海外で仕事をしてみたいと思った事はありませんか?興味はあるが、海外で働くのは難しそうで不安。
という理由から、なかなか一歩を踏み出せずにいる人達もいるかもしれません。
確かに、海外で働くと、文化や言葉の違いから、日本では直面しない問題を抱える事もよくあります。
しかし、その反面、海外で働く事によって、日本では見つける事ができない新しい発見や出会いが沢山あります。
今回は、スペインで就職したいと思っている方のために、スペインで働くために知っておくと良い事を紹介します。
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スペインの仕事事情
平均給与
2016年のスペインの平均給与は€1635 (¥191,295) と日本に比べると低めです。
スペインの平均給与は地域によって大きく異なります。
以下はスペインの各自治州別の2016年度の平均月収データです。
- バスク州 : €1935 (¥226,395)
- マドリード州 : €1934 (¥226,278)
- ナバラ州 : €1732 (¥202,644)
- カタルーニャ州 : €1719 (¥201,123)
- アンダルシア州 : €1474 (¥172,458)
- カナリア州 : €1398 (¥163,566)
- エストレマドゥーラ州 : €1339 (¥156,663)
※€1=¥117
※参考:平均給与データ2016年
バスク州とエストレマドゥーラ州では、€596 (¥69,732) の差があります。
全体的に北部は南部より高めなので、多くの人が北部に仕事を探しに行きます。
マドリードやバルセロナといった都会も月収が高めで、仕事の機会も多い為、若者は都会に出る傾向にあります。
外国人にとっても、都会の方が就職できる可能性が高いので、多くの外国人が都会に住んでいます。
スペインの就職状況
2016年のスペインの失業率は19.40%と、日本の3.18%と比べると約6倍で、若者の失業率が50%と言われています。
残念ながら、このデータからすると、外国人のスペインでの就職はかなり難しいのが現実です。
その厳しい現実の中、日本人である事を武器にどういった職に就くかという事が、スペインで就職できるポイントです。
スペインでの待遇諸手当
医療保険
スペインの公的医療保険は納税者とその家族全てに適応され、公立病院へ行く場合は、医療費は全て無料です。
私立病院に行く場合は自費になります。
私立病院向けの医療保険も有りますが、これは任意の加入です。
スペインの医療費は、全て労働者からの税金で賄われています。
スペインの所得税は国と地方に分けて支払われ、計算方法も他国とは異なるので一概に何%とは言えませんが、医療保険が無料という事はその分、税金は高めだという事です。
ボーナス
ボーナスは基本は3月、6月、12月に基本給の2倍をもらえます。
しかし、残念ながら、ボーナスが無い会社も存在します。
スペインのボーナスは会社次第の様ですので、仕事に就く前にその点はしっかり確認しておく必要があります。
休暇
スペインでは有給が年間で30日取れます。
多くの人は夏に休暇を取るのですが、30日続けて取る人や、15日づつ半分に分ける人や、一週間づつ取る人等、様々です。
この30日の有給に加えて、結婚した場合は15日間の休暇がもらえます。
出産に関しては、女性の産休はもちろん、男性も15日間の休暇がもらえます。
女性の産休は、出産後16週間、出産前は職種により医師が判断します。
スペインの就労ビザ
就労ビザはスペインで正式に働く為のビザになります。
期間:
1年または2年。最高で、永住の滞在可能。
条件:
日本人あるいは日本の長期居住許可を持つ外国人であり、スペインで雇用が決まっていること
現在、スペインでの就労ビザの取得は困難だと言われています。
その理由は、雇用が決まっていなければいけないのと、雇用側がビザサポートをしてくれなければ許可が下りないからです。
スペインで就職先が見つかっても、小さな会社だと、ビザサポートをしてくれなかったり、経営上できなかったりと問題があります。
しかし、就労ビザは更新していく事で、スペインの永住権が取得可能になります。
将来スペインに永住を考えている方には魅力的なビザです。
関連記事:スペイン永住権の詳細
※就労ビザの詳細はスペイン大使館HPで確認できます。
スペインでの仕事の探し方
スペインでの仕事の探し方を3つの具体例を挙げて紹介します。
a) 日本で寿司シェフ養成学校へ行き、その学校から海外の職場を紹介してもらう
現在、日本では寿司職人を育成する学校があります。
そして、海外で日本食レストランを開店する際に、レストランのオーナーがその学校に寿司シェフを紹介してもらう、というのがよくあるます。
実際に、この学校を卒業後、海外で寿司シェフとして働いている方々が沢山います。
スペイン南部のある日本食レストランにも、この形で寿司シェフとして就職された方がいます。
b)スペインで語学学校や大学卒業後に観光業に就く
まずは、スペインで語学学校に行き、スペイン語を学んだ後、旅行会社等に就職を試みます。
あるいは、大学で観光業を学び、その後旅行会社に就職する。という方法です。
スペインには日系の旅行会社も多く、観光業会への就職が可能です。
特に、日本人観光客の多い地域は可能性が高いようです。
c)ワーキングホリーデービザを使用してアルバイトから始める
2017年、スペイン就職希望者にとって朗報がありあました。
2017年4月にスペインと日本がワーキングホリデー協定に署名しました。
ワーキングホリデービザとは、一年間旅行や勉強をしながら、滞在費を稼ぐために仕事ができるビザです。
このビザを使って、スペイン現地でアルバイトをし、その後その会社に就職する、という事が可能です。
まだ、いつからこのワーキンングホリデービザが開始されるかはわかりませんが、近い将来この方法も可能になります。
スペイン現地採用の職種
スペインで日本人が現地採用される条件としては、日本人でなければできない、日本人だからこそできる仕事です。
その中でよく聞くのが、
- 日本食レストランの寿司シェフ
- ツアーガイド
です。
この二つはの共通点はやはり、日本人である事が仕事に生かされるという事です。
寿司シェフ
現在、スペイン全土に沢山の日本食レストランが存在します。
そして、そのレストランの多くが寿司シェフに日本人を採用している、或いは採用を希望しています。
その理由としては、日本食レストランのイメージアップも事実ですが、日本人を採用する事で、寿司だけではなく、日本食や日本文化の知識も得る事ができるからです。
ツアーガイド
2016年にスペインを訪れた日本人の数は47.4万人でした。
このように、スペインには毎年、多くに日本人観光客が訪れています。
日本語が話せる日本人ツアーガイドというのは、観光業界にとって大切な存在です。
そして、日本人観光客にとっても、現地語を話せる日本人ツアーガイドというのはありがたい存在です。
ですので、ツアーガイドは比較的就職し易い職種とされています。
働くために必要な言語について
スペインで就職するのに必要な言語は、第一にスペイン語です。
仕事によっては、ビジネス会話程度のスペイン語が必要な場合もありますが、基本的には、日常会話程度のスペイン語力は必須です。
スペイン語に加えて、地方の言葉を話せれば仕事に就き易いです。
地方の言葉とは、カタルーニャ語やバスク語などです。
カタルーニャ地方あるバルセロナではカタルーニャ語が使われているので、バルセロナでツアーガイドなどをする場合には、
カタルーニャ語を話せる事はとても有利です。
もちろん、スペイン語はスペイン全土で通用しますが、地方の言葉を使えることで、地方の人達にとけ込みやすく、
職場の同僚やクライアントなどと良い関係を築き易いのは確かです。
スペインで働く魅力
スペインで働く楽しみとしては、
- スペイン文化やスペイン流の行き方を肌で感じて学んでいける事
- 長期休暇を利用してヨーロッパを旅行できる事
- スペイン人の友人や同僚との交流ができる事
- 仕事スタイルが自由なので、自分の時間も存分に楽しめる事
等、様々です。
スペイン好きな方にとっては、現地での生活はとても魅力的で、仕事をする毎日が有意義な時間となる事でしょう。
まとめ
以上が、スペインで働くために知っておきたい7つの事です。
本文でも挙げた様に、スペインの経済状況からスペインでの就職は難しいとされています。
しかし、その様な現実の中でも、多くの日本人がスペインで仕事をしています。
スペインは日本人にとって、住み易い国ですので、スペインでの就職に興味のある方は、是非、一歩を踏み出してみて下さい。
この記事がその一歩の手助けになれば、幸いです。
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