悠久の歴史を今に伝える古都イスタンブール。
人口2000万人、そして年間4000万人の観光客が訪れる近隣エリア最大の都市です。
ではそんな大都市のイスタンブールっ子達はどんなエリアのどんな家に住んでいるのでしょうか。
今回はイスタンブールの住宅事情を紹介したいと思います。
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一人暮らしは珍しい!?イスタンブールの住宅事情
場所が変われば、住宅事情も変わるものです。
トルコでの一般的なお宅とは?
イスタンブールのお宅は基本的にマンション、アパートが非常に多いです。
というよりもイスタンブールでは郊外や一部の高級住宅街を除いてほとんどがマンション、アパートです。

トルコサービスアパートメント
そしてマンションも日本よりだいぶゆったりとした間取りのお宅が多く、100平米越えのマンションが中心部にも沢山あります。
大抵のお宅は2LDK以上あるのが普通ですので、大抵の日本人はまず広さに驚きます。

トルコの賃貸物件のリビング
もしイスタンブールに住む機会があれば、是非広いお家を探してみてください。
日本と全く違う住宅のあれこれ
では具体的にイスタンブールの住宅事情が日本とどれくらい違うのか、市内の賃貸住宅を例にしながら簡単に比較してみたいと思います。
まず入居をする際、家具家電がすでに付いているお宅が結構あります。
もし付いていなくても大家さんや不動産屋さんに相談をすると、別途手配をしてくれる場合が多いです。
また暖房設備は基本的にマンションにセントラルヒーティングのシステムが備え付けてあるので、暖房の心配がありません。
そして、建物も多くが石やレンガ造りなので、防音や断熱がしっかりしています。
一方で残念な面も・・
と、ここまでは良い面をお話ししましたが、残念な点もいくつかあります。
まずエアコンの無いお宅が結構な割合であります。
ですがそこは日本と違うので安心してください。
夏でも木陰に入ると湿気が少なく涼しいので、必要ないのかもしれません。
そしてこれは日本人としてとても残念なポイントですが、バスタブがない家も普通にあります。
そもそも毎日お風呂に入る習慣がない人もいるので、ある意味仕方ない部分でもあります。
トルコ最近の流行は一人暮らし向きの家
イスタンブールでは広いお宅が普通と書きましたが、最近は事情が異なるようです。
トルコでも日本と同じく、ライフスタイルの変化によって一人暮らしをする人が多くなっています。
そこで増えてきたのが「スタジオ」というタイプのお家です。

トルコのスタジオタイプ外観
日本人であればワンルームマンションと言えばピンとくるかもしれません。
もちろん日本のワンルームマンションとは違ってかなりゆったりと造ってあります。
しかも家具家電付きは当たり前で、お皿やリネンなんかもすべて用意してある物件まであります。

トルコのスタジオ賃貸内観

トルコのスタジオ賃貸内観
さらに家賃に光熱費、水道、インターネット等のインフラ料金が含まれていたり、私が住んでいた物件は、毎日住み込みの管理人さんが部屋の掃除と洗濯、電球交換や簡単なお買い物まで親身にしてくれたりと至れり尽くせりの物件もあります。
このスタジオタイプは今、流行に何かと敏感なイスタンブールっ子の間で密かに人気のある物件ですので、是非参考にしてみてください。
イスタンブールっ子が憧れる高級住宅とは?
もし近くに地図があればイスタンブールの地図を見てみてください。地図の中で何が一番目立つでしょうか?
そう、ボスフォラス海峡です。海峡を境に左側がヨーロッパ、右側がアジアとなるイスタンブールの名物であり、観光の中心、黒海への玄関口でもあります。
このボスフォラス海峡沿いは眺めがすごく良いので、数多くの大きな高級住宅が立ち並んでいます。
特に海に面した部分は人気があり、お金持ちが自宅でクルーザーを停泊させたり海側の庭で優雅にバーベキューを楽しんだりと別世界が広がるエリアはイスタンブールっ子が一生に一度は住んでみたいと言うエリアです。
海峡クルーズで数々のお屋敷を見ることができますので、ぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。
イスタンブールの家賃相場について
近年はトルコもめざましい経済発展を遂げて物価もどんどん上昇しています。
でも日本と比べればまだ安いです。
そんなちょっとお値打ちで驚きな部分も含めてご紹介します。
ヨーロッパ側 〜便利だけど、家賃は高い〜
イスタンブールのヨーロッパ側には
- 新市街
- 旧市街
があります。
旧市街は、歴史地区として世界遺産にも登録されているエリアです。
新市街は、繁華街のイスティクラール通りやシシュリ、オフィス街のガイレテペやレベントなど昔からイスタンブールの中心となっていたエリアです。
それだけ人も集まりやすい場所なので、イスタンブールではそれなりの家賃になります。
2LDK程度の物件で2500TLからが相場だと言われています。
日本円だと約57000円程度(1TL=23円で計算)がスタンダードです。
もちろんこれが新築のスポーツジムやコンシェルジュのいる新しいマンションだとそれ以上の値段になります。
アジア側 〜近年急速に開発された新しい街〜
ヨーロッパ側と違い、アジア側は近年急速に発展してきた街なので比較的新しい建物も多いのが特徴です。
海沿いは綺麗な海岸沿いの公園が整備されたり、新金融街もできるなど新しいイスタンブールという感じの街です。
また家賃が比較的に安く広くて綺麗な物件が多いのが特徴です。
平均的にヨーロッパ側より1000TL前後安いのでコストパフォーマンスが良いです。
ボスフォラス海峡沿いは家賃が突出して高い
ボスフォラス海峡沿いは憧れの高級住宅街ということもあり、東京やニューヨーク、ロンドンにも負けないぐらい家賃は高いです。
近くには公共の交通機関や大きなスーパーが少ないエリアにも関わらず、2LDK程度の物件が3000ユーロ近くするのは大して驚くことではありません。
皆さん自家用車で移動されているので、自家用車がなければ不便な生活を強いられるかもしれません。
次に、ヨーロッパ側、アジア側について詳しく解説していきたいと思います。
イスタンブールの住宅エリア ヨーロッパ側
ヨーロッパ側は古くからの旧市街、オフィスの立ち並ぶ新市街、大学の街など様々な特徴があります。
旧市街 歴史地区周辺
ブルーモスクやアヤソフィア、グランバザールの立ち並ぶ歴史地区に代表される旧市街は住宅街というより観光地の側面が強いです。
もちろん全くないわけではありませんが、やはり人気の観光地なので家賃は高めに設定している物件も多いです。
また歴史地区は建物も全体的に古いものが多く状態が悪いものもたくさんあるので注意が必要です。
ただし観光地や古くからの市場が近くにある旧市街は、お買い物に困ることは少ないですし、トラムや地下鉄も走っているのでその点では便利と言えます。
新市街 タクシム広場周辺
イスタンブール随一の繁華街、イスティクラール通りの北側に位置するタクシム広場周辺にはインターコンチネンタルホテルなど外資系ホテルをはじめ何でも揃っています。
またタクシム広場から徒歩5‐10分程度海側へ降りたジハンギルには、若手アーティストやトルコで有名な俳優が数多く住んでいて、おしゃれなカフェやレストラン、クラブに雑貨屋さんも揃う今、イスタンブールでも話題のエリアです。
アパートも小さめで値段は高めの設定と少しコスパが悪いのですが、話題のエリアということを考えたら安いかもしれません。
ただし逆にジハンギルからイスティクラール通りを挟んで反対側のエリアは要注意エリアです。
ここは犯罪組織のアジトが過去にあったり何かと物騒なエリアなので、住む以前に近づかないほうが賢明です。
イスタンブールっ子ですら用事がなければ行かないと言われているほどなので多くは語りませんが、、、そうゆうことです。
新市街 ガイレテペ、レベント、エティレル
ガイレテペ、レベントはオフィスの街です。

レベント
もちろんマンションも多くあるのですが、比較的新しかったり六本木ヒルズの様なオフィス、商業施設、アパートが一緒になっている建物が多いのが特徴です。
トルコ国内の大手銀行の本社、外資系企業のオフィスや日本の総領事館も近くにあるこのエリアは住宅事情も全く違います。
外国の食材が手に入るスーパーも近くにあるので、各国の駐在員や駐在ビジネスマンが多いのが特徴ですね。
そして、どうしても日本人が近くにいないと不安!という方にはエティレルをおすすめします。
ここは日本人駐在員も多く住んでおり、近くにはトルコ最高学府のボスフォラス大学もある閑静な文教地区です。
ピンキリなこのエリアの物件は、一番高い部類のサービスアパートメントと呼ばれる物件から普通のアパートまで幅広い選択肢があるのが嬉しいポイントです。
イスタンブールの住宅エリア アジア側
ヨーロッパ側からは一転、特徴が無いと思われるアジア側ですがそんなことはありません。
アジア側も住むにはぴったりなエリアがいくつもあります。
ユスキュダル
アジア側でも珍しく古くから栄えていたユスキュダル地区は、ヨーロッパ側の繁華街ベシクタシュの向かい側にあります。
長らく公共交通機関は船のみでしたが、最近はになって日本のODAで建設された鉄道海峡トンネルでヨーロッパ側とつながったり地下鉄路線の始発駅になったことで、近年住宅価格が高騰気味のエリアです。
ヨーロッパ側へは毎日船で通勤する人が多いのですが、電車でも通勤出来るので交通の便は非常に良くなったと言えます。
ユスキュダルには高級アパートの部類は少なく、イスタンブールで一般的な物件が多いのが特徴です。
ただ保守的な雰囲気が色濃いエリアでもあるので、外国人が住むにはちょっとハードルが高いかもしれないエリアとも言えます。
カドキョイ、ジャッデボスタン
アジア側では一番大きな繁華街でもあるカドキョイは若者が集まる街です。
ヨーロッパ側の港からひっきりなしに連絡船が発着するので交通の便が悪いということは全くありません。
地下鉄の駅もあったりレストラン、スーパーなどもたくさんあるので生活に困ることはありません。
ただし人がいつでも集まっている場所なので、若干騒がしいかもしれません。特に近くに大きなサッカースタジアムがあるのでサッカーの試合の時は覚悟が必要かもしれません。
一方ジャッデボスタン周辺は海岸沿いの閑静な住宅街で、新しい建物が多いので住宅事情はとても良いので非常に住みやすいです。外国人や若い世帯の人たちが多いのが特徴です。
一つ問題があるとすれば、現在国鉄の駅が閉鎖中で公共交通機関がバスのみなので少し不便かもしれません。
ボスタンジュ
ここは観光ガイドブックには乗っていない場所ですが、住むとすればおすすめの穴場です。

穴場のボスタンジュ
海沿いの大きな公園が近くにあり、生活に必要なものが大体揃っているのもポイントと言えます。
また近隣では比較的大きなエリアなので、中心部に向かう船が発着する港や空港行きのバスが発着するバスターミナルもあって利便性も良いと言えます。
ここにある物件も新しい物件が多いので、比較的広くて綺麗な物件が多いのが特徴です。
また中心部へ通勤する人やトルコ航空の関係者が多く住んでいるので、家賃は若干高めの設定ですが総合的に考えるとお値打ちのエリアです。
イスタンブールの住宅事情のさいごに
今回はイスタンブールの住宅事情についてご紹介させていただきました。
イスタンブールは神奈川県と同じくらいの大きさがある街なのでこの他にもエリアはたくさんあります。
もしイスタンブールで住む場所を探しているのであれば、是非ご自身にぴったりなエリアの素敵なお家を見つけてください。
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