現地在住者が明かすリアルなポルトガルの治安事情。注意地域や安全対策

【リアルな治安事情】ポルトガル人が教えてくれた注意地域と安全対策

ヨーロッパの端っこに位置し太平洋に面した小さな小さな国ポルトガルは、きらびやかな観光地として有名なお隣のスペインやご近所さんのフランス・イギリスに比べると地味な印象ですので、ポルトガルについての豊富な知識がある方というのはきっとよっぽどの旅行好きか歴史や地理にもの凄く詳しい方なのではないのでしょうか。

ですから、一般的な知識を持っている普通の感覚の方が「ポルトガルに日本人の女の子が一人で行く」と聞いてまず頭に浮かぶのは「ポルトガルってどこ?何となく危なそう、大丈夫?」などといった比較的ネガティブなイメージなのではないかと察します。

ましてやその子が「ポルトガルへの移住を目論んでいる」なんて聞いたらびっくり仰天(この人とは住む世界が違うわ・・)なんて感じでしょうか。

ところが、実際のところヨーロッパの中でのポルトガルは知る人ぞ知る「治安が良くて安全で穏やかな国」なのです。

「ポルトガルに住んでいる。」というと、大抵のヨーロッパ出身の人は「ポルトガル!あの安全でラブリーな街だね!!」と返して来ます。

ヨーロッパを数カ国回ってきた筆者もポルトガルでの生活を過ごしてきた今、この国の「人情気質」な人々の振る舞いには癒されるばかりです。

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身の回りで起きた「小さな事件」から「大きな事件」

しかし、いくら口頭で「ポルトガルが他のヨーロッパよりは安全だとか気を付けて行動していれば問題ないレベルだ」だとか聞かされたとしてもピンとこないと思います。

そこで、わかりやすい例として、筆者自身のリスボンでの暮らしを元に身の回りで起きた/聞いた「小さな事件」から「大きな事件」までを、危険性の低いものから順に具体的に上げていきたいと思います。またその後に安全と言われる具体例も挙げていきます。

この事例が皆さんの中にあるポルトガル像を形どる手助けになればと思います。

危険とされる事件

「俺が恐いか」危険度:●●□□□

平日の昼間のリスボン郊外にて、20代後半のポルトガル人男性が道を歩いている際、ジャージを着た10代後半くらいの若者から突然「俺が恐いか?恐かったら金を出せ」と恐喝される。

しかし「怖くない」と答えると、少年はどこかへ消えて行った。

「物腰のいい男」危険度:●●●□□

週末のリスボンの繁華街バイオアルトのバーでポルトガル人の若者数人が食事をしているところに見知らぬ30代後半のポルトガル人男性が「クラブのチケットを安く売れる」と話を持ちかけてくる。

とても感じの良いその男性の態度に親しみを持ち全員でお金を払うが一向にチケットを差し出してもらえずに約3時間もの間その男性の飲み物や食べ物代、計3000円近くを支払う事になる。クラブのチケットはその後無事に受け取る。

「手が入っていた」危険度:●●●●□

ポルトガル生活2年目になった頃の筆者が、地下鉄の改札を出てエレベーターを待っている時、音もなく近づいてきた男がリュックのチャックを開け、衣類などの荷物を全部床に落とす。

リュックの一番下にしまってあった財布に手が伸びる前に、筆者が気がつき後ろを振り向くと、そこにはジプシー風の男が。「何してるんだ!」と言うと、荷物が落ちているよ、と言いそそくさ逃げていった。

それからはスリ対策として、貴重品とバッグをコイルキーチェーンでつないでいます。日本の100均のものを使っていますが、優秀でおすすめです。

「車上荒らし」危険度:●●●●●

リスボン郊外の治安の良い地区のマンションを購入し住んでいるポルトガル人男性。

駐車場に停めておいたBMWの自家用車が、夜間に車上荒らしにあう。窓ガラスが割られ、運転席周辺の部品をごっそり盗られていた。

警察に被害届を出すも、犯人はまだつかまっていない。

「アパートに窃盗」危険度:●●●●●

旧市街地アルファマ地区にアパートを1室借りて住んでいた20代後半の日本人女性、入居から1週間目に昼間の外出から帰宅すると「ノートパソコン・時計・カメラetc」総額20万円相当の金品が盗まれていた。

風呂場の窓を空けたまま外出した為そこから侵入した模様、その後警察が来て事情聴取を受けるも犯人は未だ見つからず。

「バイオアルトで静かな恐喝」危険度:●●●●●

20代後半のポルトガル人男性が週末のリスボン繁華街バイオアルトをほろ酔い気分で歩いていたところ、ポルトガル人の若者(年齢不詳)から淡々と「携帯電話と財布を渡せ」と凄まれる。

抵抗せずに2点を差し出すと強盗犯はそのまま去っていった。

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【厳選!安全対策グッズと知識をお伝えします】

  • 財布の数は2つ以上
  • 革財布で高級感を。さらにチェーンも複数つける。
  • 「スキミング防止」機能付きのパスポートケースやバッグを選ぶ
  • 体に密着したかばんを
  • 窃盗防止アイテムをいくつか所持する
  • 犯罪の100倍遭遇!?交通事故を防ぐ反射リストバンド
  • スーツケース施錠は必須。必須の南京錠
    など、防犯グッズと安全対策を押さえておきましょう。

詳しくは:【海外生活に必須】オススメ防犯グッズ15選(スリ・盗難〜自宅の安全対策まで)

一方安心材料になりうる例

「窓を開けて外出」平和度:●●●●●

リスボンの都心から少し離れた「ベレン地区」のシェアハウスで私がポルトガルでの暮らしを始めたばかりの頃、何度もノートパソコンと財布を机の上に広げて更に部屋のドアと窓を空けたまま日中外出するも、何事もなく終わる。

「週末の地下鉄」平和度:●●●□□

週末の地下鉄にて30分間チャックが開いたままのカバンを肩からかけて過ごすも何事もなく終わる。

「真面目で人情肌の商人」平和度:●●●□□

基本的にポルトガルでボッタクリにあったという話を聞いたことがない。

もともと安いっていうのもあるかもしれないけど、ポルトガルは空港のタクシーでさえぼったくりをしない明瞭会計主義

また日本人に対して友好な印象を持ってくれているようで、たまにとても太っ腹な「オマケ」をしてくれる事も。

「危ない地域さえ」平和度:●●□□□

比較的危ないと言われている地域でさえ夜中の一人歩きが可能と明言できる。

ただし推奨はしない。

「いたる所に警察官」平和度:●●□□□

基本的に観光客が集まる場所には24h警察官が常駐しているので精神的にも安心極まりなし。

どうでしょうか。

当たり前なような平和な生活の様子から、日本では起こりにくい酷い事件まで・・。

様々な事例に感じる事もそれぞれだと思います。

しかしどれも近年のポルトガルで起こった実情に違いないので、ポルトガル旅行への心の準備の材料にご活用いただきたいと思います。

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テロの危険性

近年の傾向から見て「ヨーロッパへの旅行」で大いに懸念される題材として「テロの危険性」があるのは周知の事実です。

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2020年2月時点、ドイツ西部で起こった中東系の移民を狙った銃撃事件はまだ記憶に新しく、ヨーロッパを拠点とするには気の抜けない現状が続いています。

しかし「テロの可能性」ばかりは単なる「数字」では片付けられない問題だと思うので、ここで明言するのは避けたいのですが、個人的な独断と偏見で言えばポルトガルにはまずテロの心配はほぼ無いのではいかと推察しています。

なぜならポルトガル国内での近年のテロ被害は正真正銘の「皆無」。

唯一最後に起こった「テロだったかもしれない(ポルトガル政府によると未だ”調査中”との事)」事件は2014年に起こったリスボン空港でのもの。

それも、滑走路に刃物を持った男が入り込んだけれど被害者も出ずに無事に捕まってしまったとの事です。

また外務省が発表している「テロ発生の可能性が高い」ランキングでもポルトガルは5段階中上から4番目と大変低いところにあります。

しかし、今の世の中いつ何が起こるかわからないので、自分の身は自分で守るのが基本。筆者は、大勢の人が集まるイベントや広場にはやみくもに行かないようにしています。

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世界のテロなど発生状況

極力危険な事は避けて通るという当然の選択に対して本末転倒な事を申し上げるかもしれませんが、世界中どこにいても、テロに限らず冒頭で例に挙げたような軽犯罪から重犯罪までの勃発的な事件に遭遇する可能性というのは0%ではありません。

それはまさにその人が持って生まれた”運”にかかっていると思いますので、ポルトガル的精神で言えば、極論どうする事も出来ない中で情報に耳を傾けつつ、”とりあえず楽しく暮らしていくしかない”ように思います。

ジプシー

ロマ民族/ジプシー

「ヨーロッパの治安」と密接に関連している存在としてまず多くの人が思い浮かべる物の中の一つに、各国に所在する「ロマ」と呼ばれる特殊な集団「ジプシー」があるのではないでしょうか。

ポルトガルでも大勢の「ジプシー」が生活をしています。

彼らの問題はその多くが物乞いで生計を立てていることにあります。

彼らは、野外マーケットや路上で衣服や日用品を売る商人であることが多いですが、問題なのはドラッグのディーラーをしたり、物乞いで生計を立てている人がいると言う現実。

物乞いでお金を求められた時に、優しい日本人はついあげたくなるかもしれません。しかしその前によく考えてほしいことがあります。ジプシーたちは長い歴史の中でも、定住せず独自の方法でお金を稼いでいます。政府からの援助があっても、その生活スタイルを変えません。

時にスリなどの軽犯罪も起こしますし、その巧みな手さばきは正にプロ。そのため彼らは標的である多くの観光客が集まる都市を好んで拠点を構えます。

ポルトガル国内では首都リスボンに比べると北に位置する比較的物価の安い旧市街地ポルトの方がジプシーの数は多いようです。

観光地や人の集まるところには必ずこの「ロマ」の人たちの姿が必ずありますので一目で観光客とわかるアジア人は特に彼らの標的になりやすくヨーロッパ旅行を計画する際にこの「ジプシー」の存在が不安材料として挙げられると言って過言ではないでしょう。

因みにロマという名前から連想してジプシーは皆”ルーマニア出身”と誤認識している方が多いようですが国籍は各々持ち合わせています。

主にフランス・ドイツなどのヨーロッパ内の国籍保持者が多いようで、皆一緒くたに「ロマ民族」と呼ばれています。

ロマの歴史を辿ると意外な事に元々の派生はインドのようで、その顔面にはほのかにエスニックな一面を持つ独特な美しさがあり、彼らの魅力的な雰囲気の由来はそこにあるようです。

街を歩く際にはその妖艶な容姿に《要注意》です。

薬物中毒者

ジプシーの他にも根強い問題はあります。

それは、ドラック中毒でホームレスのようになっている人がちらほらいることです。

薬物の摂取も売買も取締りが厳しい日本と比べて、ポルトガルは摂取に対してはあまり厳格ではないからかもしれません。

中毒者は、ドラックを買うお金ほしさに、道行く人にお金をせびります。

その時はドラックを買うお金がほしいとは言わずに、「薬局で薬を買うから」とか「スーパーで食べ物を買うから」と言ってお金を引き出そうとします。

現地のポルトガル人からのアドバイスは、無視するか断るのが無難だが、どうしても助けたいならお金をあげるのではなく、実際に薬局やスーパーに言って品物を買ってあげると提案することだそうです。

お金が目当てな彼らは、それを聞くと去っていくそうです。

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ポルトガル出身のポルトガル人による「住むのに最適な地域マップ in リスボン」

以前引越しを考えていた時に、とても親切な友人のポルトガル人男性が「暮らすのに最適な場所 in リスボン中心街」を地図上にまとめてくれた画像がありましたので、日本語訳を付けてここで共有させていただきます。

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※あくまでも個人的な解釈ですが、ほか数人のポルトガル人にも確認をしてもらって「間違いない」とのお墨付きをもらった上なので、是非参考にしていただきたいと思います。

どこの区域でも特に気をつけたいのが、”Bairro Social(バイロソーシャル)”という公営住宅地。アパートに挟まれた閉ざされた歩道は、日中から子どもや大人たちがたむろしています。日本人が一旦足を踏み入れたものなら、一斉に好奇の視線を浴びるので「しまった!」と思うでしょう。

実際に私も、犬の散歩でこの住宅地にまちがえて入ってしまったことがあります。そこでの怖い思いは、人ではなく犬からでした。ブルドック系の獰猛な犬が放飼いになっていて、数匹が吠えながら私の犬を囲んできました。このままでは噛まれる!と思い、犬を持ち上げてゆっくり立ち去り、無事に抜け出すことができました。

まとめ:増えた警察官

先日、半年ぶりにポルトを訪れた際に、観光客が集中するような地域で常駐している警察官が圧倒的に増加した印象を受けたましたので、警察官数人に話を聞こうと試みてみましたが、皆口を揃えて「ここは完全に安全だ」としか答えてくれませんでした。

ここ最近、ポルトガルの観光地としての注目度は格段に上がってきているため観光客が年々増加しています。

おそらく今回私が感じた「警察官が増えている」と感じた所以はここにあると思います。

確かにポルトガルは安全です。

それでもやはり国家規模の貧富の差から「日本人はお金を持っている」という目で見られているのは当然の事、他のアジア人・西洋人観光客と同じように「お金を使いに来ている民族」として見られているのが現実なので、犯罪の対象になり得る可能性は高いといえます。

今回取材協力してくれたポルトガル人女性のメラニアさん26歳曰く、「スリの犯人だって牢屋に入るのはゴメンなんだから、いくらお金が欲しくても絶対に大きな事件にはしたくないはず。犯人も普通の人間ということを忘れず、平然とした態度で対処すべし。」との事でした。

しっかりと芯を持った強い眼差しの奥に人懐こい暖かさが宿る、ポルトガル人女性らしい澄んだ瞳をしているメラニアさん。

ポルトガルに滞在する際の格言としてここに記したいと思います。

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リスボン在住のポルトガル人女性メラニアさん 26歳

緊急時の連絡先 〜ポルトガル滞在中に「もしも」のことがあった場合の緊急連絡先〜

  • 警察・病院・消防:112番 基本的にポルトガルでは全て112番でok。状況を説明した上で各部署に回されます
  • 旅券関係の盗難紛失など:(+351) 213 110 560/在ポルトガル日本国大使館

一番スムーズに対応してもらえるのは最寄りの警察署に出向くことです。

リスボン中心部のレスタウドーレス広場にあるPSP(ポリス・セキュリティ・パブリック)は観光警察署という外国人旅行者への対応専門部署があるので様々な手続きを迅速に行ってもらえることでしょう。

名前 PSP リスボン・レスタウラドーレス・観光警察署

電話 +351 21 342 1623

所在地 Praça dos Restauradores, Palácio Foz, 1250-187 Lisboa

その他の都市のPSPはこちらのURLで地域を選択し検索できます。
http://www.psp.pt/Pages/apsp/ondeestamos.aspx?menu=2

参考

http://www.moj.go.jp/psia/terrorism/index.html

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