中央アジアに位置するウズベキスタン。
5ヶ国と隣接するウズベキスタンには、約130もの民族が住んでおり、多民族国家としても知られています。
ウズベキスタンの首都タシケントには日本人駐在員も住んでいますが、移住している日本人はまだまだ少ないといってよいでしょう。
そんなウズベキスタンへ移住をと思い立った時に考えるのが、ビザの種類や取得方法です。
ここでは「ウズベキスタンの4種類のビザと取得方法や必要書類」についてご紹介します。
ウズベキスタンの4種類のビザ
ウズベキスタンのビザには、観光ビザ・マルチプルビザ(数次ビザ)・業務ビザ・永住ビザの4種類があります。
◆観光ビザ
ウズベキスタンへの日本人の渡航は、2018年2月から観光ビザが不要になっています。
- 滞在期間は入国日から30日間まで
- パスポートの有効残存期間がウズベキスタン出国時に3ヵ月以上必要
- パスポートの査証欄の余白が2ページ以上必要
◆マルチプルビザ(数次ビザ)
3ヵ月・6ヵ月・1年の有効期間内に定められた回数、もしくは何度でも出入国できる査証です。
移住となると30日以上を超えるため、観光ビザではなくこのマルチプルビザの申請が必要になります。
◆業務ビザ
ウズベキスタンに移住し就労する場合は、この業務ビザの申請が必要になります。
業務ビザは最大で1年まで申請可能です。
◆永住ビザ
ウズベキスタンで永住するためのビザです。
永住ビザには有効期間がなく、取得した後何度でも出入国できます。
5年以上ウズベキスタンで暮らした日本人は申請可能です。
これまでウズベキスタンに長く在住した日本人はいますが、永住ビザの申請をした日本人はいないようです。
筆者はウズベキスタン国民と既婚し、在住5年目で今後永住ビザを申請する予定であることから、永住ビザに関する必要書類などは筆者の経験から執筆しています。
ウズベキスタンの各種ビザの申請方法と必要書類
観光ビザは2018年2月から申請不要になりました。(滞在期間が入国日から30日以内の場合)
ここではそれ以外のマルチプルビザ・業務ビザ・永住ビザについてまとめます。
マルチプルビザ
就労目的ではない30日以上を超える滞在の場合、このマルチプルビザの申請が必要になります。
例えば、恋愛や結婚、婚姻後の移住で本人や家族が滞在するなどといった場合です。
筆者は結婚を機にウズベキスタンへ移住した際、このマルチプルビザで入国しました。
最初の1年目は有効期限が3ヵ月のビザしか発行されないため、年4回ビザを更新しています。
2年目以降は1年毎のビザが発行されるようになりました。
在住5年目になりますが、現在もマルチプルビザを毎年更新して在住しています。
今後は在住5年になるため、永住ビザを申請する予定です。
マルチプルビザの申請には、知り合い・婚約者または家族・会社側などの企業(以下 ウズベキスタン側)からの招聘状が必要になります。
ウズベキスタン側で必要書類とともに「オビール」(内務省外国人登録事務所)に招聘(しょうへい)状を申請してもらいます。
1.ウズベキスタン側で必要な書類
1)招聘者のパスポートのコピー
2)被招聘者のパスポートのコピー
3)申請書
約3ヵ月弱で招聘状が発行されます。
2.駐日ウズベキスタン共和国大使館で必要な書類
申請書には招聘状に記載されている照会番号の記入が必要です。
駐日ウズベキスタン共和国大使館に申請書と必要書類を提出すると、約1週間でビザが発行されます。
1)パスポート
ウズベキスタン出国日から3ヵ月以上の有効期限があることと、2ページ以上の空きページが必要です。
2)パスポートのコピー
3)申請書
ビザの申請書は、駐日ウズベキスタン共和国大使館のサイトで作成し、プリントアウトしたものを提出してください。
駐日ウズベキスタン共和国大使館: http://evisa.mfa.uz
4)写真(3.5×4.5)1枚
申請書に貼ってください
5)招聘状のコピー
6)ビザ手数料振込み後の利用明細書
業務ビザ
マルチプルビザ同様、ウズベキスタン側からの招聘状が必要になります。
ウズベキスタン側に招聘状の依頼をしてください。
1.招聘状の種類
1)現地の一般企業との面談などの場合
派遣元(日本側)会社からの渡航目的・期間・入国回数などを英語で詳細に記載されたリクエストレター
2)現地の省庁や国営機関との面談などの場合
現地の省庁や国営機関などが、現地の外務省を通して招聘手続きを進めてくれます。
3)国際会議や大会などに出られる場合
現地実行委員会などが、現地の外務省を通して招聘手続きを進めてくれます。
2.駐日ウズベキスタン共和国大使館で必要な書類
招聘状に記載されている照会番号を申請書に記入することが必要です。
駐日ウズベキスタン共和国大使館に申請書と必要書類を提出すると、約1週間でビザが発行されます。
1)パスポート
ウズベキスタン出国日から3ヵ月以上の有効期限があることと、2ページ以上の空きページが必要です。
2)パスポートのコピー
3)申請書
ビザの申請書は、駐日ウズベキスタン共和国大使館のサイトで作成し、プリントアウトしたものを提出してください。
駐日ウズベキスタン共和国大使館: http://evisa.mfa.uz
4)写真(3.5×4.5)1枚
申請書に貼ってください
5)リクエストレターもしくは招聘状のコピー
6)ビザ手数料振込み後の利用明細書
駐日ウズベキスタン共和国大使館
申請時間:月曜日~金曜日(日本国・ウズベキスタン共和国の祝日を除く)10:30~12:00 手数料:2,500円 住所:〒108-0074 東京都港区高輪2-1-52 代表電話:03-6277-2166 領事部:03-6277-3442 ウズベキスタンのビザに関する駐日ウズベキスタン共和国大使館のサイト ※申請1週間後の夕方16:00~17:00に受領予定となります。 混雑時や申請内容、現地外務省との関係上時間を要することもありますので、少なくとも出発日よりも10日以上前に申請してください。 申請は出発3ヵ月前より受付しています。 |
永住ビザ
ウズベキスタンで在住している市が管轄している「オビール」(内務省外国人登録事務所)に申請書を提出します。
後日、「オビール」(内務省外国人登録事務所)より、永住ビザに必要な書類について記載された通知が届きます。
◆永住ビザ申請に必要な書類
1)申請書
2)経歴について記載した書類
3)パスポートの全てのコピー
4)警察証明書(無犯罪証明書:法律を犯していないことと捜索人でないことの証明書)
5)在住している場所からの証明書(自身と家族全員の状態が確認できるもの)
6)世帯主と家族の同意に関する証明書(公証役場で確認された証明書)
7)世帯主のパスポートコピー
8)土地の権利書(公証役場で確認された証明書)
9)結婚証明書(公証役場で確認された証明書)
10)出生証明書(公証役場で確認された証明書)
11)納税証明書(銀行で50ドル支払った証明書)
上記の書類を揃えて、「オビール」(内務省外国人登録事務所)に提出します。
ウズベキスタンにおける滞在登録
すべてのビザで共通していえるのは、ウズベキスタンに入国後72時間以上滞在する外国人は、滞在登録をすることが義務付けられているということです。
◆ホテルに宿泊する場合:
ホテル側が滞在登録の手続きをしてくれます。
チェックイン時に滞在登録の依頼をすると、登録の証明としてホテル名と滞在日数が記載された紙が渡されます。
出国時まで紛失しないように大切に保管しておいてください。
◆ホテル以外に宿泊する場合:
賃貸住宅などに住む場合は、個人で滞在登録の手続きをする必要があります。
賃主とともに滞在する地域の「オビール」(内務省外国人登録事務所)に申請書と一緒にパスポートを提出してください。
パスポートのビザの横に滞在登録許可の明記と印が押されます。
後日、パスポートを「オビール」に引き取りに行くことになります。
ウズベキスタンでは身分証明書の携帯を!
ウズベキスタンでは、身分証明書の携帯が義務付けられています。
首都タシケントでは、至る所に警察官がおり、外出中に身分証明書の掲示を求められることがあります。
外出中には、パスポートなどの身分証明書を必ず携行してください。
その際、滞在登録の掲示も求められることがあるため、ホテルなどで滞在登録を行った紙は必ずパスポートと一緒に携行してください。
ウズベキスタンのビザについてのまとめ
ウズベキスタンの4種類のビザについてご紹介しました。
ウズベキスタンでは書類関係の申請が日本のようにスムーズではなく、何度も足を運ぶなど、多大な労力を使うことが多いです。
滞在日数が30日未満の場合はビザの申請が不要ですが、30日以上滞在する予定の場合はあらかじめ日本でマルチプルビザ、もしくは業務ビザの申請をする必要があります。
ウズベキスタンへ渡航後予定が変更し、滞在日数が30日以上超えてしまう場合はウズベキスタンの「オビール」(内務省外国人登録事務所)で再度ビザの申請が必要です。
その際、一度外国へ渡航しなければならないなど手続きが非常に難しくなるため、しっかり予定を把握した上でビザを申請してください。
移住を考えている方はぜひ、参考にしてみてください。
ウズベキスタンのビザ最新情報
駐日ウズベキスタン共和国大使館 https://visa.mfa.uz/ 在ウズベキスタン日本国大使館 https://www.uz.emb-japan.go.jp/itpr_ja/visa-tourism.html |