2016年にHSBCが発表した「Expat Explorer/Achieving ambitions abroad」海外移住先ランキングのベスト6にノルウェーが入っていたのは記憶に新しいところですね。
参考記事:住むならどの国?海外移住ランキングを4つの指標で徹底評価
3月20日の国際幸福デーに発表された2017年度の国連による幸福度調査ではノルウェーは第1位になっています。
- 隣国のデンマークは2位
- フィンランドは5位
- スウェーデンは9位
- 日本は51位
でした。
報告書によると今回の調査では職場での幸福度にも焦点をあてているとあります。
今回は幸福度No.1の国、ノルウェーで働くということ、日本人がノルウェーで就職するために必要なことやノルウェーで働く楽しみについても合わせてご紹介します。
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ノルウェー就職に必要なビザと滞在許可
日本人がノルウェーで働くためには就労許可を取得しなければなりません。
就労許可の種類としては大きくわけて4つあります。
- 熟練労働者(スキルドワーカー)のための滞在許可
- 出向社員のための滞在許可
- ワーキングホリデーのための滞在許可
- 研修生のための滞在許可があります。
なお、学生ビザでも週に20時間までの労働が許可されています。
また、ワーキングホリデービザでは1つの雇用主の下での仕事が最長6ヵ月までという規制はあるものの、1年間の就労許可が与えられます。
その他、細かな就労を伴う滞在許可についてはUDIのホームページをご覧ください。
UDI ノルウェーでの就労許可を希望する日本人向けの英語情報ページ:
Work immigration
また、ノルウェーのビザ情報はこちらの記事「ノルウェーのビザ3種類の特徴や取得方法を解説します」を参照ください。
就職活動に必要なCVの準備
ノルウェーで就職するためにはCVを準備する必要があります。
CVとはCurriculum Vitaeの略で履歴書のことです。
CVには決まったフォーマットはありませんが、学歴や職歴、自己PRなどを書きます。
ノルウェーでは学歴よりも職歴やスキルを重要視します。
短期間のアルバイトなどもCVに盛り込み、少しでも自分をアピールできるように書きましょう。また、CVは英語でもノルウェー語でも作成可能ですがノルウェー語で作成したほうが面接に呼ばれることは多いようです。
ここで注意したい点としては基本的に面接はCVを作成した言語で行われます。
ノルウェー語でCVを作成するとノルウェー語ができると判断され、面接もノルウェー語で行われることとなりますので注意してくださいね。
ノルウェーでの仕事の探し方
ノルウェーで仕事を見つけるのは、なかなか困難です。
まず、口コミや知人を通して仕事を見つけることが多く、求人が出てこないケースも多いです。
そして、たまに出てきた求人には時に、何百人という人が殺到します。
そのため、希望する就職先には求人が出ていなくとも、個人的にCVを持参するなどしてコンタクトをとっておくとよいでしょう。
夏は長期休暇で仕事を休むノルウェー人が多いため、夏休み限定で採用募集をしている職種もあります。
また、ノルウェー語が話せなくとも専門的なスキルがある人は仕事も探しやすくなるので、あきらめずにチャレンジしてみてください。
具体的な就職までの流れ
求人や口コミなどで希望する仕事が見つかった場合は、まずCVを作成して送付もしくは持参します。
ノルウェーでは面接に呼ばれるまでが大変で、ほとんどがCVの内容だけで落とされます。
CVは受け取ってもらえたものの、何も音沙汰なしというケースも多くあります。
もし、面接に呼ばれた場合は具体的に自分が何をできるのか、楽しく仕事をすることができるのかなどハッキリと受け答えができるように準備しておきましょう。
通常は面接が終わってから数日のうちに合否の連絡が来ます。
それから契約書にサインをするという流れになっています。
ノルウェーの雇用形態の種類と違い
仕事の雇用形態は大きく分けて2種類あります。
- Fast
- Vikar
です。
Fastは正社員でVikarは契約社員だと考えてください。
どちらの雇用形態にせよ、フルタイムかパートタイムで働くことができます。
この雇用形態の大きな違いは病気になった時の待遇です。
Fastの場合は病気で休んだ期間も給料が満額出ます。3日までは自己申告で、それ以上の場合は医者の診断書を提出することで有給で休むことができ。
一方、Vikarは休んだ分の給料は出ません。
また、子どもがいる場合にはFastの場合、子どもの病気や怪我を理由に10日間までの有給休暇を取得することができます。
病気や怪我の際に給料をもらって休めるFastは安定していますが、それだけに採用状況も厳しくなります。ですが、可能であればFastの仕事を選んで就職してくださいね。
ノルウェーでの現地採用について。どんな職種がある??
ノルウェーの現地採用には様々なものがあります。
お気に入りのカフェに通いつめ、そこからオーナーと仲良くなってカフェに就職したという話も聞きます。
また、音楽家やダンサーの場合、現地で行われるオーディションに参加して就職を決められています。
その他にも現地のレストラン、幼稚園のアシスタント、介護職、看護職、エンジニアなども外国人向けの採用情報が多く見られます。
また、ノルウェーでは一つの職業に一生就く人は少なく、数年毎により良い条件を求めて転職するというのは普通のことです。新卒採用よりも中途採用の方が圧倒的に多くあります。採用には学歴よりも職歴が重視されます。
正規、アルバイトに関わらず、経験がある職種があれば是非チャレンジしてみてください。
ノルウェーの平均給与水準
2016年度のノルウェーにおける平均給与は下記の通りでした。
全体 43300クローネ(56万2900円)
男性 46200クローネ(60万600円)
女性 39800クローネ(51万7400円)
平均給与水準は年々、上昇しています。
ここから、総収入によって差はありますが、およそ40%程度の税金がひかれますので、実際に手に取る額は半分程度の額となってしまうことも忘れないでくださいね。
待遇諸手当
ノルウェーでは住宅手当や交通費支給といった制度はありません。
また、ほとんどの人が完全週休2日制で働いています。
そして、前年度の収入の10%を夏休み前にボーナスのような形で企業が支払ってくれます。このお金を使って旅行に行くノルウェー人が多いですね。
正社員の場合、病気になった時にも有給を取得することができます。
自己申告の場合は最長3日まで、医者の診断書があればそれ以上の期間にわたって有給で仕事を休むことができます。
ノルウェーで働く楽しみ
ノルウェーは正規就職をするのは難しい国ですが、一度就職を決めてしまうと恵まれた労働環境、高い給与、手厚い保障制度に守られます。
また、上司との関係も日本とは違いフランクです。
夏休みやクリスマス前には会社負担でパーティーが行われたり、社員旅行が年に何度か企画されたりします。
IT企業に勤める一般的なノルウェー人の会社では年に1回の「ミステリーツアー」が計画されています。
当日の朝、参加希望者はパスポートと週末旅行に必要なものを持って空港へ集合。そこで、初めて行き先が発表されます。
ここ3年のミステリーツアーの行き先はイタリア、ドイツ、ラトビアだったそうです。
また、スーツで出勤するノルウェー人は少なく、一部の営業職や管理職以外の人々はカジュアルな服装で仕事へと出かけます。
ジーンズにTシャツという軽装で通勤するのは、ノルウェーでは至って普通の光景です。
仕事は残業は出来るだけしないように集中して行います。
ランチ休憩の時間は短いですが、15時、16時には退社します。ノルウェーの通勤ラッシュの時間は15時~16時ぐらいです。
働くときはしっかり集中し、オフの時間も大切にするというノルウェーの働き方はとてもいいですよ。
ノルウェーの就職事情と仕事を探す方法まとめ
ノルウェーで就職したい方にとって少しはお役に立つ情報になれればと思います。
幸福度No1の国で、一度働く経験をしてみてはいかがでしょうか?
新しい出会いや経験がきっと待っていると思いますよ♪
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