現地在住者が明かすイスラエルのリアルな治安。日本人が住める地域はどこ?

現地在住者が明かすイスラエルのリアルな治安事情。日本人が住める地域はどこ?

イスラエルといえば、紛争やテロなど「危険な国」というイメージではないでしょうか。

ガザ地区のアラブ人が、イスラエルとの国境沿いで土地返還のためのデモで、燃えたタイヤを投げたり、イスラエルに向けてイスラエルが発射されたり。

そのようなニュースを日本でもご覧になっているかもしれません。

筆者もイスラエルで生活する前に、
母親には「戦場に行かせるつもりであなたを育てた覚えはない」
友達には「テロリストになるの?」
「生きて帰って来て」
などなど言われて来ました。

しかし!私はイスラエルが危険だと思ったことは一度もありません。

むしろ、予測不能でどこで起きるかわからない、日本の自然災害の方がよっぽど怖いと私は実感しました。

ここでは、イスラエルの「本当の治安」と日本人ができる対策についてをご紹介します。

世界と比較したイスラエルの危険レベル

まず、外務省が出している世界の危険レベルを見てみます。

レベル1
十分注意してください。
レベル2
不要不急の渡航は止めてください。
レベル3
渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
レベル4
退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
参照:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_044.html#ad-image-0

イスラエルの危険レベル

ご覧になってわかるように、イスラエルには赤くなっている地域はありません。(2019年10月時点)

イスラエルの国土半分以上が危険レベル1の黄色になっています。

この黄色いエリアのほとんどが、ユダヤ人が住むエリアです。

もちろん、黄色い地域の中にアラブ人が住む街も多くありますが、黄色の地域内ではユダヤ人とアラブ人間での問題はほとんど起こりません。

ガザ地区と北部にあるレバノンとの国境沿いの地域が、濃いおレンジ色の危険レベル3になっていて、そこがイスラエル内で最も危険レベルの高いエリアになっています。

ガザ地区はアラブ人のみが生活し、イスラエル軍との衝突が頻繁に起こる地域です。

北部のレバノンとの国境沿いには、ユダヤ人の小さな町が少数とアラブ人の町がありますが、ほとんどが森林や山々となっています。イスラエル軍の軍事基地にもなっている地域です。

薄いオレンジの地域があります。

これは、ヨルダン川西岸地区(英語:West Bank)といい、主にアラブ人が住む地域です。しかし、ユダヤ人の入植地もあり、オレンジの理由は、ここに住むユダヤ植民者との衝突です。この入植は、国際法に反するとして国際社会からの批判の声も上がっています。

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日本人でも安心して住めるイスラエルの安全地域は?

イスラエルの安全な地域はズバリ東側の地中海岸沿いです。

地図上の「テルアビブ地区」「中央地区」「ハイファ地区」はいたって安全です。

この縦に連なった地中海岸沿いの地域は、ハイテク産業やイスラエルの多くの企業が立ち並び、さらに若者たちの溜まり場のような場所が多くあります。

夜もレストランやバーが多く営業していて人で溢れています。

夜中一人で歩いてても心配はありません。私も実際、夜中に街中を歩くことがありますが、町中が明るく人通りも多いので、日本よりも安心して歩けます。

・日本人の多いテルアビブ地区

さらに、特にテルアビブ地区にはビジネスで転勤された日本人が多く住んでいます。

やはり、同じ日本人が近くに住んでいると、治安問題に関係なく、困ったときに頼れるのも魅力の一つです。

・ハイファ地区は学生街

ハイファは総合大学と工科大学がある学生街です。休日は特に学生たちが夜中遅くまで中心街で集まって賑わっています。

また、ハイファはユダヤ教・イスラム教・キリスト教の3つの宗教が混在して平和に暮らす町です。

クリスマスの時期には、ダウンタウンで、ユダヤ教のお祭り「ハヌカ」と同時に、クリスマスイルミネーションが施され、同時にイスラム教のシンボルもライトアップされます。

写真右から、キリスト教のクリスマスツリー、ユダヤ教の「ハヌキヤ」というハヌカ祭で使うキャンドル、イスラム教のシンボル星と三日月。奥にあるのは、ハイファに本拠地を構えるバハイ教の聖地。

ちなみに、ハイファにはドゥルーズ教徒もイスラエルで多く住んでいる多宗教の町です。

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住むのに危険なイスラエルの地域

ガザ地区周辺

テルアビブからの距離:70km
エルサレムからの距離:75km

ガザ地区周辺はミサイル被害が予想される危険な地域です。

通常はイスラエル軍の技術で、ガザからのミサイルをイスラエルに着く前に破壊していますが、百発百中というわけではありません。

去年2018年、ベルシェバ(Beersheba)というテルアビブから南へ90km、ガザから東へ40km の街にガザから発射されたミサイルが直撃しました。

また、ガザ地区内には領事上の問題で住むことができません。

ヨルダン川西岸地区

ヨルダン川西岸地区内は基本的にはパレスチナ人(アラブ人)が住んでいますが、ユダヤ人の入植地も入り組んでいます。

そこでアラブ人とユダヤ人との間で衝突が起こり、死傷事件にまで発展します。

そもそも、ヨルダン川西岸地区内は、ビザの関係上で一般人や学生は3ヶ月以上の居住はできません。

ヨルダン川西岸地区内で3ヶ月以上の滞在には、イスラエル領事館を通じた特別なビザ申請が必要になります。

参考:ヨルダン川西岸地区の位置

エルサレム旧市街付近

エルサレムはユダヤ人とアラブ人が暮らし、イスラエルとパレスチナの領土問題の中心地で衝突が起こりやすい、つにね緊迫したエリアです。

特にエルサレム旧市街にある7つのゲートのうちの一つに「ダマスカスゲート」というものがあります。

このゲートは、旧市街のムスリム地域への入り口で、このゲートからまっすぐ進むとユダヤ教の聖地「嘆きの壁」へたどり着きます。

旧市街ではいつもこのダマスカスゲートでアラブ人がユダヤ人に対しての発砲や殺傷などの暴動を起こします。

私が日本よりイスラエルの方が安全だと思う理由

筆者はイスラエル在住歴2年になりますが、日本よりもイスラエルの方が安全だと感じる部分もあります。

理由1 イスラエルの治安が悪いところ以外は「平和」

これまでに書いたように、イスラエル国内において死者が出るほどの過激デモ地域、発砲事件や殺傷事件が起こる地域というのは決まった場所に集中しています。

ガザ地区周辺や、ヨルダン川西岸地区のユダヤ入植地付近と旧市街付近です。

そういったところに近づかない限り、日常はいたって平和です。

治安が悪いところにわざわざ行かなければ、身の危険を感じることはありません。

私がイメージする治安の悪い風景は全て、そのようなアラブ人とユダヤ人が入り組んだ地域です。

アラブ人VSユダヤ人の地域以外の治安はどうなの?と思った方

まず、日本人がアラブ人街に住む確率は、そこを好んで選ばない限りまずないでしょう。

アラブ人の地域は、身内やそこに長く住む住民が多く、外国人の受け入れ態勢がさほど良くないと考えられます。英語を話す人も多くいません。

アラブ人街はユダヤ人街に比べて貧困層が多いため、訪れる際は、スリと盗難には気をつけた方がいいです。

ユダヤ人街では、むしろ外国人が多く住んでいる地域もあります。ユダヤ帰還で世界中から帰還したユダヤ人があちこちに点在しているため、外国人を受け入れが寛容です。高齢のユダヤ人でも英語を話すことができます。英語の標識も多いです。

ユダヤ人街での治安は全くといって良いほど心配はありません。その理由が次の理由2に説明してあります。

理由2: 国民が国民の力で治安維持をしようとする姿勢

そしてこのユダヤ人街は「みんなで生きている」という感じがします。これはあくまで、私が生活の中で感じるものです。

2000年の迫害の歴史を持つユダヤ人が、ホロコーストというユダヤ人大虐殺を乗り越えていよいよできたイスラエル国。

その国を「みんなで守っていこう」という意識がユダヤ人・イスラエル人の奥底にある気がします。

イスラエルには18歳以上の青年男女に徴兵制が課せられます。

帰還者も同様に対象年齢者は入隊の義務があります。

国民の義務であると同時に、「イスラエルを守りたい」「イスラエルを良くしたい」という愛国心のあるイスラエル兵に多く会ってきました。

パレスチナや周辺アラブ諸国とは不仲ですが、愛国心やシオニズム思想は強いです。イスラエル国内の治安は自分たちで守っていく意識があるように感じます。

私自身この2年間で、ユダヤ人街における殺人事件に関するニュースはは、近親間でのもの以外で聞いたことがありません。

理由3: いたるところに警備員と兵隊

警備員は、駅・バスターミナル・映画館・ショッピングモールの出入り口・大学も含め学校等の校門・スーパーなどなど
本当にどこにでもいます。通常は人を通す前に荷物チェックをします。

身分証明書を提示するところもあり、警備は万全です。

銃を持ち歩いている兵隊もいるので、一般人では対処できない衝突があったときにとっさに対応ができます。

理由4: どこにでも監視カメラ

イスラエルでは監視カメラをスピード違反者や駐車違反者の判別のために使いますが、不審物・不審人物・犯罪者を見つけるためにも使っています。

理由5: 自然災害がほとんどない

冒頭に、「日本の自然災害の方がよっぽど怖い」と書きました。治安の問題とは関係なくなりますが、イスラエルの方が安全だと思うのは、イスラエルでは1年を通じて天災が起きないということです。

地震・台風・津波などの自然災害は、いつどこで起こるのか予測ができません。場合によっては大規模な自然災害も発生し、未然に防ぐことも困難です。

イスラエルではこれらの災害は一切起こりません。

心配すべきは、パレスチナ問題と外交問題です。予測もできますし、未然に防ぐこともできます。

テロ問題は当人のイスラエル人たちにとっては、それほど深刻で無いように見受けられることがあります。テロが起きる地域から遠い人には実感がないようです。

それよりも、イスラエル人の友達に「日本にいて地震や津波は怖くないのか」と聞かれることがあります。予測できない自然の力の方が怖いらしいです。

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イスラエル渡航前の安全対策をチェック

対策としては、とにかくで危険と言われる地域には近づかないことです。それに限ります。

服装や夜出歩かないというのも、そこまで気にする必要はないです。

スリ・盗難も他の国以上な特別な注意を払う心配はないでしょう。

※言うまでもなく、海外ならどこでもスリや盗難の被害に遭わないような注意は必要です。

イスラエルに住むなら「たびレジ」登録はマスト!

外務省が推進している「たびレジ」に登録しておくことをお勧めします。海外での最新情報や安全情報、事件等をメールでチェックすることができます。これは、イスラエルにいない人以外の誰でも登録が可能です。

私の場合は、私一人でイスラエルに住んでいるため、心配性の母もたびレジに登録しています。日本では報道されることのないような、イスラエルの治安情報を随時メールで確認しています。

日本人が事件・事故に巻き込まれているかの情報まで確認できます。

私も、イスラエルのニュースでは知らなかったような小さな治安情報でさえも確認ができるので、外出の際の参考にしています。

ヘブライ語ができない方、英語がまだ得意でない方には、日本語でイスラエルの最新ニュースをチェックできるのも魅力の一つです。

なお、3ヶ月以上海外に滞在される方には、「在留届」の提出が必要ですので、こちらも合わせて下記のホームページにてご確認ください。

URL:外務省ホームページ「たびレジ」と「在留届」

緊急時の連絡先

警察:100
救急車:101

テルアビブの日本大使館

月曜から木曜の朝9時から午後5時まで。金曜日のみ午前9時から午後3時まで。

電話:イスラエル国内からの発信 (03)-695-7297
電話:イスラエル国外からの発信 +972-3-695-7297
住所:4 Berkowitz St., Museum Tower, Tel Aviv 6423806 (受付は19階)
公式ホームページ:https://www.israel.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html(日本語)
ホームページでは、領事・安全・医療、外交情報のほか、様々なニュースの確認ができます。

日本のイスラエル大使館

月曜から木曜の朝10時から午後5時まで。金曜日のみ午前10時から午後3時まで。(領事部は月曜から金曜の朝10時から午後1時まで)

電話:03-3264-0911
住所:〒102-0084 東京都千代田区二番町3番地
公式ホームページ:https://embassies.gov.il/tokyo/Pages/default.aspx(日本語)

イスラエルの治安事情まとめ

イスラエルが危険な国というレッテルは、危険な場面しか報道されないからです。

危険な場所ももちろんありますが、近寄らなければ自分には全く被害がありません。

中東=危険と思いがちですが、少なくともイスラエルの国内全部が危険ではない、ということが理解できましたでしょうか?

イスラエルに住む際は、ぜひ参考にしてみてください。

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