ミャンマーは2011年に民主化されるまで、長らく軍事政権下に置かれていました。
軍事政権化では情報統制の観点から、一般人が携帯電話を使って自由に会話をしたりインターネットをすることが禁じられ、一般人がSIMカードを手に入れる手段はありませんでした。
民主化以降は一般人の携帯電話の使用が認められ、抽選方式でSIMカードを得られるようになりました。
しかし、転売目的での価格高騰が相次ぎ、当時SIMカードは30万円で売られていた時代もありました。
2014年に抽選方式が撤廃された後、
- 国営のMyanma Posts and Telecommunications(以下、MPT)
- ノルウェーに本社をもつTelenor
- カタールに本社を持つOoredoo
がSIMカードを一般の人へ販売できるようになりました。
現在はそこにはベトナムからMytelが加わり、2019年ではこの4社にて熾烈な顧客獲得合戦が繰り広げられています。
現地SIMカードが圧倒的に安い!ミャンマーで携帯電話を使う方法
ミャンマーで携帯電話を使うには、SIMフリーの携帯端末を持ち込むか、携帯端末を現地で購入し、現地のSIMカードを使うことをおすすめします。
稀に日本の携帯電話をwifiルーターとともに使っている人もいますが、滞在が長期になればなるほど金額はかさみます。
ミャンマーの携帯電話の利用はプリペイド式であり、通話料、通信料は安価です。
必要な分だけ事前に購入しておき、足りなくなればチャージすればよいため、現地のSIMカードを利用する方が圧倒的に安くなります。
SIMカードの購入
SIMカードは空港、露店、モバイルショップなど多くの場所で購入することができます。
どの通信キャリアもSIMカードは1,500MMK(約110円 2019年3月時点)程度で購入が可能であり、そこにプランに応じた金額が加算されます。
初期ミニマムであれば、5,000~8,000MMK(約369円~591円)程度と想定していれば問題ないでしょう。
2017年には各通信キャリアに顧客管理(SIM登録)が義務付けられました。
2019年時点、正規のショップでSIMカードを購入する場合、外国人はパスポートの提示を求められ、名前や生年月日といった個人データを登録する必要があります。
多くの外国人は空港でSIMカードを購入することがほとんどですが、空港には各通信キャリアのカウンターがあり、用途や滞在日数に応じたプランを販売しています。
実際にSIMカードを使えるようにするためには、SIMカードを挿入した後にアクティベーションをする必要があります。空港やモバイルショップであれば、店員が全てを行ってくれます。
露店等で購入する場合、アクティベーションはやってくれませんので注意が必要です。
アクティベーションはやや面倒ですので、店員に行ってもらうことをおすすめします。
なおほとんどの場合、現地通貨でしか購入ができないため、ミャンマーチャットを持参しましょう。
料金について
どの通信キャリアも熾烈な価格争いをしており、常に金額は変更されていますが、例えばMPTの場合は、以下が一般的なプランです。(約110円 2019年3月時点)
- MPT on-net calls: 10 MMK / Min(0.74円)
- Off-net calls: 27 MMK / Min(2円)
- SMS: 15 MMK(1.11円)
- Data: 8 MMK / MB(0.59円)
データ通信をする場合は、データパッケージの購入が圧倒的にお得です。
以下、MPTのデータプランの一例です。(約110円 2019年3月時点)
- 1,500MB: 1,499Ks(110円)
- 3,500MB: 3,499Ks (258円)
- 15,000MB: 14,999Ks (1,071円)
ミャンマーでがどの通信キャリアを選ぶべき?
各キャリアには、それぞれの特徴があります。
MPT
ミャンマーの国営企業であるため知名度は抜群です。
通信網カバ―率も最も発達しておりヤンゴンエリア以外でも十分に使えます。但し価格はやや高めです。
Telenor
Ooredoo
通信網カバー率はMPTほどではありませんが、ヤンゴンエリアであれば問題はないでしょう。
金額設定も安めで若者に人気があり、通信/通話以外のサービスが充実しているのが特徴です。
Mytel
後発だけあって金額設定は最も安価です。
カバー率は他社に比べて低いと言われていますが、ヤンゴンエリアであれば問題はないでしょう。
近年はVAS(Value Added Service)といった、通話/通信以外で楽しめるサービスも充実しているため、どのようなモバイルライフを楽しみたいかに応じて選ぶのがよいでしょう。
また、近年発売されているSIMフリーの携帯電話は、ほとんどデュアルSIM仕様となっており、2枚のSIMカードを同時に挿入しておくことが可能です。
多くの若者はSIMカードの2枚持ちをしており、用途によって使い分けています。
例えば、田舎からヤンゴンに働きに出ている若者は、MPTのSIMを使って家族に電話をかけ、TelenorやOoredooのSIMでインターネット通信を楽しむ、といった具合です。
トップアップについて
SIMカードにお金を追加することを一般的に「トップアップ」と呼びます。
SIMカードはプリペイド式であるため、使い切ってしまった場合はチャージする必要があり、トップアップにはいくつかの方法があります
トップアップカードを買う
露店やモバイルショップで、
- 1,000MMK
- 3,000MMK
- 5,000MMK
- 10,000MMK
といったカードを購入します。
裏面に書かれている案内に沿ってダイヤルをしながらコードを打ち込みます。
各キャリアがキャンペーンを実施していることがあり、トップアップをしたとたんにボーナスがもらえる場合もあります。
eトップアップをする
「e-Top Up」の表記がある露店やモバイルショップに行って、トップアップしたい金額を伝えます。
すると店員が専用の端末を使って、その場で電子チャージをしてくれます。
チャージが完了するとSMSで完了メールが届くようになっているので、伝えた金額が正しくチャージされたかどうか、必ず確認するようにしましょう。
なお、自分の携帯電話にどれくらい金額(バランスといいます)が残っているかは、各通信キャリアが展開しているアプリケーションを通じて確認ができます。
SIMカードを選んだら併せてアプリもインストールしておくと便利です。
携帯電話購入事情
ミャンマーで携帯電話を購入する場合は、SIMフリーの携帯端末を購入することになります。
購入は非常に簡単で、欲しいモデルを選んで現金で支払いをするだけです(クレジットカードはほぼ使えません)。
必要最低限の設定は店員が行ってくれますので、あとは自分で選んだ通信キャリアのSIMカードを挿入すればOKです。
日本のように、身分証明書の確認、契約の手続きなどは一切ありません。
ヤンゴンのダウンタウンにあるパンソダンエリア、またはヤンゴン大学の近く、レーダンエリアは「ヤンゴンの秋葉原」と呼ばれてるほどに多くのモバイルショップが軒を連ねています。
HuaweiやSamsungのモデルが最も人気があり、OPPO、VIVO等がそれに続きます。
iPhoneは非常に高く扱われており、ミャンマー人でも富裕層しか持っていません。
価格帯は幅広く安価なものもありますが、240,000MMK(約17,734円)もあれば人気ブランドの最新モデルが購入できます。
なお、携帯電話はドルでは購入ができませんので、現地通貨が必要です。
インターネットスピードについて
ミャンマーは、東南アジアで最も発達の遅れている国の一つであるものの、アジア 12都市におけるモバイルインターネット速度調査によると、ミャンマーの通信速度はソウル、シンガポール、台北に続いて4位と言われています。
これは2014年というほんの数年前に外資に通信事業ライセンスが解放されたことにより、短期の間で一気に激しい通信環境整備競争が行われたためです。
4Gのカバー率も80%を超えているとも言われています。
実際に、ヤンゴン市内でインターネット通信を行う上で、「遅い」と感じることはほぼありません。
wifiについて
空港、ホテル、大型スーパーマーケット、近代的なカフェやレストランでは無料wifiを開放していますが、通信状況の良し悪しは各所によってばらつきがあり、ほとんどの場合において快適とは言えません。
前述の通り、ヤンゴンではほぼどのエリアでも4Gが浸透しているため、wifiよりもデータ通信を行う方がインターネット速度は速く、またどのキャリアもバリエーション豊かなデータプランを提供しているため、快適なインターネットを楽しみたい場合はデータ通信をする人の方が多いのが現状です。
最後に
以上、ミャンマーで携帯電話を使う方法をご紹介しました。
ミャンマーでは、タクシーを呼ぶ際にはGrabアプリが便利ですし、街歩きをする際にはマップアプリを利用するのが便利ですので、何かと携帯電話を利用する機会は多くあります。
ミャンマーは後進国でありながら、先進国と並ぶくらいに通信環境が発展している非常に珍しい国でありますので、自由に使える携帯電話が1台あれば、モバイルライフを存分に楽しむことができるでしょう。
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