語学力を磨きたい知識や技能を身に付けたい、既にある能力をベルギーで活かしたい等これから短期長期滞在を予定されている方の動機や背景は様々だと思います。
今回はベルギーで生活される全ての方に必要になる財やサービス、お金のお話です。
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ベルギーはお金持ち!?移住後はどんな生活が待ってるの?
ヨーロッパで生活をするイメージをされてみて日本より生活費が安くなるなと考える人は少ないのでは無いのでしょうか。
サマーホリデーには真っ青な海に白く統一された家並みやを眺めながら美しい砂浜でビールやシャンパンを楽しむ優雅な長期休暇を取り、クリスマスともなればロマネスク様式にゴシック様式、バロック様式と歴史的建造物は華やかに彩られクリスマスマーケットでは伝統工芸品や郷土料理の屋台を楽しみ、装飾の施された大きなクリスマスツリーの近くで豪華なクリスマスディナーを家族で楽しむ。
なんだか豊かに映る生活スタイルですよね。
ベルギー人はお金持ちなのでしょうか、物価が安いのでしょうか。
ベルギーの物価は日本の100円ショップの様な薄利多売産業はありませんが、ほぼ日本と変わりません。
経済状態については元内閣総理大臣松方正義氏がかつてベルギーの銀行をモデルに日本銀行を作ったとされる頃は非常に強い経済でしたが現在のベルギー経済は経済成長率、一人当たりGDPや消費者物価指数、また高齢者数までも日本とよく似ているのです。
税金は高いの?個人所得税が50%ってウソホント?
まずはベルギーで働き所得を得た時に必ず支払う所得税についてです。
ベルギーでは源泉所得に対し25%から50%の課税制度が設定されており、
10,860EURO以下は25%
10,860EURO超えから12,470EURO以下:30%
12,470EURO超えから20,780EURO以下:40%
20,780EURO超えから38,080EURO以下:45%
38,080EURO超え:50%
とされ更に
地方税4~8.8%が加わり最大64%が所得から引かれます。
所得税についてはぴんと来なくても消費税が21%では留学や長期滞在には高いな、と思われたかと思いますが日本と比べ高い社会保障制度や教育等の生活インフラの充実で税金は還元されているのです。
また労働以外の所得に株式投資がありますが、長期保有の売買についてはキャピタルゲインがほぼ0%です。
タクシーは全てメルセデス?!車社会の交通費
ヨーロッパへ訪れた事のある方ならご存知だと思いますがタクシーは概ねメルセデスベンツのSクラスです。その他はジャガーやBMWと日本なら憧れの高級車がベルギーでは「taxi」と付け走行しています。
日本と大きく異なるのは2km 800円前後からでは乗る事は出来ません、噂では最低でも5,000円はかかるとの事ですが、いくらなのか正確に知りたい方はベルギーにいらした際には是非ご利用下さい。
車社会のベルギーでは自家用車以外の交通手段はトラムと呼ばれる路面電車か鉄道、地下鉄バスになります。
鉄道は距離により値段は異なりますが、近ければオランダでも往復10EURO前後で行ける事もあります。
バス・トラム・地下鉄は一時間以内の乗車はコンビネーション自由で3EUROです。
こちらは携帯電話でsmsを送信し乗車チケットが直ぐに送り返されるシステムを利用すれば1.8EUROで乗り降り自由です。
高速道路は完全に無料で、駐車場もほとんどが無料か二時間止めても数EUROですので車の手配が着くならば車での移動が正確で割り安になります。
ベルギーでの食費はいくらかかるの?食品は高いの安いの?
まずベルギーの標準税率は21%です。
レストランなどでの外食には21%の消費税を支払うようになります。
数字だけ見ると高いと感じられるかも知れませんがベルギーではチップはありません。価格も日本と同じ程度で安いお店もあれば高級レストランもあります。
外食については、お水が日本とは異なり無料でサービスされる事はありません。
お水を下さいと言う時はメニューの中から選んでオーダーをして下さいね、お値段は3EURO以下がほとんどです。
またスーパー等で購入のお買い物では軽減税率6%が適用されているので、鮮魚等一部を除く食品は6%の消費税で購入をする事が出来ます。
ベルギーにおける第一次産業に占める割合は0.8%と意外に日本よりも低い数字になりますがトマトや玉ねぎ、じゃがいもは1kg1.5EURO程から、またバターは日本なら1,000円を超えてしまいそうなフランス産バター等も2EUROから3EURO程で購入が出来、牛乳も種類豊富で1EURO程になります。
パンもとても安バターを使うクロワッサンも安ければ70セント程でスーパーに並びます。
そして何故か高いのはアイスです
日本なら50円でも高そうな質のアイスが2EURO近くします。アイスはスーパーで買うなら箱買いをお薦め致します。
格段に高くなるのはサーモンなどの海鮮の値段ですがベルギー領海の小ささを考えると納得頂けると思います。
そしてひとつ欠かせない生活費はレストラン等外出時のお手洗い使用料が必要になります。
ベルギーや周辺諸国ではお手洗いは無料ではありません。
50cent程ですがお手洗いの前で座り待つおばあさんに使用時には毎回必ず支払う必要があります。必ずコインは持ち歩きましょう。
気になる家賃や光熱費、冬の暖房や夏のクーラーは?
暖房代や冷房代
夏の気温が25度に届く事があまり無いベルギーでクーラー代の心配はまずありませんが、必要となるのは冬の暖房代ですが暖房はセントラルヒーティングが一般的です。
これは設置されたボイラー等から必要な場所へ熱を届けるシステムですが、マンションに住み、上や下の階に居住者が居た場合や配管箇所に近ければ使用していなくても部屋や床が勝手に暖まってくれている事が多く、冬場でも暖房をオンにしなくても火照るくらいに暖を取れる事があります。
これについては運次第ですがベルギーと言う高緯度生活に冷暖房費0!何て事もあるかも知れませんね。
家賃は?
次に家賃ですがベルギーの家賃相場は一部の地域を除けば日本のベッドタウン程の価格が一般的です。
ガレージや駐車場が付き2~3LDKで10数万円で賃貸出来、日本の様な礼金の制度は無く敷金は1ヶ月から2ヶ月の前払いが一般的です。
賃貸で気を付けなければならないのは、解約半年前に伝えなければならない1年契約か9年契約と驚くほどの短期か長期契約です。
また途中の解約にはペナルティも発生します。契約前にはきちんと確認しておきましょう。
また一定所得があれば銀行からの融資は受けやすいのでベルギーでは70%程が賃貸でなく家は購入し転売を繰り返します。
土地の価格は安定的なので不動産投資は今のベルギー人には一般的な資金管理です。
怪我や病気はどうなるの?知っておきたい医療費や教育費
ベルギーで病院にかかった場合はまず立て替え払いをした後に加入している保険会社に払い戻しを請求します。
医療費については医療行為の内容により異なるのですが風邪を引いたと往診を頼んでも70EURO程です。
出産について
また筆者はベルギーにて出産経験者ですが妊婦検診は初診時でも50EURO、妊婦検診は30EUROのみの支払いで毎回21EURO程払い戻しがありました。
出産についても個室で無痛分娩を選びましたが1,000~1,500EURO程で保険で支払われ実質自己負担もありませんでした。
各国医療制度の特典は異なると思いますが払い戻し金を抜きに請求金額だけを見てもベルギーの医療費は安い物です。
子供の医療費もほとんど無償提供
気になる教育についてですが世界の大学のランキングの上位に位置する大学をいくつも持つベルギーですが義務教育は無料、義務教育後中等教育、高等教育と無料では無いものの教育費の公費負担割合は1位フィンランド、2位オーストリア、3位アイルランドに続き、4位ベルギーとなっています。
300万円もあれば大学卒業までの学費は充分です。
上位の顔ぶれは税金の高い国としても上位にランクインしているのですが、日本も税金の高い国として名を知らせながら教育の公費負担割合ではかなり下の方になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
経済的には似ていながら個人への課税額の多いベルギーでは高速道路が無料、教育や医療や失業時生活保護等の社会保障システムが充実しています。
労働力についても高い最低賃金や1日法定労働時間は7時間、有給も取りやすいので年間を通し週4日勤務スタイルを作る事も可能で失業時にも就労時と変わらぬ生活を維持出来ます。
これらを人件費と踏まえ物の値段が決まる流れを考えるとやや高い物の値段も極端なデフレやインフレの無い適性価格だと考えていただけるかと思います。
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