アイルランド国内だけでなく、英語圏の国に住んでいるとアイルランド人に出会う機会がよくあります。
恋愛に発展していくこともあるかもしれませんよね。
多くの日本人は、欧米人は恋愛に対してオープンでロマンティックなイメージがあると思いますが、アイルランド人はちょっと違います。
それを期待しているとがっかりするかもしれません。
同じ島国だからか日本人と共通点もあるアイルランド人、ここでは、アイルラン人(夫)と結婚した筆者が恋愛・結婚観を紹介します。
アイルランド人の一般的な性格
アイルランド人は、とにかく明るくフレンドリーです。そして、とってもおしゃべり好きで気さくです。
カトリックの影響か人にもとても親切で、少々おせっかいな人もいるくらいです。
楽しいことが大好きで、お酒や音楽を楽しむことが得意です。
しかし、明るく朗らかな一面とは反対に、本音はなかなか言わないという部分もあります。
物事に対してはおおらか(おおざっぱとも言います)で、国自体も人々ものんびりしています。プレッシャーをかけられることも好みません。
こちらの記事「アイルランド生活を楽しくする10のこつを伝授。国民性も知っておこう!」で、より詳しくアイルランド人の性格がわかるので、参考にしてくださいね。
アイルランド人の恋愛観。意外と消極的で時間がかかる
社交的でフレンドリーなアイルランド人ですが、ひとたび恋愛となると一気に消極的になってしまいます。
アイルランド人の恋愛は、情熱的という言葉とはほど遠く、恋愛に発展していくまでにもかなり時間がかかります。
ここからは、男性と女性とに分けて特徴を紹介します。
アイルランド人男性
1. とにかくシャイ
フレンドリーで気さくですが、かなりシャイです。女性や知らない人と話す時は、口数も減り、表情も固くなってしまう人もいます。日本人男性にも共通するほど照れ屋です。
ですので、積極的に女性にアプローチすることは苦手です。
大好きなお酒の力を借りて、やっと女性にアプローチできる人も多いです。
2. ロマンティックな言葉はささやかない
基本的にシャイなので、甘い言葉やロマンティックな言葉を使うことも苦手です。恥ずかしくてできないと言う方が正しいかもしれません。もちろん、ロマンティックな状況を作ることも得意ではありません。
デートもいかにもデートと言う状況は作らず、お茶や食事をしたり、散歩や映画に行ったりと、友達と出かけるような感覚で誘います。
3. 告白はしない
これは男性女性ともにそうですが、告白をしておつきあいを始めるというスタイルを取りません。アイルランド人だけでなく、欧米人はほとんど告白をしません。友達から始まり会う機会を重ね、だんだんと愛を育んでいきます。
それゆえ、友達以上恋人未満の関係を長く持つ傾向があります。
この間はなんとももどかしいですが、気持ちを確認しようとすると微妙な返事だったりするので、焦らない方がいいようです。
ちなみに、I love youという言葉が聞けるようになるまでには随分時間がかかります。日本人が思う以上に、I love youにはかなり真剣な深い愛情表現で、おつきあいが長くなってきてようやく使う言葉のようです。
アイルランド人女性
1. 恋愛に対しては伝統的な考え
アイルランド人女性は、男性同様社交的でフレンドリーな一面の他に気の強さも持ち合わせています。
しかし、恋愛の始まりでは気の強さは発揮されず、男性からアプローチしてもらうのを待っています。恋愛に対しては、やはり女性もシャイなようです。
そして、男性からリードしてもらいたいと望んでいて、レディーファーストは当然のこと、デートの時に花束やワインのプレゼントなど、紳士的な男性を好みます。この伝統的な考えは、カトリックの影響があると言われています。
2. 積極的なアプローチは苦手
男性からのアプローチを待っているにも関わらず、あまりに積極的で露骨なアプローチは苦手です。褒められると素直に喜べないのもアイリッシュの特徴で、甘い言葉や褒め言葉でぐいぐい来られると引いてしまいます。
友達感覚で会う機会を重ねて、自然な形で愛が芽生えていく方が男女ともに合っているようです。
3. 恋人同士になったら気の強さを発揮
恋人同士と自覚してからは、女性は強さを発揮します。アイルランド人男性は基本的に温和なので、女性が引っ張っているように見えます。でもこれは、筆者が日本人だからそう見えるだけで、女性も自分の意見をはっきり言っているだけなのかもしれません。
例えば筆者の義妹は、彼とつきあいだしてすぐに誕生日を迎えたのですが、彼はすっかり忘れていました。彼女は数日後に誕生日のお祝いがなかったと彼に軽く文句を言い、後日バラの花束と食事、旅行のプレゼントまでもらいました。
日本人からすると催促にも取れる行為ですが、自分の気持ちを素直に言うのは普通のことのようです。
アイルランド人の結婚観。日本人と共通する部分あり
恋愛に対して消極的でシャイな部分は、少し日本人と共通する部分があります。しかし、結婚観や結婚生活は違う印象です。
1. 婚約期間が長い
おおらかでのんびり、プレッシャーが好きじゃないという点を表しているのが婚約期間です。
日本人は婚約してから1年前後で結婚に至る人が多いと思いますが、アイルランド人は2〜3年はあります。5年くらい婚約期間がある人もいます。
ちなみに、結婚準備にかかる期間やお金は日本とあまり変わりません。
2. 事実婚も同姓婚もあり
現在のアイルランドでは、結婚の形は自由です。日本との法的な制度の違いが大きく関係していて、色々な形の夫婦がオープンに暮らしていける社会です。
事実婚でも法的に結婚と大きな差がありません。一緒に家を購入してローンを組むこともできますし、子供がいる場合は育児手当ももらうことができます。
離婚の手続きが大変だから結婚しないという見方もありますが、できちゃった結婚でそのまま籍を入れず生活しているカップルも多いです。
同姓婚も2015年から合法化しました。世界で初めて国民投票を行ったことで当時話題になりました。
それまでも事実婚という形で一緒に生活することはできましたが、子供は持つことができませんでした。
今は正式に結婚して家族を持つ事もできます。
3. 夫婦の時間を大切にする
アイルランド人は家族の時間をとても大切にします。
仕事の残業がほとんどなく定時に家に帰る人がほとんで、男性は家事も率先して手伝ってくれます。
特に子供の学校や習い事の送迎は進んでやってくれる人が多いですし、女性も男性を上手に使う人が多いです。
また、夫婦だけの時間も大切にするので、祖父母やベビーシッターに子供を預けて夜食事に出かける夫婦が一般的です。
海外旅行も夫婦だけで行く人達もいます。
4. 離婚率はヨーロッパ1低い
アイルランドは1997年まで離婚が禁止されていました。現在では離婚はできますが、離婚するまでに4年近くかかります。別居期間や裁判をする期間が決まっているためです。
そのため、離婚率は今でも低いままです。なんと、日本より低いです。
ただ、実際には法的に離婚していなくても別居状態の人も多くいるので、数字では表れにくいのが本当のところです。
それでも、筆者の娘達の学校の親を見渡してみても、離婚している人は全体的に少ない印象です。
日本人とアイルランド人との恋愛は?
アイルランド人の恋愛・結婚観がなんとなくわかりましたでしょうか?
では、アイルランド人と日本人の恋愛スタイルはどうでしょう。筆者の夫もアイルランド人ですが、ほとんどは日本人女性とアイルランド人男性で、アイルランド人女性と日本人男性は全体の1割ほどです。
出会いの場は?
アイルランドの日本人人口は少ないので、アイルランド国内で出会う人より国外の方が多いです。オーストラリアやカナダでワーキングホリデー中にアルバイト先で出会ったり、日本の職場や友人を介して出会ったりが一般的です。そして、結婚を機にアイルランドに移住するパターンが多いです。
アイルランド国内での出会いは、パブや職場などです。
アイルランド人との恋愛を考えている人へ
筆者と友人の経験談なので日本人女性とアイルランド人男性の場合ですが、告白文化のある日本人にとっては、恋愛の始まりはもどかしく不安だと思います。
愛情表現がとにかく少ないためです。
答えを急がず、とにかく楽しい時間を沢山持つことを心がけるときっとうまくいくと思います。
おつきあい中もロマンティックな雰囲気や熱烈な愛情表現は少ないですが、誠実で信用できるはずです。結婚すれば家族思いのいい旦那さんになる人が多いので、暖かい家庭が築けると思います。
アイルランド人の恋愛・結婚観のまとめ
欧米人のイメージとは裏腹に、アイルランド人は意外とシャイなので恋愛に対しては奥手です。
フランスやイタリアのように、こちらが見ていて恥ずかしくなるほど人前でベタベタするカップルも見かけません。
恋愛の始まりはゆっくりですが、恋人同士になり結婚すると大事にされている感じが伝わり、楽しく過ごせると思います。
日本人も愛情表現は豊かな方ではありませんよね。
ですので、アイルランド人とは同じような感覚で接することができる気がします。