貯金ゼロからの移住決意ー実はコスパの良いエストニアの留学生活

※この記事はせかいじゅうサロンの「海外在住者ピックアップ」企画で、紹介された内容です。

Tere!

みなさん、こんにちは😊

エストニアの首都、タリン在住そしていま一時帰国中の桜庭 優実(サクラバ ユミ)です。

元々エストニアに住みたいと思っていたわけではなく、「海外で暮らしたい」の一心でリサーチして、たどり着いたのがエストニアでした。

不思議な縁ですが、私の移住体験をゆったりとしたエストニアの魅力と一緒にご紹介させていただきます^^

エストニアについて

私が暮らすエストニアは、バルト3国の北側(バルト海を挟んでフィンランドより南、東側にはロシア)に位置し、九州ほどの国土に、人口約133万人(邦人197人/2021年2月大使館)のこじんまりとした国です。

首都タリンは、旧市街全体が北ヨーロッパで最も中世の街並みが良好に保存されていることから)UNESCOの世界遺産であり、新市街は地区によっては、可愛らしい木造の住宅街があったり、一方では旧ソ連の無機質な集団住宅が並ぶ地区があったり、旧ソ連時代の工場跡をヒップなリノベーションでバーや、アトリエ、クラフトショップやシェアハウスにするなど、様々な顔を見せてくれる町です。

旧ソ連時代、IT関連のブレイン(人工知能などを研究する最先端技術の研究所)が置かれ、1991年に旧ソ連崩壊後の独立以来、官民一体で、革新的なデジタル社会、スタートアップを奨励する政策が敷かれていることから、最近では、EU圏ではもちろんのこと、日本の起業家の間でも名を馳せる国となっています。

バルト海に面して、世界UNESCO遺産のタリン旧市街をトームペアの丘より見下ろす。季節によって街の雰囲気がガラリと変わるところが面白い。

バルト海に面して、世界UNESCO遺産のタリン旧市街をトームペアの丘より見下ろす。
季節によって街の雰囲気がガラリと変わるところが面白い。

冬の旧市街

冬の旧市街

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移住のきっかけ

そもそも、私がこの小さな国エストニアに移住したきっかけは、日本での自分自身の生き方に閉塞感を感じ、もともと好きだった海外旅行の延長として、海外に長期間滞在できる方法を探したところ、ワーキングホリデーもしくは現地の学生になるというものだったからです。

高校卒業後、沖縄の実家で営むベジタリアンカフェ・Air Bnbに携わり、仕事を通して海外からの知り合い、お客さんに関わる機会が多かった私は、母が昔イギリスとペルーに暮らしていたこともあって、海外を旅行するだけでは収まりきれず、実際に暮らしてみたいと物心ついたことから常に思っていました。

旅をすることは私の人生のパッションであり、20歳に実家を離れてからは、牧場や派遣業で様々な仕事をしながらも、お金が貯まれば、日本国内、そして中国やインドを旅し、旅を通して、自身の英語力を高め、もっと色々な人と関わりたい、そして自分と社会を深く理解するためにも、人類学や社会学に挑戦してみたいとの思いつきが、ワーキングホリデーではなく海外の大学での学生を志した由縁です。

22歳の時点で貯金もほどんどなく、それでも海外の大学に行こうと決めたからには、世界中の大学(それこそ、フィリピン、インド、南アフリカ、ドイツや北欧など)物価や大学費用の安さを基準に必死で探しました。

そこで、たまたま見つけたのがエストニアだったのです。北欧に近く、物価は首都圏で見ると、約日本の1/3とリーズナブル、大学の授業は英語で開講され、学費は日本の国立大学より安い、ピンポイントでまさに私が求めていたものだったのです!

海外の大学は9月に始まることが多いのですが、準備期間がそこまで取れなっかった私は、思い立ったが吉日で親を巻き込み、銀行にお金を借りにいきました。

そこで語学留学のローンを組み、3ヶ月間フィリピンのスパルタ語学学校にてIELTS(海外の大学では必須のことが多い英語証明)のスコアを上げるために勉強をし、大学に必要な書類を揃えてからは、ローン返済、そして移住への支度金をつくるために、関東の季節工場で半年間ほぼ不眠不休で働きました😅

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移住後の生活

移住後は日本からの奨学金をベースに現地でパートタイム(エストニアではオンラインカジノが盛んで、日本人募集が時折あります)の仕事をしながら、暮らしています。

エストニアの大学は留学生誘致にも積極的なことから、大学はEU加盟国はもちろんのこと、アフリカやトルコ、アジアの国々などからの学生や教授などが集まり、ダイバーシティに富んでいるところ・生徒も教授も皆対等に議論を重ねるなど、生徒参加型の授業が多いところが魅力です。

エストニア最高学府タルトゥ大学

エストニア最高学府タルトゥ大学

ヨーロッパの大学には、エラスムスという大学間ネットワークがあるのですが、私自身もこの制度を使い、去年の秋〜今年の春の半年間、トルコ・イスタンブールの大学で勉強しながら、ヨーロッパとは異なる国で暮らすチャンスにも恵まれました。費用は全てEU持ちで、こういうところからも、ヨーロッパの教育に対する懐の深さに感動しています。

現地での生活

タリンでの暮らしは、 首都といえど、私は小さな村のようだと感じています。

町の規模が小さいのはもちろんなんですが、そこで住んでる人たち、暮らし方が肩の力が抜けるような、そんな雰囲気なのです。

長い冬の間はキャンドルを灯し、気を許せる仲間たちとご飯を作って食べたり、パブに行ってみたり、セントラル広場でスケートをしたり、サウナに入ったり、

春がきて暖かくなる頃には、各戸建ての窓際に花々が植えられ、キックスクーターで町をゆっくり旋回しながら、海まで足を伸ばして浜辺で肌を焼き、読書をし、バルト海に沈む太陽を見ながら、ビールでも飲む、そんな感じです。

さらに、エストニアの人たちは自然が大好きですね。初夏には、ベリー類を求めて、秋にはキノコ類を求めて、小さなカゴを持って森へ入ります。

私自身も友人に誘われ、ベリー狩り、きのこ狩りに行きましたが、のどかな時間は友人とのとても美しい思い出であり、そしてベリーを生のまま潰して砂糖を混ぜるエストニアの食べ方は最初びっくりしましたが栄養満点で、森収穫直後のきのこはブルーチーズと生クリームでパスタと和えると最高に美味しいです。

初夏には森いちご🍓

初夏には森いちご🍓

aanipäev(夏至祭)をお祝いするために、9種類の華を摘み、花冠を作る。夏至祭の間、エストニア ではほぼ朝方まで太陽が沈むことはなく、BBQや露天風呂、サウナを楽しむ。寝る時に頭の下に花冠を置くと、夢の中で未来の夫が見られるという言い伝えがあり、さっそく試してみたが、さっぱり現れなかった。来年は、どうであろうか。

aanipäev(夏至祭)をお祝いするために、9種類の華を摘み、花冠を作る。 夏至祭の間、エストニア ではほぼ朝方まで太陽が沈むことはなく、BBQや露天風呂、サウナを楽しむ。 寝る時に頭の下に花冠を置くと、夢の中で未来の夫が見られるという言い伝えがあり、さっそく試してみたが、さっぱり現れなかった。来年は、どうであろうか。

もう一つ、旅が好きな人にとって、エストニアは最高のロケーション、交通網に恵まれた国だと思います。

まず、近辺のフィンランドまでは小さなプロペラ機で約30分・フェリーでは2時間ですし、同じ港からストックホルム までは夜行フェリーなるものが常時運行しています。

ロシアのサンクトペテルブルグまではバスが走り8時間ほど、隣国ラトビアのリガまでは4時間、さらにタリン空港からはRyanairなる格安LCCが運行しており、ヨーロッパ主要都市まで€20~30では行けるのはもちろんのこと、運がよければイタリア・ミラノやオーストリア・ウィーンなどへ€9(ランチ代程度)で渡航することが可能です。

人口が少ないエストニア だが、主要都市は鉄道で繋がれている。 タリンからタルトゥまで電車で約2時間。車窓から時折現れては消えていく小さな村々、牧草地の景色は、パステル画のような美しさ。

人口が少ないエストニア だが、主要都市は鉄道で繋がれている。
タリンからタルトゥまで電車で約2時間。車窓から時折現れては消えていく小さな村々、牧草地の景色は、パステル画のような美しさ。

これからのこと


現在は、日本に一時帰国中ですが、エストニアに帰ったら、そういったエストニアの日常をYoutubeにアップしていきたいと、エストニア在住の日本人の子達と計画中です。

エストニアでの暮らしも早2年が過ぎ、うまくいけば来年の夏には大学を卒業します。大学を卒業すると、こっちで5年延長のビザが取得できるので、エストニアでもうしばらく働いてみるか、何かスタートアップを始めてみるか、いまは自分のハートと対話している最中です。

エストニアに拠点を持ちながら、世界一周旅行も実現したいな。

長い記事となりましたが、読んでいただきありがとうございました!

もし、エストニアへの移住、留学など興味ある方いましたら、気軽にインスタ:yumi_sakurabaもしくはフェイスブックのメッセンジャーにてご連絡ください。


ユミ(You&Me)

長い冬が終わり、春(4月ごろ)〜秋(9月ごろ)までのエストニアは最も過ごしやすく美しい。タリンからロシア方面に向かう途中の小さな町ラクヴィレにある廃墟の城。もともとデンマーク人によって建設され、その後スウェーデンやロシアなど主人を変えながら、エストニア の歴史をみてきた。

長い冬が終わり、春(4月ごろ)〜秋(9月ごろ)までのエストニアは最も過ごしやすく美しい。タリンからロシア方面に向かう途中の小さな町ラクヴィレにある廃墟の城。もともとデンマーク人によって建設され、その後スウェーデンやロシアなど主人を変えながら、エストニア の歴史をみてきた。

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