「海外留学に行きたい」と思い立った皆さんが、まず考えるのは行き先ではないでしょうか。
留学の目的は語学や研究などさまざまなので、学びたいことがすでに明確にある場合はその場所に渡航するのが1番です。
しかしもしあなたが次のような悩みをお持ちなら、ぜひこの記事を読んでみてください。
「なんとなく留学してみたいけれど場所を決めかねている」
「成長したいけれどどこに留学すればいいかわからない」
「自分に合っている国はどこだろう」
ここでは実際に留学した筆者が感じたトルコ共和国、特にイスタンブールを留学先に選ぶメリット8つをご紹介します。
結果として筆者は行き先をトルコに選んだことで、とても満足の行く留学となりました。
留学先に迷っている方の参考になれば嬉しいです。
トルコ留学の種類って?
トルコへの留学は大きく分けて次の3つがあります。
1.語学学校に通う
トルコ国内には、外国人に向けてトルコ語コースを開いている語学学校がたくさんあります。
期間や価格、対象者やレベルもさまざまです。
多くは初心者から受け入れており、また生徒がみんな外国人ですので教室でいろいろな国の友達になることができます。
規模が大きい学校では寮がついている場合もありますし、また、提携するホームステイ先に滞在できるシステムがある場合もあるので確認しましょう。
滞在する環境によっては、授業が終わっても生のトルコ語にふれることができます。
筆者が通った語学学校では、はじめに簡単なテストでクラス分けをされ、教室ではアメリカ・ロシア・シリア・イラン・韓国などの国籍の生徒と出会いました。
またホームステイ先のホストファミリーと休日に観光地に出かけたりしたこともあります。
2.大学に通う
筆者のおすすめはこちらです。
大学生の場合は、ご自身が通う大学の交換留学協定校としてトルコの大学があるかもしれません。
そうでない場合も個人で手続きを行い、条件を満たせば入学が可能です。
大学や留学期間によって、留学生向けのコースのみ受講できる場合や、現地の学生と同じ授業を受講できることがあり条件が異なります。
部活動にまで参加できる場合もあるのです。
筆者が個人手続きで入学した大学は英語が共通言語であり、英語試験の成績・志望理由書・推薦書などの書類で合否が決まりました。
大学をすすめる理由は、講義やアクティビティ・交流会など、経験できることが圧倒的に多く、語学習得にもとても有利だから。
また現地の大学生と出会うことで、その国のリアルな生活を知ることもできるのです。
3.インターンシップをする
こちらは勉学がメインではなく、トルコで働く環境を体験できます。
企業や学生団体・NGO団体などの窓口を通して、仕事を紹介してもらうのが一般的です。
メーカー・教育・畜産・ITなど多様なジャンルから選ぶことができます。
持っているビザによってインターンシップの期間も給与もさまざまです。
窓口となる組織によっては提携のアパートがあり、他のインターン生とルームシェアできることもあります。
アルバイトや就職とはちがい、お金を稼ぐことではなくその国の働き方を知ることが大きな目標です。
リアルなビジネスの現場や労働環境を見ることができるので、留学後の就職にも役立ちます。
また実際にビジネスマンたちと働くので、現地での人脈を広げることもできる留学方法です。
なぜトルコ、なぜイスタンブール?
公用語はトルコ語、国民の大部分はイスラム教徒のトルコ共和国。
英語圏でもないし、生活もしにくいのでは…と思う方もいるかもしれません。
それでもおすすめする理由は以下の8つです。
1.ひとと違う体験ができる
1番単純な理由です。
英語圏に比べてトルコを留学先に選ぶ日本人はまだ少ないため、まわりとは違った経験をすることができます。
アジアとヨーロッパの真ん中という地理で、東西の文化を融合した生活様式を経験できるのです。
またトルコはイスラム教国家の中でいち早く西欧化を進めた国でもあります。
そのためトルコへの留学で、中東地域の中でもさらに独特な文化にふれることができるでしょう。
生活する上でトルコ語を習得すれば、英語以外の言語を身につけたという強みにもなります。
トルコ語はアルファベット使用で日本語と似た文法構造であることから、比較的学びやすい言語です。
2.都会である
トルコの中でも都会であるイスタンブールを特におすすめします。
トルコ最大の都市であり、経済や文化の中心地でもあるイスタンブールは、ほかの都市に比べると住みやすいのです。
英語を話せる現地の方も外国人も多いので、トルコ語を話せなくても心配ありません。
筆者が留学していたときも、トルコ語を学んだことがない留学生がたくさんいましたが、問題なく生活できていました。
また駐在員や研究者など日本人コミュニティも多いので、気持ちの面での安心材料にもなります。
日本総領事館もあるので、万一のときにはすぐに相談することが可能です。
3.成長中の国である
トルコは安定した経済成長をしている国です。
そのためトルコには日本含め多くの外資系企業が進出しています。
人口も増加傾向で活気があり、労働者の平均年齢も若いです。
まさにいま発展をとげている国なので、現地では需要や課題を肌で感じることができます。
特に若者、学生は意欲も高く積極的なことが多いので、ディスカッションなどでは彼らから多くの刺激を受けることがあるでしょう。
海外でのビジネスに興味があるならおもしろい発見がたくさんあるはずです。
4.生活費が比較的安い
もちろん地域や年齢層・円相場によっても違いますが、ほかの先進国よりは生活費が安いです。
学生であればおおよそ7~10万円あれば1ヶ月を無理なく過ごすことができるでしょう。
野菜や果物は市場で安く手に入れることができ、大衆食堂では500円ほどでおなかいっぱい食べることもできます。
また地下鉄やバスといった交通費も比較的安く、全区間均一運賃であることがほとんど。
光熱費、携帯料金についても、日本と比べるとおおよそ半分くらいの出費におさまる印象です。
5.過ごしやすい気候
地域によって差はありますがトルコにも四季があり、イスタンブールの平均気温は東京と同じくらいです。
しかし夏の最高気温は29℃ほどといわれ、雨が少なくカラッとしているので過ごしやすい気候が続きます。
冬の最低気温は4℃ほどですが、雪や雨は降るので注意が必要です。
筆者が滞在した限りでは日本と気候があまり変わらず、むしろ気持ちよく過ごしやすい日が多い印象でした。
6.観光名所が多い
イスタンブールは歴史的な遺産や美しい街並みを見ることができる観光地でもあります。
留学中に外を歩くだけで宗教建築物や博物館、活気ある市場など魅力的な場所にたくさん出会うことができるのです。
留学したなら、休みの日はぜひ観光地巡りをおすすめします。
イスタンブールだけではなく、トルコ国内にも世界有数の観光地がたくさんあるので、国内線や長距離バスで国中を巡るという楽しみもあります。
お気に入りの場所がきっと見つかるはずです。
また、トルコ料理は世界三大料理の一つ。
東西の食文化を融合した食材と方法で調理されており、とてもおいしいです。
日本ではなかなか食べられないローカルフードや家庭料理を楽しめるのも、留学の醍醐味といえるでしょう。
7.親日家が多い
「エルトゥールル号事件」や「イラン・イラク戦争時の日本人救出劇」といった日本・トルコ間の歴史を聞いたことがあるかもしれません。
これらはトルコ国民が親日感情を持つきっかけとなり、日本・トルコ間の関係性をあらわすものとして知られています。
それだけでなく、日本の電子機器や技術・アニメ・漫画などはトルコ国内でも人気が高いことから、日本人に対して友好的な現地の方はとても多いのです。
日本人と言うと喜ばれることもありますし、日本語を勉強している学生も多くいます。
加えてトルコは親切で情に厚い国民性なので、困っていると助けてくれることもあるでしょう。
8.直行便がある
東京~イスタンブール間は約13時間で直行便が飛んでいることもメリットです。
乗り継ぎをしないで済むというのは体力的、時間的にも余裕ができます。
筆者の留学中は、家族や友人が日本から遊びに来るときや、また緊急で帰国する必要があったときなどに、直行便があるというメリットが活きていました。
現地で困ること
以上がトルコ・イスタンブールへの留学をおすすめする理由ですが、実際に留学して難しいと感じたこともあげておきます。
1.治安
おそらくトルコ留学と聞いて真っ先に不安になる点は「治安の悪さ」ではないでしょうか。
たしかにまったく安全、とは言えません。
外務省の海外安全ホームページによると、イスタンブールも危険レベル1となっています。地域によっては退避勧告であるレベル4です(2021年8月現在)。
テロ事件や衝突、デモが起きており、危害が及ぶ可能性は否定できません。
外務省の情報や現地の最新情報を常にチェックし、安全対策を講じてください。
また渡航の時期や場所は慎重に検討してください。
2.トルコ語
お伝えしたとおり、イスタンブールなどの大きな都市では英語が話せる方も多くいます。
そのためトルコ語ができなくても日常生活に大きな支障があるわけではありませんが、やはり理解できた方が過ごしやすいです。
特に郊外に出るとトルコ語しか話せない方が多くなります。
観光地ではない旅先などでは注意が必要です。
トルコ語は単語さえ覚えてしまえば、文法の並びは日本語と似ています。
ぜひチャレンジしてみてください。
3.インフラ
道路状況や水道・ガスなどのインフラは、ほかの先進国に比べると不自由することが多いかもしれません。
特に郊外はその傾向が強いです。
まとめ
大変なこともあるかもしれませんが、それも含めて楽しんでほしいです。
興味を持った方はぜひ留学先の候補の一つに入れてみてくださいね。