日常的に停電が起こる南アフリカ。乗り切る方法と必須アイテム紹介

日常的に停電が起こる南アフリカ。乗り切る方法と必須アイテム紹介

住む国によって生活事情が違うため、長期滞在や永住が決まったらその国の情報を取得することは大切です。

特に電気や水道、ガスといったやライフラインに関するものは、生活に欠かせないため住んでから困惑しないように事前に知っておきたい情報です。

南アフリカでは時々、計画停電が不定期に実施されていますが、停電と聞くだけで憂鬱な気分になる人もいるはずです。

今回は南アフリカの停電事情や楽しく乗り切る方法、必須アイテムなど現地在住者よりお伝えします。

南アフリカの計画停電の知らせるEskom(エスコム)

南アフリカの電力会社といえばEskom(エスコム)で、日本で言う東京電力や関西電力といった大手電力会社のような位置づけになります。

Eskomですが、以前は世界でも上位を占める大手の電力会社として、近隣国のナミビアやジンバブエ、ボツワナなどにも電力を供給していました。

しかし、需要に対する電力の供給が間に合わず、計画停電を実施することになったのです。

特に2007年以降くらいから、南アフリカ国内の需要が高まったことや設備が古くなったこと、資金不足でメンテナンスが不十分など、さまざまな要因が重なりこのような対策が取られるようになりました。

計画停電の頻度

現地ではこの計画停電をLoad shedding(ロードシェディング)と呼び、Stage(ステージ)1~Stage8の指標を使い停電の範囲を表しています。

このStageは、1日に停電する時間や回数などが決められ、過去はステージ4が最高でしたが、2019年からStage8まで引き上げられました。

  • Stage1:1日に0回~1回、2時間30分の停電。
  • Stage2:1日に1回~2回、2時間30分の停電。
  • Stage3:1日に2回~3回、2時間30分の停電。
  • Stage4:1日に3回、2時間30分の停電。
  • Stage5:1日に3回、2時間30分~4時間30分の停電。
  • Stage6:1日に3回~4回、2時間30分~4時間30分の停電。
  • Stage7:1日に3回~4回、2時間30分~4時間30分の停電。
  • Stage8:1日に3回~4回、2時間30分~4時間30分の停電。

停電の時間帯はエリアによって異なり、深夜や早朝、午前、午後、夕方など、不規則に実施されますので、ラジオやアプリを使って停電時間帯を把握し行動しましょう。

寝ている深夜に停電する場合は、それほど影響はありませんが、出勤や学校の準備で忙しい早朝や夕飯時に停電すると不便を感じます。

また、計画停電の知らせを無料で受け取れるEskomのアプリをダウンロードしておくことをおススメします。

ダウンロードしたら、自分の居住地域に設定すると、何日の何時に計画停電があると知ることができ便利です。

公式サイト:Eskom(エスコム)の無料アプリ

URL:https://sepush.co.za/

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計画停電中の7つの注意事項

何気なく利用している毎日の電気。計画停電中は、普段と勝手が違うので何かと不便を強いられます。

また、計画停電中は、犯罪に巻き込まれる危険性も高いので注意が必要です。

ここでは、計画停電中に注意したいことをまとめました。

1.信号が止まる

南アフリカは日本のように、電車やバスなど公共交通機関が発達していません。

そのため、日本人の移住者や長期滞在者の多くは、車を移動手段に使うことになります。

計画停電中は信号も停電しますが、警察官が手信号を使って車を誘導することはありません。

もし、車の運転中に停電にあったら、4way stop(直進や左折優先に関係なく、先に止まった車から発信するルール)を守りましょう。

発進する時は、必ず安全確認してからゆっくり発進してください。

現地人のなかには、4way stopを苦手とする人も多く、どの車が先に止まったのか分からなくなる人もいるようです。

また、大きな交差点のある信号機は作動している場合がありますので、4way stopと混乱しないように慎重に運転しましょう。

2.ショッピングセンター

大規模なショッピングモールは、自家発電を備えているのでそれほど影響はありません。

しかし、なかにはセキュリティの関係上、停電の時間帯はお店を閉めてしまう店舗や、カードマシーンが使えないこともあるので、予め確認してから買い物をするとと安心です。

また、自家発電に変わるとき、数秒間真っ暗闇になることがありますが、驚かないようにしましょう。

3.レストラン

店舗の規模によっては、自家発電を使って調理をしてサービスをするお店も見られます。

規模の小さいカフェやレストランでは、温かい食べ物が出せずメニューが限られてしまうことがあるでしょう。

また、ショッピングセンターに併設されている店舗であっても、停電の間は飲み物だけで食事が出せないお店もあります。

大きなショッピングモール内にあるレストランでも、こういたことがあるので、食事をする目的であれば確認してから出かけましょう。

4.セキュリティーシステム

現地に住む場合、一軒家を借りることもあると思いますが、一軒家に住む時はセキュリティアラームを設置するのが一般的です。

通常、アラームにはバッテリーが搭載されているので、停電中も作動しますが、何かの拍子に作動しないことがあるので注意が必要です。

不安な時は登録しているセキュリティー会社に問い合わせ、Load shedding(ロードシェディング)時の対応やアラームシステムについて質問しておくと安心です。

セキュリティーガードのいる住宅の場合は、それほど大きな影響はありません。

強いていうなら、ゲートの開閉くらいだと思いますが、ガードマンの方が手動で開けてくれるので心配ないでしょう。

5.車の車庫(garage ガレージ)

現地では自宅に車庫がついている家も多くありますが、停電になると車庫の電源が作動せず「車が出せない!」と、慌ててしまうことになりかねません。

しかし、車庫は手動で開閉できる仕組みなので、手動での開閉を教わっておくと安心です。

また車庫から直接、家に入ることができる家もあるかと思いますが、その場合、車庫が開かないと自宅に入れないので、自宅の鍵も忘れず外出しましょう。

6.充電

スマホやノートパソコンなどの必需品はフル充電をしておきます。

Load shedding(ロードシェディング)の時間帯に合わせて充電しておけば、充電切れの心配がなくメッセージのやり取りや電話をかけることができます。

7.ホテル

ホテルやB&B、ゲストハウスなどに滞在している時は、鍵の開け方を教えてもらいましょう。

鍵穴式なら心配はありませんが、カードキーなど電気の開閉は確認が必要です。

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計画停電による市民への影響

交通機関

バスや電車は、普段通りに走っていますが、信号が止まるためバスの到着がいつもより遅れる可能性があります。

電車に関しては、もともと1日の本数が少ないのですが、停電時間帯は動かない可能性が高いので注意が必要です。

役所関係

大使館や銀行、市役所などの役所関係は、非常用電源を備えているため通常通り利用できます。

しかし、一部の銀行は非常用電源がないため、停電の時間帯は窓口を閉めてしまうことがあります。

都市部にある銀行は、停電の時間帯も開いていることが多いです。

学校・会社関係

学校は休校になることはなく、生徒は普段通りに登校します。

授業は、スマートスクリーンやプロジェクターを使いますが、停電時は黒板に切り替え授業を進めるため、それほど影響はありません。

会社は、非常用電源を備えている場合は、そのまま作業を進められますが、備えてない場合は、仕事ができないため休憩したり、電気が回復してから仕事を再開します。

また、停電の時間帯によってはその日の仕事を切り上げて、帰宅してしまう人もいます。

「仕事ができないなら帰ろう」という楽観的な性格は、南アフリカの国民性がうかがえます。

役立つ7つのアイテム

1.懐中電灯

停電の必需品といえば、懐中電灯でしょう。

特に夜間に停電が予定されている場合は、必ず必要になるので分かりやすい場所に保管すると良いですね。

一人暮らしなら1つあれば十分ですが、家族で暮らす場合は、子供がトイレに行く時やお風呂に入る時に使うことも考え2つ用意しておきましょう。

懐中電灯には、一般的なものやLEDなど広範囲を明るく照らすものなど種類が豊富なので好みのものを選ぶと良いでしょう。

2.ソーラーランタン

昼間の間に、太陽の光を充電しておくと必要な時に使うことができます。

懐中電灯の電池切れやキャンドルがない時に、ソーラーランタンがあれば周囲を明るく照らしてくれます。

お洒落なデザインなので、インテリアとして窓辺に飾っておけますし、ランタンとして使用でき一石二鳥です。

3.キャンドル

南アフリカの停電時は、ろうそくも活躍します。

現地ではさまざまな種類のキャンドルが販売されており、なかにはお洒落なキャンドルや香りに凝ったものなど停電時も楽しむことができます。

また、ろうそくは優しく照らしてくれるので癒し効果も得られますし、懐中電灯が電池切れになった時に、すぐに使えるので便利です。

キャンドルを使う時は、マッチやチャッカマンも忘れずに常備しましょう。

4.ヘッドランプ

夜間停電中に作業をしたいときは、ヘッドランプがあると便利です。

頭に周囲に懐中電灯を取り付けるため、両手が使えて作業がしやすいです。

特に冬場は暗くなる時間が早く、帰宅後に停電になってしまうと食事の準備をするのに、暗くて不便なことがあります。

そのような時、ヘッドランプがあれば両手が使えるので、いつも通りに料理が作れます。

5.小型のガスコンロ

南アフリカは、ガスラインが未発達のため、電気式のコンロが一般的です。

ガスボンベ式の調理機が設置されている家庭は停電の影響は少ないですが、電気式の場合、停電時は使えないので大変不便です。

小型のガスコンロは、小さめで場所を取りませんし、お湯を沸かしたり調理も可能です。

6.魔法瓶

計画停電の時間が分かったらケトルでお湯を沸かし、沸かしたお湯を魔法瓶で保温しておくのも良いでしょう。

2時間くらいの停電であれば、魔法便でも十分に温かいお茶やコーヒが楽しめます。

7.モバイルバッテリー

スマホの充電を忘れてしまった時や、外出中に停電に合い充電できないときは、携帯用のバッテリーがあると便利です。

どこでも充電できますし、短い時間なら何とかしのげるアイテムです。

停電時の過ごし方

停電は楽しいものではありません。

しかし、前向きに考え過ごし方を工夫することで、家族のコミュニケーションに繋がったり、有意義な時間を過ごせるものです。

退屈な停電と思わず、普段できないことをするのもおススメの過ごし方です。

・家族でゲーム

停電の時間帯が夕飯時ということもあり得ます。

夕飯を家族で済ませた後は、懐中電灯の光を頼りにボードゲームを楽しむ方法があります。

ゲームに夢中になっていると2時間はあっという間に過ぎてしまうので、停電も気になりません。

大人から子供まで楽しめるゲームを用意して、ローテーションで楽しむのも良いでしょう。

・自宅でバーベキュー

南アフリカは、週末ごとにバーベキューを楽しむ習慣があります。

停電は週末に関係なく不定期に起こるので、夕方の停電や週末のランチ時に停電になった時は、バーベキューで盛り上がるのもひとつの楽しみ方。

また、バーベキューは薪を燃やして調理するので、電気の心配もありませんし、家族団らんのひと時を過ごせます。

・ショッピング

「家で2時間30分も退屈で過ごせない」という方は、ショッピングモールで買い物やお茶をする方法もあります。

大型のショッピングモールなら、いろいろな場所を見て歩くうちに時間は、あっという間に過ぎてしまいます。

そのほか、コーヒーを飲んだりノートパソコンを持ち込んで仕事をするのも可能です。

・停電していない他のエリアへ行く

近隣のエリアで停電になっていない地域に行き、食事をしたりお茶や買い物に出かけるのも良いでしょう。

自分たちのエリアは停電しているけど、隣町は停電の時間帯が違うということはよくあります。

停電していない場所に行けば、食事や買い物も普段通りにできストレスがすくないでしょう。

・入浴する

海外は日本とに違い、シャワーで済ませてしまうことが多いですね。

普段、シャワーで済ませてしまう人は、体を休める良い機会です。

もし、停電が夜間帯ならキャンドルを灯しながら入浴するのも良い過ごし方です。

南アフリカ・計画停電のお役立ち情報のまとめ

今回は南アフリカ計画停電についてお伝えしました。

日本では災害時などに計画停電を行いますが、南アフリカは日常的に停電が起こるので情報に敏感になりましょう。

エスコムの無料アプリをダウンロードしておけば、どのエリアがいつ停電になるのかが分かりますし、停電に備えていろいろ準備ができるので便利です。

停電も考え方次第では、家族のコミュニケーションの場となり、それほど不便に感じなくなるものです。

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