在住経験者が語るアルメニアのリアルな治安事情

在住経験者が語るアルメニアのリアルな治安事情

コーカサスの真ん中に位置するアルメニア。

欧州に属するかアジアに属するか曖昧な地域であり、中東に近く、旧ソ連国で、隣国のトルコとアゼルバイジャンとあまり良好な関係でなく、情報も少ないことから「危険」というイメージを持ちやすい国ですが、実際に訪問・滞在した場合どうなのか?

実際に滞在した経験を交えてアルメニアの治安の実際のところについて説明いたします。

アルメニア人は非常に温厚

アルメニアでは、伝統として客人をもてなすという文化が根強く残っており、今でも首都エレバンの街中を歩いていると、突然見ず知らずの人に「Welcome to Armenia!」と声を掛けられたり、「今度是非うちにきてくれ。本物の伝統アルメニア料理を御馳走するよ!」と言われたりします。

これは首都だけでなく地方でも同じで、場合によっては、外国人が少ないから、自ら街の案内を無料で請け負う人もいます。

何故無料でそこまでしてくれるのかと問うと「我々がこうすることによって、アルメニア人があなたの国に行ったら同じようにしてもらえるはずだから」といって、頑なに対価を受け取りません。

2018年革命記念日で伝統衣装をまとったアルメニア人、エレバン

2018年革命記念日で伝統衣装をまとったアルメニア人、エレバン

しかし、幾ら親切だからと言って、その親切心を利用しないでください。

アルメニアは発展途上国であり、また日本人も少なく、一人ひとりが日本を代表することになります。

一人の日本人が悪印象を残してしまうと、今後アルメニアにおいて日本人全員が「悪い人」と思わるようになり、トラブルに発展する可能性があります。

実際に過去の経験から特定の国籍の人を断るという事例もありますので、節度をもって接するようにしてください。

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アルメニアの治安で注意すべきこと

1.ものを置き忘れても取られない。でも物乞いなどには注意

スペインやイタリア、ギリシャ等欧州各国で「スリに遭った!」、「持ち物盗まれた!」という報告をよく聞きますが、アルメニアではほとんど0と言っていいほどスリや置き引きが無いです。

オープンカフェでスマホ等を置きっぱなしにして、ちょっと席を外したとしても、取られる心配がないので、単身の旅行者等に取っては非常に安心です(一人旅の場合、席を失くさずにお手洗いに行くなどできるので、とても安心できます)。

エレバンの中心、共和国広場

エレバンの中心、共和国広場

他方で、最近の経済状況の悪化を受けてか、物乞いが増えています。

襲ってきたり、他の発展途上国のように集団でお金をせがむようなことはしませんが、比較的しつこく付きまとってきたりしますので、気を付ける必要があります。

大抵の物乞いはアルメニア語又はロシア語しか話せませんので、言語を理解できないフリをして無視するのが一番です。

2.東洋人は非常にレアな存在

アルメニアだけではなくコーカサス地方全体に言えることですが、東洋人は少ないです。

そして、その関係から様々な先入観を持っている人が多くいます。

アルメニアでは、日本や中国が莫大なODAをつぎ込んでいることや、韓国ドラマがようやくこの地方でも人気になってきた関係から、概ね東洋人はプラスに見られる傾向があります。

しかし、最近のウィルス騒動の影響やアルメニアに住む非アルメニア人(ジョージア人や中東系の人々)によって、一部反東洋人の人種差別行為が見られます。

もしアルメニア語又はロシア語が話せるのであれば、冷静に「何故そのような差別的発言をするの?」と問うだけで止むことが多いですが、滅多に発生しないものの、トラブルを避けたいのであれば、無視することをお勧めします。

3.ぼったくりには要注意

アルメニアだけでなくコーカサス地方全体では有色人種が少ないです。

そして、アルメニアは発展途上国であることから、わざわざ海外からアルメニアに来るということは、お金を持っているという印象が持たれやすいです。

アルメニアは、海外に多くのディアスポラを有していることから、比較的ぼったくられることは少ないですが、やはり、タクシーや露店での買物では、現地人より割高な金額を請求されることがあります。

しかし、アルメニアは、他のコーカサス国や中東と同じように、値切る文化があります。

一見ぼったくりであると思えるようなことがあっても、一度値切ってみることをお勧めします。

ただし、近代的なスーパーやショッピングモール等は例外で値切ることはしません。

意外と値切ってみると現地人同様のレベルまで金額が下がることもありますし、人によっては、「よくぞ我々の値切り文化を知っているな!」と逆に歓迎されたりしますので、買物の楽しみの一つとしてやってみてはいかがでしょうか。

4.言語から来るトラブル

コーカサス地方を訪れる方の多くは、アルメニアの他にグルジアとアルメニアの3か国全てを回ることが多いですが、アルメニアは政治的に隣国のトルコとアゼルバイジャンと明確な敵対関係にあります(詳細は次項参照)。

アルメニア人は概ねとても温厚な人が多く、暴力沙汰等を嫌う傾向が非常に強いですが、この関係から、トルコ語やアゼルバイジャン語を話していると奇妙な目で見られるか、場合によっては敵対者として見られる可能性がありますので、注意が必要です。

また、アルメニア語は、独自の文字を持っており、街中の看板やレストランのメニューはローマ字ではなく、アルメニア文字で書かれていることが多いです。

英語もまだそれほど盛んではなく、多くの人にとって外国語はロシア語となっているので、ロシア語のサインもあります。

もしアルメニアに行かれる場合は、文字を少しだけでも学んでおくと、より楽しみやすく、生活しやすくなります。

5.歴史・政治関連の話題は要注意

アルメニアは、トルコによるアルメニア人虐殺の歴史問題やアゼルバイジャンとの領土問題から、トルコとアゼルバイジャンと敵対関係にあります。

その敵対関係は、アルメニアの東西の国境が30年以上経った今も封鎖されて、経済的に困窮させているほどであり、アルメニアの喫緊の課題になっているほどです。

アルメニアには徴兵制度があり、今でも対アゼルバイジャンと戦争状態であり、国境付近では小規模の紛争が頻繁に発生しています。

そのため、トルコやアゼルバイジャンに関する話題、アルメニア人虐殺に関する話題をすると、かなり加熱した感情的な議論になりやすいです。

もし話題を避けられるのであれば避けることをお勧めし、アルメニア人側から話を振られた場合は、反対はせず、アルメニア人の意見に同調するようなポジションを取った方が、変なトラブルに巻き込まれずに済みます。

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アルメニアでの万が一の連絡先

滅多に必要となることではないですが、万が一の時に備えて、各種緊急連絡先を知っておくと便利ですので、ここに記載します。

ギュムリ市役所

ギュムリ市役所

全般的な緊急連絡(警察・救急車・消防のどれを必要とするか不明な時):112又は911

消防 :101

警察 :102

救急車 :103

ガスサービス(ガス漏れ等): 104

在アルメニア日本大使館(通常時):+374 (0) 11 52 30 10*

在アルメニア日本大使館 (緊急時) :+374 (0) 41 43 41 45*

※アルメニア国内の電話から掛ける場合は+374の代わりに0を付けてください。日本の携帯電話(日本のSIMカード)で掛ける場合は0を入れずに+374を付けてください。

また、渡航の際はたびれじへの登録をお忘れなく。

緊急時に役立つフレーズ

また、周りに助けを求める際などに知っておくと便利な表現を記載します。

救急車: շտապ օգնության մեքենա [shtap ognut’yan mek’ena シュタップ オグヌティアン メケナ]

医者: բժիշկ [bzhishk ブジシュク]

病院: հիվանդանոց [hivandanots’ ヒヴァンダノーッツ]

薬局: դեղատուն [deghatun デガトゥン]

警察: ոստիկանություն [vostikanut’yun ヴォスィカヌトゥユン]

英語話せますか?: Անգլերեն խոսում եք? [Angleren khosum ek’? アングレレーン ホスーメック]

空港はどこですか?: Որտեղ է օդանավակայանը? [Vortegh e odanavakayany ヴォルテーゲ オダナヴァカヤンネ]

ギュムリの中央バス停

ギュムリの中央バス停

分かりません(理解できません): Չեմ հասկանում: [Ch’em haskanum チェム ハスカヌーム]

分かりません(知りません): Չգիտեմ: [Ch’gitem チュギテーム]

すみません(ごめんなさい): Ներողություն [Neroghut’yun ネログトゥユーン]

すみません(失礼します): Ներեցեք [Nerets’ek’ ネレツェーック]

手伝って貰えますか?: Կարող եք ինձ օգնել? [Karogh ek’ indz ognel? カローグ エック インズ オグネル]

助けて!: Օգնեցեք! [Ognets’ek’ オグネツェック]

救急車を呼んで!: Շտապ ոգնություն կանչեք! [Shtap vognut’yun kanch’ek’ シュタップ オグヌトゥユン カンチェック]

警察を呼んで!: Ոստիկանություն կանչեք! [Vostikanut’yun kanch’ek’ ヴォスィティカヌトゥユン カンチェック]

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まとめ:常識の範囲内で行動すれば問題ない

アルメニア人は、総じて温厚で、アルメニアで外国人が危害を加えられたというニュースは滅多にありませんが、やはり発展途上国の海外であり、我々は彼らにとってのゲストであることを考慮に入れた行動を取る必要があります。

とはいえ、常識的な行動を取っていて、暗い路地裏に一人で入ったり、不要に喧嘩を招くような話題をしない限りは、特に日本にいるのと変わらない程安全な国です。

敬意をもって接すれば、相手も敬意をもって接してくれます。

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