日本人がどんどん海外へ進出する中、イギリスでの就職に憧れている方も多いのではないでしょうか?
なにかとハードルが高いイメージのイギリスでの就職ですが、その実情や働くために必要な情報をご紹介したいと思います。
【イギリスの就労関連記事はこちら】
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1. イギリス就職事情
近年はポーランドをはじめとする東、中央ヨーロッパ諸国からの労働者が英国に押し寄せていることもあり、特に若い世代の就職難が社会問題になっています。
ビザ取得の条件も年々厳しくなってきているので、一般的にイギリスでの就職はかなり厳しいです。
イギリス人でも仕事がないのだから、日本人がイギリスで就職しようなんて無理な話だと思われるかもしれませんが、諦めるのはまだ早いです!
ビザの取得条件や労働規制が厳しくなったことで、日系企業や日本語を要する職場では、常に人手不足が生じているのです。
イギリスで働けるビザさえあれば、日本人でも英国で就職するチャンスはたくさんあります。
2. イギリスで働く前に取得しよう! 就労ビザの特徴や条件
イギリスで日本人が働けるビザは、イギリス人、EEA国籍者、永住権保持者などの配偶者ビザを除けば、
- Tier2 General(通称ワークパーミッド)
- Tier4 General(通称学生ビザ)
- Tier5 General(Youth Mobility Scheme / YMSビザ、通称ワーキングホリデー)
の3種類です。
中でも、Tier2(ワークパーミッド)とTier5(ワーキングホリデー)のみが、就労時間の規制がなく、フルタイムで働けるビザになります。
以前は週20時間までのアルバイトができた語学学校の学生は、今は11ヶ月未満のShort-Term Student Visaに変わっており、インターンを含めた就労は一切できなくなってしまいました。
※ビザの状況は刻々と変化しますので、最新の情報を取得するように心がけましょう。
では、フルタイムで働ける2つのビザの特徴や申請方法について、見てみましょう。
Tier2 General(ワークパーミッド)
・ビザの特徴
滞在許可期間は、最長5年14日間。
スポンサーライセンスを持った優良企業に、スポンサーシップレターを出してもらわなければなりません。
イギリス国内に既にいる就労可能な人たちではなく、どうしてもあなたにビザを出して、日本から来てもらわなければならない、ということを証明しなければビザはおりません。
筆者の友人は、学生時代にアルバイトをしていた日本食レストランに、シェフとして正式採用されました。
しかし、ただの和食シェフでは、イギリス国内で日本人以外にもたくさんいるので「味噌職人」という、これなら絶対にいないだろう、という肩書きでビザを申請していました。(それでもイギリス人が1人、味噌職人の求人に応募してきたそうです…)
・申請方法
ホームオフィスのウェブサイトからオンラインで行い、その後東京/大阪のビザセンターに行きます。
博士過程のTier4からの変更以外は、イギリス国内からの申請はできません。
・応募条件
スポンサーライセンスを持つ企業に内定していること。
高度なスキルを必要とする、イギリス国内で不足している職業リストの中にある職業であること。
全ての職業リストはこちらで確認できます↓
Immigration Rules Appendix K: shortage occupation list – Immigration Rules – Guidance – GOV.UK
年収が£30,000以上あること。職業によって最低年収が設定されています。
少なくともCEFRE B1レベルの英語を証明するもの。(ホームオフィス認可の指定会場で実施されるIELTS SELTテスト、あるいは英語圏の大学を卒業)
申請前90日間に、最低£945が銀行口座にあること。
Tier5(YMSビザ)
・特徴
18歳以上30歳以下(渡航は31歳でも可)を対象にした、2年間有効のイギリスでのフルタイム就労、インターンが可能なビザです。
定員は抽選で年間1000名と狭き門ですが、英語力の証明も必要なく、他のビザが年々厳しくなっていく中、2年間も自由に働きながらイギリスに住める魅力的なビザです。
英語力があれば、現地の企業でフルタイム(期間限定の契約)として採用されることも可能です。
・申請方法
2017年度から、募集が1月と7月の、年2回に分けて行われることになりました。
1月度800名、7月度200名+1月度の辞退者数十名の、合計1000名です。
抽選応募期間中に所定のメールアドレスに、氏名、生年月日、パスポート番号、申請手続きを行う国(日本)、自宅電話と携帯電話番号を書いて送信します。その後当選者がランダムに選択され、メールで当選が通知されます。
当選者は、期限日までにオンラインでの申請料金の支払いを完了させ、東京/大阪のビザセンターにて申請書類を提出します。
30歳を過ぎている方は、31歳の誕生日の前までにビザセンターで申請を済ませなければならないので注意しましょう。
YMSの申請方法については、毎年のように変更されているので、募集要項が発表されたら必ずチェックしましょう。
イギリスで仕事をしたい方はこちらの記事「イギリスで働こう!5つの就労ビザ取得方法を詳しく解説」もチェックしておきましょう。
3. 日本人がイギリスで働くには、どんな職業がある?
もっとも多いのは、やはり
- 日本食レストランのウェイター
- ウェイトレス
- 日系スーパー
での求人です。
戦力だった語学留学生が働けなくなり、どこも日本人スタッフが不足しているようです。
以前は最低賃金ばかりだった時給の相場も、サービス料やチップをお給料に還元して、時給£8.5+チップと、かなり上がってきています。
イギリスに来たばかりで英語にまだ自信がないという方には、英語の勉強にもなるのでお勧めです。
美容師の募集もよく見かけます。
日本で資格を持っている方は、イギリスのサロンに挑戦してみてはいかがでしょうか?
もう少し英語に自信のある方には、
- 空港や旅行会社でのカスタマーサービス
- 日系企業での秘書や事務、経理アシスタント、ITサポート
など、日本語と英語を活かした求人もあります。
もちろん、どっっぷり英語環境にはまりたい方は、現地の企業に挑戦することも可能ですが、日本語を活かした仕事に比べると、就職は難しくなるかと思います。
【英語上達の関連記事はこちら】
4. イギリスで求人を探す方法
Tier2(ワークパーミッド)の取得を考えている方は、イギリスに来る前に仕事を見つけなければなりません。
海外部門のある人材紹介会社を活用、あるいは、現地の日系人材紹介会社に日本から登録するというのが近道だと思います。
いくつかご紹介します
リクルートエージェント
最初のオススメは、豊富な求人情報のあるリクルートエージェント。
外資系、日系企業を目指したい方は、転職サービスに申し込みましょう。約80%が非公開求人ですので、申し込んだ方だけが紹介を受けることができます。
すべて無料で紹介してもらえ、今すぐの転職でない方も利用できるので安心です。
イギリスでの採用獲得には強い味方になってくれるでしょう。
その他、イギリス国内から日本人向けの仕事を探す場合には、
Mixb
Mixbという日本人向けのコミュニティーサイトの求人欄が、求人数も一番多く、仕事が見つかりやすいかと思います。
日本食レストランのアルバイトの仕事がメインですが、正社員の募集や、人材紹介会社を通したオフィスワークの募集もよく出ています。
日系の求人紹介会社も数社ありますので、そちらに登録するのもいいかと思います。
CVの作成や面接の指導などもしてくれます。
Gumtree
日系以外で働きたい、という方は、Gumtreeというサイトで現地企業の求人を検索できます。
働きたい会社が決まっている場合には、直接その会社のウェブサイトから応募する、CVを店舗に持って行く、というのも有効な手段です。
5. 現地採用を勝ち取るためにすべきこと、知っておくこと
CV作成
渡英前にCVを作成しておきましょう。
住所や連絡先だけイギリスで記入すればいいように準備しておくと、就職活動開始までの時間が節約できます。
履歴書というより、どんな仕事をしてきたのか、何ができるのかを明確に書いた職務経歴書です。
応募の際には、簡単な志望動機を書いたカバーレターも忘れずに!
携帯を入手
イギリスに着いたらすぐに携帯番号を入手しましょう。
携帯番号がないと、就職活動が始められません。
銀行口座とNIナンバー
英国で就職するには、銀行口座とNIナンバー(National Insurance ナンバー=国民番号)が必要になります。
NIナンバーがあれば、NHS(National Health Service)に登録されている医療機関の診察を受けられることができます。
取得には1ヶ月程度かかるようですので、できるだけ早く開設、申請をしましょう。
GOV.UK:Apply for a National Insurance number
ある程度の英語力
英語力不問という募集条件の求人もありますが、実際は、ある程度コミュニケーションが取れるレベルでないと、日系でも苦労します。
英語力をあげれば、採用率もアップしますし、仕事のチョイスも広がります。渡英前から英語の勉強をしておきましょう。
オフィス系の仕事への応募を考えている方は、面接用のスーツを忘れずに持って行きましょう。
努力と運で、イギリス就職の夢を現実に
日本から労働ビザを取得してイギリスで働くのは、やはり簡単ではありません。
ですが、ビザの問題さえクリアできれば、日本人が求められる仕事はたくさんあります。
人材紹介サービスなどを上手く活用して、イギリス就職を実現させましょう。
31歳未満の方は、ぜひイギリスのワーキングホリデービザ(YMS)に挑戦してみてはいかがでしょうか?
YMS中に見つけた仕事が、ワークパーミッドにつながることもあるかもしれませんよ!
この記事がイギリスでの就職の助けになれば幸いです。
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