「トルコ人は親日家」。
これは聞いたことがあるかもしれません。
たしかに歴史的背景や日本の文化や技術の人気から、日本人に友好的なトルコ人は多いです。
では、ほかにどんな特徴があるかご存知でしょうか?
ここではトルコ留学の経験がある筆者が感じた、トルコ人の基本的な特徴や性格をご紹介します。
相手がどんな国民性を持っているか知っていると話しやすいですよね。
トルコ人のお友達や知り合いができたときの参考になればと思います。
また、恋愛や結婚の相手としてトルコ人と出会うかもしれません。
そんなときに読んでもらえるよう、この記事ではトルコ人の恋愛観も探っていきます。
1.基本的な性格
まずはどんな性格の人が多いのか、トルコ人の基本的な特徴を見てみましょう。
(1)情に厚く、親切
旅行や仕事などでトルコに滞在すると、まず感じるのがこちらではないでしょうか。
トルコ人はとにかく親切で、お世話を焼くのが好きです。
困っている人がいれば、知らない人でも声をかけ、助けようとしてくれます。
荷物が運べないとき、道に迷ったとき、トルコ語がわからずとまどったとき…。
筆者も何度も助けられた経験がありました。
高齢者や外国人、障がい者の手助けをしている人もよく見かけます。
逆にこちらがなにか親切をすると、それを忘れずお返しを考えてくれたりもするのです。
恩着せがましくなく当然のように他人を助ける姿勢は見習うべきものだと思います。
(2)大ざっぱ
優しくて頼りになるトルコ人…なのですが、大ざっぱな一面もあります。
よくわかっていないのに手助けしたり、調べていないのに断言したり、間違いを見直さずに相手に渡したり。
ただこれは優しさの裏返しのように受け取れます。
相手の役に立ちたいからこそ、勢いで対応してしまうのではないでしょうか。
実際に現地で大ざっぱな対応をされても、こちらのことを考えてくれているのがわかるためか、嫌な気持ちにはなりませんでした。
決して対応が雑、ということではありません。
(3)話し好き
トルコには、食後や休憩中に甘いチャイ(紅茶)を飲みながらおしゃべりする習慣があります。
道端・カフェ・職場など、いたるところでチャイを飲みながら話す人を見かけるものです。
そんな文化があるように、トルコ人は話し好きな人が多くいます。
知り合うとすぐにチャイやコーヒーに誘われ、おしゃべりが始まるのです。
驚きなのは知らない人でも積極的に話しかけてくれること。
年齢や性別問わず、気になればどんどん話しかけられます。
メールや電話も積極的に使う人が多いので、コミュニケーション自体に壁がないのかもしれません。
(4)おもてなしが好き
話し好きな性格にもつながりますが、トルコ人はお客さんに対するおもてなしを大事にしています。
イスラム教の教えも影響しているのかもしれません。
家に招いたゲストには料理をふるまい、新しい友人には街を案内します。
突然の来訪にもチャイやコーヒー、家庭料理でもてなすのです。
外国人や新しい仲間に自身の文化を知ってもらうことも好きなので、豪勢なおもてなしを受けても驚かずに素直に楽しみましょう。
(5)サッカー好き
好きなスポーツを聞くと「サッカー」と答えることが多いトルコ人。
知り合うと「どのチームのサポーター?」と聞かれることがよくあるので、国内チームを把握しておくと喜ばれます。
サッカーに関しては、応援が「とにかく熱い」のが特徴です。
カフェやバーで試合を放映していることも多いのですが、店全体で、大声で騒いでいる場面をよく見ます。
試合会場周辺も大声で盛り上がるサポーターが多く、負けたチームのサポーターが荒れていることも…。
それだけ全力で応援しているのですね。
(6)感情表現が豊か
トルコ人は楽しいと歌ったり踊ったり、怒ると大声を出したりと、感情表現が豊かです。
サッカーの応援を見てもよくわかります。
お土産をもらってハグをしたり、痛ましいニュースに涙したり、交通渋滞で窓から怒鳴ったり。
感受性も豊かです。
日本人の私たちにとっては大げさと感じるほど大きく表現します。
気持ちがわかりやすく受け答えもしやすいです。
逆にトルコ人に気持ちを伝える際も、言葉や表情できちんと表すとよいかもしれません。
2.恋愛・結婚観
では、トルコ人相手の恋愛や結婚で気をつけることはあるのでしょうか。
恋愛に関する特徴もあげていきます。
(1)男性優位の面がある
イスラム教の影響もあるかもしれませんが、基本的に男性が優位に立つことが多いです。
家事は女性がするもの、女性の行動や服装は制限、妻や恋人は男性に従うなど。
こういった考えを持つトルコ人はよくいます。
ただ最近は若者ほどこの傾向はなくなるようです。
大勢が集まる場でも、男性が談笑していて女性が料理やチャイを準備する、ということはよくあります。
おつき合いを始める前に、お互いの考え方を確かめておいたほうがよいでしょう。
(2)嫉妬深い
男性も女性も嫉妬深いです。
基本的性格でもご紹介したとおり、感情表現が豊かなトルコ人は嫉妬心をむき出しにすることが多くあります。
異性との交流やこれまでのおつき合いなど、深く聞かれることもよくあるのです。
答えによっては怒ったり言い合いになったり泣いたりと、修羅場になることも…。
これは、トルコ人が男女ともに自尊心が高いことが理由の1つにあります。
「自分がいるのにあんな人と」「その用事より自分が下なのか」といった感情が根底にあるように感じるのです。
おつき合いの上では誤解を生じないようきちんと説明し、愛情を伝えることがより大切になるでしょう。
(3)結婚式は盛大に
話し好きな性格にもつながりますが、恋人を友達や家族に紹介して、どんどん輪を広げていくのがトルコ人。
恋人の友達と、そのまた友達とチャイやコーヒーを飲む、というのがあたり前なほど社交的です。
そして驚くのが結婚式。
もちろん形式にもよりますが、基本的には誰が参加してもいいのです。
会ったことのない人や近所に住む人など、あらゆるつながりで人が集まります。
トルコ流の結婚式は「歌あり踊りあり料理あり」で、とても華やか。
できるだけたくさんの人が集まってお祝いしよう、という文化なのです。
もしにぎやかなことが苦手でも、この時間はぜひ楽しみましょう。
1度誰かの結婚式に参加してみても楽しいかもしれません。
(4)家族を大事にする
トルコ人は家族の集まりをとても大事にします。
休暇には帰省して家族と過ごす人が多く、また兄弟や親戚が訪ねてくることも多いです。
会話の中で「お母さんは元気?」「お兄さんは何の仕事をしているの?」と、家族のことを尋ねられることもよくあります。
自分の家族や親戚のことをよく知らないと、驚かれることもあるかもしれません。
また高齢者に対して敬意を払うので、祖父母や年配の親戚とのつき合いもよくあります。
ただし一緒に過ごしておしゃべりすることで親しみや敬意を表すことができるので、あまり気負わず、リラックスして楽しみましょう。
(5)子どもを大事にする
トルコ人で「子どもが苦手」という人に筆者は会ったことがありません。
親族でも知らない子どもでも、愛想よく遊ぶ人が多いです。
「子は宝」のような価値観があり、国中の大人が次の世代を育てるため大切に見守っているように感じます。
逆に子どもたちも人懐こく、初めて会っても声をかけてくることが多いです。
特に外国人には興味を持って積極的に話しかけてくる子もいます。
もし苦手意識があっても、まわりのトルコ人と同じように接するよう心がけてみましょう。
(6)ずる賢い一面も
自分に対して好意を持つ相手を巧みに誘導し、お金を要求する「ロマンス詐欺」「国際結婚詐欺」というものがあります。
残念ながら「トルコ人にだまされた」という声も聞かれます。
トルコ人が持つ日本人のイメージとして、「お金を持っていて優しい」といったものも浸透しているのかもしれません。
基本的性格でもご紹介したとおり、トルコ人は感情表現が豊かなので、好意をすぐに口にすることがあります。
しかし同時に大ざっぱな面もあるので、自分の要求を通すためにうわべだけの言葉で信用させることもあるのです。
こうした詐欺で悲しい思いをしないためにも、相手のことをじっくり観察して、時間をかけて信用できるか判断しましょう。
まとめ
トルコ人は総じて優しく、明るい国民性です。
トルコ人と出会ったときには以上のことを参考に、仲良くなってもらえると嬉しく思います。
きっと楽しい時間を過ごせるはずです。