ネパールに移住する日本人なんているの? とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、タイやマレーシアに比べれば、人数としては少ないでしょう。
でも、ネパールって実は、熱烈ファンが多い国なのです。
日本が忘れてしまいつつあるものが、今でも存在する国、ネパール。そのネパールで暮らす魅力を在住者に聞きました。
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魅力1. 比較的治安がよくて生活費が安い
海外に移住しようとする時、まず、一番に気になるのは、治安と物価ではないかと思います。
治安の点では、ネパールはアジアの中では比較的治安のいい国と言っていいと思います。
治安の良さは数値などでは表すことができませんが、私は、女性一人でも出歩けるかどうか、というのが、判断する上でわかりやすいのではないかと思っています。
私は、女性ですが、カトマンズやポカラで深夜でもない限り、一人でタクシーに乗りますし、それで怖い目にあったこともありません。時々はローカルバスに乗り、ローカルな市場に買い物も行きます。
一人でアパートに暮らしても、特に不安を感じたことはありません。
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また、日本よりも物価が安いことも、移住したい人にとっては大きな魅力でしょう。
参考記事:月5万円で贅沢なの?ネパールの一ヶ月の生活費と物価を公開
留学しようとする学生さんであれば、学費や生活費は安い方がいいですし、リタイア後の長期滞在であれば、年金の範囲で生活できることが必要です。
生活費は暮らし方で随分と違うので一概に言えませんが、普通に2LDくらいの部屋に住み、自炊をメインに生活した場合、だいたい日本の3分の1から4分の1で生活していけます。
魅力2. 片言の英語ができれば、生活できる
外国に移住することを考える時、言語は重要なファクターです。暮らすからには、やはり言語によるコミュニケーションが必要になります。
そして、ネパールでの公用語はというと、ネパール語です。
ネパール語と言われても馴染みがないかもしれませんが、お隣の国、インドのヒンディー語に近い言語です。ナマステ〜という挨拶は聞いたことがある人もいるかもしれません。
参考記事:現地滞在で重宝する!ネパール語の日常会話フレーズ60選
ただ、移住するにあたってネパール語を何がなんでも覚えていかねば、と気負う必要はありません。
公用語はネパール語ですが、ここ20年ばかり、英語教育にかなり力を入れているネパール。
現在30歳以下の英語普及率は実は、アジアの中でもかなり高いはずです。
娘の同級生のネパール人の子供たちがうちへ遊びに来た時も、私に英語であいさつをちゃんとしてくれました。
タイのようにタクシードライバーが英語を理解できず、乗車拒否されるようなことはまずありません。近所の八百屋のおばちゃんだって、値段や個数や簡単な英語くらいはしゃべれます。
あと、英語が下手だからと言って、バカにされたり、うんざりされたりすることもまずありません。だって、相手も片言です。
片言同士、少ない語彙で、逆に通じやすかったりするものです。
先日片言の英語しか喋れない叔母さんと、カナダ在住でバリバリのネイティブ英語の姪っ子さんがネパールに遊びに来た時のことです。
姪っ子さんのネイティブの英語は、ネパール人には難しすぎて通じず、叔母さんのたどたどしい英語の方が会話になって、姪っ子さんが落ち込んでしまったということがありました。
だから、英語が片言でも大丈夫。
銀行や、イミグレなどの書類も英語で記入できるようになっていますし、中学レベルの英語ができれば、生活はできると思います。
魅力3. 思いっきり異国情緒が味わえる
海外に暮らしたいと思う理由は人それぞれとは思いますが、その一つに、日本とは違う文化の中で暮らしてみたい、日本ではできない経験をしたいというのがあると思います。
その欲求を満たすのに、ネパールのような最適な国は、なかなかないように思います。
ネパールでの生活は決して日本のように便利ではありません。
コンビニもないし、モールの規模も小さいし、停電の問題や、道路の舗装事情の悪さなど、短所をあげれば、きりがないほどです。
でも、日本と同じようにコンビニがあって、便利な都会に、海外に行ってまでわざわざ住みたいですか?
日本と同じくらい便利で治安がよくて、物価が安い国に暮らしたいのであれば、タイやマレーシアをおすすめします。
でも、もし、あなたが海外で暮らすことの目的として、異文化を体験したいと思っているのであれば、ぜひネパールを候補地として考えてみてください。
ネパールでは、まだまだ日々の暮らしの中に、伝統文化や宗教行事などが息づいています。
祭りを中心に、日々の生活が動いているといっても過言でないくらいです。
最近は少なくなりつつありますが、民族衣装を着ている人も、まだまだいますし(地方へ行くほどその割合は増します)、結婚式や、人生の通過儀式は今でもほとんどの人が伝統的な衣装で行います。
それぞれの祭りは、昔ながらのやり方を今でも頑なに守っているものが多く、興味深いものがあります。
伝統文化や行事に重きを置かなくなってしまった日本とは違い、ネパールではまだまだそれが生活の中で生きています。日本とは違う異文化の中で暮らしてみたいという人には、本当にオススメの国なのです。
魅力4. 人と違っていても大丈夫という懐の大きさ
そんなに伝統を大事にしている民族でありながら、多民族国家の特徴でしょうか?
他の民族に自分の文化を強要することはありません。宗教が異なっているからと差別されたり、攻撃されることもありません。
民族的には大きく分けて、鼻が高く、目がくぼんでいるインド人や中東の人の流れをくむアーリア系の民族と、モンゴ系の民族がいます。
宗教的には一番多いのはヒンズー教徒で、次に仏教、そしてイスラム教、キリスト教、土着の原始宗教と様々。
私もネパールに住み始めていろんな人に「宗教はなに?」と聞かれました。無難に「仏教徒」と答えると、「ブッダはヒンズー教の神様でもあるんだよ〜」と嬉しそうに言ってくれたりします。
私たちが、日本人の常識を押し付けようとしたり、彼らのやり方を批判したりしない限り、彼らは基本的に異文化や異なる生活習慣に関して寛大です。
人と同じでないと変な目で見られる、ネパールでは日本に比べてそういう空気はほとんどありません。
だから、私みたいに日本で変わり者と言われていた人間でも、ネパールでの生活は快適に感じられるのだと思います(笑)。
魅力5. 退屈する暇がない、ディープな人間関係
ネパールはリピーターが多い国です。
一度訪れてネパールの虜になって、毎年通い続け、ついには移住したという人を何人も知っています(かくいう私も、その一人ですが)。
何がそんなにその人たちを引きつけるのでしょう。ヒマラヤを有する雄大な自然も確かにネパールの魅力でしょうが、多くの人を何度も呼び寄せるのは、“人”の魅力に他ならないと思うのです。
ネパール人ってどんな国民? という問いに一言で答えるのは難しいのですが、ちょっと怠け者だけど、愛嬌があって、ずうずうしいけど憎めないタイプで、人懐っこくて、おせっかいでおしゃべり、というのが私の印象で、多くの人がこういう印象を持つと思います。
ネパール人は、群れておしゃべりするのが大好きな民族で、一人でいる人を見るとほっておけないおせっかいさんも多いのです。
小さな親切、大きなお世話なことも多いのですが、でも、だから、この国では、一人で退屈する暇がありません(時々、放っておいてほしいと思うこともなきにしもあらずですが)。
日本では他人は他人と、どんどん、人間関係が希薄になる傾向にあると思うのですが、ここは、本当に人間関係がディープです。
参考記事:ネパール滞在前に知るべき10の習慣と文化
面倒くさいほどディープなのですが、でも、それこそが、日本人が忘れてしまった大切なものであり、それを求めて今も多くの人がこの国を何度も訪れる理由なのです。
最後に
人は、人と関わりながら、いろんなことを学び、成長し、生きていく、そのことを身を持って実感しながら暮らせるのがネパールです。
治安がいいとか、物価が安いとか、英語が通じるとか、そういうことも、もちろん大切なのですが、それ以上に、生きている実感とか人の温かみというようなものの方が大切ではないでしょうか?
忘れかけたらネパールへ。
ここは殺伐とした都会に疲れた人にとってオアシスのような国です。
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