キャンパスがない?ベネチア・カフォスカリ大学留学の方法と面白い特徴

キャンパスがない?ベネチア・カフォスカリ大学の特徴と入学方法

筆者は、この記事を執筆時点(2020年1月)ベネチア大学大学院に在籍しております。

ここでは、ベネチア大学はどんな大学か、入学方法から寮の紹介、学生生活はどのようなものか、紹介いたします。

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ベネチア・カフォスカリ大学(Ca’ Foscari university of Venice)って?

Ca’ Foscari大学はベネチア歴史地区に位置する、総合大学です。

経済・経営・言語・人文科学をはじめ様々な学部・学科が設置されています。およそ、2万人の学生が在学しており世界各国からの外国人留学生も多数在学しています。

学科とランキング。授業料は年間20万円ほど

Ca’ Foscari大学には下記のような学部があり、イタリア語ではなく英語で授業を受けることができます。

学士課程

  • デジタル管理
  • 哲学、国際経済学
  • 経営管理
  • 経済とビジネス

修士課程

  • グローバル開発
  • 文化遺産の保全科学技術
  • 比較国際関係
  • コンピューターサイエンス(
  • 経済学科
  • 環境科学
  • ヨーロッパ、アメリカ、ポストコロニアル言語・文学
  • マーケティング
  • 言語学科
  • 科学技術

コース一覧(https://www.unive.it/pag/10478/)こちらでイタリア語・英語でコースが確認できます。

ちなみにTHE(Times higher education)が発表する世界大学ランキングでは600位台とそんなにランクが高いわけではありません。

しかし、学科別言語学のエリアでは世界でも高いレベル(50位台)を誇っています。

授業料

日本の大学に比べ、学費は安く、年間2000€(20万円ほど)です。

また、奨学金を申請することもできます。

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ベネチア大学入学。2つの方法

Ca’ Foscari大学の入学には大きく分けて2通りの方法があります。

1.自分で留学(正規留学)

現在、イタリアの大学留学手続きをサポートしてくれるエージェントはなかなかありません。

留学するとなると1から自分で手続きをしていかなくてはなりません。

ただ日本とは反対で、イタリアの大学を卒業するのは大変ですが、入学は難しくありません。

1つ条件があるとしたら英語力です。英語で開講されている学部への留学にイタリア語力は問われません。

ただし、学部にもよりますが授業・テストを英語で受ける上で必要な英語力C1(IELTS6.5~7)が問われます。

2.提携大学から交換留学

日本の多くの私立・国立大学はCa’ Foscari大学と提携を結んでいます。

毎年それらの大学から多くの学生が留学しています。

現在日本で大学在学中の方は、大学の国際センターに問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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ベネチア大学への入学プロセス

・留学申請(~12月)

Ca’ Foscari大学に留学すると決めたら、大学公式websitehttps://www.unive.it
から、申し込みをします。

9月から新学期が始まるので、前の年の12月ごろまでに完了させることをお勧めします。全てのプロセスは英語または、イタリア語で行います。成績・就学理由書・英語力証明書等の提出が必要です。

・事前選考合格

オンラインで申請した書類に不備がなければ、事前選考の合格通知が届きます。

・私費留手続きの申し込み(4月)

イタリア大学・大学院留学は、VISAの申請を含め、イタリア文化会館(ISTITUTO ITALIANO DI CULTURA)を通します。

https://studyinitaly.jp/procedure/process/regularcourse.html

Websiteから手続きの申請を行います。

・書類の準備・提出

Websiteから申し込みをしたら、書類の準備を始めます。

成績表などには外務省を通したアポストゥーユ(公文書認証)が必要です。

また、VISA申請の前に一度イタリア大使館(領事館)に出向き、サイン証明・写真証明をする必要があります。

準備には時間がかかるので、事前にどのような書類が必要か調べ早めに揃えることをお勧めします。

経験上、イタリア文化会館やイタリア領事館に電話で問い合わせをしても、教えてくれるわけではありません。イタリア生活は準備の段階から始まっていると考え、大変ですが自分で調べ書類を揃えていきましょう。

・就学VISA申請

イタリア文化会館への書類申請が完了したら、予約をとり、イタリア大使館(領事館)に出向き、VISA申請を行います。

イタリア文化会館に提出した書類とは別に新たに書類を揃える必要があります。この際1つでも書類に不備があれば、申請を受け付けてもらえない場合があるのでしっかり準備をしてください。

・出発

VISAがおりて一安心ではありません。

イタリアについてから滞在許可申請をはじめ、しなければならないことはたくさんあります。Ca’ Foscari大学では滞在許可申請のサポートがありますが、書類を確認してもらえるくらいなので全て1人でするという覚悟が必要かもしれません。

学生寮やシェアハウスも紹介してくれる。ベネチア大学での暮らし

大学には学生寮があり、事前に申請することで寮に住むことができます。

ただ、そんなにたくさんあるわけではなく倍率が高いです。

寮に住むことができなくてもベネチア内外のアパートやシェアハウスを紹介してもらうことができます。学校からは紹介のみで、契約の手続きは自分で行う必要があります。

学校の寮には、男女共用・女性のみ・男性のみ、シングルルーム・2人・3人部屋と様々な種類があります。

また、バスルームをシェアするかどうかも選択できます。全ての寮は家具付きで、学校にも近く便利です。

1人部屋は300€~500€、シェアルームの場合210€~300€ほどです。

大学の特徴

1.日本語学科

Ca’ Foscari大学にはイタリアで1番大きな日本語学科があり、多くの学生が日本語や日本文化を学習しています。彼らは、日本の歴史や文学、経済、ビジネスなど様々な分野を学習しています。

留学生は日本語の授業にチューターとして参加することもできます。イタリア語に自信がなくても、日本語や日本文化を通じて友達は作りやすいでしょう。

2.キャンパスがない!?

Ca’ Foscari大学にはまとまったキャンパスはありません。

教室・図書館・学校施設はベネチア中に点在しており、ベネチア本島自体がキャンパスだとも言われています。

だいたい、徒歩15分前後で移動可能ですが、休み時間が15分しかないので慣れるまでは教室移動が大変です。

毎年、1年生は迷子になって授業に遅れているのをよく見かけます。また、教室の入り口にはっきりしたサインがあるわけではないのでどの建物が学校の建物かわかりにくいのです。

関連記事:ベネチアの水上バス・ヴァポレットの乗り方徹底ガイド(罰金もあるので注意しよう)

3.英語で生活ができる

多くの授業は英語で受講可能です。ほとんどの学生は英語が話せ、学校内のオフィスやカフェ、食堂では英語が通じるのでイタリア語ができなくても学校生活は問題なくおくることができます。

また、Ca’ Foscariの学生であれば、100€くらいで提携校のイタリア語のクラスを取ることもできます。

4.授業スタイルと試験

授業のスタイルは講義形式で日本の大学と似ています。アメリカの大学と比べ、グループプロジェクトなどは少なく、先生が一方的に話す授業スタイルが多いです。

また、試験は1つの授業につき、同じ試験を2〜4回受けることができます。

試験を受ける時期も選ぶことができ、1度試験に合格しなくても次の機会にまた受けることができます。口頭試験も多く、教授と一対一で、話をするスタイルの試験です。

5.学校でもワイン

もちろん、学校の食堂やカフェでもお酒が飲めます。

時間帯関係なく、休み時間に友達と一杯というのも当たり前の光景です。

留学の心構え

大学にはインターナショナルオフィスがありますが、親身になって助けてくれるわけではありません。

履修登録や時間割の確認など、onlineで自分でしなければいけません。

何か質問しても、たらい回しにされることもしばしば。メールも返ってこないことが多いのです。日本の学校や機関がどれほど親切か思い知らされます。

自分の問題は自分で解決しなければいけません。学校に頼りすぎず、イタリア人の友人を作ったり、他のインターナショナルの友人を作ったりして助け合いましょう。

毎日、待ち中を歩き回りながらおくる学生生活はベネチアならでは。慣れないイタリアのシステムに戸惑うこともありますが、様々な国籍の学生と英語で学びながら、イタリア語も学ぶそんな素敵なチャンスがCa’ Foscari学校にはあります。

Ca’ Foscari大学ホームページ:https://www.unive.it/pag/13526/

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