日本に住んでいると北欧デザインの家具や小物などスウェーデン産のものにふれることはあっても、スウェーデン語を見たり耳にすることは少ないのではないでしょうか。
今回は現地で語学学校に通い、スウェーデン語で仕事もしている現地在住者が、実際に日常で使っているスウェーデン語の生活初心者の方に役に立つフレーズをご紹介します。
ガイドブックなどには不自然に聞こえるものが載っていることもありますが、ご紹介するフレーズを使っていただければ、スウェーデン人の耳にも自然に聞こえること間違いなしです。
スウェーデン語の発音の注意
フレーズを見ていくまえに、スウェーデン語独自のアルファベットの発音のしかたを見てみましょう。
たとえば、jはローマ字や英語のようなジャ行の発音ではなく、少し弱い音ヤ行の発音になります。
- Japan (ヤーパン)
- Ninja (ニンニャ)
gも単語によって、正確には次にくる子音によって強い音になるか弱い音になるか変わってきます。
この他に覚えておきたいのは、スウェーデン語ならではの母音ä ö å です。
- äは少し濁ったエ
- öは少し濁ったオ
- åは口を丸くして出すオの音
になります。
ちゃんとした発音が出来るようになるには時間がかかるものなので、はじめはあまり気にせず、思い切ってスウェーデンの人たちとコミュニケーションをとりましょう。
この記事のカッコの中のカタカナ表記は、そのまま読んでなるべくスウェーデン語らしく発音できるようにしたものです。
小さな「ル」は下を巻くように発音してみて下さい。
それではフレーズを見ていきます。
コミュニケーションの基本、挨拶のフレーズ
まずはコミュニケーションの基本となる挨拶からご紹介します。
あいさつをするのは会話を始めるきっかけにもなります。
日本人と同じでシャイな人が多いスウェーデンですが、あいさつをされるのに悪い気はしません。
- Hej!(ヘイ)
- Hejsan! (ヘイサン)
- Hallå! (ハロー)
朝の早い時間などには、おはよう”God morgon(グモロン)”と言うこともありますが、1日中どんな時間帯でも使えるのがこの3つです。
主に若いひとたちは ”Tjena! (シェナ)” と気軽なあいさつをしている人も多く、もしかしたらフレンドリーな店員さんなどはこうやって声をかけてくることがあるかもしれません。
誰かと出会ったとき
Hej!から始まり、会話を続けるのに、まずは以下のようにたずねます。
元気ですか?調子はどうですか?:
Hur är det? (フール エー デッ) / Hur är det med dig? (フール エー デッ メッ デイ)
Hur är läget? (フール エー レーゲット)
こうたずねるのは挨拶の延長のようなのものなので、実際にあまり調子がよくなくてもさらっと返すのが暗黙の了解です。
調子がいいです:
Det är bra. (デ エー ブラー)
悪くないです:
Det är lugnt. (デ エ ルント)
Det är okej (デ エ オケーイ)
Sådär (ソデェ)
あんまりよくないです:
Det är inte så bra (デ エ インテ ソォブラー)
答えたら”Tack, och Själv? (タック オック フェルヴ)“ と相手にも聞き返しましょう。
別れのあいさつ
さよなら:
Hejdå! (ヘイドー)
またね:
Vi ses! (ヴィ セス)
よい1日を:
Ha det så bra! (ハ デッ ソォ ブラー)
Ha det gott! (ハ デッ ゴット)
Ha en fin dag! (ハ エン フィンダ)
あなたもね:
Detsamma. (デッ サンマ)
X によろしくね:
Hälsa till X (ヘルサ ティル X)
夜のあいさつ
おやすみ:
God natt! (ゴナット)
よい夢を:
Dröm söt! (ドロム ソート)
よく休んでね:
Sov gott! (ソヴ ゴット)
お礼や謝罪を伝えるときのフレーズ
あいさつのほかにも、お礼や謝罪をするのは人と関係を築いていくのに大切なことなので、ぜひ覚えたいフレーズです。
ありがとう:
Tack. (タック)
どうもありがとう:
Tack så mycket. (タック ソォ ミッケ)
Tusen tack! (トゥセン タック)
すみません(声をかけるとき):
Ursäkta. (ウルシェクタ)
日本語で「ちょっと!」や、「おーい!」と声をかけるような場合は、Hallå! (ハロー)と言います。
あいさつと一緒の言い方なので、初めて言われたときは不思議な感じがするかもしれません。
ごめんなさい:
Förlåt. (フォルロォト)
自分のことを知ってもらおう、自己紹介のフレーズ
はじめまして(お会いできて嬉しいです):
Trevlig att träffas (トレヴェリック アット トレファス)
私はXです:
Jag heter XX. / XX heter jag.(ヨ ヘーテ X /ヘーテヨグ X)
私のパーソナルナンバーはXXです:
Mitt personnummer är xx..(ミット ペルソンヌメル エル XX)
友人同士の会話で使われることはありませんが、仕事や学校はもちろんお店などの会員証など何かに登録するときは必ずパーソナルナンバー(住民登録を完了すると与えられる個人認識番号のこと)を聞かれるので、このフレーズは大事です。
私は日本から来ました:
Jag kommer från Japan. (ヨ コーメ フロン ヤーパン)
私はX歳です:
Jag är XX år gammal (ヨ エール X オール ガマル)
私はXとして働いています:
Jag jobbar som X (ヨヨッバル ソム X)
私は大学で勉強をしています:
Jag studerar på universitet. (ヨ ストゥデーラル ポ ユニベルシテット)
私は学生です:
Jag är student. (ヨ エール ストゥデント)
好き嫌い
Xが好きです:
Jag tycker om X (ヨ ティッカル オム X)
Jag gillar (ヨ ジッラル X)
Xが好きではありません:
Jag tycker inte om (ヨ ティッカル インテ オム X)
Jag gillar inte (ヨ ジッラ インテ X)
スウェーデン人の大事な時間、フィーカで
フィーカはスウェーデン人にとってかかせないコーヒータイムのことです。
仕事中の休憩をはじめ友人などとカフェでお茶をするのもフィーカと言います。
以下がフィーカにまつわるフレーズです。
フィーカしませんか:
Ska vi fika? (スカヴィフィーカ)
コーヒーとシナモンロールが欲しいです:
Jag skulle vilja ha kaffe och en kanelbulle. (ヨ スクル ヴィリヤ ハ カッフェ オック エンカネルブッレ)
お茶が欲しいです:
Jag vill ha te. (ヨ ヴィル ハ テェ)
おいしそう:
Det ser gott ut. (デ セル ゴット ウッ)
いいにおい:
Det luktar gott. (デ ルクタ ゴット)
おいしい:
Det är gott. (デ エル ゴット)
お水をいだたけますか:
Kan jag få liten vatten? (カン ヨ フォ リッテン ヴァッタン)
コーヒーにミルクと砂糖をいただけますか:
Kan jag få mjölk och socker till min kaffe? (カン ヨ フォ ミョルク オック ソッケル ティル ミン カッフェ)
ナプキンはどこですか:
Var är servetter? (ヴァル エル セルヴェッテル)
おかわりつきですか:
Det ingår påtår? (デ インゴル ポートォル)
もうひとつ:
En till/ ett till (エン ティル/ エッ ティル)
EnかEttを使うかはその単語によるので、慣れるまではどちらかを使えば意味は通じます。
買い物で使えるフレーズ
Xを探しています:
Jag letar efter X (ヨ レタル エフテル X)
どこでXを見つけられますか:
Var jag kan hitta X (ヴァル ヨ カン ヒッタ X)
Xはありますか:
Har ni X (ハニ X)
いくらですか:
Vad kostar det? (ヴァ コスタル デッ)
レジはどこですか:
Var är kassan? (ヴァル エル カッサン)
現金で払えますか:
Kan jag betala med kontant? (カン ヨ ベタラ コンタント)
スウェーデンはカード支払いが主流でお店によっては現金払い不可のところもあるので、現金を使いたい場合はこの質問をすることがなるかもしれません。
カードで払います:
Jag betalar med kort. (ヨ ベタラ メド コルト)
スウィッシュできますか:
Kan Jag swisha? (カン ヨ スウィッシャ)
SwishaとはSwishという支払いサービスの名前が動詞になったものです。Swishはスウェーデン国内で使われていて、携帯番号だけでお金を振り込んだり受け取ったりします。お財布を忘れてしまっても携帯電話を持っていれば、こうたずねてお金をはらうことができますね。
袋はいりません:
Jag behöver inte påsen. (ヨ ベホォベル インテ ポォセン)
袋を買います:
Jag köper en påse. (ヨ ショッペル エン ポォセ)
レシートはいりますか:
Vill du ha kvittot? (ヴィル ドゥ ハ クヴィットット)
メンバーですか:
Är du medlem? (エル ドゥ メデレム)
スウェーデン語に慣れるまで、聞かれると意外と分からないフレーズです。日本だとポイントカードお持ちですか?のようにお店で聞かれる頻度が高いです。
街を探索する、出かけるとき
Xはどこですか?:
Var är X? (ヴァル エル X)
右に/ 左に:
Till höger (ティル ホォゲル)/ Till vänster (ティル ヴェンステル)
北に/ 南に/西に/東に:
I norr (イ ノル)/ I söder (イソォデル)/ I väster (イヴェンステル) / I öster (イオンステル)
銀行に(歩いて)行きたいです:
Jag vill gå till banken. (ヨ ヴィル ゴォ ティル バンケン)
空港に行きたいです:
Jag vill åka till flygplatsen. (ヨ ヴィル オカ ティル フリィッグプラッツェン)
どうやって(歩いて)駅にいけますか:
Hur kan jag gå till stationen? (フゥル カン ヨ ゴォ ティル スタシィオネン)
どうやってヨーテボリにいけますか:
Hur kan jag åka till Göteborg?(フゥル カンヨ オカ ティル ヨーテボォリ)
スウェーデン語では同じ”行く”でも歩いていくのと乗り物に乗って行くのとで異なる単語を使用します。歩いていくときはgår、乗り物に乗って行くときはåkerと言いましょう。
バスでいきます:
Jag åker buss (ヨ オカル ブス)
タクシーでいきます:
Jag åker taxi (ヨ オカル タクシ)
どのくらいかかりますか:
Hur lång tid tar det? (フル ロング ティド タル デッ)
チケットを買いたいです:
Jag vill köpa en biljett.
カードにチャージをしたいです:
Jag vill ladda mitt kort.
誰かと連絡を取って繋がりたいとき
テキストメッセージを送ってください:
Sms:a mig. (エスエムセッサ メイ)
電話してください:
Ringa mig. (リンガ メイ)
メールを送ってください:
Skicka mig ett mejl. (フィッカ メイ エット メイル)
あなたの電話番号は?:
Vad är ditt telefonnummer? (ヴァ エル ディット テレフォンヌメル)
あなたのメールアドレスは?:
Vad är din epost? (ヴァ エル ディン イーポスト)
Wifiのパスワードはなんですか?:
Vad är lösenord för wifi? (ヴァ エル ロォゼンオルド フォル ワイファイ)
Xに友達申請して下さい:
Lägga till mig på X (SNSなど) (レッガ ティル メイ ポ X)
スウェーデン語フレーズ・番外篇
この他にも日常生活でよく使われるフレーズをご紹介します。
大丈夫!:
Ingen fara!(インゲン ファラ)
いいね!:
Toppen!(トッペン)
素敵!:
Trevlig! (トレヴェリグ)
わぁ!(何かに驚いた時):
Oj!(オイ)
知っています/ 知りません:
Jag vet. (ヨ ヴェット) / Jag vet inte. (ヨ ヴェット インテ)
わかります/ わかりません:
Jag förstår. (ヨ フォルストォル)/ Jag förstår inte. (ヨ フォルストォル インテ)
覚えています/ 忘れました:
Jag kommer ihåg. (ヨ コメ イホグ)/ Jag glömde. (ヨ グロムデ)
助けてもらえますか?:
Kan du hjälpa mig? (カン ドゥ ヒェルパ メイ)
英語を話せますか?:
Kan du prata engelska? (カン ドゥ プラタ エンゲレスカ)
冗談です/冗談でしょ?:
Jag skojar. (ヨ スコーヤル) /Skojar du? (スコーヤル ドゥ)
スウェーデン語の役立つフレーズまとめ
スウェーデン生活初心者にも分かりやすく生活の役に立つようなフレーズを今回はご紹介しました。
スウェーデンは多くの人が英語を流暢に話せるため、移住者は英語に頼ってしまいがちなのですが、せっかく住むなら現地の言葉を少しでも話せるようになりたいものです。
スウェーデン語を話せると、現地の人もよりフレンドリーに接してくれる気もします。
現地では移民向けのスウェーデン語のクラスがあり、誰でも無料で受けることが出来るので、新しく生活を始める人はぜひ受講することをおすすめします。
まずはあいさつから、今回の記事も参考にしながら、日常生活でスウェーデン語のフレーズを使ってみて下さい。