ベルギーは治安が良いのか悪いのか。
観光だけでもその国の治安は気になるです。
住むなら絶対に知っておかなければならない観光ガイドには載っていない本当のベルギーの安全と危険をお話致します。
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ベルギーの政情について
2016年3月22日ブリュッセル空港において発生した過激派のテロによる死傷者は300人を越え、その繰り返し報道される凄惨で痛ましい映像に誰もが衝撃と悲しみを覚えたと同時にヨーロッパは危険であると認識をされたのでは無いでしょうか。
特にベルギーについての情報の無かった方にはテロの国との印象が強くなったのでは無いかと思います。
ではベルギーは危険な国なのでしょうか。
ベルギーは北部をヨーロッパの経済の先進的地域フランダース、かつては金属工業等で栄えた南部をワローニャに分けられます。
2010年に541日間無政府状態が続いたのは、世界記録になっていますが地方自治が進んでいるので反政府勢力に選挙による暴動も無く政情は今でも安定しています。
人口比の警察官の数も十分に足りていて、地方自治の権限も強いため形骸化した行政が放置され警察官が市民を暴行したり、たかりやゆすりに遭う事は無く住民の安全は行政に守られています。
選挙など政治への参加はベルギー国民の義務なので、国民からの政治への関心や審査の目は厳しく健全な政治が維持されています。
また多言語、多民族、多文化国家であるため多くの方に流動的知性が養われてベルギー人同士では地域紛争や政治的矛盾に対して紛争は起こりづらい環境です。
これはかつて永世中立国として存在した過去からも、国民性とも言えるのかも知れません。
加えて銃社会ではありませんので銃は一般に出回っていません。
ベルギーの治安について
高い生活水準や教育水準を誇るベルギーですがこれは実際にはこの高水準を下支えをしている北部フランダースの存在があります。
主要な都市をダイヤモンド産業でも有名なアントワープ、古くから美しい織物の栄えいまだに中世を思わせるゲント、街が世界遺産となったブルージュを代表とし現在もヨーロッパ経済の中心となり盛んな経済活動が行われています。
フランダースについては日本で言う港区や渋谷区等の富裕層の住むエリア程の意識や治安であると認識していただいて間違いありません。
一方ワローニャ地域は19世紀頃に石炭や鉄工業で栄えかつてはヨーロッパ大陸で最初に産業革命を成し遂げた国としてベルギー経済を牽引した地域でした。
しかしその後20世紀に入り、石炭や鉄工業の衰退と共に経済の中心は北部フランダースへと移りやがて衰退の一途を辿り今では15%の失業率を記録する地域となり、いまではフランダース地域から社会保障としてのワローニャ地域への資金援助額は年間50億EURO日本円で5700億円以上になっています。
余談ですが、日本で流行ったパウダーシュガーの入ったずっしりとしたベルギーワッフルはこのワローニャ地域リエージュのワッフルです。
フランダース地域の人達にとっては経済的に足手まといとなっているワローニャ地域の存在ですがフランダース地域からの援助のお蔭でワローニャ地域の人達は失業しながらも高い生活水準を維持し暮らしています。
ワローニャの現状は?
実際に訪れていただければ分かりますが古城やヨーロッパらしい建築物や美しい街並みを楽しめるのはフランダースのエリアでワローニャ地域となると、工事の途中になった家や道路が長期に渡り放置されていたり街全体がややほこりや泥っぽいなと感じます。
働かなくても年間50億EUROの資金援助を貰え生活保障を受けられているワローニャの人達は住むに困る事も無ければ食べ物にも困りません。
その為ワローニャ地域内で観光客を狙いスリや暴行、略奪事件も起きておらず貧困ながら危険なエリアではありません。
のんびりとしたラテン気質の集まりと表現され、彼は幸いにも犯罪に手を染める必要なく暮らせているのが現状です。
ベルギー人が住んでいるエリアで生活するのであれば落とした財布は持ち主の元へ戻り、家に鍵をかけずに外出しても空き巣の心配もほぼないのが現状です。
この地域は概ね主要な駅からは離れた場所にあります。
ベルギーは日本と違い駅の回りは低所得者が集まるようになっていて駅に近いほど治安は悪くなっています。
住居を探す際には必ず自身で足を運び立地や住民の構成を確認しましょう。
ベルギーの治安の悪い場所
ベルギーでのスリやひったくり、空き巣被害の報告の多くはブリュッセルで起きていて特にブリュッセル南、ブリュッセル北駅付近は異常な雰囲気があります。
ここは行かないで良いなら行かない方が良い地域です。
ブリュッセルではレストランやカフェや教会とどこへ行っても物乞いを目しベルギー人すらスリに狙われる状態です。
夜には構内にホームレスが集まり配給を受け、改札口を飛び越え駅構内に侵入する外国人が多数います。
と言うのもベルギーのイスラム系住民の人口は現在少なくとも65万人と言われその多くがブリュッセルの一部地域に住み失業率50%と言われる場所でゲットーの様になっています。
通常ベルギーでは移民や難民の認定を受けた場合、ベルギーでの言語や文化の教育を無料で受けられ職業斡旋のカリキュラムもあり尚も仕事に就けなかった場合には生活保護が支払われます。
しかしながら時に赤ちゃんを連れながら物乞いをしお金や食べ物を差し出そうと近付くとバッグを奪い逃げる手口もあります。
日本人の感覚だと気の毒で何かしてあげたくなる所ですがまずは先ずはこうしたエリアに近付かない、物乞いは毅然と無視、人の多い場所では持ち物に気を配る。こうした事で被害の入り口に立たない事が出来ます。
移動の注意点
ベルギーで自身で車移動をしなかった場合には公共の交通機関を利用する事になります。
ベルギーにタクシーはもちろんありますが日本の感覚で乗るような物ではありませんので時間通りに来ない事にさえ慣れれば移動も楽になり費用も抑えられるのでバスやトラムや地下鉄は使いこなせるようになりましょう。
日本のように電光文字広告の踊る清潔な乗り物に乗り慣れていると内部の骨組みか剥き出しになりホコリにまみれたベルギーの列車やバスに恐怖を感じられるかも知れませんが怖いのは見た目だけで駅員さんやテロ以後は治安部隊が常に配備され列車や構内の風紀を保っています。
しかし、車社会のベルギーで電車やバスを利用する人と言うのは学生又は貧困層か観光客となります。
ともなると観光客を狙った貧困層による犯罪の構図が出来上がります。
属性の解らない不特定多数の人が出入りする環境に行く時にはスリや置き引き、恐喝等の標的として見られていると予め認識しながら行動しましょう。
また少しでもおかしいなと思ったら鉄道公安員や警察に伝えましょう。
またベルギーはカード社会なので、現金を持ち歩く事は通常しません。
長期滞在する場合にはなるべく早く現地の銀行にアカウントを作りそのカードで支払いはしましょう。
それだけでも現金狙いの犯罪からは身を守る事が出来ます。
事故や事件に巻き込まれた場合
細心の注意を払っても盗難や強盗などの犯罪事件に巻き込まれた場合には地元警察も十分に信用できますが在ベルギー日本大使館にも必ず援助を求めましょう。
事故や障害事件により負傷し通院が必要となれば日本大使館、総領事館領事部は医療機関や保険会社への連絡の助言に加え日本家族への連絡も行ってくれます。
又地元警察への被害届けの出し方や弁護士や通訳等に関する情報を得る事も可能です。
また被害者加害者となった場合には当事者同士の話し合いはトラブルの元なのでやめましょう。
緊急連絡先は以下の通り
ベルギー警察
ベルギー警察101
EU諸国内共通112
救急や消防は100
在ベルギー日本大使館
02-500-0580
外務省領事局海外邦人安全課
+8103-3580-3311内線5138 , 5139
邦人テロ対策室(テロや誘拐)
+8103-3580-3311内線3679,3496
又ベルギーに渡る前には領事部からの犯罪被害情報に目を通しておくと良いでしょう。
領事館発行安全の手引き
http://www.be.emb-japan.go.jp/japanese/consular_j/anzennotebiki.html
ベルギーの治安問題は難民や移民の受け入れ国共通の課題である受け入れ後の彼らの治安の掻き乱しです。
これらは世界の課題とも言えますがこの危険とは常に背中合せである自覚を持ちながら有意義な海外生活を楽しんで下さい。
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