OPTについて聞いたことがあるでしょうか?
アメリカの留学生にインターンシップする権利がOPTの申請と認可により与えられます。
留学だけでなく、学んだ知識を生かして、インターンシップをしたい方や、アメリカ就職を考えている人には、OPTの知識は必要不可欠です。
今回はOPTについて学びましょう。
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OPTとは
OPTは( Optional Practical Training)の省略形です。
F-1と呼ばれる学生ビザで、9ヶ月以上の学業を終了した学生に対して、12ヶ月間アメリカでインターンシップで有給で仕事をする権利を与えるものです。
一般的には12ヶ月間ですが、2016年より理系(科学、エンジニア系、数学)の専攻者には最大で24ヶ月の延長、つまり、最大で36ヶ月間のインターンシップする権利が与えられることになりました。
これはSTEM field=science, technology, engineering or mathematics と呼ばれています。
残念ながら、文系の方は最大12ヶ月です。
これは、科学、コンピュータ、エンジニアの知識を持つ学生を優先するという、アメリカ政府の方針です。
OPT申請方法を解説します
大学には the international office (留学生オフィス)がありますので、OPTを申請したい意思表示をし、カウンセリングを受けます。
その後、I-20という文書(在学証明書のようなもの)をOPTの資格ありとアップデートします。
その後、
- I-765という文書
- 写真
- 申請料金
をアメリカ移民局(U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS))に送ります。
もし、移民局がOPTを認可するとEAD(Employment Authorization Document)カードと呼ばれる労働許可証が送られてきます。
そこに書かれてある、OPTのスタート日から終了日までは合法的に働けます。
申請時の注意点
- OPTの申請に当たっては、学校とよく相談する事が大事です。
- 必要書類(F-1、I-20、I-765)など、どの書類が必要になるか、学校と確認してください。
- I-765は大事な申請書類です。記入ミスがないか、学校にチェックしてもらってください。
- 申請後、認可まで3〜4ヶ月かかります、学業や仕事の開始日などを頭に入れて、よく考えて、申請してください。
- 申請料金は$410(2017年現在)値上がりする事はよくあるのでご注意ください。
筆者の知る事例では、申請料金のチェック(小切手)にサインを忘れて、書類が返送されてきたり、記入ミスでF-1をMビザと記入して、却下されたなどの例があります。
書類を提出するときは学校とよく確認してください。
OPTで仕事はある?
OPTの仕事ですが、まず、原則大学の専攻と同じ分野の仕事をするというルールがあります。
例えば、コンピュータ専攻でしたら、IT業界への就職ということになります。
仕事は日本人の場合、日本語と英語を使う仕事の求人は狙い目です。
もちろん、英語のみの仕事を希望する場合も、求人はあります。
OPTを使う場合、
- OPT終了後、日本へ帰国する
- OPT終了後は他のビザを取得し、アメリカで働き続ける
の2つのパターンがあります。
1の場合は問題ありませんが、2の場合は、OPT終了後もH1Bビザなどのスポンサーをする企業を見つける必要があります。
企業によってはOPT終了後も長期働いてくれる方を望む場合もあります。
OPTの求人や給料
OPTの求人ですが、広いアメリカ、日本語を話せる仕事はIT、会計、営業などは全米で求人があります。
ただ、広いアメリカ地域により求人の傾向は違います。
ご自身の経歴、専攻分野などから、自分に向いた地域と業界、職種を見つける必要があります。
例えばハワイやフロリダの観光業、シリコンバレーのハイテク企業、中西部の日系自動車企業、ニューヨークの金融業界など地域により盛んな業界、企業があります。
求人が多い地域はロスアンゼルスを中心とする西海岸、ニューヨークを中心とする東海岸です。
意外と多いのが自動車関係の多い、中西部やアメリカ南部、あまり日本人がいないせいか、求人は多いです。
給与は一般的にニューヨークやハワイ、西海岸は高め、中西部は安いという傾向があります。
給与の高い職種はITやエンジニアなどで、理系は高く安定しています。営業職は売り上げにより、ボーナスやコミションなどが上がる場合もあります。ホテルなどのサービズ業は安めです。
OPTはインターンシップでエントリーレベルとみなされ、給与は全般的に安めです。
また、企業サイドからしても、OPT保持者を雇う理由の一つは給与の安さです。
いくつかのウエブサイトで検索してみると、
- ”mechanical engineer”” 機械系エンジニアのエントリーレベルの全米平均給与は$64,000、
- ホテルのフロント業務は$25,000
です。
OPTはそれより低めです。
また、日系企業は安めという、傾向もあります。
OPTの仕事の探し方
OPTにおける仕事の探し方は
- 大学で探す
- インターネットで探す
- 人材派遣会社で探す
などがあります。
・大学で探す
アメリカの大学には、キャリアカウンセラー履歴書の書き方などを指導しれくれる方がいます。
また、キャリアフェァ、ネットワーキングイベントなどを開催し、企業の採用担当者と直接話せる機会を設けている大学もあります。
・自分で探す
昔は、学生自らが仕事を探すのは難しい時代がありました。
今では、インターネットが発達し、学生がインターネットで履歴書をポストし、企業とコンタクトを取ることも可能になりました。
アメリカで有名なサイト
- Careerbuilder.com
- Monster.com
- Indeed.com
は大量の求人情報が乗せられています。
Glassdoor は会社のレビューサイト、企業に勤務した経験者によりレビューがのせられています。
Linkedinは求職サイトでありませんが、ネットワーキング、人脈作りのためのサイトです。
履歴書や経歴に興味を持った企業関係者から、声がかかる可能性があります。
・人材派遣会社を使う
アメリカではヘッドハンティング、転職が盛んです。
人材派遣会社を使うのも一つの方法です。
アメリカには日本語を話せる方を対象にした、人材派遣会社がたくさんあります。日英バイリンガルをターゲットにした、人材派遣会社は、全米各地の日系企業を強い関係を持ち、多く日英バイリンガルに仕事を斡旋しています。
また、リクルーターによっては、OPTやビザの相談に乗ってくれる人もいます。
OPTに関する最新の情報
2017年1月に誕生した、トランプ政権はアメリカ人の雇用を優先させる、留学生や移民などの外国人への雇用やビザを改革を目指しています。
その中にはOPTのSTEMの延長の廃止も含まれているという報道が一部でなされました。
しかし、トランプ大統領の支持率は低く、その移民、ビザ政策はアメリカ国民の大きな支持を受けているとは言えず、またハイテクエンジニアをインド、などからの留学生を多く採用している、IT業界の反発を受けています。
いずれにせよ、OPTらの外国人の雇用は流動的であり、最新情報をインターネットで調べると良いと思います。
OPTの注意点など
OPTには注意点があります。
- OPTは基本的にアメリカ2年制(コミュニティカレッジなど)・4年制大学を卒業していれば申請できます。
(一部の専門学校でもOPT申請可能です)
語学学校では申請できない可能性があります。
語学学校へ留学予定の方は、事前に留学先にOPT申請可能かを確認してください。 - OPT申請中は海外旅行は控えた方が良いです。また、OPT期間中もアメリカ国外へ出る時は、パスポートとF-1ヴィザ、I-20,EADカードは必ず携帯する。
いずれにせよ、F-1ヴィザ、OPT申請、有効期間中、アメリカ国外へ出る時は慎重にしてください。 - OPT期間中は、仕事は変えられますが、失業期間は90日以内でなければならない。
- OPTは週20時間以上働かなければならない。
まとめ
留学したアメリカ、将来日本に帰国する予定の方も、仕事をするチャンスは生かすべきだと思います。
きっとキャリアアップにつながります。
OPTには注意点も多くあり、申請はよく気をつけてください。また、トランプ政権下でも最新情報にも注意してください。
また、将来、アメリカで就職、永住を考えてる人には、OPTはその第一歩です。ぜひ夢を実現してください。
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