中南米は物価が安いイメージがありますが、キューバはとても物価が高い国です。
配給制度もあるので、キューバ人と外国人では、生活にかかるお金も異なります。
また、家族の数やライフスタイルによってひと月にかかる金額は変わっていきます。
単身で住む場合でも、900CUC程度(約9万7200円)かかります。
ここでは、キューバで暮らすためにかかる費用の内訳を紹介します。(1CUC=108円、1ペソ=4.5円で計算)
キューバは二重通貨制
キューバは二重通貨制をとっています。
もともと、キューバ人が生活のために使う人民ペソと外貨との両替が可能で外国人が主に使うCUC(クックまたはセウセと発音)がありました。現在はキューバ人も外国人もどちらの通貨も使うことができます。
1CUC=24ペソで、二つの値段で表記されていることが多く、どちらで払っても同じ値段です。最初は混乱しますが、このふたつの通貨を使いこなせば、生活費を安く抑えることができるかもしれません。
1.キューバの平均賃金
キューバ人の労働者の平均月給は約3,000円程度です。キューバは社会主義の国で、ほとんどの国民が国家公務員として働いています。
ただし、平均給与が3,000円程度で生活できるのかといえば、それは無理であることが多く、外国に住んでいる家族からの仕送りに頼ったり、副業をしてどうにかお金を稼いでぎりぎりの生活をしているのが現状です。
2008年から個人で事業をすることが可能になり、レストランやタクシーの運転手など資格は100を超え、その資格の範囲であれば個人のビジネスが可能になりました。
一定の税金を政府に支払えば、たくさんお金を稼ぐこともできるようになったのです。その中でも観光にかかわる事業はお金を稼げるので人気があります。
外国人は、自営業から駐在員までひと月に稼ぐお金はばらばらです。公務員のキューバ人と違い、最低賃金などの保証もないので、平均給与という概念もありません。
2.家賃
外国人は、カサ・パルティクラルといういわゆる政府公認の民泊に泊まらないといけません。
ハバナ大学のまわりは留学生や長期滞在の方のために、割引や長期で部屋を貸してくれます。
地域的にもハバナ中心地よりで、生活には便利です。
家賃はアパートひとつ(リビング、シャワー、キッチン、寝室)一か月500から700CUC(5万4000円から7万5600円)くらい。
キッチンやシャワーが共同になるともう少し安くなります。
キューバ人の住んでいる家はほとんど持ち家です。
地方からハバナに引っ越してきたひとは部屋を借りる必要がありますが、ハバナに住んでいる人は家族と一緒に自分の家に住み続けます。日本のように一人暮らしをしている人はほとんどいません。そのため、ほとんどのキューバ人にとって家賃はありません。
3. 光熱費
光熱費は家賃に含まれていることがほとんどです。電気代は別に請求されることもありますが、大家さんとの交渉次第です。
キューバは一年中暑いので、エアコンをつかうと電気代も非常に高くなります。
エアコンつけっぱなしで一か月800ペソ(3600円)程度。
エアコンが無い家も多く、扇風機を使いますので、一番低い月で80ペソくらい、高い月は200ペソ程度です。(約360円から900円)
参考までに、キューバでガスは配給
一つの小さなガス缶で8ペソ(約35円)。配給手帳なしで買うと100ペソ程度。(450円)水は二か月に一度、8ペソ。(35円)
光熱費だけを考えると、ひとつき165ペソ(約740円)
4. 食費
生活スタイルや家族構成に最も左右されるのがこの食費ではないでしょうか。
キューバの主食はお米です。
500gで3CUCくらいのスペイン米をお店で買うこともできますし、500gで8ペソの米を買うこともできます。
果物のバナナは一本1ペソ(4.5円)。夏にはマンゴーひとつ10ペソ(45円)。アボカドひとつ15ペソ(70円)、キャベツひとたま15ペソ。
季節にもよりますが、日本で高いものがとても安く買えたりします。
配給の商品はタダではありませんがとても安く買えます。その配給で買えるのは、黒豆、砂糖(白・黒)、塩、米、スパゲティ、パン、油、鶏肉、コーヒーです。これにかかる金額はひとつき20ペソ(90円)くらいです。
配給のもらい方は人それぞれ。ひと月ごとにもらえる量が決まっているので、月の始めに全てもらう人もいれば、在庫がなくなってからもらいに行く人もいます。働いていて忙しい人や、配給所まで行けないお年寄りや障害のある人のために、代行サービスもあります。
この配給を使っても、ひと家族で一か月に400ドル程度かかります。単身で配給なしの場合、ひと月に200ドル程度でしょう。
5. 外食費
外食でも、ペソとCUCのレストランがありますが、
ほとんどがCUCで一度の食事で10CUCから20CUC(1000円から2000円程度)かかることが一般的です。
お酒を飲むともう少し高くなります。
人民ペソのレストランでも30ペソ(135円)程度でしょう。こういうレストランはオフィスの近くか、キューバ人が住む地域に多くあります。
6. 通信費
キューバでは数年前までインターネット禁止されていました。
今では、ページの検閲はあるものの、個人でインターネットを使うことができます。
家庭にもインターネットをひけるようになりました。
その通信費が月15CUC(約1600円)、接続は有料で1時間0.5CUC(約50円)です。
家にインターネットが無い場合は公共のWi-Fiスポットに行き、インターネットカードを購入し、接続します。それに加えて携帯電話の通信費です。今は3G回線が使えるので、携帯電話の通信費は以前よりかかるようになりました。
この通信費はどれだけ使うかによって差が出るものです。
20CUCから100CUC(約2000円〜10,000円)くらいが一般的でしょう。
7. 交通費
数年前から個人で車を所有することができるようになり、今は自分の車を持っている人も多くいます。
それでも車が無い人がほとんどなので、バスや乗り合いタクシーを利用します。
バスはどこまで乗っても40センターボ(約2円)です。
乗り合いタクシーはルートが決まっていて、距離によって5から20ペソまで(約20円から90円)。
これらの交通機関をくみあわせればひとつきに20CUC(約2000円)以下でしょう。
家までのタクシーを使うと一回で10CUC(約1000円)程度。日本と同じくらいの交通費になります。
8. 子育て
キューバでは共働きがほとんどです。
子供を預けるところは、
- 公立の保育園
- 個人のベビーシッター
- インターナショナルスクール
の3種類があります。
公立は無料ですが、キューバ人でなければ公立には入れません。
個人のベビーシッターは月15〜30CUC(1600円から3000円)、インターナショナルスクールは年齢によって異なりますが、一か月300〜600CUCほどかかります。
だいたいの入園条件は歩くようになってからというところがほとんどです。
9.保険
キューバ人は、医療も無料です。
ですが、これはキューバ人と永住権をもつ外国人だけです。
外国人は専用の病院に行かないといけませんし、現金またはクレジットカードで支払う必要があります。
キューバに入国の際、保険に入ることが義務付けられているので、その保険料を日本で払い、帰国した際い保険会社にかかった料金を請求するのが一般的でしょうか。
10.その他の日用品
忘れてはならないのが、その他の雑貨です。
シャンプー、せっけん、洗剤、トイレットペーパーなど、生活雑貨は安いものも高いものもありますが、キューバではあるか無いか、不確かなことがほとんどなので、ある時に買いだめすることが必要です。
毎月、こういうものに30CUC(約3000円)くらいかかります。
キューバで一人暮らしの生活費は月900CUC程度
項目 | 外国人 単身 | 四人家族(キューバ人含) |
家賃 | 500-700 CUC | なし |
光熱費 | なし | 165ペソ |
食費 | 200 CUC | 400CUC |
外食費 | 100CUC | 100CUC |
通信費 | 20-100CUC | 20-100CUC |
交通費 | 20CUC | 40CUC |
その他 | 30CUC | 50CUC |
キューバでは、日本でとても高いものが安く買えることもありますが、その反対もあります。
一般的に、キューバ人はお金持ちではなく、物がない生活をしていますから、お金をかけずに暮らしています。家の近所で食べ物を売っていたり、どこで買い物すればいいかも近所の人が教えてくれたりします。
限りなく安くすることもできますが、だいたい、単身で住む場合でも、900CUC程度(約97,200円)かかります。
キューバ人のいる家族だと約600CUC(約64,000円)。
ものが無い国だからこそ、あるもので料理を工夫したり、自分の生活スタイルにあった方法を見つけられるといいですね。
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