バングラデシュ人というと、どんなイメージを持たれますか?
日本人だと、バングラデシュという国自体にもあまり馴染みの無い人が多い中、バングラデシュ「人」となると全く想像がつかないかもしれませんね。
今回の記事では、そんなバングラデシュ人の性格や特徴を現地在住約3年、バングラデシュ人の夫をもつ筆者が、日本と比較しつつ紹介したいと思います。
1. とにかく人が大好き!圧倒的にフレンドリー
バングラデシュ人は、たとえ初対面であっても、かなりフレンドリーで人との距離感が抜群に短い人種です。
少しだけ話をした間柄というだけでも、すぐに自分の家での食事に招待したりするくらいです。
最初慣れない頃は、このフレンドリーすぎる距離感に疲れてしまう日本人も少なくないですが、自分の困っているときにはほとんどのバングラデシュ人が何の躊躇もなく助けてくれたりなど、力になってくれることも多いです。
バングラデシュ人は農耕民族の歴史からか、穏やかで優しい性格の人が多いので、謙虚で静か目な日本人にも比較的相性は合うと思います。
2. 自国・バングラデシュ愛が強い
バングラデシュ人はとにかく自分の国が大好きです!
というのも、過去に戦争で、自分の母国語を守るために戦ったという歴史もあり、バングラデシュ人としてのアイデンティティに昔から誇りを持っているのです。
バングラデシュの独立記念日には、町中のいたるところでバングラデシュの国旗を売って歩いている人で溢れているのを見ることができ、ある意味この時期の風物詩となっています。
3.バングラデシュの 最大の支援国・日本が大好き
日本ではなかなか知れ渡っていませんが、実はバングラデシュと日本の繋がりはとても強いのです。
たとえば、日本はODA(政府開発援助)で、世界中の国々の中でバングラデシュを多く支援しています。
現地では日本からのマネーで橋や地下鉄など多くのインフラが建設されている他、農業や教育、ITなど数多くの分野で、資金だけでなく人材などの面でも日本からの支援を多く受けています。
そのため、現地では日本人というだけで、熱烈な歓迎を受けます。バングラデシュ人は日本人に対して、一定以上のリスペクトを持っているのです。
現地では憧れの日本での留学や就職を目指して、日本語を勉強している学生がたくさんいます。
そして実は、バングラデシュの国旗は、緑色の地に中心に赤色の丸が位置しているデザインとなっています。そうです、バングラデシュの国旗は、日本の日の丸国旗を真似て作られているのです。
日本だとなかなかバングラデシュを意識する機会はありませんが、バングラデシュでは日本のファンは多くいるのです。
4. 家族や親戚との繋がりがかなり強い
日本だと、現在の家族や親戚とのつながりというと、核家族化が進んでいることもあり、疎遠気味になっている家庭も多いのではないでしょうか?
一方、現在のバングラデシュの家族感は2世代前の日本のような雰囲気です。
自分の両親や祖父母まで一緒の世帯に住んで、子育てはみんなで行ったり、祖父母の介護も、嫁を含めてみんなで協力して行ったりします。
昔ほど厳しい嫁姑関係や、「男は外で仕事、女は家を守る」のような価値観は現代ではそこまでありませんので、どちらかというと昔の日本と現代の日本の中間に近いイメージかもしれません。
他の親戚ともとても仲が良く、よくある週末の過ごし方といえば、親戚の家に遊びに行っておしゃべりをしたり一緒にご飯を食べる、といった過ごし方が多いです。
5. みんな子供が大好き
上記4.で紹介した事項に関連しますが、昔から小さな子供と触れ合う機会がとても多いため、バングラデシュ人みんなが子供に慣れており、好きな人が多いです。
日本だと自分が子持ちでない限り、子供と触れ合う機会がなかなか無いためか、子供の扱い方がわからないどころか、公共の場で子供が泣いていたりしても冷たい対応しかできない人も少なくないですよね。
バングラデシュに住んでいると、例えばレストランに小さい子連れで行っても、お店の人が子供をあやしてくれたり一緒に遊んでくれたりするなど、家族の枠を超えて地域のみんなで子供を育てているような感じです。小さな子供を育てやすい国です。
6. かなりのんびり〜な性格!
基本的に細かいことを気にしないバングラデシュ人にとっては、約束の時間に遅れてくるということは日常茶飯事です。その上交通渋滞も毎日のように発生するので、ひどい時は2~3時間ほど遅れるということもあります。
結婚式のようなフォーマルなイベントの時も、ゲストが時間通りに来場することが珍しいくらいです。
プライベートだけでなく仕事でも、始業開始時間やミーティングの場に遅れることが多く、マネジメントする側もそれを良しとする側面があるので、なかなか改善しないのが現状です。
7. 独り身は厳禁?結婚至上主義
こちらも古き良き日本の姿に似通っている側面かもしれませんが、結婚することが当たり前のバングラデシュでは、20代後半になるとお見合いなどして結婚することが普通です。
お見合い結婚でも相性が良い縁談であれば良いと思いますが、筆者が現地で見ている分には、家族からのプレッシャーに負け、「結婚する」という表面的なステータスのみ追い求め、肝心のパートナーにはきちんと目を向けずに結婚し、ハッピーではない結末を迎えるカップルも多く、問題も多いと思います。
8. 国教がイスラム教
バングラデシュの国教はイスラム教です。
国民の90%以上がイスラム教です。
そのためムスリムの教えに従い、普段は飲酒せず、豚肉は決して口にしません。
1日に5回は神様にお祈りをし、金曜はモスクに行き、女性であれば髪を含め地肌を隠すような洋服を着ます。
ラマダンと呼ばれる断食の季節には、日中は飲み物や食べ物を口にせず、神様へのお祈りに集中します。
ただし、イスラム教徒といっても人によって程度があり、上記のようなムスリムの習慣を完璧にこなす人もいれば、飲酒をしたりお祈りをしなかったり、女性でもTシャツにジーンズなど現代風な洋服を着ている人もいます。
バングラデシュはイスラム教の国といっても、比較的ユルめの国のようです。
9. お金遣いが大胆
あくまで日本人的な価値観から見て、という話になりますが、バングラデシュ人は基本的に日本人よりも貯金をする、という感覚が少なく、お金を使う時は大胆にパーっと使う人種です。
先のわからない未来よりも「今」を楽しむ方が大事という感覚なのか、将来に備えて貯金をすることは少なく、給料日に欲しかったものや食べたかった豪華な食事などに大半お金を使ったり、「イード」と呼ばれる長期休みには家族や親戚にプレゼントする用の品物を大量買いしたり、「犠牲祭」と呼ばれる宗教的なイベントでは月収の何倍もするような牛を買って、他の家庭と牛のグレードを競ったりします。
日本人とはかなり異なるバングラデシュ人の性格や特徴
日本にない良さがあって、「いいな」と感じる特徴もあったのではないでしょうか?
バングラデシュ人は、一言でいうと「古き良き時代の日本人」に似ている側面が多いと思います。戦後の、ALWAYS三丁目の夕日のような世界観を彷彿とさせるような人種です。
また、発展途上国であることや、歴史的な背景から、このようなバングラデシュ人の性格が作り上げられたのではないかと思います。
国を知る一つの手段として、現地人の性格という切り口から考えてみるのも面白いのではないかと思います。
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