日本人の海外移住先10年連続一位はマレーシアです。
マレーシアにはMM2Hビザ(マレーシアマイセカンドホームビザ)という10年ビザがあり、しかも希望すれば更新可能なので、かなり、永住ビザに類似しています。
ここでは、このMM2Hビザを取得し、マレーシアへ親子で移住した方から、その経緯やこのビザの取得に関してのヒントをお伝えしたいと思います。
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小学生からマレーシアのインターへ留学させたい最大の理由
なぜこのビザを私が取得したかといえば、息子をマレーシアのインターナショナルスクール(以下インター)に、効率よく小学生留学させるためでした。
つまり、MM2Hビザのホルダー(私)の配偶者と子供は、小生と同一期間おなじにMM2Hビザが認められるため、息子は留学生ビザを毎年、取得更新する必要がないということでした。
では、どうして小学生のときから、インターに海外留学させようと思ったのか、です。
数年前から日本は『少子化と外国人労働者の流入』がさかんになってきました。
外国人労働者は最初は3Kや、特殊労働が中心でしょうが、いずれは高付加価値労働に移行してゆくのは明らかで、人材のグローバル化が必ず起こってくると思っていました。
そんな時に、アベノミクスの教育改革の話を耳にしました。
色々難しいことをいっていましたが、その内容を私なりに要約したのが下記の「表」です。
国際バカロレア教育の重要性がお分かりになるとおもいます。
その一方で、日本国内の学校教育改革は『小学校からの英語教育』です。
英語を話せる日本人を増発して何の役に立つのでしょうか。
官僚とは、まさにこの「表」中の東大型人材では対応しきれなくなっている、です。
息子の教育方針
そこで、私は息子の教育方針として
- グローバル化が必須である以上、道具としての英語を流暢に扱えること
- 国際バカロレア教育を実践すること
- 就学費用、日常の生活費が高額でないこと
です。
インターネットで色々さがしました。現地にも行ってみました。
そして最後に決めた地域がマレーシアでした。
- マレーシア政府は国際学校の設置、招致を積極的に行っており、多種多様のインターが存在
- 費用も日米欧に比べればかなり低額です
- 更に、日常生活には英語が浸透しており、コンビニの店員さんであっても、英語が通じる
- 人口の三割弱は中華系のマレーシア人で、彼らは民主主義の中で成長し、中国語と英語を流暢に活用できる華僑系の人材(アングロチャイニーズ)であり、中国語も習得可能
そういった経過を通じて、最終的に絞りこんだのが『Fairview International School』(以下FIS)でした。
入学時は学校のレベルがわからず、多少心配が有りましたが、入学後どの程度のレベルか、FISが配布した資料によれば以下のようになります。
平均点数
2013 | 2014 | 2015 | 2016 | |
---|---|---|---|---|
FIS | 33 | 37.3 | 36.6 | 36.5 |
世界標準 | 29.9 | 29.9 | 29.88 | 30.07 |
FIS最高得点 | 40 | 43 | 42 | 42 |
この国際バカロレア教育は、
- 小学生向けのPYP
- 中学生向けのMYP
- 高校生向けのDP
の三段階で成り立っています。
最終的にこのDP終了後の卒業試験に合格すると、その成績に応じて世界中の大学への無試験入学が可能となります。
尚、この卒業試験の最高得点は45点満点で、当然取得点数が多いほど、国際的な有名大学への就学範囲が広がってきます。
かなり高いレベルにあるのではないでしょうか。
これで、移住先の国、就学予定のインターも決まったのですが、いろいろの都合で入学時期が1月ということで、1年生の二学期からとなり、まずは一年限りの留学生ビザと保護者ビザをとり、その後MM2Hビザの取得手続きに入りました。
MM2Hビザ取得者として感じるそのメリット
当該ビザのメリットは、
10年間出入国自由で、入国も早い!
取得後10年間はマレーシアからの出入国は全く自由であることです。しかも、最近時はクアラルンプール国際空港の入国審査の際、入管窓口は一般の入国手続きとは別レーンで行ってくれるのできわめて速く入国できます。 従来は一般外国人扱いなので、1時間~1時間半は当たり前だったので、それが10分以内というのはとても便利です。
自動車免許が取得できる
マレーシア国内の自動車免許が取得できます。
日本での免許証のコピーと翻訳文、及びに日本領事館の認証があれば書き換えられます。以後は5年毎に更新可能です。
国際免許は1年限りで、日本に帰国しての更新ですから、それと比べて、とても便利です。
この国では自家用車は必須の移動手段ですからありがたい限りです。
参考までに在マレーシア日本国大使館のサイト:www.my.emb-japan.go.jp
新車購入で1回の物品税が免除
マレーシア国内で新車を購入すると一回限り物品税が免除されます。
10~15%程度安く買えたと思います。
但し、5年以内に売却すると遡って物品税が徴収されるはずです。
銀行口座が開設できる
マレーシア国内の銀行に口座開設できます。
通常はリンギット(以下RM)ですが、円、$などの外貨口座も可能だったと思います。
不動産購入ができ、住宅ローンが組める
マレーシア国内での不動産購入が出来、且住宅ローンを組むこともできます。
ただし、クアラルンプール市内では価格100万RM以上(2,700万円くらい)の高額住宅のみです。
通常マレーシア人が購入するコンドミニアムなら30万~50万RM位ですから、日本的に考えれば外国人が買えるのは「億ション」レベルです。
ただ、マレーシア国内では賃貸住宅が借りやすいので、あまり利便性は感じません。
息子もMM2Hビザを取得
息子もMM2Hビザを並行取得しました。
実子は20歳未満でMM2Hビザホルダーの収入で生活する者が条件です。
インターに届け出れば、留学生ビザも不要ですし、毎年インターに更新を依頼する必要もありません。
デメリットではないがウーン・・なところ
デメリットは特にないと思いますが、あえていえばビザの発行手数料が結構高額なことです。
年間270RMですから、10年で2700RM。(日本円で70,000円位)
ビザホルダー全員ですから、私と息子で14万円。結構な金額です。
尚、本人以外に配偶者、実子も並行取得しましたが、手続き的には申請書にその旨記載し、戸籍謄本とその翻訳文および、この両書類の公正証書を添付します。
※下記の③です。
MM2Hビザ取得までの留意点として感じること
とにかく、時間が掛かるのと年齢別の取得条件が変わるのが面倒です。
しかも条件の変化はオンタイムに公に公開されることは少ないので注意が大切です。
ビザ取得を個人で行ったというブログを読んだことが有りますが、なにゆえそんな面倒をするのか理解できません。
取得条件
まず始めに、取得条件は申請時の年齢が50歳以上と以下ではかなり異なります。
私は退職後年金生活に入ってからなので、かなり時間が掛かりました。
- 50万RM(1350万円)以上の所有財産の財産証明が必要です。預金や有価証券のみが対象で不動産は含まれません。結局自宅を売却してしまいました。しかも申請時から遡って三か月間各月の残高証明書が必要です。と言うことは売ってから三か月は申請できないということです。
- 月額1万RM(27万円)以上の収入証明が、申請時から遡って三か月間分が必要です。特に年金生活者は年金は二ヶ月に一回の振り込みなので、結局三か月分を得るのに六か月かかってしまいました。
- その後、仮承認が得られたら、マレーシア国内の銀行に15万RM(405万円)以上の定期預金が必須で、これはビザの期間中解約はできません。その他にも居住する地域の警察署で無犯罪証明書を発行してもらったり、家族帯同でビザ取得の場合は戸籍謄本と翻訳者資格のある翻訳者が作成した翻訳書、及びこの両者が本物である事の認証が必要です。これは近くの公証役場で行えます。
これら全てを用意するので半年(六か月)。
その後これらの書類を申請代理人に送って書類作成し、MM2Hセンターに申請します。
そして仮承認が出るまで約6か月、結局1年間かかりました。
MM2Hの最新情報を取得するために
常に、該当ビザの最新情報は得ることを心がけてください。
答えは餅は餅屋。
一番のおすすめは、必ず信頼できる申請代理人を使うことです。
マレーシア政府観光局の日本語ホームページが有ります↓
www.tourismmalaysia.or.jp/long/long_5.html
ただし、ここの注意書にあるように正確ではありません マレーシアのお役人は悪気なくいい加減(≒おおらか)です。
外から見ている限りは『おおらか』ですが、当事者になれば『この野郎!』と思わず口に出したくなります。
でも、ご注意この国の若者には日本語を学んでいる人も結構おり、気を付けないとかえって関係が悪化しますので、ご注意です。
未だに尾を引いていますが、定期預金口座を作った銀行の行員が、勝手に普通預金口座に入金していた金を使って、これも勝手に信託口座を開設したとか、定期預金の利息が普通預金口座に振り込まれないとか、問題ありありです。
こんな時は申請代理人に相談して色々対策してもらっています。
役所だから大丈夫。銀行だから大丈夫は、マレーシアでは通用しません。
※経験上、個人的な見解ですが、マレー系マレーシア人の男性は問題を起こすことがあるので、注意してください。信頼度でいけば中華系マレーシア人→マレー系マレーシア人の女性です。ここまでなら大抵OK!
私のMM2Hビザの申請とその後の生活サポートをしてくれているのはジョホールバルにある日系の代理店で、マレー系マレーシア人の日本語が流暢な女性です。
ビザ取得後、電話するのは問題が起きた時ばかりですがいまだに気持ちよく対応してくれます。
私がMM2Hビザを選んだ理由まとめ
マレーシアのMM2Hビザを取得した経緯と取得ステップや留意点について私の私見を交えてご紹介しました。
これからは子供の国際的な教育が迫られてくる時代です。
息子さんがいらっしゃる方はマレーシアで教育する、という一つの選択肢を加えてみてもよいかもしれません。
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