香港のビザ6種類の特徴や申請方法を徹底解説

香港に観光以外で長期滞在するためにはビザの取得が必要です。

中国籍以外の外国人が香港に滞在するためのビザは何種類があります。

今回は特に日本人に関係のあるビザについてその種類・特徴・申請方法を徹底解説します。

紹介する香港のビザ一覧

  1. 観光ビザ
  2. 就労ビザ
  3. 投資ビザ
  4. 扶養家族ビザ
  5. 研修ビザ
  6. 永住ビザ

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香港への渡航に必要なビザとは?

中国籍以外の外国人が香港に出張や旅行などで短期滞在する場合に必要なのは「観光ビザ」ですが、日本のパスポート保持者の場合、以下の条件を満たせば観光ビザなしで香港へ渡航できます

  • 入国目的は観光、またはビジネス
  • 滞在日数は90日以内
  • 滞在が1か月以内の場合、入国時のパスポートの残存有効期間は「入国1か月+滞在日数以上」
  • 滞在が1か月以上の場合、入国時のパスポートの残存有効期間は「入国時3か月以上」
  • 入国時に、出国のための航空券または乗船券所持していること

観光またはビジネス以外での目的や90日以上香港に滞在する場合は、以下に紹介するビザのいずれかを取得する必要があります。

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就労ビザ/労働査証(Employment Visa)

香港では労働査証(Employment Visa)と呼ばれ、中国籍以外の外国人が現地の企業に雇用され従業員として働く場合に必要なビザで、雇用主が保証人(Sponsor)となり申請します。

香港政府は外国籍の者が香港で就労することで香港人の就労機会が失われることを危惧します。

そのため当該者が香港人にはない特別な技術、知識、経験などを持ち、香港経済に貢献できることが条件となります。

また保証人となる企業も申請しようとするポジションになぜ日本人が必要なのか、そしてそのポジションになぜ当該者が適任なのか明確に証明しなければなりません。

当該者と保証人の企業の両者にミスマッチがあると就労ビザは却下されやすいので事前確認が大切です。

就業ビザの申請に必要な書類はすべて英語で記入します。

申請者が作成する書類

  • 申請書
    (ID990A Application for Entry for Employment as Professionals in Hong Kong to be completed by the applicant)
    下記ウェブサイトよりダウンロード可能↓
    http://www.immd.gov.hk/eng/forms/forms/id990a.html
  • パスポートのコピー
    (申請者が香港に滞在している場合、パスポートの香港への最新の入国スタンプ・在留証明書のページのコピーが必要)
  • 香港身分証
    (Hong Kong Identity Card)のコピー(持っている場合)
  • 学歴や職歴に関する証明書のコピー
    (英文履歴書、英文職務経歴書、卒業証明書、語学力テストの証明書など)

雇用主が作成する書類

  • 申請書
    (ID990B Application for Employing Professionals in Hong Kong to be completed by the employing company)
    下記ウェブサイトよりダウンロード可能↓
    http://www.immd.gov.hk/pdforms/ID990B.pdf
  • 現地採用の場合は雇用契約書、駐在の場合は辞令のコピー
    (採用期間、役職、給与明細、手当など記載)
  • 商業登記証明書のコピー
  • 会社の業務内容に関する資料
    (会社案内、商品カタログ、パンフレットなど)
  • 財政状態を示す書類
    (決算書、納税申告書など)
  • 事業計画書
    (設立後1年未満の場合)
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投資ビザ/投資査証(Investment Visa)

香港では投資査証(Investment Visa)と呼ばれ、香港法人の株主が香港に滞在して事業を行うために取得します。

就労ビザでは従業員として就業だけのビザとなり、株主になることはできません。

投資ビザは就労ビザより発行条件が厳しく、株主としての個人資産、会社としての事業計画、ビジネスの将来性など開示が要求され、会社自体が香港経済に貢献できるかどうかも判断基準となります。

このビザは投資予定の申請者と保証人の両者が申請します。保証人は個人、法人を問いません。

申請書類は以下のとおりです。

投資予定の申請者が作成する書類

  • 申請書
    (ID999A Application for Entry for Investment as Entrepreneurs in Hong Kong)
  • パスポートのコピー
  • 香港身分証
    (Hong Kong Identity Card)のコピー(持っている場合)
  • 学歴や職歴に関する証明書のコピー
    (最終学歴証明書、転職していれば前職の退職証明書など)
  • 財政証明のコピー
    (銀行の残高証明書など)
  • 会社に関する資料
    (事業計画、売上規模、財務資本、投資額、現地雇用状況など)

申請者が作成する書類

  • 申請書
    (ID999B Application for Entry of Investments as Entrepreneurs (Sponsor) in Hong Kong)
    下記HPよりダウンロード可能
    http://www.immd.gov.hk/eng/forms/forms/id999b.html
  • 商業登記所のコピー
  • 保証人の香港IDカードのコピー
  • 保証人が香港永住権を保有してない場合、パスポートの顔写真およびビザラベルシールのコピー

扶養家族ビザ/配偶者査証(Dependent Visa)

香港では配偶者査証(Dependent Visa)と呼ばれ、就業および投資ビザ取得者が保証人となって配偶者および18歳未満の独身の子供に対して取得できるビザです。

また香港人と結婚した場合に取得するのもこのビザです。

申請時には婚姻・家族関係の証明、保証人の雇用証明や香港における生活基盤の証明(住宅契約や資金力)などが要求されます。

申請書類は以下のとおりです。

申請者が作成する書類

  • 申請書
    (ID990A, 992A, 995A, 997A or 999A)
  • パスポートのコピー
  • 香港身分証
    (Hong Kong Identity Card)のコピー(持っている場合)
  • 家族関係の証明書
    (3か月以内の戸籍謄本をもとに日本領事館が作成します)

保証人が作成する書類

  • パスポートのコピー
  • 香港身分証(Hong Kong Identity Card)のコピー
  • 在職証明書
  • 香港における生活基盤の証明
    (賃貸契約書など)

研修ビザ/研修査証(Training Visa)

香港では研修査証(Training Visa)と呼ばれ、香港法人で12か月以内の研修を目的とする人が取得します。

香港で研修予定の申請者に対して雇用主である香港法人が保証人となり申請します。

このビザの注意点は

  1. 12か月経過後延長ができない
  2. 就業ビザへの変更ができない(申請する場合は一度日本へ帰国しなければいけない)

ことです。

申請書類は以下のとおりです。

申請者が作成する書類

  • 申請書
    (ID990A 就労ビザの申請書と同じ)
  • パスポートのコピー
    (申請者が香港に滞在している場合、パスポートの香港への最新の入国スタンプ・在留証明書のページのコピーが必要)
  • 香港身分証
    (Hong Kong Identity Card)のコピー(持っている場合)
  • 学歴や職歴に関する証明書のコピー
    (英文履歴書、英文職務経歴書、卒業証明書、語学力テストの証明書など)

保証人が作成する書類

  • 申請所
    (ID990B 就労ビザの申請書と同じ)
  • 申請者との雇用契約書、または採用通知書(採用期間、役職、給与明細、手当など記載)
  • 商業登記証明書のコピー
  • 会社の業務内容に関する資料
    (会社案内、商品カタログ、パンフレットなど)
  • 財政状態を示す書類
    (決算書、納税申告書など)
  • 事業計画書
    (設立後1年未満の場合)

香港永住ビザ/永住権/パーマネントビザ

就労・投資・扶養家族ビザを取得して、香港に連続7年以上居住すると香港の永住権を獲得することができます。

これはパーマネントビザと呼ばれ、このビザを取得すると香港滞在に一切の制約がなくなり、香港人と同等の権利・義務が生じることになります。

詳細はこちらの記事で紹介しています。

関連記事香港永住権の取得方法


香港永住権の特徴や申請方法を徹底解説

香港の各種ビザの申請方法

各種ビザの申請者と保証人の書類がすべて揃ったら、日本の入国管理局に該当する香港特別政府入境事務所へ書類を提出します。

通常就労ビザは4週間ほどで発効されますが、そのほかのビザはケースにより期間が前後するようです。

また書類に不備があると、追加提出を要求され、審査に時間を要することになるので気を付けましょう。

申請は通常雇用主である企業の人事担当者が行います。

しかし申請者の経歴不足が気になる、会社が設立間もなく実績に乏しいなど不安要素がある場合は、代行エージェンドに依頼することもできます。

しかし費用が高額なので、特に現地採用で就労ビザを申請する場合、申請者がその費用を負担するのか、会社と折半になるのかなど事前に確認しておくと良いでしょう。

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