日本国籍の方がベラルーシへ行く場合には、必ずビザの申請が必要になります。
しかし2018年7月24日より、4つの条件にすべて当てはまる人については、ビザが不要になりました。
4つの条件とは以下のものです。
- ミンスク国際空港にて入出国をすること
- ベラルーシで有効となる海外傷害保険に加入していること
- 1日あたり49新ベラルーシルーブル(約3,185円)の現金を所有していること
- 30日以内の滞在であること
※ベラルーシで必要な海外傷害保険には、死亡保障が10,000ユーロ(約125万円)以上の保障が付帯されていることが必要となります。
※1新ベラルーシルーブル=65円 2018年12月現在)
※1ユーロ=125円 2018年12月現在)
ベラルーシへ30日越える滞在する場合には、必ずビザが必要となります。ビザの滞在目的によって申請する種別が異なりますが、ビザには5種類もあるため分かりにくいのが現状です。
ここでは、ベラルーシの各ビザの特徴や申請方法について詳しく紹介します。
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ベラルーシビザの基本情報
ベラルーシビザの滞在期間はすべて最大で90日となっています。
短期滞在ビザの場合には、どんな種類でも必ず90日以内の有効期限になっています。
長期滞在ビザの場合には、有効期限は1年間になっていますが、実際に滞在できるのは1年間のうち合計で90日以内となっています。
そのため就労やビジネス目的で長期滞在する場合には、ベラルーシ国内の各都市にある総務省にて滞在の延長手続きを取る必要があります。留学の場合には、留学先の大学や専門学校で手続きを取ることができます。
また延長手続きを行った後に他国に出国する場合には、出国のためのビザを内務省移民局にて取得する必要があります。
ベラルーシビザ取得のために必要な基本的な書類
ビザ取得のために必要な基本的な書類は以下のとおりです。
1. ビザの申請書
ビザの申請書は駐日ベラルーシ大使館のホームページでダウンロードが可能です。
URL:駐日ベラルーシ共和国大使館
ビザの申請書にはロシア語のほかにベラルーシ語、日本語や英語の様式もありますが、記入はロシア語または英語での記入となっています。
また申請書の記入は本人の自筆のみ有効となっています。
2.写真
申請書にカラー写真を添付する必要があります。
添付する写真には、
- 半年以内に撮影したもの
- サイズが横45mm、横35mmのもの
- 顔の大きさが写真の70~80%のもの
であることの条件があります。
3.パスポート
パスポートは有効期限内でなければなりません。
そのほかにも、パスポートにビザを貼付するために余白が2ページ以上あること、パスポートの有効期限がベラルーシ滞在期間よりも長いことなどの条件があります。
4. 海外旅行傷害保険
ベラルーシではすべての外国人に海外旅行保険の加入が義務付けられています。
海外旅行保険は、
- 死亡時に10,000ユーロ以上の保障があること
- ベラルーシで有効な保険であること
- ベラルーシを出国するときまで有効であること
などの条件があります。
海外旅行傷害保険は日本の保険会社のものでも有効ですが、ベラルーシの保険会社
- Belgosstrakh
- Beleximgarant
のほうが保険料も安く、保険の適用範囲も広いのでおすすめです。
インターネットサイトからでも申し込みができます。
URL:Belgosstrakh
URL:Beleximgarant
ベラルーシビザ取得のために必要なそのほかの書類
ベラルーシビザには取得する種類によって必要な書類が異なります。
ビジネスビザ
ビジネスビザには
- 1回の有効のシングルビザ
- 2回入国ができるダブル
- 回数が無制限のマルチプルビザ
の3種類があります。
訪問目的が商用である場合に発行されるビザで、ベラルーシにある外国企業の代表事務所の活動を監督する必要がある場合や、事務所の業務に直接関連する活動を実施する必要がある場合に必要なビザです。
・必要な書類
ベラルーシ共和国内にある外国企業などの会社や団体が発行したロシア語で書かれた招待状の原本。
留学ビザ
留学ビザには
- 1回の有効のシングルビザ
- 2回入国ができるダブル
- 回数が無制限のマルチプルビザ
の3種類があります。
ベラルーシの内務省により承認を受けた教育機関で学ぶ場合に発行されるビザです。
・必要な書類
ベラルーシ共和国内務省移民局に認可されている教育機関から発行された留学滞在期間が明記してある招待状の原本。
ベラルーシへ留学するときには、大学のホームページに記載されているメールアドレスから申し込みをすることができます。
その際にはパスポートのコピーや学歴証明書の確認が必要になりますが、申し込みが許可されれば、招待状の原本がEMSで郵送されます。
人道ビザ
短期滞在人道ビザには
- 1回の有効のシングルビザ
- 2回入国ができるダブル
- 回数が無制限のマルチプルビザ
の3種類があります。
ボランティア活動や宗教活動などの人道的な支援のために滞在する場合に発行されるビザです。
・必要な書類
滞在で利用する機関から発行された、ロシア語で書かれた招待状。招待状は原本でもコピーでも構いません。
招待状を作成する場合には、宗教活動の場合には、宗教・民族問題担当局長のサインが、人道支援プログラムによる活動の場合には内務省のサインが必要となります。
就労ビザ
就労ビザには
- 1回の有効のシングルビザ
- 2回入国ができるダブル
- 回数が無制限のマルチプルビザ
の3種類があります。
ベラルーシ国外のマスメディアが、取材のために短期滞在するために必要なビザです。
・必要な書類
ベラルーシにおいて就労活動に従事するための許可証のコピー。許可証はベラルーシの内務省の移民局によって発行されます。
就労する会社名や所在地および電話番号の記載された書類。
この書類には、会社によって作成された、外国人のベラルーシ滞在においてベラルーシの法律を遵守すること約束した請願書の原本も必要になります。
訪問用ビザ
ベラルーシに滞在する知人や友人を訪問する場合や、ベラルーシで医療を受ける場合などに必要なビザです。
訪問用ビザには
- 1回の有効のシングルビザ
- 2回入国ができるダブル
- 回数が無制限のマルチプルビザ
の3種類があります。
・必要な書類
知人や友人への訪問の場合には、ベラルーシ共和国内務省移民局が発行する招待状の原本が必要です。
医療を受ける場合には、ベラルーシの医療機関との医療サービスの契約書が必要です。
ベラルーシに不動産を所有していて、そこに滞在する場合には、不動産の所有者であることの証明書の原本が必要となります。
ベラルーシビザの手数料と入国について
日本人についてはどの種類のビザも無料となっています。
ベラルーシに入国したら:
ベラルーシでは5日以上の滞在の場合には、滞在登録(レギストラーツィア)が必要となります。
滞在登録は滞在先によって方法が異なり、留学などで寮にすむ場合にはすべて寮の責任者が滞在登録を行います。
しかし、一般のアパートに住む場合には個人で滞在登録を行う必要があります。
個人の場合にはアパートの所有者と内務省移民局にて手続きを行う必要があります。
ベラルーシ永住権(永住許可)の申請条件と申請方法
ベラルーシでは「ベラルーシ共和国における外国人および無国籍者の法的地位について」という法律に従って、外国人に永住許可が発行されます。
以下の条件に1つでも当てはまるならば適用されます。
- ベラルーシの国籍を持つ配偶者や親戚
- ベラルーシに永住権を持っている外国人と結婚
- 難民として認められている人
- 過去7年以上、ベラルーシ共和国に合法的に住んでいた人
- ベラルーシ国内で、科学、技術、スポーツなどの分野において高い実績を残した人
- 15万ユーロ(約1,875万円)をベラルーシに投資した人
親戚には、親、子供、兄弟、祖母、祖父、孫が含まれますが、該当する親戚は18歳以上の成人でなければなりません。
申請方法
申請はベラルーシ内務省の領事部で行われます。
申請のためには以下の書類が必要です。
- 申込書
- パスポート
- 出生証明書
- パスポートサイズの写真2枚。
また申請の種類によっては以下の書類も必要になります。
- 申請者の子どもの出生証明書(18歳未満の子どもがいる場合)
- 結婚証明書(申請者がベラルーシ国籍を持つ人と結婚した場合)
- 申請者の雇用記録(存在している場合)
申請費用
175ユーロ(約21,875円)。
支払いは内務省移民局の領事部にて支払います。
ベラルーシビザまとめ
インターネットでベラルーシを検索すると「独裁国家」や「KGB」、「美女大国」や「経済制裁」など不思議なキーワードばかりが出てくる不思議な国。
いつかは移住して自分の目で確かめてみたい方もいることでしょう。
日本ではベラルーシについての情報が少ないために、興味があるものの、留学や就労での移住を考えると悩んでしまう方もおられます。
しかし、他のヨーロッパと同じように書類が揃っていれば、だれでも申請することは可能です。
また日本には駐日ベラルーシ大使館もありますので、不明な点があるならば相談することもできます。
- 駐日ベラルーシ大使館のサイト
- 在ベラルーシ日本大使館のサイト
- ベラルーシ外務省のサイト(ベラルーシ語、ロシア語、英語が選択できます。)
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