ペルーはマチュピチュやナスカの地上絵が有名ですが、物価についてはあまりイメージが持ちにくいと思います。
ここでは、現地に住んでいないと分からないペルーの物価事情や生活費について、筆者の経験や友人に取材した情報をまとめ、ご紹介します。
ペルー移住や長期滞在には月々どのくらいの生活費がかかるのか?の参考にしてみてください。
ペルー人の月収は3〜10万円ほど
ペルー人の給与についてはウェブサイトなどにも情報が載っていますが、実際にペルーで友人や知人に聞くと最低賃金は950ソレス(約3万円)ということがわかりました。
実際に同じ会社のペルー人が毎月もらっている給料は、950ソレス(約3万円)でした。
大手企業では、2,000ソレス(約6万5千円)から3,000ソレス(約10万円)もらえるようです。
ファーストフード店やレストランでのアルバイトしている学生の自給は、1時間3ソレス(約90円)ほどで非常に少ないです。
ペルーで多くの給料をもらうには、大学に出て資格などをとらなくてはいけません。
日本語など語学に強い人は、現地の方の倍以上の給料をもらえるので言語を複数話せると便利です。
ペルーの家賃:3つの地域で比較
ペルーの家賃は地域によって大きく異なり、私の住む首都リマでは特に差があります。
今回は、3つの地域で比較してみたいと思います。
【ミラフローレス】富裕層が住む地域で観光地としても人気がある
ミラフローレスの家賃は、
- アパートだと2LDKで約2,800ソレス(約9万円)
- 一軒家だと4LDKで、約7,000ソレス(約23万円)
です。
ミラフローレスは日本で例えると、新宿のようなところで家賃が高いのが特徴です。
【ヘスス・マリア】日系人や日本人が多く住む地域で日本食レストランも多い
ヘスス・マリアは
- 2LDKのアパートで約2,500ソレス(約8万円)
- 4LDKの一軒家だと、約3,000ソレス(約10万円)
です。
ヘスス・マリアは日系人などお金を沢山持っている人も住んでいるため、ペルーの中でも家賃は高めとなっています。
【ロス・オリ―ボス】中級階級の方が多く住んでいる地域で空港が近い
ロス・オリ―ボスでは
- 2LDKのアパートで約650ソレス(2万円)
- 4LDKの一軒家で、約1,500ソレス(5万円)
です。
ロス・オリ―ボスは、他の2つの地域に比べると治安が悪いので家賃も安いです。
ペルーで1人暮らしをする場合の家賃
もし1人でペルーに住む場合は家賃がとても安い家もあり、私の友人は300ソレス(約1万円)の家賃で住んでいます。場所は治安があまり良くないですが、ショッピングモールや駅も近いです。
ペルーの家賃はそこまで安くなく、ペルー人にとっては給料の半分以上の金額を支払わなくてはいけない方もいるので大変みたいです。
ペルーの食材物価
ペルーの食費は日本と比べると安く、スーパーや市場でも食材が安い値段で手に入ります。
野菜や鶏肉が特に安いので、自炊をすると節約することができます。
アスパラガスは日本では高い食材ですが、ペルーでは安く売られています。飲み物も基本的に安いので、ジュースが好きな私からすると助かります。
製品名 | 値段 |
たまご(10個入り) | 2ソレス(約60円) |
キャベツ(1玉) | 1ソル(約30円) |
小麦粉(500g) | 1ソル(約30円) |
米(1kg) | 4ソレス(約120円) |
水(500ml) | 2ソレス(約60円) |
コカ・コーラ(500ml) | 2,5ソレス(約75円) |
鶏むね肉(100g) | 2ソレス(約60円) |
アスパラガス(10入り) | 4ソレス(約120円) |
外食費
ペルーで外食する際には、
- レストラン
- 屋台
の2択があります。
屋台は基本的に安いですが、レストランは場所によっては日本のレストランと同じくらいの値段することもあります。
<レストランで支払う金額>
レストランでは1皿20ソレス(約600円)ほどで、ビールは一杯10ソレス(約300円)です。
レストランではチップを支払う必要があるので、支払い総額の約1割を店員さんに支払うとよいでしょう。
値段が安いレストランもあり、個人経営のレストランは値段が安い場合があります。
ランチはスープ、ジュース、メイン料理がついて10ソレス(約300円)というお店もあります。安いだけでなく、味も美味しいので個人経営のレストランにはお世話になっています。
ペルーで美味しくない場合や、人気がないレストランはお客さんが全くいないので一目で分かります。逆に人気のある美味しレストランは、お客さんが沢山いるのでお客さんの数でいつもどこに行くか決めています。
日本のように、食べログなどのサイトがあると便利だといつも思います。
<屋台で支払う金額>
屋台ではペルー料理や、ファーストフードが売られています。
朝ごはんはパンやコーヒーが売られていて、値段は1ソル(約30円)と安いです。
お昼と夜の屋台では、ペルー料理だと5ソレス(約150円)から10ソレス(約300円)ほどかかります。この値段でボリューム満点なので、非常にお得感があります。
屋台のファーストフードの値段は、ハンバーガー1つだと3ソレス(約90円)です。ポテトフライとソーセージは、4ソレス(約120円)です。
屋台のファーストフードは基本的にサイズも大きく、1つだけでお腹がいっぱいになります。
私はペルー在住が長いので慣れましたが、日本から来たばかりの方が食べるとお腹を痛めることが多々あります。お腹を痛めるのが心配な方は、なるべく屋台ではなくレストランで食事を取った方が良いです。
ペルー人が外食する際には平日は屋台で食べて、休日はレストランに行くとという方が多いです。
毎日レストランで食事をすると、すぐにお金が無くなってしまいます。
光熱費や通信費
一人暮らしの光熱費は、
- 電気代が150ソレス(約4,500円)
- ガス代は70ソレス(約2,100円)
- 水道代は60ソレス(約1,800円)
です。
値段は人によって異なりますが、光熱費は一カ月で約280ソレス(約8,400円)ほど。
インターネットの通信費は、一カ月で150ソレス(約4,500円)。
通信速度は問題ないので、家族で使っても快適にインターネットを利用可能です。
1階から5階までの家に住む友人に通信費を尋ねると、一カ月に300ソレス(約9,000円)支払っていると言っていました。ペルーでは家を建て替えることが多いので、その場合通信費が高いプランで対応できるようです。
医療保険の費用
ペルーでは日本のように国民皆保険がありますが、国民皆保険に入れる会社は少なく保険を持っていない方が多いです。
会社の国民皆保険に入っている知人は、一カ月に25ソレス(約750円)支払っていると言っていました。
海外旅行保険は、一カ月で153ソレス(約4,550円)です。この保険を利用している人はあまり見かけませんが、デング熱や狂犬病などが起こる可能性が高いペルーでは保険があると安心です。
学校の費用
ペルーにある私立幼稚園の学費は一カ月で約150ソル(約4,500円)です。小学校は一カ月で、570ソレス(約17,000円)必要です。
公立の幼稚園・小学校は共に学費がかかりません。
私立の学校へ通わせたい場合は、学費は準備しておきたいところです。
ペルーの物価からすると、学費の値段はとても高いです。そのため、学費を滞納する人も多いようです。また、学費が払えないために学校へ通えない子供も沢山います。
公共交通機関の料金
ペルーの交通機関には、
- バス
- ミニバス
- タクシー
- モトタクシー
- メトロポリターノ
があります。各交通機関によって、値段が大きく異なります。
・バスの料金
バスには大きく2つ種類があり、大型のバスと日本のファミリーカーを改造しているミニバスがあります。
大きなバスは、3キロほどの距離だと1ソル(約30円)で乗車できます。遠くまで行く場合も、4ソレス(約120円)で乗車可能です。
ミニバスだと近い距離だと50センティモス(約15円)で、距離が長い場合は1ソル(約30円)または2ソレス(約60円)で乗車できます。
基本的にバスの料金は安いですが、ミニバス窃盗に遭う可能性があるのでおすすめできません。
・タクシーの料金
タクシーは1キロほどの距離だと、5ソレス(約150円)で乗車できるので割り勘をすると安いです。5キロ離れたところに行く場合は、10ソレス(約300円)かかります。
タクシーは乗る前に金額を運転手と交渉しますが、観光客には通常の倍以上の金額を要求してくるので気を付けてください。
モトタクシーは、バイクの後ろに大人2人が座れるイスを付けてある乗り物です。遠い距離まではいけませんが、近い距離を移動する際に利用可能です。値段は3ソレス(約90円)です。
・メトロポリターノの料金
メトロポリターノは専用レーンを走るバスで、渋滞などがあっても関係なく移動できる乗り物です。距離に関わらず2,5ソレス(約75円)と安いので、学生や会社員の方が毎日利用しています。
まとめ:ペルーの生活費は1ヶ月37,000円ほど
ペルー人の給与や家賃、食費がいくらかかるのかご紹介しました。
給与が低いにも関わらず、家賃が高いのが大きな特徴です。
野菜などの食材は安いので、ある程度給与がもらえている人は節約ができてお金を貯めることもできます。
単身の場合一カ月かかる費用は、
- 家賃が約500ソレス(約15,000円)
- 光熱費が280ソレス(約8,400円)
- 通信費が150ソレス(約4,500円)
- 食費が300ソレス(約9,000円)
で合計すると約1230ソレス(約3万7千円)かかります。
ペルーまでの航空券は高いですが、現地でかかるお金は他の国に比べると低いと思います。
観光地も沢山あるので、是非ペルーで滞在を楽しんでください。
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