはず。
気づいたことをストレートに言えちゃう性格(隠し事は苦手な人が多い)も素敵だなと思ってしまいます。
自分に甘い
そして、もうひとつの特徴として言えるのが”自分に甘く他人にも甘い”。
この国で暮らして、日本人てなんと責任感の強い民族なのだろうと感じました。
それは素晴らしい国民性だと思います。
でも…時々疲れちゃいますよね。
空気を読んで、正しくても意見を言わなかったり。全くの濡れ衣なことだって黙って耐えてしまったり。
それを、しないのがイタリア人。
主張ははっきりと言う
自分が正しければそれを主張し、誤解で攻められたなら正当だという理由を相手に伝えます。
黙って耐える…なんて、あり得ません。
でもそのおかげで対等な関係が保たれます。だって、嘘や見繕いはすぐバレてしまいますから。
人も寛容
銀行で10個ある窓口が3個しか空いていなくて長蛇の列ができていても、更に手の空いているス タッフがその3個の窓口の人に話しかけて邪魔をしているせいでさらに列が流れなくても、クレームなんて起きません。
並んでいる人は文句を言いながらそのおしゃべりを楽しみます。
レストランのピーク時間にウェイターがなかなかオーダーを聞きに来なくても、そこはまたおしゃべりしながらその場を楽しめるんです。
日本の完璧な秒刻みなスケジュールは、時に笑いの対象になります。
バスが時刻通りに来るなんてはなから誰も思っていないのですから。
完璧な社会はそれを作っている人がいます。その完璧な社会の犠牲になっている人が…。
それが皆無に等しいのがイタリア。
確かに諸処の効率の悪さや不便さにイライラすることもあります。
でも、自分が働く側になったとき、様々な苦痛や不条理に耐えてまで便利で快適な社会を望まないのがイタリア人。
多少の不便さよりもストレスフリーを選ぶ人たち。 徹底したおもてなし精神を持った日本人からしたら、なんて自己中な人たちだろうと思うかもしれません。でもだからこそ、自由で、自分らしさを持ち、いきいきとしていて、人にも優しく出来ます。
さいごに
イタリアで暮らした人の多くが、また帰りたい!と思うのはこんなたくさんの魅力があるからだと思います。
困った人たちだとわかりながらも、どうしても憎めないイタリア人。
その彼らに仲間として大切にされたとき…
やっぱりイタリアが大好き!と言わずにはいられなくなってしまうでしょう。
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