パキスタンの食文化と習慣。代表的な美味しい料理やハラールフードについて

パキスタンの食文化と習慣。代表的なパキスタン料理やハラールフードとは

パキスタンはイスラム教の国です。

イスラム教には、「ハラール」と「ハラーム」という概念があります。

人の生き方・行動のみならず、食材や食べ物、食品の製造工程に関してもこの区別があります。

一体これらはどんな意味なのでしょうか?

この概念無しで食べていくことはできません。

そして、どんな食べ物があるのでしょうか?

パキスタンの代表的な美味しい料理を紹介していきます。

「HALAL:ハラール」とは?

イスラム法において「合法なもの」という意味です。

食べ物に関してだけではなく、生活や行動についても「ハラール」の概念があります。

食肉に関して言えば、「イスラム法に従って屠畜された、正規の手順に従って屠畜」された鶏・牛・羊・ヤギなどです。

もっと詳しく言えば、鶏一羽ずつ、牛一頭ずつ、クルアーンにある言葉を唱えながら喉(急所)に、横に刃物を入れます。

これが「ハラール肉」です。

他の食べ物、例えば魚や野菜・果物はハラールになりますが、細かい規定があります(毒性がないか・肥料もハラールかなど)。

下の写真は、私がまさに今、口にしているジュースやビスケットなどについているハラールマークです。

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「HARAM:ハラーム」とは?

イスラム法においてハラームとは「合法でないもの、禁じられたもの」という意味です。

ハラールと同様、生活や行動、事にもハラームの概念があります。

ご存じの方も多いかと思いますが、イスラム教では「豚」・「アルコール」はハラームなので食することができません。

豚肉そのものでなくとも、豚肉由来の食品も口にすることができません。

製造過程で「ハラール」以外の物が使われたり、触れたりしたらそれは「ハラール」ではなくなります。

上記にあるようなハラールマークを製品につけることはできません。

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ハラール・ハラームまとめ

パキスタンはイスラム教の国なので、流通している食品は基本、全て「ハラール」になります。

上記の写真にあるように、きちんとハラールマークがついています。

なので、日本に住んでいた頃のように、スーパーで原材料表示を全て読み、主人に訳して・・、全ての食品に対して神経質になって・・といった面倒なことは一切ないです。

しかしながら、イスラム教シーア派・イスマイリー派などの宗派では、一部、ハラールの食肉でなくとも食する人がいるので、これらの宗派の人が多く住む地域などでは注意が必要です。

また、調味料に含まれる少量微量のアルコールは、完全なハラームではないとの見解もあるようです。

私の住む北部地域では、ワインなどの醸造酒が作られている場所があるようです。

また、イスラムでは手で食べるのが一般的ですが、左手は不浄と考えられていますので、食事では右手のみを使います。生まれつき左利きの子供は、食べるときは右手で!と矯正されます。

パキスタン料理の代表:カライ、ビリヤニ、プラウ、シークカバブ。マサラ(スパイス)がおいしい!!

カライ

カライとは、いわゆる「カレー」のことです。

チキンカライ・ビーフカライ・マトンカライなどがあります。

パキスタン全土で好まれていますが、味には地域差があります。

青唐辛子がそのままの原型で沢山入っているものもあれば、マイルドな味のものもあります。

カライは基本、ライスとではなくチャパティで食べます。

インド料理ではよく「ナン」でカレーを食べますよね、パキスタンでは「ナン」ではなく「チャパティ」または「ロティ」と呼ばれ、サンダルの形ではなく、きれいな円形をしています。

レストランで食べると、カライが鉄鍋で出てきます。

下の写真はレストランでのマトンカライ。

マトンカライ

ビリヤニ

ビリヤニは米料理です。

バスマティライスとビリヤニのソースベースを分けて作り、最後に1つの鍋でバスマティライス、次にビリヤニソース、という風に層状に重ねていき仕上げます。

主にチキンが使われますが、マトンやビーフの場合もあります。

ビリヤニマサラを使います。(色々なマサラがミックスされている)

下の写真は普通に手に入るビリヤニマサラのパッケージ。

ビリヤニマサラのパッケージ

プラウ

プラウも米料理です。

ビリヤニと異なるのは、具材を全て一緒に米と炊きこむことです。こちらもバスマティライスを使います。

主にガラムマサラが使われます。チキンを入れたり、野菜だけだったりと、バリエーションは豊富です。

シークカバブ

シークカバブは肉料理です。

鶏肉、牛肉などマサラで味付けしたものを、串に刺して炭でグリルしたものです。

鶏一羽丸焼きもあり、牛肉をサイコロ状にしたものもあり、ほんとに美味しい。

シークカバブもロティと一緒に食べます。コリアンダーや塩をミックスしたヨーグルトにつけて食べることもあります。

インドやイスラム圏の国々でも同じ料理がありますが、やはり地域差があります。

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小腹がすいたときは、チャット、パコラ、サムサ

チャット

茹でたひよこ豆とジャガイモ、みじん切りの玉ねぎとトマトをヨーグルトと塩とチャットマサラで味付けしたものです。辛いのが好きな人は、フレッシュの青唐辛子を刻んで沢山いれます。

下の写真は家庭でのチャット。

チャット

パコラ

薄くスライスしたジャガイモを、ひよこ豆の粉(ベサン)で作ったタネにつけて油で揚げます。玉ねぎバージョンもあります。まるで天ぷらのようにもみえます。

サモサ

インド料理レストランにもありますよね。もちろんパキスタンでもポピュラーです。

三角形で、小さかったり大きかったり。簡単に、どこでも外で買えるのでいつでも好きな時に食べれます。

下の写真は家庭でのもの。

左からサモサ、左上チャッパルカバブ、真ん中カシューパコラ(玉ねぎパコラ)

サモサ

これらは全て、インド料理とほぼ同じです。

そして、食後は必ず「チャイ」です(ミルクティー)。脂肪分の多い牛乳で作ると、コクがあって美味しいチャイができあがります。たまにショウガやカルダモンを加えたりして、風味は違えどこれまた美味しいチャイになります。

なんと、チャイに砂糖ではなく塩を入れて飲む地域もあります。

また、きれいなピンク色をしたチャイもあります。カシミリー・チャイと呼ばれています。

パキスタンの主食は何?

パキスタンでは、インドや他の中東諸国と同じように、主食は米と、小麦粉から作る「チャパティ」または「ロティ」です。

全粒粉も同様に使うことが多いです。

もちろん麺類もありますが、割合としては米とチャパティが多いです。

あとは、圧倒的にカレーの割合が多いです。

カライのように、水分の少ないカレー、北海道で有名なスープカレーのように水分が多いカレー、野菜をマサラで炒め煮したものなどがいわゆる「おかず」になります。

日本のように多種多様な料理を大皿小皿に一人分ずつ分けて提供することはありません。

小麦粉文化なので、粉から色々な物を作ります。「チャパティ」「ナン」「パラタ」サモサの生地も、もちろん粉から作ります。

下の写真はパキスタンで一般的な米、バスマティライス。

バスマティライス

下の写真はバスマティ・セーラ。バスマティライスに変わりはないのですが、「プラウ」や「ビリヤニ」などの米料理に向いている種類のバスマティライスです。

普通のバスマティライスより、煮炊きしても形が崩れないのが特徴です。

米の粒を見てみると、透き通って奇麗なのがわかります。

自宅に実物がなかったので、写真を撮れませんでしたが、「トタ チャワル」という、粒が小さめのお米もあります。値段はバスマティライスより安めです。

季節のフルーツを楽しめる

四季のあるパキスタン、国土の広いパキスタンには色々なフルーツがあります。

中でも、小型のマンゴーは糖度が高くねっとりとして美味。そのまま食べても、フレッシュジュースでも楽しめます。特に夏がおいしいです。

バナナは一年中楽しめます。モンキーバナナよりも少し大きめのものがよく流通しています。

初夏にかけてはスイカがおすすめです。大きいもの、小さいものもあります。ラマダーン(断食月)中は、毎日かぶりつきます!(笑)

その他、グアバ・リンゴ・ブドウ・ザクロ・あんず・もも・オレンジ・メロン・桑の実、

果物ではありませんが、サトウキビを小さくカットしたものは食べ始めると止まらず、病みつきになります。

私の住む北部地域:ギルギット・バルティスタンの料理

私の住むギルギットは、パキスタンの北部に位置しています。

ここでは、パキスタン全土共通の料理の他に、国境を接する中国の影響を受けた料理を食べることができます。

例えば「チョーマン」。これは中国語で「焼麺」のことです。いわゆる焼きそばです。

「マントゥ」は蒸し餃子です。子供も大人も大好きです。また、中国ウイグル自治区の麺料理、「ラフマン」もあります。

茹でた麺の上に具(野菜と肉のミックス)と赤トウガラシのきいたソースをかけてたべます。

ギルギット独特と言えば、シャプタル。

食べただけでは何の野菜かわからず、調理前の原型を見せてもらうと、なんと、クローバーでした。

トマトと塩で味付けをし、チャパティで食べます。

下の写真はギルギットのマントゥ。一個からでも買えます。一個10〜20PKR。

マントゥ

パキスタンの外食ってどうなの?

大都市に行けば、ケンタッキーやマクドナルド、ドミノピザなど、日本でおなじみのファーストフードも食べることができます。

ありがたいことに、全て「ハラール」です。

ピザにしても、ベーコンやサラミなどは存在しません。

地方都市でもピザのレストランはありますし、小さなレストランや屋台でバーガーを食べることができます。

女性同伴でレストランで食事する場合は、カーテンのついたファミリー用の席、または別部屋があり、女性の姿を見せないようにとの配慮がなされます。

パキスタンの主な食習慣

パキスタンでは一日三食です。

お昼の時間は日本と比べて遅く、1時半頃〜3時頃の間です。

私が執筆している日はは、断食月(ラマダーン)の真っ最中です。

日の出から日没の間、水も口にできない断食生活が一カ月続きます。

日の出(目安時間の礼拝アザーン:fajrは朝4時ちょっと過ぎ)までに食べるのをやめます。

日没(礼拝時間アザーン:iftarは夕方6時30分頃)に食べ始めます。

言い換えれば、夕方6時半過ぎ〜朝4時までは、好きなだけ食べることができます。

が、食いだめはしない方がよいです。

Iftar後はお腹が痛くなったり、頭が痛くなったりします。

体内の水分量や血糖値・電解質レベルが急激に変化するため、少しの量を少しずつ、ゆっくりと食べるのがよいとされています。

デーツやフルーツジュース、果物、ヨーグルトなど、軽い食事から食べ始めますが、なぜかみんな揚げ物類が大好きです。

パコラやフレンチフライ、サモサなど断食明けにかぶりつきます。

パキスタン料理・食事のまとめ

パキスタンで食べられているものはすべて「ハラール」です。

かつてはインドと1つの国であったため、ビリヤニやプラウ、パコラなどはインドと共通の食べ物になっています。また、イスラム圏の国々との共通性もあります。

どの料理にも香辛料(マサラ)やハーブが使われています。

また、食事中のマナーとしては、右手を使って食べること、食後はげっぷなどしないことなどがあります。

食事の最後は「チャイ」で〆。

辛いものを食べ過ぎると、胃を悪くします。美味しいからといって食べ過ぎは禁物です。油分も多いので気をつけましょう。

食べるのはもちろん楽しいですが、作れるようになると、さらに食生活が楽しくなります。

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