グアテマラはインディヘナと呼ばれる先住民族が約40%以上を占め、スペイン語のほかに22のマヤ系言語が話されている国。
それぞれ文化も習慣も異なる民族が混ざりあい、共存しています。
グアテマラを訪れると、ラテン系のイメージとは違って、意外と物静かで控えめな国民性に驚くことでしょう。
グアテマラの文化や習慣はとてもユニークで、はじめはカルチャーショックを受けるかもしれません。
それでも現地に住んでいると”郷に入っては郷に従え”、いつの間にか同じことをしている自分に気づくかもしれません。
グアテマラ人の国民性って?
なんとかなるさ、その日暮らしの生活でも楽観的
日本の新聞記事で、ある夫婦が世帯年収500万円でも子供一人持てるかどうか迷っている・とても不安に感じる、という投稿がありました。
お金や安定した職があっても心配な日本人。
一方で、グアテマラ人の平均月収は4万から5万円程度、年収にして50万から60万円です。
それでも楽観的で人生を楽しむ方法を知っているグアテマラ人、彼らから学べる点がいっぱいあります。
グアテマラ人は、基本的に貯金をする習慣はなく、あまり計画性がないところもあります。
結婚する前に子供が生まれたり、家族が増えてから家を建て始めたり…。
でも彼らは必要以上に心配はしません。明るく、ポジティブ。
家族や親せきの間でお祝い事や不幸があったらすぐにお金を出して助け合います。
家族愛がとても強く、思いやりや分かち合いの精神を示しあいます。
家族を大切にするグアテマラ人の習慣
家族が大事
グアテマラ人は家族間でのコミュニケーションをとても大切にしています。
食事やお茶の時間に家族みんなで団らんを楽しみます。
一日に起きた出来事の話から家族が患っている重い病気、職場の話や友達の近況など…。
他人の私がそんなことまで聞いちゃっていいのかな?というくらい深いテーマも気軽に話しています。
家族の絆をとても大切にするグアテマラ人。
男性はマザコンでは?というくらいお母さんが大好きです。
母の日は盛大に祝いますし、お母さんの手料理も大好き。
結婚して親元を離れても、母親に電話を欠かさない男性が多くいます。
親子同士や年配の夫婦も腕を組んで歩いたり、ハグやキスをしたりといった習慣があり、家族愛が伝わってきます。
スペイン語は、“Mi Hijo”(私の息子)や、“Mi Amor”(私の愛)など愛情表現も豊か。
言葉でしっかり家族への気持ちを伝えるところは素敵だな、と思います。
初対面の人にはシャイ
家族の間ではオープンでも、初めて会う人には意外とシャイで控えめなグアテマラ人。
思っていることをストレートに言わなかったりして、自己主張も強くありません。
気を使ってNoと言わないことが多いんですよ。
食事に関しては保守的で和食を振舞っても反応はいまいちだったりもします。
相手を傷つけまいと素直な感想を言わないこともあるので、優しい人たちなんだなと思います。
グアテマラでよく耳にするフレーズ、 “No tenga pena”(気を使わないで、恥ずかしがらないで、の意味)。
一度同じセリフを他のスペイン語圏の女性に言ったら、「私は気を使ってないわよ」と、思いっきり否定されました。
国民性の違いを垣間見た気がしました。
自分が大好き、大らかなグアテマラ人
自尊心が高い
自己主張はあまりしませんが、自尊心はあるグアテマラ人。
機会があったら、スマホの待ち受け画面を見せてもらいましょう。
高い確率で、男性も女性も自分の写真を待ち受け画面にしていますよ。
もしくは家族や自分の子供の写真がほとんどです。
ペットの写真を待ち受け画面にしているグアテマラ人は皆無かも?
そう、グアテマラ人はセルフィーが大好き。
自分がよく見えるポーズをしっかり知っていて、モデル張りにポーズを決めて写真を撮るのが得意です。
シャイな人たちだけど自分に対する愛は強く、堂々としているのはすごいな、と感嘆させられます。
ざっくりとした大らかさ
そして意外とちゃっかりしている一面もあるグアテマラ人。
もし友達のグアテマラ人に「バス代足りないから5Q (約75円)貸して」と言われたら気をつけましょう。
または、店先で友達のグアテマラ人に「細かいお金がないから2Q(約30円)貸して」と言われたら覚悟しましょう。
小銭を貸したら絶対戻ってきません。
グアテマラ人の「お金貸して」は「お金ちょうだい」の意味。
貸したが最後、彼らのほうから思い出して「借りてたお金返すね」なんて、気の利いたセリフは出てきません。
ちなみに以前、私のほうが友達のグアテマラ人に小銭を借りていて、だいぶ時間がたってから返したことがあります。
とてもビックリされました。
「すっかり忘れてたし、要らないよ!」と頑なに受け取ることを拒否されてしまったのです。
小さなことにはこだわらない、おおらかな気質に魅力を感じたのでした。
間食が大好きなグアテマラ人
子供はもちろん、大人も食べることが大好きなグアテマラ人。
学校でも職場でも休憩時間にはスナック菓子やジュース、炭酸飲料をよく食べたり飲んだりしています。
残念なのが、食べ終わったスナック菓子の袋や空き缶をゴミ箱ではなく、道端に捨てる人がとても多いこと…。
一説によると、先住民族はトウモロコシの皮やバナナの葉っぱで食べ物を包み、食べ終わったら道端に捨てる習慣があったようです。
自然のものだったら土に還りますが、同じことをお菓子の袋や空き缶でされるのはマナー違反。
自然豊かな国ですが、どこへ行ってもゴミが道端に捨てられているのを見ると、非常に残念な気持ちになります。
きっと教育の問題もあると思います。
グアテマラの家の中での習慣
・家の中で靴を脱ぐ習慣はありません。
ベッドやソファーにも靴を履いたまま横たわったりし、キッチンも土足で出入りします。
そのため、週に何回かモップや雑巾で床を掃除します。
・トイレに入ったら、使用したトイレットペーパーは便器の横にあるゴミ箱に捨てましょう。
水圧が弱いので、トイレットペーパーを流すとすぐに詰まってしまうからです。
日本に一時帰国してトイレに入ると、ごみ箱を探してしまう自分がいて苦笑いしてしまいます。
・お風呂にいつ入るか、についても大きな違いがあります。
日本では、たいてい夜にお風呂に入りますよね。
仕事で疲れた体を癒すだけでなく、一日の汚れや汗をきれいに洗い流してスッキリしてからお布団に入りたいもの。
ところが、グアテマラでは正反対。
朝の通勤前や登校前にシャワーを浴びます。
そのため、髪の毛が濡れたまま学校に通う子供たちを見かけることがよくあります。
オフィスで働く若い女の子も襟元が濡れていたりします。朝シャンが普通なんですね。
早朝にお風呂に入るのは、目がしっかり覚めるし他の人に会っても体臭が匂わないからという理由があるそうです。
でも、一日の終わりに体が汚いままベッドに入るなんて…本当に習慣の違いですね。
こればかりは、どうしても真似できない筆者です。
・食事中の注意点。
スープ皿は持ち上げず、テーブルに置いたままスプーンですくって飲みましょう。
お味噌汁を飲む感覚でお皿を持ち上げるのはマナー違反。ズルズルと音を立てるのもタブーとされています。
食事が終わった後は、“Muchas gracias”ありがとう、と挨拶してから“Buen provecho”と言いましょう。
「どうぞお召し上がりください」という意味ですが、面白いことにグアテマラでは食べ終わった後にこのフレーズを使います。
日本とグアテマラ お酒の文化の違い
日本では女子グループで飲み会をしたり、コンビニでお酒を気軽に購入したりできます。
グアテマラでも、スーパーには種類豊富なお酒が揃っていますし、アンティグアやパナハッチェルなど観光地のレストランでは普通にお酒を楽しむことができます。
ただし、インディヘナが多く住む地方に住む場合は要注意です。
まだまだ閉鎖的な考えを持つ人が多く、特にエヴァンヘリコという宗教を熱心に信奉している人たちは、お酒を飲むことを罪とみなします。
そうした地域で、日本人の女の子が地元のお店でビールを買ったり、地元の人たちを招待して飲み会を開催したりすることはタブーです。
近所の人たちを食事に招待するときは、よほどの信頼関係が築けていない限り、お酒をすすめるのはやめましょう。
会話の中で、お酒について話すこともあまり好まれません。
宗教上の背景だけでなく、家族の中にアルコール中毒の問題を抱えている人も多くいるからです。
こうした地域では男性ならまだしも、女性がお酒を飲むことに関してとても否定的な見方をする人がたくさんいます。
1本のビールを飲んでいる姿を見られただけで「酔っ払っている」と噂になることも。
冗談に聞こえるかもしれませんが、本当の話です。
お酒を飲むのがなぜ悪い、私の自由だ、と議論するよりも習慣の違いを認めて、地元の人たちの心理や信条を尊重するようにしましょう。
お酒は都市部のスーパーに行くときに購入したり、観光地へ出かけるときに飲むようにするほうが良いかもしれません。
グアテマラの文化と習慣 まとめ
楽観的で小さな事を気にしない。
家族を大切にする。
シャイでも自尊心はあるグアテマラ人。
とても人間味にあふれたグアテマラの習慣や文化、いかがだったでしょうか?
グアテマラへの移住は、きっと忘れかけていた大切な価値観を思い起こさせてくれる機会となることでしょう。
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