皆さんは留学やワーキングホリデーに興味がありますか?
留学やワーキングホリデーに興味を持って色々と調べている方でも意外と知られていないのが“オーペア”という制度です。
以前の筆者も友人に聞く前までは“オーペア”という制度は全く知らず、友人から話しを聞くうちに徐々に興味をもち“オーペア”という制度を使ってオーストラリアにあるお家にステイさせてもらっていました。
今回は、このオーペア留学について、その特徴やメリット・デメリット、実際の体験談を経験者の立場からシェアしたいと思います。
今回は筆者が体験したオーストラリアを例に紹介していきたいと思います。
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そもそもオーペアって何?
“オーペア”を簡単に説明すると忙しいホストファミリーやシングルマザー・シングルファザーに代わって子供のお世話やお家の家事全般をお手伝いするお仕事です。
ホストファミリーによっては子供のお世話をする代わりに滞在費や食費が無料になったり、さらに嬉しいことに1週間ごとにお小遣いがもらえたりするところもあります。
私がオーペア制度を使ってお世話になったホームステイ先は3歳と11か月になる姉妹のお世話をする代わりに滞在費や食費は無料、1週間ごとにお小遣いをもらえるという交換条件のもとで働いていました。
仕事の内容は子供の年齢によって変わります。
年齢が小さければオムツ替えやミルクをあげたり、小学生に通うような年齢であれば学校や習い事の送り迎えをしたりします。
他にも子供のことは全てオーペアの仕事です。洗濯や昼食の準備の準備など本当にホストペアレンツの代わりとなって子供のお世話をします。
また仕事以外にもオーペアは学校に通うことができます。
大体のオーペアは英語を学びに来ているので英語のクラスを取る人が多いですが、中にはフランス語やスペイン語のクラス、自国に帰った時に単位を交換できるように自分の学部のクラスをとる人など様々です。
自分の興味のあるクラスを取ります。アメリカのオーペアは1年に6単位を取ること義務付けられており、ホストファミリーからも補助金を貰えます。
仕事が休みの日は積極的に行動する人が多くみられます。
アメリカのオーペアは延長しなければ1年なので、限られた時間を無駄にしないようにと行動しています。国内をたくさん旅行したり、様々なイベントに参加したり、新しい友達と出かけてみたり。限られた時間だからこそたくさんの素敵な経験ができるのもオーペアの魅力です。
オーストラリア、アメリカ、それぞれのオーペア制度
オーストラリアの場合
オーストラリアのオーペアは、
- 子供が大好きでオーストラリア人の子供のお世話がしたい!
- 前からオーペアをしてみたいと思っていた!
- ただホームステイで滞在するだけではなく少しでもホストファミリーのお手伝いをして助けてあげたい
と思っている方であればオーペアのお仕事を務めることができると思います。
オーストラリアのオーペアは特に年齢制限や条件等はありませんが、ホストファミリーによっては成人以上から30代の女性を求めているように見受けられました。
また、保育資格や保育経験等があればアドバンテージになり条件のいいホームステイ先を選べる可能性が高くなります。
オーペアをしてみたい男性の方もいるかと思いますが、全く受け入れていないという訳ではないので自分の持っている資格や経験、どうしても海外でオーペアを経験してみたいということをホストファミリーに熱く語ることによって情熱が伝わることもあるかもしれません。
一番大事なことは途中で諦めないことです。
アメリカのオーペア制度について
アメリカのオーペアに参加するには米国政府認定のエージェントに登録する必要があります。
エージェントによって登録料が異なったり、保育士や看護師の免許を持っている人は割引になったりします。
また、ホストファミリーの家に行く前に準備するべきことも違ってくるのでそれぞれのサイトを比較しながら自分にあったエージェントを見つけましょう。
アメリカでオーペアになるための条件は
- 18歳から26歳であること(27歳の誕生日までに渡米できればOK)
- 健康であること
- 高校卒業以上であること
- 過去に犯罪履歴がないこと
- 保育経験があること(エージェントによって提示される時間は異なりますが大体200時間です。登録時になくとも、登録後にボランティアなどで経験を積むことができればOK)
- 運転免許を持っている又は取得予定であること
などが主に挙げられます。
また、登録時に英会話のテストもありますが、とても簡単なので落ちることは無いでしょう。とは言え、実際に使う言語は英語になるのである程度できたほうが良いです。
最低でも1年は責任を持って勤めなればなりません。その後6、9、12ヶ月と延長が可能です。
オーペアのメリット・デメリットについて
オーペアのメリット
1. 外国人の子供をお世話することができる
オーペアを経験したいと思っているほとんどの方が外国人の子供をお世話してみたいと思っていると思います。
やはり子供は無条件でかわいいですし、血は決して繋がっていなくとも子供たちが家族の一員として迎えてくれるのはとても嬉しいことです。
また、毎日お世話していると子供のちょっとした変化に気付けるのもオーペアのメリットだと思います。
2. 滞在費・生活費を浮かせることができる
子供のお世話を出来るメリットの次に嬉しいことと言えば、滞在費や生活費を浮かせることができることだと言えます。
食事代も3食分はホストファミリーが負担してくれるので日本から貯金したお金はそこまで使うことはありません。
また、休日の日はホストファミリーと一緒に外出することもあり、なかなか一人では行けない場所にも連れて行ってくれる場合もあります。
実際に子供と接していて大変なこともありましたが、休日に一緒に外出することでリフレッシュ出来てまた頑張ってみよう!という気持ちになりました。
オーストラリアのほとんどの家庭が自家用車を所持しているので、移動費等もかからず、ホストファミリーとの思い出も作れるのでメリットになるといえるでしょう。
3. リアルな生活を体験できる
お家にゲストとして迎えられるホームステイは毎日一緒に生活する点ではオーペアと同じですが、お世話好きなホストファミリーによっては食事を3食きちんと用意してくれるだけではなく、掃除や洗濯家事全般してくれるホストファミリーもあります。
もちろん、ホームステイをするにあたってホストファミリーにホームステイ代を支払っているのでその対価として何でもしてくれるホストファミリーがいるというのは事実ですがオーペアではまずそんなことはありません。
子供のお世話をしてお小遣いをもらえるオーペア先もありますが、基本掃除や洗濯は自分でします。
ホストファミリーが忙しい場合は食事の準備をする場合もあります。
ホームステイはゲストとして、オーペアは家族の一員として生活するのでオーペアの方がよりリアルな生活をすることができます。
4. お小遣いをもらって貯金できる
ホストファミリーや保育士資格を持っているかなど条件によって貰えるお小遣いが多少異なりますが、海外にいてもお金を貯金することができます。
留学やワーキングホリデーをしようと考えている方の中で、自分の語学力の次にお金の心配をしている方が多くいらっしゃるかと思います。
語学留学の場合、家にいる時間がワーキングホリデーと比べて短くなってしまうのでお小遣いをもらえるホームステイ先は少ない傾向にありますが、中には少しの時間でも子供たちの面倒やお家の家事全般をしてもらいたい!と思っているホストファミリーもいます。
なので、語学留学でオーストラリアに来たけどオーペアも経験してみたいと思っている方でも可能だと思います。
逆にオーペアのデメリットとしては、
オーペアのデメリット
1. 日常英会話力以上は必要
自分が思っている以上に日常英会話は難しいです。
日本の座学で学んだ英語や英会話は全く役に立ちませんでした。
元々海外旅行を専門とする旅行会社で働き、取引先と英語で会話することもあった私ですが、日常英会話となると急にハードルが上がってしまい子供と意思疎通を取ることが難しかったです。
オーペアを経験したいと思っている方にアドバイスとして、外国人と英語で話すということに慣れていた方がいいと思います。
私は自分の意見をまとめたり発言するということが苦手だったので、とても苦労しました。
オーストラリアで語学学校に通ってからオーペアに参加すれば、多少は英語で自分の意見や発言するということに慣れると思うので先に語学学校に通うという選択もあるかと思います。
2. 体力や健康であることが必要
子供をお世話するということが大変だと言うことはみなさんご存知だと思います。
日本語が通じる子供にしつけをすることでさえ大変な時もあるのに、英語オンリーの環境の中で子供が悪いことをすれば叱ったり、子供をしつけすることは簡単なことではありません。
また、ホストファミリー先によって子供が一人ではない場合も多くあります。
子供が多くいるホストファミリー先で自分一人が子供たちのお世話やしつけをしなければならないので、毎日が体力勝負になるでしょう。
ホストマザー・ファザーは仕事で忙しいのでナニーである私を頼ります。
そんな中風邪をひいて子供の面倒がみられない、ということになってしまうとホストマザー・ファザーの負担になってしまうでしょう。
なるべく風邪をひかないように心身ともに体力をつけることが大事です。
3. 責任がある
子供を面倒みるということはそれだけ責任のある仕事になります。朝起きてからホストマザー・ファザーが帰ってくるまでがオーペアの仕事です。
子供がケガをしないように四六時中目を見張っている必要があります。
ご飯の時間やお腹が空いたりしたときもすべて子供のために準備をしてあげます。
子供がまだ幼ければおむつの交換だったり、ミルクを飲ませてあげる必要があります。
また、子供のお昼寝の時間も大事です。
大体毎日やることは同じですが、子供は目を話している隙にケガをしたりしがちです。なので人の子供を預かっている以上、オーペアは大変責任のある仕事だと言えるでしょう。
4. 自分の時間が少なくなる
ホストマザー・ファザーが共働きだった場合、会議ややむを得ない事情で帰りが遅くなることがあります。
そんな時は、ホストマザー・ファザーに代わって夜ご飯を作ることもあります。
もしも、ホストマザー・ファザーが帰ってきた後に予定が入っていたとしても子供を家に残していく訳にいかないので自分の予定はキャンセルしなくてはいけません。
また、自分の自由時間がある場合でも子供がオーペアを頼る場合があります。
その場合は自分の時間より子供を優先することもあります。なので、どうしても自分の時間が必要だったり学校の勉強が忙しいという理由であればオーペアの仕事は大変であると言えるでしょう。
オーストラリアの生活・体験者が語る注意点とは
私がオーストラリアのメルボルンでオーペアをしていた土地はのどかな住宅街でまったく治安が悪かったり危険な目にあったりすることはなかったので、とても過ごしやすかったです。
おむつを変えた経験も保育資格がまったくない私でもオーペアという制度を使ってオーストラリア人の子供を面倒できたことは奇跡のようであり、素晴らしい経験が体験できたと思います。
オーペアを辞めた理由としては、子供と接するうちに英語でのコミュニケーションがもっと取れたら楽しそうだな、と思い始めてから語学学校に通うことになりオーペアとの両立は難しいことからオーペアを辞めることに決めました。
もし、子供たちと英語でのコミュニケーションをたくさん取ることができていたら、オーペアをずっと続けていたかもしれません。
オーペアをどうしても経験したい方は先に語学学校に通うことを強くオススメします。
これがリアルな金銭事情
先ほども書いたようにアメリカのオーペアはまずエージェントに登録する必要があります。
エージェントによって異なりますが約30万円ほど支払います。普通に語学留学するよりは安いですし、毎週必ずお給料が貰えるので結果的にはプラスになります。
アメリカのオーペアは週に最低でも195.75ドルのお小遣いが貰えます。これはそのファミリーや持っている資格によって変動します。
切りよく200ドル貰っているオーペアが多いです。
そのお金で週末に旅行に出かけたり、オーペア友達とお出掛けしたり、貯金する人など様々です。
また、オーペアは所得税を払わなければいけません。
オーペアが払う金額は所得した金額の10%〜15%ほど。1年で1000ドルほど支払います。
ホストファミリーを探す際のポイント
オーペアはホストファミリーとスカイプなどを使ってインタビューをし、双方が良いと思ったらマッチングと言って初めてオーペアとして渡航できることが決まります。
オーペアで一番重要なのはこのホストファミリー探しです。
このホストファミリーで自分のオーペアライフがどんなものになるのか決まると言っても過言ではありません。そこでインタビューの際に注目するべきポイントについてご紹介します。
・子供
当たり前ですが子供の人数、年齢について確認しましょう。年齢によって学校に行く時間帯(これがオーペアの休憩時間になります。)が変わりますし、仕事もかわります赤ちゃんだったらオムツ替えをするし、大きい子供なら送り迎えや宿題を教えることもあります。自分がお世話をしたい子供の人数と年齢を確認し、自分に適した年齢なのかをよく考えましょう。
・場所
あなたが住みたい場所は都会ですか?それとも田舎ですか?場所によってオーペアの生活は全く違います。車が必要不可欠なところもあれば、全くいらないところもあります。まずはどんなところに住みたいのか考えてみましょう。
・車の使用について
どんな時に車を使えるのか確認しましょう。子供の送り迎えの時だけなのか、プライベートで使うことは可能なのか、ホストファミリーとシェアなのかそれともオーペア専用の車があるのか、ガソリン代は自腹なのかなどです。車が無くても困らない地域もありますが、オーストラリアもアメリカも広いのでやはり自由に使えた方が便利です。
・仕事のスケジュール
ホストペアレンツの仕事によってオーペアの仕事のスケジュールも変わります。主に多いのはカレンダー通りのスケジュールですが中にはシフト制の家庭もあります。それでよければ構いませんが他のオーペアとの予定が合わず、友達を作るのが難しくなります。
また旅行の計画を立てるのも難しいのでカレンダー通りのスケジュールのファミリーを探すことをおすすめします。
アメリカのオーペアだと20時間働くのも40時間働くのも週に貰えるお給料に変わりはありません。このプラグラムの目的は異文化交流ですが、ホストファミリーの中には安く子供の面倒を見てくれる人としか思っていない人もおり、ギリギリまで働かせようとするファミリーも残念ながらいます。
自分が納得できるスケジュールなのかをよく確認しましょう。
オーペア体験談
小学校低学年の時、小学校が終わったあと自分が通っていた保育園にお邪魔して、2、3歳年下の保育園生の面倒を見に毎日のように通っていました。
自分と年齢がそんなに変わらないのにも関わらず子供たちがとてもはかないもののようにみえてとても可愛かったことを今でも鮮明に覚えています。
時が経って友人からオーペアという制度が海外にあるということを聞いて、ぜひ私も子供たちの面倒を見たい!と思うようになりました。
オーペア生活を始めてから、楽しいこと・嬉しいことよりも大変なことの方が多かったことは事実です。
英語もネイティブではないし、1人で2人の子供を同時に見なくてはいけないというプレッシャーもありました。
でも、子供たちと一緒になにかをしたときたくさん笑ってくれた時は心の底から本当に嬉しかったです。
まだ、つかまり立ちで一人で立つことが出来なかった子供が私の手をしっかり掴みながら歩いてくれたことにも感動しました。
子供たちと毎日過ごすことによって信頼関係が築けているのが目に見えてわかりました。たとえ英語が上手く話せないとしても子供たちはオーペアをすんなり受け入れてくれると思います。
どんな時でも一緒にいてあげることがオーペアでは大事なことだと思います。
オーペア留学の第一歩
もし、オーペアに興味がある方はこちらの Aupair.com というサイトを使ってみてください。
私もこちらのサイトでオーペア先を見つけました。
いいオーペア先が見つかることを心から願っております。ただの留学では経験できないようなすばらしい経験ができると思います!
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