パナマは中南米一安全な国と言われています。
そんな事を言うと「違う」と言いたくなると思いますが、強調して言えば中南米の中では です。
それは、パナマのポリシア ナショナルが市民の安全の為頑張っているお陰です。
ポリシアとはスペイン語で警察のことです。
もちろん、日本と比べると殺人事件、強盗事件、スリや詐欺などの犯罪は桁違いに起こっています。
特に、パナマシティーや繁華街などは注意が必要です。
しかし、怖がる事はないと思います。きちんとルールを守り、夜は歩かない、危険区域には行かないなど気をつければ、安全に暮らす事ができます。
実際、私達はとても穏やかにすごしています。
観光とリタイアメントの受け入れがパナマの経済を支えています。そのため、国を上げて安全に力を入れています。
ナショナル ポリシア
国家警察のナショナルポリシアは、軍隊を持たないパナマでは、その位置も担うほどとても重要な役割をはたしています。
初めてパナマの地を踏んだ時、軍隊並みの装備をしたポリシアをみて、逆に怖かったのを思い出します。
日本の警察に相当し、三つの部隊があります。
- 捜査部門⇒司法捜査局
- 航空海上保安隊 ⇒航空、海上及び運河を管轄する保安部隊
- 国境警備隊
パナマ政府はこれらの組織を効果的に運用して治安対策に力を入れています。
単純に人口1人当たりの犯罪認知件数で 比較すると、パナマは日本の約3倍という数値だそうです。
殺人と強盗について日本と比較した場合
- 殺人は日本の約17倍
- 強盗は日本の約185倍
- 2020年中に認知した殺人は510件
高 い数値であることは間違いありません。
参照URL: パナマ在留邦人 安全の手引き
パナマ暮らし注意すべき点
パナマに限らず、海外に行く時はどこの国でも気をつけないといけないことは同じだと思います。
私達も以下のことを意識してパナマに住んでいます。
- 犯罪発生率の高い早朝、夜間における外出を避ける。
- 徒歩による単独行動や流しのタクシー利用を避ける。
- 危険な地区にはいかない。
- 時間と場所を選んだ行動を心掛ける。
- 高価なバックや時計など身につけない。
心がけ一つで変わってきますので、これらの点をしっかり意識しておくことは大切です。
パナマシティの治安は?
私達は用事がない限り、パナマシティにはいきません。
昼間は安全になりましたが、なるべく危険を避けたいため足が遠のいてしまいます。
しかし、来た当初に比べるとインフラ整備も進み安全になってきています。
地下鉄も開通し、メトロバスと地下鉄も連帯して立派になりました。
現金払いではなく、プリペイドカード式になっています。
旧市街のカスコビエホと新市街を結ぶ海岸線沿いの公園では、夕方になるとマラソン、自転車、犬の散歩などスポーツを楽しんでいる人達が沢山います。
そこは先進国と変わりません。みなさん、とても優雅に時間を過ごしています。
カスコビエホの旧市街地は、私の好きな街です。
私達はパナマシティに行く時は、この旧市街地のホテルによく泊まります。
スペインの植民地時代に機能していた街並みが残っている歴史的・文化的に重要な地区で、世界遺産に登録されています。
こちらも来た当初はまだ整備の途中で怖かったのですが、今は立派になりました。
ヨーロッパの街並みを思わせる素敵な街です。
しかし、隣接した地区に行くと、残念ながらまだ貧困街が残っています。
そこは少年ゲリラ団のアジトになっており非常に治安が悪いので気をつけなければいけません。
パナマ市の危険な地区
旧市街の特別注意エリア
- エル・チョリージョ 地区
- サンタ・アナ地区
- カリドニア地区
- クルンドゥ地区
深夜、素行不良者も徘徊する繁華街エリア
- ベジャ・ビスタ地区のウルグアイ通りやベネト 通り
このような地区を車で通った時、地図を確認するため止まったら、お友達に絶対に止まっては行けないと注意されました。
大通りだったので大丈夫だと思ったのですが、その時、危ない場所をきちんと把握することも大切だなと思いました。
パナマ人でもこのような場所は注意しています。
ついつい慣れて油断しがちですが、常に意識し行動しなくてはいけないなと反省しました。
麻薬に手を出さない
当たり前ですが、パナマは麻薬を運ぶ通り道になっています。
その為、日本より麻薬は身近にあります。
Policía Nacional のツイッターをフォローしていますが、毎日のように逮捕者がいます。
麻薬を購入(使用)した場合の厳罰
- 麻薬の運搬10~15年
- 使用目的所持1~3年の禁固刑
皆さんもよくご存知だと思いますが、見知ら ぬ人から荷物を預けられ、麻薬の運び屋にされ、空港等で逮捕される事案もありますので十分注意してください。
国境の町
パナマはコスタリカとコロンビアに隣接しています。
コスタリカ側にはイミグレーションがあり、行き来ができます。
問題はコロンビア側です。コロンビア側とは行き来ができません。
そこは、国境警備隊の監視が十分行き届かない密林地帯であるため、コロンビアから越境してくる犯罪組織のメンバーが麻薬の密輸等を行っている地域です。
外務省の危険レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
最新は「外務省 安全ホームページ」をご確認ください。
その他、気をつける町
- チリキ県ダビ市
- 西パナマ県ラ・チョレーラ市
- 西パナマ県アライハン市
- コロン県コロン市
外務省危険レベル1:十分注意してください
チリキ県ダビ市
この町はコスタリカ側にあります。
パナマで三番目に大きい町で、国内線の飛行場があります。
パナマシティから車で6時間、飛行機で1時間の町です。
私達の住んでる町から車で40分です。パナマシティと同じで危険な区域に行かないように気をつけ、夜は出歩かないなど気をつけてます。
コストコと同じ系列のプライススマートや大きいモール、病院などがあるので1ヶ月に1、2回ほど行く事がありますが、昼間に行動している分には問題ありません。
しかし、何度も言いますが、麻薬組織とつながりのあるパンディージャス (青少年凶悪犯罪集団)がいるので、そのような地区にはいかない、夜は出歩かないなど油断してはいけません。
コロン県コロン市
パナマの治安を語る上でこの町の事をわすれてはいけません。
パナマ運河のカリブ海側の閘門のある町です。
香港に次ぐ世界第二の規模の免税地区があります。
そして、あまり知られてませんが、世界で最初の大陸横断鉄道ができた町ですよ。
パナマシティとコロン市を結ぶパナマ鉄道は1時間で行き来できます。
植民地時代の要塞があり、ポルトベロとサン・ロレンソは共に世界文化遺産に登録されています。
この町はクルーズ船の停泊地になっています。
このように、パナマにとっても、世界にとっても重要な位置にあるコロン市は、スペイン植民地時代にアフリカから連れてこられた奴隷の子孫が多く暮らしています。
その簡単なアクセスから、カリブ海側からの人々の流入が治安を悪くしているようです。
麻薬の密輸入も後を絶たないようです。
近年は政府も力を入れ、インフラ整備を進め、貧困層に住まいを与えたり、治安改善に勤めてます。
初めてコロンのフリーゾーンに行くためにこの地を訪れた時、違う国に来たのかと思うほどでした。流石、黒人文化を受け継いでる町だなと思いましたよ。
数年前に比べると町の雰囲気は随分変わったと思います。
デモやストライキが起きる
この記事を書いている現在も全国的にデモが起きています。
それは、物価の上昇に対する不満です。
それに対し、何の対策も取らない政府に対する国民の怒りです。
デモやストライキが起きるといえば、怖いと思うかもしれませんが、これは、彼らの主張の表現で普通に行われています。
ある日、子供のスクールバスの運転手が皆で町の入口をふさいで抗議していました。
彼らの主張は、町の道路の工事が長すぎる為だと言うのですから、びっくりです。
確かに子供をピックアップする時間もかかるし、車にもダメージを与えるから、運転手からしたら大変ですよね。
道をふさぐ抗議デモなので、そのデモに出くわしてしまったら何時間も待たされるはめになります。
現在、行われているデモも、アメリカンハイウェイを封鎖してる為、物資の流通に影響が出てきています。
そのため、政府は10個の主食品に対し援助する方針を打ち出してきました。
滅多にありませんが、コロン地区などではエスカレートする事がある様ですので気をつけなければいけません。
日本人の私達からすると考えられませんが、他の国でもよく見かける光景かもしれません。
私達の住んでる町での体験談(良い話)
ここまで読んでこられた方は、やっぱりパナマは怖い国だなと思ったことでしょう。
そこで、住んでる町であったちょっといい話をしますね。
知り合いがタクシーで財布、パスポートなど入ったカバンを忘れ、途方にくれ乗った場所に戻ったら、そのタクシーの運転手さんがその場所で知り合いが来るのを待っていたそうです。
私も、レストランで小銭入れを忘れた事があり、諦めていたのですが戻ったらちゃんとレジで預かってて感動したことがあります。
書いたように、怖い場所もあります。確かに日本より治安は悪いです。
しかし、私達はとてもトランキーロで過ごしています。
トランキーロとは落ち着いてとかゆっくりを意味するスペイン語です。
それは、住む場所を選ぶことが大切だと思います。
住んでるコンドはリタイアメントの移住者だけです。なのでコンドの中は英語、外に出るとスペイン語と、私の原語はスパングリュシュです。
もちろん、パナマに住んでいるのでパナマニアンとの交流も大切です。
大使館に紹介してもらった翻訳者の方に、パナマニアンの中流のお友達を作った方が良いよ、と言われました。
来たばかりの私にはその意味がよく分かりませんでした。
しかし、今なら分かります。ほんとに、いろいろ助けてもらっています。
日本ではまだ認知されていませんが、アメリカやヨーロッパの人達には人気のパナマです。
The World’s Best Places to Retire in 2022 では輝く1位に選ばれましたよ。
これからもお分かりのように、危険な場所や夜出歩かないなど、基本的なことに気をつければ穏やかに住むことが出来ると思います。
参照URL:The World’s Best Places to Retire in 2022
緊急のトラブル時の対処方法
緊急時のスペイン語
(1)泥棒:ラドロン(ladrón)
(2)助けて:ソコーロ(socorro)
(3)警察:ポリシア(policía)
(4)パトカー:パトルージャ(patrulla)
(5)病院:オスピタル(hospital)
(6)救急車:アンブランシア(ambulancia)
(7)日本大使館:エンバハーダ・デル・ハポン(Embajada del Japón)
緊急発生時の連絡先
★警 察: 104(国家警察:POLICIA NACIONAL/日本警察110番に相当)
★消 防: 103(消防隊:CUERPO DE BOMBEROS)
★救急車: 911(SUME:SISTEMA UNICO DE MANEJO DE EMERGENCIAS) *455(赤十字:CRUZ ROJA)
★災 害:*335(SINAPROC:SISTEMA NACIONAL DE PROTECCION CIVIL)
在パナマ日本国大使館
Embajada de Japón en Panamá
Tel: (507)263-6155
在パナマ日本国大使館の在留邦人安全の手引き及び緊急事態発生時の連絡先を参照
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