急速に発展しているペルーの首都、リマ。そして発展と比例してより複雑になる市内の交通網。
今回はそんなリマでの主要な交通機関をご紹介します。
UberやBeatなどの便利なタクシーアプリがすっかり普及している今ですが、ここでは以下の代表的な公共交通機関をご紹介したいと思います。
- バス
- タクシー
- メトロポリターノ
- メトロ・デ・リマ(電車)
せっかくリマに住むなら、地元のペルー人のように公共交通機関を使いこなしちゃいましょう。
※参考:1ソレス:33円
まずはペルーのバスから。利用者は一番多い!
ペルー・リマで1番の公共交通機関といえば、間違いなくバスでしょう。
地元のリマ人はバスを上手に乗り換えて、どこにでもバスで行っちゃいます。
リマのバスは3種類
バスには種類が3つあります。
それぞれ新品ピカピカのバスからこれ動くの?ってくらいボロボロのバスまでさまざまなバスが走ってます。
料金は同じなので、ピカピカのバスに乗れたらラッキー!って気持ちになります(笑)
一般的な日本の路線バス程度の大きさで、25人ほど乗れるミクロ(micro)。
そして、ミニバンを改造したような15人乗りのコンビ(combi)と呼ばれる小型バス。
目当てのバスの探し方
バスの正面上部に書いてある地名が終点、側面には経由するストリート名や目印となる地名、ショッピングモールの名前などが書かれています。
バスにはドライバーの他に、「コブラドール」と呼ばれる呼び込み兼もぎりのような係員がいます。
彼らは給料が歩合制らしいので、自分たちのバスにとにかく多くのお客さんを乗せようと、停留所に停まる度に大きな声で行き先をアナウンスしています。
なので、このコブラドールに行き先を告げればこのバスだ、とか、これじゃなくて何番のバスだ、とか教えてくれます。
車体側面に書かれているのが経由地、黄色地に書かれているの4桁の番号がバスのルート番号です。
また、最近は行き先と現在地の住所を入れるだけで何番のバスに乗れば良いのか、どこで乗り換えれば良いのかなどを教えてくれるアプリもたくさんあります。
使い方も簡単ですし、グーグルマップよりは詳しくて便利なのですが、あくまでもここはペルー。
時刻表に関してはまったくアテにならないので、乗るバスの番号を調べた上で時間に余裕を持って気長に待ちましょう。
以下は筆者が実際に使ってみて使いやすかったアプリ2つです。
バス料金の支払い方法
料金は0.5ソレス(15円〜18円)から、乗る距離によって変わってきます。
乗車すると、コブラドールが料金の徴収をしにまわってくるので、行き先を言うと料金を教えてくれて、お金と引き換えに小さな券をくれるという仕組みです。
まれにコブラドールがいないバスでは乗車の際にドライバーにお金を渡すこともあります。その際にも同じようにドライバーから券をもらいます。
ただ、この券ですが、実際には1ソレスしか払ってないのに1.5ソレス(約50円)と書かれた券を渡されたり、違うバス番号の書かれた券を渡されたりと結構適当です。
お金を払った人とまだの人の区別程度に考えられているようなので、あまり神経質にならなくても大丈夫そうです。
こちらがその切符代わりの券。
降りるときに見せるという訳でもなく、1ソルしか払ってないのに2.5ソレスの券をもらったり…とにかく適当です。
リマのバスは譲り合いの精神が根付いている
バスに限らずですが、リマでは年配の方や妊婦さん、赤ちゃん連れの人を優先するという文化が根付いています。
スーパーのレジには彼ら専用レーンがあったり、銀行でもお年寄りは並ばずに対応してもらえたりします。
みんなが当たり前のように譲っている姿は見てて気持ちがあったかくなりますし、見習いたい文化ですよね。
バスにも当然、赤いカバーのかかった優先席がありますが、普通の席であっても譲るのが当たり前。
筆者はこの事実を知らずにボーッと外を眺めていたら、コブラドールに席を譲るように声をかけられて少し恥ずかしい思いをしたことがあります…。
みなさんもリマのバス内でお年寄りを見かけたら、笑顔で席を譲ってあげましょう!
ペルーのタクシー事情
2番目に主要な交通機関としてタクシーが出てくるのが、発展途上国ならではという感じがしますね。
日本でタクシーといったら公共交通機関ではなく贅沢な乗り物というイメージがありますが、南米では料金も安く、敷居も低いのでみんな当然のように使っています。
タクシーは乗る前が1番大事!
ペルーのタクシーには日本のようなメーターというものは存在しません。基本的にドライバーとの交渉によって値段が変わります。
絶対に気をつけなければいけないことは、必ず乗る前に交渉を終わらせてから発進すること。
旅行者が日本の感覚で目的地に着いてから「いくら?」なんて聞いたら、法外な値段を請求されたなんて話もよく聞きます。
タクシーも相乗り?
リマではタクシーの看板を掲げているタクシーはもちろん、なんの印も付けずに普通の乗用車でタクシー業務を行なっているドライバーもたくさんいます。
そういったドライバー達は、歩いている人を見かけたら片っ端からクラクションを鳴らして客引きをします。窓から顔をだして大きな声でタクシー!と言ってアピールするドライバーも。
また、タクシーなのに同じ方向へ行く客が4人乗るまで発車せずに待つ、なんてドライバーも。
なるべくたくさんのお客さんを乗せた方が効率が良いのはわかりますが…こういうタクシーに乗るのはあまりオススメ出来ません。
値段の相場、交渉方法は?
値段の交渉をしようにも、相場がわからないと交渉のしようもありませんよね。見た目が外国人っぽいと、どうしても高い値段をふっかけられがちなのも事実。
そこで、現地の人はどんな風に値段を交渉してるのか、数人のペルー人に相場を聞いてみました。
平均して1キロで5ソレス(165円)、2キロで8-9ソレス(264円)というのが相場。年配の人の方が安く乗れる傾向にありました。交渉が上手くなるのでしょうか…?
しかし、ラッシュの時間帯は値段が上がるし、お客の少ない日曜日にはもう少し安く乗れることもあるとのこと。
事前に地図で現在地と目的地の距離を調べておけば、交渉するときにだいたいの相場がわかりますね。
あえてドライバーに値段を聞かずに、「〇〇まで△ソレスで行ける?」と、こちらから先に言ってしまうのも手です。もちろん車に乗り込む前に窓越しで交渉する事を忘れずに!
メトロポリターノ
メトロポリターノとは、リマ市内を南北に通る専用レーンを走る、渋滞知らずのバスのことです。
値段も安くバス停もわかりやすいので、旅行者や移住初期の人にとって一番使いやすいのが、このメトロポリターノかも知れません。
メトロポリターノの乗り方
メトロポリターノに乗るには、専用のカードが必要です。
これは日本でいうSuicaのようなもので、チャージして何度も使えます。
最初に購入するカードは4.5ソレス(148円)。
学割があり、通常の半額程度で買えるので学生の方は必見です。
そして料金は一律2.5ソレス(82円)。
バスよりは割高ですが、どこまでいっても2.5ソレスもというのは嬉しいですね。
こちらがそのカードを購入、チャージをする機械。駅の改札付近に設置されています。
こちらが改札。まるで電車の駅のようにしっかりしていますね。
通常バスとの違い
ラッシュの時間帯は、日本の満員電車のように車内がとても混み合います。また、来たバスが満員で乗ることが出来ず、何本か見逃さなければいけない時も。
それでも道路の渋滞とは無縁なので、目的地に着く時間はだいたい読むことが出来ます。
リマ市内の渋滞は、時間帯によっては本当に酷くなるので、一番時間に信用のおける交通機関と言えるかも知れません。それでも日本のように正確な時刻表などはありませんが…。
メトロ・デ・リマ(電車)
リマにも一応あるんです、電車が。
メトロ・デ・リマはリマ唯一の高架鉄道で、市内を南北に繋いでおり、東西線やその他の地域を繋ぐ線路も建設中です。
メトロ・デ・リマの乗り方
メトロ・デ・リマもメトロポリターノ同様、駅に設置されている機械でチャージ可能な専用カードを購入します。
カード購入に5ソレス(165円)、運賃は1.5ソレス〜(50円〜)です。
専用サイトでは出発駅と到着駅を入力すると時刻表がオンラインで検索できます。
路線図も各駅に貼ってありますし、線路の本数が少ないので比較的わかりやすいと思います。乗り心地もバスに比べれば快適です。
リマの電車はまだまだ発展途上
開通してまだ数年で新しいため、駅や電車も綺麗なメトロ・デ・リマ。
しかし、今はまだ駅が少ないため、「家から駅までが遠すぎる」「降りた駅から目的地までも遠く、結局バスに乗り換えなければならない」と言ったように実用性が低いのが現状です。
生活圏に駅がない人々にとってはまだまだ認知度も低く、メトロの駅の場所を尋ねたらメトロという名前のスーパーマーケットに案内されたなんて話もあるくらいです。
リマに住むペルー人でさえ乗ったことがない人が多いメトロ・デ・リマですが、それでも高架線や地下鉄が普及すればリマの社会問題である渋滞や、排気ガスによる大気汚染の緩和が期待できます。
建設も続いていますし、5年後、10年後は主要交通機関の上位になっていることでしょう。
変わり続けるペルー・リマの交通手段
急速に発展するリマの交通事情は今後もますます便利に変わっていくでしょう。
Uberなどのタクシーアプリは便利で安全で安心ですが、たまには地元のペルー人のように公共交通機関を使いこなして、人々の生活の営みやリマの発展のようすを身近に感じてみてはいかがでしょうか?
思いがけない出会いもあるかも知れませんよ。
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