一瞬で恋に落ちた国ポルトガル。私が移住を決めた理由

ヨーロッパ最西端の国であり、世界有数の文化遺産をもつポルトガル。

日本とのワーキングホリデー協定も2015年に開始しました。

そんなポルトガルに恋に落ち、ワーホリで渡航し、現在住する中山さんに、ポルトガルへ移住したきっかけを魅力をお聞きしました。

こんにちは、31歳の誕生日3日前にポルトガルワーキングホリデーのビザ取得に成功しポルトガルに移住した中山トミと申します。

リスボンに部屋を借り、生活を始めて、2ヶ月が経ちました。

平日は大学のポルトガル講座に通い、週末はこちらで出来た友人とディナーに行ったりとゆったり過ごしています。

【ポルトガルの関連記事はこちら】

↑ポルトガル滞在に役立つこちらの情報もご覧ください。過去の記事一覧はこちら

30歳でポルトガル移住に踏み切ったきっかけ

私はテキスタイルデザインの専門学校を卒業したのちアパレル関係の会社で企画営業アシスタントとして就職。その後キャリアアップを目指して転職しテキスタイルデザイナーとしてメーカーに勤務。

計7年を東京の会社で働いて過ごしました。

着々と実績を積み上げていた社会人としての生活を全て捨てて海外へ飛び出したのは、今から2年前のことでした。

当時私は仕事では新人指導なども任されるようになっていました。そしてプライベートでは婚約者との結納を済ませ新居へ引っ越したところでした。

はたから見ればいわゆる順風満帆な生活を送っていたと思います。ところが心の中では常に何か不安なものが付きまとっていました。

それは結婚に対する不安に加え、何か人生に対する疑問のようなものでした

ふとした瞬間に「何かをやり残したような気持ち」にたびたび襲われていたのです。

今冷静に思い返せば「今は幸せだから、これが私の人生だから。」と常に自分に言い聞かせていたように思います。

ところがある時突然思いがけない事件がおこり、それをきっかけに婚約破棄をする事になりました。

いくら結婚に不安を抱えていたとはいえ、精神的なダメージは大きく、蛻(もぬけ)のから状態で必死に会社に通い仕事をしていた記憶があります。

そうした日々の中で徐々に気力が回復した頃、次第に「これはチャンスだ」と思えるようになりました。

ずっと心に引っかかっていた「やり残した事」について自問自答するいい機会なのではと気持ちが切り替わりました。

そして始めて「ワーキングホリデー」の事を調べるようになりました。

・参考記事

ポルトガルのワーホリについてはこちらの記事「ポルトガルへのワーキングホリデーに必要な10の準備」もお役立てください。

昔から一人で海外旅行に行くのが趣味だった私は海外の人と流暢な英語でコミュニケーションを取るのが夢でした。

「語学留学して世界中の人と喋れるようになりたい。」調べていくうちに強く思うようになりました。

更にその頃タイミングよく以前の職場の同僚から「カナダに移民したから遊びにおいで」と声がかかるのです。

この時、1年間の語学留学先をバンクーバーに決めました。

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そしてなぜ今ポルトガルか。一瞬でポルトガルに恋に落ち・・

バンクーバーは自然豊かで人も優しく街も綺麗、とても過ごしやすかったです。

学生時代にカフェでアルバイトしていた実績から仕事もすぐ見つけられ、語学学校に通いながらバリスタとして働き楽しく過ごしていました。

そして、バンクーバーに住み始めてから半年経った頃。

英語のリスニング力もスピーキング力も上達した今の状態で、予てからの憧れだったヨーロッパへ旅行したいという気持ちが強くなって行きました。

そこでカナダからヨーロッパはドイツ、オランダ、イタリア、そしてポルトガルへ、約20日間かけて旅行をしました。

歴史のある美しい建造物や、洗練されたデザイン性のある街並み、それぞれ独自の文化に満ちた人々の生活に大変感動しました。

その中で飛び抜けて感銘を受けたのがポルトガルでした

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歴史的な美しい街並みにや壮大な自然に加えて、人々の大らかさ、素朴さ、優しさが、リスボンやポルトの町中に溢れているように感じ、そのあたたかさに胸を打たれたのです。

例えば、田舎の方で行き道ゆく人へ質問し相手が英語を理解しない年配の方だった場合、聞こえないふりをされたりすぐにどこかへ行かれてしまったりする事は珍しくありません。

それはヨーロッパの非英語圏ならどの国にも共通していることだと思います。

ところがポルトガルの場合、私の受けたレスポンスはこうでした。
「とにかく何でもいいから言ってみろ!日本語で!(多分)」

どこの国から来たかもわからない初対面のアジア人に対して「何としても俺が助けてあげる!」という姿勢を向けて返してくれたのです。

それも、1度や2度ではありません、本当にびっくりしました。

その人々の寛大な歓迎の心が手伝って、ポルトガルの建造物に見られる鮮やかで可愛らしいタイルを見ていると「こうした方が可愛いと思ってやりました」と聞こえてくるようになりました。

とにかく、私は一瞬でポルトガルに恋に落ちてしまったのです

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(お気に入りのBar「TOPO」から見える景色 リスボンにて)

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ポルトガルのワーキングホリデー申請

カナダ留学を決めた際、ポルトガルにワーキングホリデーで行けるようになる、という情報は耳にしておりましたが、まさか自分が調べる事になるとは思いもしなかったです。

それでも恋に落ちてしまったので、必死でした。

少ない情報を手立てに何度もカナダから日本の大使館や警視庁へ電話をかけました。(ビザ取得に無犯罪証明書が必要な為)

無事にポルトガルでの生活を始められた今、平日はリスボン大学での短期ポルトガル語講座を受講しながら、週末は友人たちと美味しいポルトガル料理を食べに行っています。

友人はシェアハウスやポルトガル講座で作りました。

また、前回カナダから旅行で遊びに来ていた際にポルトガル在住の日本人女性と知り合っていたので、その方にもとてもお世話になりました。

旦那さんがテージョ川でボートのツアー添乗員をしているので、私の友人がリスボンに遊びに来た際にはツアーを紹介させていただいたりと、今でも関係が続いていることがとても嬉しいです。

・参考記事

ポルトガルのワーホリについてはこちらの記事「ポルトガルへのワーキングホリデーに必要な10の準備」もお役立てください。

ポルトガルでしか経験できない事

現在私は週に1度だけポルトガルのファッションブランドでインターンとしてテキスタイルデザインのアシスタントをしています。

リスボンの街を歩いていた際に見つけたブティックのテキスタイルデザインがとても素敵で、なんとかデザイナーに直接会っていただく機会を設けたのがきっかけです。

元々テキスタイルデザインが好きでテキスタイルデザイナーの道に進んだ為、そろそろデザインに関わる仕事がしたいと思っていた私は万が一の為と履歴書や作品集をポルトガルに持ってきていたのです。

ブランドのデザイナーやパタンナーの皆さんはとてもいい方達ばかりです。

アトリエはリスボンの田舎の方にあり大きな工場を改装したとても雰囲気のある建物の中にあります。

ショールーム兼、事務所になっていて、みなさんゆったりと仕事をしていらっしゃいます。行くたびに癒されています。

東京でデザイナーとして働いていた頃は流行のスタイルを追いかける日々で、自分のスタイルや生活は無視でした。

夜遅くまで会社の為に働き「好きだからできること」と割り切り身を削っていたように思います。

ポルトガルの人々は家族や仲間との時間をとても大事にします

「愛の溢れる国」という言葉がとてもしっくりします。

人を疑うことや、時間に追われることに慣れた私にポルトガルの人たちは真正面から優しく語りかけてくれるように思います。

「焦らないで、私はここにいるから」と。

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(シントラにあるレストランの可愛らしい壁面)

 

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ヨーロッパで有名なほど治安がいい

「ポルトガルの治安はいい」とヨーロッパの中では有名のようです

ですがカナダ在住歴のある私からすると度々ドキッとする事に遭遇するのは嘘ではありません。

現に物乞いの多さは、私が行った事のあるヨーロッパの国の中では一番多いように感じます。

国としての経済的な問題を思い知らされます。ジプシーの姿もよく見かけます。

けれども未だスリ等の被害にあった事はないので、注意して行動してれば何の問題もない範囲だと思います。

ポルトガルの治安はこちらの記事も参考になります:「ポルトガルの治安情報。ポルトガル人が教えてくれた注意すべき地域と安全対策

生活費について

ポルトガルの物価はとても安いです

スーパーで食材をしこたま買い込んだとしても20ユーロ(約2400円)行くか行かないか、外食しても、ランチで5~8€、ディナーはワインのボトルを1本入れて2人で30€(約3600円)ほどといった感じです。

家賃に関しては1ヶ月300〜400€(約42,000円)でそれなりに広い部屋が見つけられます。(ただしシェアハウス)

※レートに関しては1€=120円で換算しています。

ポルトガル移住情報のまとめとしてに

大人になって、仕事を始め、しかたのない事の連続の日々の中で、「もしかしたら、これだけは諦めちゃいけなかったのかな」という「何か」を思い返した事のない人の方が少ないのでは無いかと思います。

私の場合は、それが、たまたまやってきた機会での「ワーキングホリデー」という手段で実現しました。

女性男性限らず年齢が上がれば上がるほど挑戦する事へのリスクに伴った自分自身との葛藤は大きくなります。

また、周囲から「これが正論だ」とばかりの厳しい目を向けられる事も時にあります。

まさに2年前の私がそうでした。

けれど今、こうして日本と真逆に位置するヨーロッパの端っこポルトガルで、大好きな街を見つけて、そこの言葉を覚え、住んでいる私がいます。

新しい環境に足を踏み入れるのは大変な事ですが、同時に大事なのは、綿密なプランではなく自分自身の心の持ちようなのでは無いかと思います。

目の前に来た雲に飛び乗るように、チャンスを見逃さない意識で生活を続けていたら、きっといつか、素敵な事に出会えると思います。

【ポルトガルの関連記事はこちら】

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