「アメリカのニューメキシコ州」と聞くと、どんな印象を受けますか?
「どこにあるか分からない」や「砂漠しかなさそう」なんて感想を抱く人も多いと思います。
しかし、ニューメキシコ州には日本人にはまだまだ知られていない魅力がたくさんあるんです。
今回は、そんなニューメキシコ州に移住する魅力5つを紹介します。
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ニューメキシコ州について
ニューメキシコ州は、アメリカ大陸の南西部に位置しており、名前の通り南側にはお隣の国、メキシコ合衆国が広がっています。
また、自然も多く綺麗な景色が多いことから「Land of Enchantment =魅惑の土地」とも呼ばれていて、アメリカ政府が管理する「United States National Forests=合衆国国有林」が5つもあります。
2017年度の調査によると、ニューメキシコ州の人口は約208万人だそうです。
アメリカ合衆国の中で5番目に大きな面積を持つ州なのに、人口の多さは36番目、人口密度に関して言えば国内で45番目にランクインしている州です。
人が多い街に住むのは躊躇してしまう、という人にはピッタリの州です。
1.アメリカ国内で一番美しい街「サンタフェ」
サンタフェはニューメキシコ州の北側に位置する州の首都。
アメリカ合衆国が建国されるよりずっと前の1607年にスペイン人によって建設された、アメリカ国内でも2番目に歴史深い街です。
また、サンタフェはニューメキシコ州の中で最も人気の観光地です。
ネイティブ・アメリカンのインディアン文化とヨーロッパ文化が上手く混ざり、作り出される雰囲気はその名の通り「魅惑的」。
特に特徴的なのは、ネイティブ・アメリカンの部族、プエブロ族の伝統的な建築方法に由来した「アドべ」風の独特な茶色い建物です。
このアドべ風の建物は、粘土質の土とわらなどを混ぜ合わせて作られます。
耐久性が強いのに、通気性が良く、昔から使われている建築方法です。
そんなアドべ風の建物が多く並ぶ景色は、世界中でもサンタフェでしか見ることが出来ません。
また、サンタフェでは芸術活動も盛んに行われており、「プラザ」と呼ばれる街の中心地では、ギターを片手に路上ライブをする人も。
プラザの近くには古い教会や博物館がある中、ネイティブ・アメリカン風のアクセサリー店があったり、現代美術品のギャラリーやカウボーイ風のお土産店もあり、さまざまな芸術や文化を楽しむことが出来ます。
夜になると昼間の雰囲気とはがらりと変わり、たくさんの個性的なバーが息を吹き返します。
いろんなバーを渡り歩いて、地元のクラフトビールを楽しむのもいいでしょう。
2.アウトドアアクティビティーにも最適! 豊富な自然
ホワイトサンズ
「ホワイトサンズ」とは名前の通り、白い砂が710㎢にも広がる砂丘のこと。
ニューメキシコ州の南側に位置する「トゥラロサ盆地」にあり、メキシコまで続く「チワワン砂漠」とも交わってできたユニークな砂丘です。
白い砂は英語で「gypsum=ギプス」と呼ばれる石膏が細かく砕けてできたもので、こんなにも広くて美しい石膏の砂丘が見られるのは、世界でもニューメキシコ州のホワイトサンズだけ。
また、この砂丘には約800種類の動物たちが生息しています。
どの動物も水の少ないホワイトサンズで生き延びるために進化し、環境に適応してきた動物です。
そんな貴重な自然をと動物たちを守るために、1933年、ホワイトサンズはアメリカ合衆国国定記念物に認められ、現在では世界遺産の候補にもなっています。
サンディア山脈
サンディア山脈は、ニューメキシコ州のアルバカーキという街の東に広がる山脈です。
アメリカが所有するシボラ国有林の中に位置し、ハイキングコースも60種類用意されています。
こんなにハイキングコースが整備されていたら、初心者でも簡単なコースを選んで安心して挑戦することが出来ますね。
また、サンディア山脈の最高点は海抜3,255m。決して低い山ではないので、難易度の高いハイキングにチャレンジしたい人にもお勧めです。
もしお年寄りやお子様も一緒で、長距離のハイキングは難しい…という方にお勧めなのが、「トラムウェイ」と呼ばれるロープウェイ。乗り場から頂点までゆっくりと空中の散歩が楽しめます。
ニューメキシコ州にはここでは紹介できないほど、まだまだたくさんのハイキングコースやアウトドアアトラクションがありますよ。
3.世界最大級の気球フェスティバル
毎年、10月の第1週目に9日間かけて行われるのが「Albuquerque Balloon Fiesta」。
この気球フェスティバルは、1972年に770KOBラジオ局の50周年を記念して始まったお祭り。2018年は、10月6日から14日まで、予定されています。
サンディア山脈から覗く朝日とともに、何百もの気球が放たれます。
“13 Oct 2007, Albuquerque, New Mexico, USA — Balloons rising above the Albuquerque skyline at the 2007 Albuquerque Balloon Fiesta — Image by © Michael Clark/Aurora Photos/Corbis#SunKuWriterhttps://t.co/EgPVJhTDrs pic.twitter.com/Q7EkWC0UcP
— Filipe Sá Moura (@SunKuWriter) 2018年12月20日
そのカラフルで壮大な光景を一目見ようと、毎年750,000人の観光客が集まります。
気球を提供する会社によっては、一般人も気球に乗ってこのお祭りに参加することができます。
ニューメキシコ州へ移住した記念に参加してみてもいいかもしれませんね。
4.UFOが目撃されたことがある
皆さん、「ロズウェルUFO事件」についてご存知ですか?
この事件の発端となったのは1947年に、ロズウェルのとある牧場に空飛ぶ円盤が墜落した、というニュース。
その後、墜落した円盤は、アメリカ空軍によって回収され、UFOではなく、気候観測用の気球だったと発表されました。
しかし、その円盤が光を発しながら飛んでいる姿を目撃した住民や墜落の際の爆音を実際に聞いた人も多く、あれは本当はUFOだったのではないか、と空軍の発表を疑う人も多かったそうです。
この事件を忘れないように、もっとたくさんの人に知ってもらうために、と建てられたのはがロズウェルにあるUFO博物館「International UFO museum and research center」です。
当時の新聞記事や写真がたくさん展示してあり、UFOや宇宙について考えさせられる場所です。
5.フォーコーナーズ
「フォーコーナーズ」とは、その名の通り「4つの角」。
どのような4つの角かというと、ニューメキシコ州とアリゾナ州、ユタ州、コロラド州の4つの州が交わる点で、記念公園にもなっています。
4つもの州が集まる記念公園があるのは、アメリカの中でもこの場所だけ。
さらに、フォーコーナーズとされる敷地内には3つものネイティブ・インディアンの居留地があります。
ネイティブ・インディアンの芸術家の手作りのアクセサリーやお土産店もそろっているので、移住した後に訪れてみてください。
一気に4つの州へ旅行に行った、と自慢にもなりますよ。
6.先生になれるチャンスがたくさん
最近のニューメキシコ州では、先生の人数不足が問題になっています。
2018年度のサンタフェ市の教師欠員数は約80人。誰でも簡単に先生になれるわけではないので、人数不足の解消はなかなか難しいようです。
もし、日本の教員免許を持っていたり、教育関係の仕事をしていた経験がある人は、ニューメキシコ州に移住してからの職探しに困ることはなさそうですね。
ぜひ、ニューメキシコ州の教育に貢献してみてはいかがです?
7.ニューメキシコの税率が低い
ニューメキシコ州の税率はほかの州と比べて低めです。
スーパーマーケットで食品を買う際にかかる税金は0%。消費税8%の日本と比べるととてもありがたいですよね。
ただ、アルコール類やタバコなどの嗜好品にかかる税金は高め。アルコール類に関して言えば、1ガロン(約3.84リットル)につき6ドル6セント(約674円)の税金がかかります。
所得税は所得額によって3.20%、4.70%、4.90%と変わりますが、アメリカ国内でみるとかなり低いほうです。
ちなみに、一番高い所得税を課する州はカリフォルニア州で、13.30%にまでのぼります。
まとめ
ニューメキシコ州に移住する魅力、5つを紹介しましたが、いかがでしたか?
ニューメキシコ州と聞くと「砂漠だけの乾燥地帯」というような第一印象が強いかもしれませんが、実際に住んでみると、ここでは紹介しきれないほど魅惑的で、日本とは違った素晴らしい所がたくさんあります。
確かに、新鮮な魚介類は手に入りにくく、移住してから日本との違いに戸惑ってしまうこともあるかと思います。
しかし、ニューメキシコ州の住民はとても親切で、助け合いの精神が強い人たちです。日本人も多く住んでいますし、友達作りに困ることはありません。
皆さんのニューメキシコ州への移住が上手くいくことを願っています。
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