キューバはいたるところで音楽が流れていて、どこでもみんな踊っている、そんなイメージでしょうか。
サルサ、革命、キューバ危機、葉巻、ラム酒などキューバについてのイメージを挙げたらたくさんありますが、実際どんな国なのか情報が少ない国だと思います。
忙しく、仕事や家事に追われていくような生活はここにはありません。
アメリカの経済封鎖や自国の経済状況の悪化もあり、思うようにものが手に入らない国です。
「買い物に行く」ではなく、「探しに行く」という表現をするのもキューバならではでしょう。それでも、たくましく、そして幸せに暮らし、人生を楽しんでいるのがキューバ人です。
そんなキューバで暮らすことの魅力を現地在住3年になる筆者からお伝えします。
1.キューバの治安の良さ
キューバは中南米の中でもかなり安全な国です。
社会主義ということもあり、暴動が起こることもありません。
90年代は停電が頻繁で、いまでも停電はありますが、その間に泥棒が入ることもありません。
停電の真っ暗闇のなかを散歩したり、外で炊き出しをする光景が今でも見られます。子供が鬼ごっこしてたりしても何の事件も起きません。
また、この国では銃やナイフなど、あらゆる武器の所持は違法です。
警察や軍隊は街中をパトロールしていますし、また近所づきあいも盛んなので、不審な人がいたらすぐに見つかって通報されてしまうのです。
みんな等しく貧乏なので盗むものがないからだ、という冗談も。
それでも観光地ではスリやひったくりはいるので注意するようにしましょう。
2. 男女の平等の社会。何歳になっても恋をする
キューバは社会主義であることから、男女による賃金の差はほとんどありません。女性も男性も外で働いています。
国会議員の女性の占める割合はなんと50%以上。
約10%の日本よりもかなり女性の社会進出が進んでいるのです。
男性ももちろん家事をします。
子供の学校の送迎、洗濯や料理をするのは男性の仕事という家庭もかなり多いのですよ。
そして何歳になっても恋をしているのです。
50代になっても女性を口説いている男性はたくさんいて、女性に尽くす男性が多いのです。
女性も何歳になっても自分は魅力的だと知って、男性から尽くされることに慣れているのも理由の一つでしょう。
3. 子育てのしやすさ
キューバでは、子供は社会の宝という考え方があります。
バスの中や公共機関で子供がぐずっても、周りの人があやしてくれます。
子供は泣いてあたりまえ、と考えているので、赤ちゃんが泣いていても近所の人は元気な証拠だと喜んでくれます。子供の泣き声で隣近所からクレーム、公共の場では冷たい目で見られることなんて一切ありません。
小さな赤ちゃんを連れた人には順番を譲ってくれたり、バスから降りるときに手を差し伸べてくれます。
知らない人でもみんなが助けてくれる環境があるので、子育ての孤独を感じたことはありません。
4. キューバのリゾート
ハバナから約二時ほどで白い砂浜と澄んだ青のビーチに行けます。
オールインクルーシブのホテルがあり、夏の時期はキューバ人と外国人でにぎわいます。
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上写真ののバラデロビーチをはじめ、キューバには美しい小島がたくさんあります。
休みの時期を、家族や友人と一緒に、ビーチに寝転び海を眺めながらモヒート片手にのんびりする。インターネットがほとんど無い国ですから、携帯電話から離れてのんびりする贅沢も味わえます。
そのほかにも、キューバ全体、洞窟や滝など、手つかずの自然もたくさんあります。乗馬やハイキングなどの自然のアクティビティも体験できますよ。
5. 無農薬野菜
キューバ産の野菜は完全無農薬です。もともと農薬を売っていないからなのですが、虫を避けるためにいろいろな工夫をしています。
売っている野菜も形は悪く傷だらけですが、それも無農薬の証。果物や野菜など、安心して食べられます。
また、旬の食材しか売っていません。
野菜は市場でしか売っていませんから、夏は果物ばかり、冬になると野菜がでてきます。
また、キューバで作っている食料品も無添加です。保存料としては昔ながらの砂糖や塩を使っているので、少し味は濃いかもしれませんが。
無農薬で無添加の生活を送っているからか、脂っこいキューバ料理を食べていても、キューバ人の肌はとてもきれいで、アレルギーのない人がとても多いのです。
添加物の入った調味料などもほとんどありません。
そのため、味付けはいたってシンプル。ニンニクとレモンと塩。それだけで十分満足し、物足りないと感じることはほとんどありません。
6. エコな生活
プラスチック容器や包装ビニール袋でごみ袋はいっぱい、うんざりしたことはありませんか。
キューバには「使い捨て」という概念がありません。アイスの容器や持ち帰りの容器はタッパーとして何度も使います。食品が包装されていたビニールも、ジップロックも洗って干して、何度でも使います。スーパーのレジ袋も穴があくまで何度も洗って使います。
最後はごみ捨てのための袋になります。
買い物をしたときに袋を無料でもらえることはほとんどないので、いつもカバンにエコバッグをもっています。
持ち帰りの食べ物を入れたり、買い物したものを入れたり、大事な書類もこのビニール袋の中、雨の日には頭にかぶってセットした髪を守る女性もいたりと、キューバではこのビニール袋はとても大事なのです。
ごみ問題をはじめとした環境問題が社会の大きな主題になる今、ここでの生活は時代を引っ張るカギになるかもしれません。
7. 直して使う
なにか日用品が壊れたとき、日本だと、壊れたから新しいものを買えばいい、と思います。家電が壊れたても同じです。
ですがキューバではそうもいきません。
新しいものが売っていないので買えないのです。みんな工夫して、直して、使い続けます。
壊れた部品も何かに利用して、なにか作れないかなといつもアイディア満載。小さなころからそういう生活なので、キューバ人はなんでも直せるのです。
街中にたくさん走るクラシックカー。
エンジンや部品はいろいろなメーカーのもので、自分で直して走らせています。車だけでなく、冷蔵庫などの家電や家のガスのパイプまで自分で直してしまう技術の高さには驚愕です。
もったいない、と物を大事に長く使うという精神は日本人の考え方にも強く結びついていることです。それでも、どんどん便利になる世界で暮らすうちに忘れかけてしまったことなのかもしれません。
キューバに移住するためのビザ情報
キューバに住みたいけどビザのことはいまいちわからないので、踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
外国人がキューバの居住ビザを手に入れるのは正直に言うととても難しいのです。
社会主義の革命が起きる前、外国人がほとんどの財産をもっていた歴史もあり、なかなか簡単にはいかないのです。
それでも、キューバに住んでいる外国人のビザには大きく分けて四つのタイプがあります。
一つ目:
複雑な手続きなくキューバで暮らせる方法です。観光ビザで30日、二回の延長ができるので最大90日までキューバで過ごし、期限ごとに外国に出るという方法です。
二つ目:
ハバナ大学などの学校のスペイン語コースに登録し、学生ビザを取る方法。
残り二つは手続きが複雑で時間がかかるうえに、一部の人にしか条件が当てはまらないので、あまり現実的ではありません。
キューバにある会社と契約をし、労働ビザを取る方法、またはキューバ人と結婚して永住権を取る方法のふたつです。
現地駐在員と曽於家族、結婚して移住したひとたちがこのタイプです。
キューバ移住生活のまとめ
キューバに来るとタイムスリップしたかのようだといわれます。
1950年代のクラシックカーが走り、街中にはアンティークなものがあふれています。その反面、最新の携帯電話を使いながら、最新のファッションや家電が増えてきました。
それでも、この国に物が少ないことは本当です。今日、店頭に並んでいるものが明日にはなくなる、そんな生活をしています。
キューバの暮らしは楽ではありません。時には牛乳を探して何店舗も店を回ったりします。
それでも、農薬や添加物など食べるものへの見えない恐怖はありません。
家事や育児、仕事に生活が押しつぶされることもありません。社会の眼を気にすることもなく、自分の持っているものや自分の状況、家族や近所との絆を大事にする生活があります。
いま生きているこの瞬間を楽しみ、生きるというのがキューバでの生活です。
日々、自分たちの生活を闘いだと表現しながらも笑い、忙しく生きていく必要がないのがキューバに暮らす魅力ではないでしょうか。
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