最近じわじわと知名度の上がってきたポーランド。
ポーランドの古都クラクフはヨーロッパ人気観光地投票で上位にランクあがる、一度は訪れてみたい都市です。
日本の旅券でポーランドに入国する場合、観光・商用等で90日以内の滞在であれば、ビザ(査証)は不要です。
しかし、留学・就労・ポーランド人との結婚等でその期間以上の滞在を希望する場合、ビザが必要になります。
今回は、日本人がポーランドのビザを取得する手続きについて詳しくご紹介します。
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ポーランドのビザの種類と申請(National Visa ポーランド国査証D)
日本国籍の方は National Visa(ポーランド国査証D)というビザを申請することになります。
但し、留学・就労等、ポーランド人との婚姻等、目的によって提出する書類が違ってきますので、注意しましょう。
申請書作成と予約手順
申請前に専用ウェブサイトe-Konsulatホームページ:
https://secure.e-konsulat.gov.pl
にて、申請日を予約し、申請書を作成する必要があります。
それでは実際のウェブサイトでの申請の手順を紹介します。
申請画面では、言語を選択できますが、残念ながら日本語はありません。英語かポーランド語か・・、一番得意な言語でトライしてみてください。
- 申請場所(Japan, Tokyo)を選択 ⇒自動で次のページに移動します。
- Menuから査証書類(National Visa/ Schengen Visa)を選択
- Image verificationのコードを入力し、continue を押す⇒次ページに移動します。
- 申請日を予約
一覧から希望の日を選んでクリックします。予約してから、申請用紙の入力時間が1時間以上経つと、予約・申請用紙は無効になるので注意が必要です。 - 申請書にデータを入力、保存
- 申請書を印刷し、必要書類と予約確認書を持って予約日時に駐日ポーランド大使館を訪館する。予約確認書は、予約登録後自動メールで届きます。
2. どこに申請する?
日本にある駐日ポーランド大使館にビザを申請することになります。
駐日ポーランド大使館
〒153-0062
東京都目黒区三田2-13-5
tel: (+81 3) 5794 7020
fax: (+81 3) 5794 7024
お問合せ先: (+81 3) 5794 7020
詳しくはこちらを参照ください。
在日ポーランド大使館
http://www.tokio.msz.gov.pl/ja/consular_section/tokio_jp_a_115/
3.申請書類 〜ビザの種類によって異なる〜
3-1. 留学・学生ビザ取得のための申請書類
留学する方は、以下の必要書類を準備しましょう。
必要なもの
- パスポート(旅券)
パスポートの残存期間はポーランド出国予定日 + 3ヶ月以上必要
パスポートの未使用査証欄は見開き2ページ以上
過去10年以内に発行されていること - 申請書 (バーコードが付いたもの)
専用ウェブサイトe-Konsulatホームページ:
https://secure.e-konsulat.gov.pl
にて事前に作成し、印刷したものを駐日ポーランド大使館へ提出します。 - 証明写真2枚
縦4.5cm×横3.5cm。カラー、背景無地、6ヶ月以内に撮影されたもの。顔のサイズが全体の70%〜80%で頭上から肩の上部まで写っているもの(顔が髪で隠れていないこと)。
帽子、スカーフ等、頭をおおうもの、サングラスは着用不可。 - 海外旅行損害保険(保険証券は原本・コピー1部)
滞在期間中有効で、補償総額3万ユーロ以上のもの。
補償項目は傷害死亡・治療・救援費用・緊急一時帰国費用など。 - ポーランド滞在中の滞在費が証明できる書類
銀行口座残高証明(原本)又は預金通帳(過去3ヶ月から最新の記載のあるもの)
ただし、就労許可証をお持ちの方は滞在費の証明書は必要なし。 - 滞在目的を証明する書類
Aポーランドの大学の入学許可証(原本・コピー1部)
B日本の大学からの在学証明書(原本)
C上記5の代わりに奨学金が支払われる場合は奨学金支給・学費免除の証明書。
私費の場合は5.以外に学費納入済み・宿泊費支払い済みの証明書(原本・コピー1部)
そのほか、ビザ取得にあたり
ビザ申請料金:無料
代理申請:可
ビザ取得日数:1週間以上
滞在可能日数:最長1年
となります。
3-2. 就労ビザ取得のための申請書類
ポーランドで働きたい方は、以下の必要書類を準備しましょう。
- パスポート(旅券)
- 申請書 (バーコードが付いたもの)
- 証明写真2枚
- 海外旅行損害保険(保険証券は原本・コピー1部)
- ポーランド滞在中の滞在費が証明できる書類
※詳細は 「3留学」と同じなので省略します。
銀行口座残高証明(原本)又は預金通帳(過去3ヶ月から最新の記載のあるもの)
ただし、就労許可証をお持ちの方は滞在費の証明書は必要なし。 - ⑥滞在目的を証明する書類
⑴. ポーランドの県庁で発行される就労許可証(原本・コピー1部)
⑵日本の就労先からの推薦状(原本)
⑶ポーランドの就労先からの招聘状(原本)
ポーランドで働くには、就労ビザと就労許可証が必要になります。
労働許可の種類は
- 一般用
- 役員、企業のオーナー用
- 駐在員用
- 臨時用
- その他
と別れていますが、企業に属している方の場合は、その企業で手続きやサポートをして頂けると思いますので、詳細は省略します。
ビザ申請料金: 無料
代理申請: 可
ビザ取得日数 1週間以上
滞在可能日数: 最長1年
留学・就労どちらのケースもビザに記載された滞在可能日数を超えてポーランドに滞在する場合、滞在許可(滞在カード)を県庁に申請することが必要です。
3-3. ワーキングホリデービザ取得に必要な書類
1人一回きりしか使えませんが、ワーキングホリデービザを使うという方法もあります。
・主な条件
- ビザ申請時に日本国内に居住していること。
- 主たる目的が休暇であること
- 申請時の年齢が満18歳~満30歳の前日まで
- 申請者に被扶養者が同行しないこと
- 往復航空券の購入を証明できること。
- 当初の期間に必要な生活費として、少なくとも2000米ドル相当額を所持すること。
- ビザの有効期限に従い、ポーランドを出国すること。
- 良好な健康状態にあること。
・必要書類
上述のビザ申請必要書類に加え、下記が必要となります。
- 滞在計画書
日本語・英語・ポーランド語のうちいずれかの言語で作成すること - ワーキング・ホリデー制度利用に際しての動機作文
A4用紙1枚、書式自由、日本語・英語・ポーランド語のうちいずれかの言語で作成すること - 3,5×4,5 cmの、6ヶ月以内に撮影された写真1枚
3-4. ポーランド人と結婚しポーランドに滞在する為に必要な書類
このケースは、一般的にはポーランドに渡航後90日以内に現地の役所で必要な手続きをすれば、日本で特にビザの申請をしなくても大丈夫だと思います。
関連記事:ポーランドに移住予定なら必見!ポーランド人との結婚→ビザ取得まで
但し、結婚手続きの状況等、個々のケースで異なる場合がございますので、詳細は駐日ポーランド大使館又は在ポーランド日本国大使館にお問い合わせください。
4. ポーランドに着いてからの手続き(滞在届け〜許可証取得まで)
ビザを手にして、いよいよポーランドに到着。
期限直前に困る事のないように、ポーランドに到着したらとるべき手続きだけは早めに済ませて、仕事や留学等、新生活を楽しんでくださいね!
滞在届を提出する
ホテル以外に滞在する場合、ポーランドに入国してから48時間以内に、市町村役場に滞在届を提出する必要があります。
また、居住地が決まっている場合は住民登録も行い、住民登録証の取得が必要となります。
滞在許可証を申請する
ビザの滞在可能日数を超えてポーランドに滞在する場合は、ビザの期限が終わる45日前に滞在許可証を申請します。
申請には2か月から5か月もかかることがあります。
申請したら申請中の用紙が貰えますので、滞在許可証がもらえるまで、気長に待ちましょう。
5. 体験談 ポーランド人と結婚する方へ
ポーランド人の配偶者としてポーランドに住む場合
余談ですが筆者は、ポーランド人と結婚してポーランドに住んでいます。
2015年にポーランドに住み始めてから滞在許可証と滞在届、住民登録をしました。
ポーランドに移住以前にベルギーに住んでいた為、シェンゲン圏内であるベルギーの滞在許可証を既に取得していたので、日本からの移住とは手続きが少し違うかもしれませんが、基本的に、ポーランド人の配偶者がポーランドに住む手続きは滞在許可を申請するだけです。
数回の更新を経て永住許可証が貰えます。
感想として、ポーランドに住み始めてからの手続きは、本当に時間がかかります。
何度も何度もお役所に足を運び、前回不要だった書類が担当者が代われば要求されたり、1つの書類を取得する為にまず別の書類を取得しなくてはならなかったり、申請後の手続き待ちの期間が終わっても調査が終わらないという理由でその後も暫く申請中の状態が続いたり。。と申請から取得までに長い時間がかかりました。
各県によって必要書類が違うというのもややこしいところです。
6. ポーランドへの移住・長期滞在を考えている方へ
ポーランドのビザ申請や滞在許可申請に関してのアドバイスとしては、日本にいる間に、必要かどうか分からなくても、日本で揃えられる書類は全て取っておくこと。
そして、ポーランドの役所に出向く際は、必要と言われていなくても、手持ちの全ての関係書類を持って行くことをお勧めします。
持っていない書類を急に必要と言われて再度出向くことになる防止策です。
そして、書類を全部そろえたら、気長に申請をしてみてくださいね。
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